試合結果7月

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7月6日(日) 愛媛県アイテムえひめ

第1試合20分一本勝負
×カーシャ・イワノヴナ
(5分34秒、抱え式バックドロップホールド)
水瀬沙夜

序盤カーシャの動きに手こずりかける水瀬だが、捕まえて連続でバックドロップに捕らえて一気に試合を決めた。



第2試合ノータッチ6人タッグマッチ30分一本勝負
セラフィム・レイ&×坂倉宏子(KIZUNA)サイフィス真美
(12分1秒、サキュバスドライバー)
渡辺智美MACHIKOラブリーベル<ビューティ・コネクション>

レイ、坂倉、真美がユニットとして出発できるか。試運転の6人タッグマッチ。
ベルの鞭が真美の動きを封じようとするが、真美は拳でベルを殴りつけて脱出。レイとサンドイッチミサイルキックを決めてベルを場外に叩き落とし、さらにノータッチトペ・コン・ヒーロで降っていく動きの良さを見せる。
しかし、場外でMACHIKOにソードスタンガンを押しつけられた真美はベルとの合体パワーボムで沈められてしまう。
場内ではレイと坂倉の攻撃に押し込まれながらものらりくらりと凌いでいた渡辺がMACHIKOとベルの加勢から形勢を逆転。坂倉を沈めた。

ラブリーベル「ちょろちょろとよく動く連中ですわね。まるでネズミですわ」
MACHIKO「寄せ集めに負ける私達じゃあないわね」

坂倉宏子 「ユニット内の信頼関係築いてる途中だからね。しょうがない。レイちゃんと真美に黒星ついてないんだから上出来でしょ。力負けなら目も当てられなんだけど、連携の甘さを付かれて分断されての黒星だから。取りあえず、この試合で私の真意はわかってくれたと思うから。目立ちたくてリーダーやろうとしてるわけじゃないってね。これから、これからよ」



第3試合30分一本勝負
荒谷久美(KIZUNA)
(14分20秒、ムーンサルトプレス)
×松井香織

序盤から当たりの強いショルダーアタックやボディスラムなどが飛び交う硬い展開。グラウンドで体力を削り合い、優勢に立ったのは若い荒谷。徐々に手数の多さで押していく。
松井も旋風脚や掌底等打撃で攻撃し荒谷にダメージを与えるが、荒谷の勢いを止めきるには到らない。荒谷、高速のジャーマンスープレックスから低空の高速ムーンサルトへ繋いで松井を沈めた。

松井香織「ふん、勢いは認めるしかないね。だけどこのまま黙って退いてやる私じゃない。借りは返すさ」

荒谷久美 「よしっ! 正面から真っ向勝負して、ヘビーの龍の首、取ったぞ!! 文句はないでしょ! スリーカウントのピンフォールなんだから!!! これでまた1歩登ったから。ヘビー級の新陳代謝もっと進めるわよ! 水瀬、綾瀬、笹渕、星野!! それとまだいるヘビー級!! お前ら、人の後くっつくばっかじゃなくて、噛み付いてこい!! じゃないとヘビーが終わるだろ!! いつまでもジュニアメインでいいの? ヘビー級の巻き返し見せるときでしょうが!! 少しでもやる気があるなら、お前らも立ちあがれ!!」



第4試合30分一本勝負
芹沢すずな&×豊多摩奈美
(14分55秒、逆さ押さえ込み)
ファニー・ライトニング(SPWA)&○ロナ・ヴァン・ダム(SPWA)<エクストリーム・エキスプレス>

EEの速い攻撃を豊多摩が被弾する展開。豊多摩持ち前のしぶとさで耐えると芹沢の援護を呼び込んで反撃。EEのコンビネーションと攻めに、豊多摩の粘りと芹沢の上手さが対抗する形。
ところが幕切れはあっけなかった。なんと豊多摩のJ.O.スープレックス狙いを振りほどいたヴァン・ダムがそのまま背後に回って逆さ押さえ込みでフォールすると3カウントが入ってしまった。
呆然とした表情で座り込んでいた豊多摩だったが、マイクを要求する。
豊多摩奈美「丸め込まれた事に対しては言い訳しません。私の負けです。ですが、これで私を『倒した』とは言えませんよね。ロナ・ヴァン・ダム。その気があるなら私の持つ無差別シングルに挑戦してきなさい」

ロナ・ヴァン・ダム 「どう? 『勝ち』は『勝ち』よ。これできっかけにはなったでしょ。誰も私を無視することはできないの。遊びは終わり。これから、この私、ロナ・ヴァン・ダムの時代を作るんだから。見てなさい、ファイティングアーティストのニックネームは伊達じゃないってこと証明してあげるから」

ファニー・ライトニング 「ふふん。EE(エクストリーム・エキスプレス)の実力、甘く見てるとこうなるのよ!!」



第5試合ノータッチタッグマッチ30分一本勝負
×ディアナ・アームストロングインフェルナルREIKO<ファニーウイングス>
(16分44秒、ダブルハイキック)
望月登子&○高村あかね(KIZUNA)<エクストリームストーム>

王者の貫禄か。
ディアナとREIKOの上手さに流れを切られる部分もあったが、ESは自分たちの戦いを貫く。途中でガードの乱入を使ったFWだが、ガードは水瀬に捕まって場外でブレンバスターを受けてしまい大の字。
ディアナのラリアットで大きなダメージを受けた高村だが、望月が蹴り起こすと二人同時のハイキックをディアナに見舞い、倒れ込むようにフォール。望月がREIKOを防いで3カウント。

望月登子 「はっ、ヒール風情がいつまでも大きな顔をしていられると思うな!エクストリームストームがナンバーワンだ!」
高村あかね 「ファニー・ウィングスになんか、負けないもん!! 勝敗だけじゃない、あかねたちの心を折るなんて不可能だからね。今以上の嵐巻き起こすんだから!」


インフェルナルREIKO 「いい気になってるんじゃないわよ。次はちょっとだけ本気になって上げる」
ディアナ・アームストロング 「勝ってた試合だったのに!次はこうはいかないからね!」

7月10日(木) 京都府KBSホール



第1試合20分一本勝負
セラフィム・レイ
(10分39秒、ウラカン・ラナ・インベルティダ)
×MACHIKO

セコンドについていた真美と坂倉の二人がBコネに反則をさせないようレフリーの注意を細かく促す。
援護を受けて集中できたレイ、MACHIKOを丸め込んで勝利。

セラフィム・レイ「Bコネなんて正々堂々やったら勝てないじゃない!みんなやっつけてやる!」



第2試合20分一本勝負
高岡ユーリ&○木佐深月(A☆F)<クライシス>
(13分21秒、片エビ固め:高岡のシュバイン)
川部雪江&×渡辺智美

なんと純白でフリルのたくさん付いたアイドル風コスチュームで登場して会場のどよめきを誘う高岡。木佐も高岡よりはおとなしいが今までのイメージから転換したような華やかなコスチューム。
渡辺智美「ちょっとあんた!気でも狂ったの!?」
高岡ユーリ「え〜、何のことかな〜?ユーリ、わかんなーい」
木佐深月「それよりあんたこそ露出狂みたいな格好してるじゃない」
渡辺智美「頭のネジでも外れた?いいから着替えてきなさい。見苦しい」
高岡ユーリ「怒っちゃイヤよ、ケバいお姉さん」
川部雪江「はいはい、分かりましたからその気持ち悪いしゃべり方やめてもらえませんか?たれ目さん」
高岡ユーリ「…誰がたれ目だコラァ!」
木佐深月「あ、キレた」
たれ目という言葉に強烈に反応した高岡のドロップキックで場外に叩き落とされる川部。高岡は川部を場外に追いかけていき、木佐と渡辺が試合権利を持った状態での試合開始。
クライシスは動きよく攻めるが、Bコネ側はベルが場外からロープに跳んだ木佐の背中に鞭を叩き付けるなどの反則を行いつつ流れを引き寄せようとする。
だが、そのベルを神西が羽交い締めにすると鉄柱に叩き付けて動きを封じる。その間にクライシス連携良く渡辺を攻め込み、高岡のシュバインから木佐がカバーに入って3カウント。

 勝利した木佐がマイクを持つと、場外の神西を向く。
木佐深月「珍しいこともあるものね。あんたがわたしたちに助勢するなんてどういう風の吹き回し?」
神西志乃「勘違いするな。おまえ達はいずれ二人ともこの私が倒す。その前にこの程度の連中相手にあまり無様な試合をしてもらっては迷惑だというだけの話だ」
高岡ユーリ「へえ、そこまで言うならあいつ程度簡単に片づけてくれるんだろ?でないとしまらないぜ」
 そう言ってちらりとベルに視線を遣る高岡。
神西志乃「当然だ。お前たちと一緒にするな」
木佐深月「はいはい。じゃあお手並み拝見と行きますか」
ラブリーベル「あなた達、無粋極まりない筋肉娘の集団の分際で勝手なことを口にしていると、痛い目に遭いますわよ!!」
神西志乃 「やれるものならやってみろ」
 そしてそのまま神西とベルがリングに上がり、第3試合が始まった。



第3試合20分一本勝負
神西志乃
(12分33秒、体固め:竜巻谷落とし)
×ラブリーベル

前の試合から雪崩れ込むようにして開始となった第3試合。Bコネ、クライシスともリング下に待機状態。
ベルのニールキックで神西が場外に落ちると、両チーム入り乱れての乱闘になる。ブルーボックスの誤爆を誘った木佐がMACHIKOを蹴り倒し、高岡も川部を抑え込む。
最後は神西がベルを高角度で後方に叩き付けて押さえ込み、勝利した。

 木佐、高岡はリングに上がるとベルをはじめBコネを追い出す。そして。
高岡ユーリ「お見事。さすがに言っただけの事はあるな、あいつらとは違って」
木佐深月「そうね。で、神西、あんたにちょっと話があるんだけど」
神西志乃「気安く呼ぶな。…だが聞くだけは聞いてやる。話せ」
木佐深月「わたしたちの決着はいずれはっきりつけるにしても、今の状態だと邪魔者が多すぎるとは思わない? Bコネは今日叩き潰せたから無視するとしても、まだまだ自分のことしか考えてない鬱陶しい連中はいくらでもいるし」
神西志乃「確かにな。一度掃除する必要はある」
木佐深月「なら話は早いわね。一軍の大掃除が終わるまではしばらく休戦しない? 決着はわたしたちがトップを奪ってからゆっくりとつけましょう」
神西志乃「……いいだろう。遅れないようにしっかりついてこい」
木佐深月「勘違いしないで。クライシスのリーダーはあくまでわたしだからね」
高岡ユーリ「二人とも間違ってるぜ。オレにきまってるだろ」
神西志乃「……なんなら今ここで決着をつけてやろうか」
高岡ユーリ「望むところだ。後悔するなよ」
木佐深月「……あ〜ん〜た〜た〜ち〜。いい加減にしなさい!!」
神西志乃「……冗談を解さない女だな」
高岡ユーリ「友誼を深めるためのおふざけじゃない。怒っちゃいやン☆」
 思わず溜息をつく深月。
木佐深月「……こんなので本当に大丈夫かしら」
 かくして前途多難ながら、神西を加えたクライシスは新たなスタートを切ったのである。



第4試合30分一本勝負
×坂倉宏子(KIZUNA)サイフィス真美
(13分10秒、片エビ固め:テキサスドライバー)
ソフィーヤ・パーリィ(EWA)&○ディアナ・アームストロング

早い動きでの攻防となる。真美とパーリィはグラウンドでも次々と体を入れ替えてのポジション争い。真美がストレッチで捕らえかけるが、パーリィが胸元から取り出した香水を真美の目に拭きかけて怯ませる。そして真美を腕ひしぎに極め勝負をかけるパーリィだったが、これは坂倉がカット。
しかし、目をやられた真美の動きが鈍り押し込まれる展開に。目をやられながらもなんとかパーリィを場外に引きずり込む真美。ところが坂倉をガードが場外から足を引っ張ることで転倒させて動きを妨害。そのままディアナが攻め込んで3カウント奪取。

ディアナ・アームストロング「クレバーにならないとワタシ達には通用しないのよ。お分かり?」

ソフィーヤ・パーリィ「ナス・ネ・ダゴーニャット(誰もわたしたちには追いつけない)。その程度じゃわたしたちにはついてこれないわよ。楽だけどつまらない試合だったわね」

坂倉宏子 「やかましいわ! まだまだこっちは途上中なの。もすこしみてろって。逃がしゃしないんだから」



第5試合トップ・オブ・ツインスタートーナメント予選トーナメント30分一本勝負
KUMA&×NANA(DIAチーム)
(14分35秒、ダブルアーム・プランチャ)
草薙雛子&○木村多華美(フリーチーム)

8月に行われるタッグの祭典トップ・オブ・ツインスタートーナメント。そのフリー予選枠を巡って4チームによるトーナメントの第1試合。
KUMA、NANAは入場時にお菓子やジュースを配りながら、にぎやかで明るい雰囲気の入場。NANAは3月までWWPL所属であったため、準ホームとも言える。それだけに応援も多く結果を出して応えたい。
NANAがしゃがんだKUMAの背中から飛び出すように飛びつき腕十字を決めたり、お盆ボンバーとKUMAのラリアットのサンドイッチ攻撃など、DIA組が優勢に試合を運ぶ。
しかし中盤以降木村草薙組は軽量のNANAに目標を絞って攻撃を繰り出す。ダメージの多くなったNANAにダブルアームプランチャを決めた木村が3カウント奪取。決定戦へ駒を進めた。

木村多華美「当然でしょ。本気度が違うのよ。遊びでやってんじゃないからね、こっちは!!」

NANA「むぅ、集中攻撃をうけちゃったのだ。いずみちゃんには悪いことしちゃったのだ…」



第6試合30分一本勝負
カーシャ・イワノヴナブラック・ブリザード(KIZUNA)&×芹沢すずな松井香織
(16分49秒、パワーボム)
水瀬沙夜望月登子高村あかね(KIZUNA)&○荒谷久美(KIZUNA)

次々と選手が入れ替わる早い試合展開。中盤以降はリング内外での同時進行戦となり、激しいぶつかり合いとなる。
そんななかで好調荒谷が奮闘。芹沢を攻め込み、最後は望月のレッグラリアットでふらふらになった芹沢をパワーボムで沈めた。

高村あかね 「いよっし!! どうだ!! どんどんいくぞ!!」

望月登子 「まだまだ暴れたりないね!」

荒谷久美  「あとは豊多摩の首のみ!! ロナなんかに先越されてたまるもんですか!!」

ブラック・ブリザード 「‥‥わたしがなんでこのチームなんでしょう?」

松井香織 「余り物のお守りをさせられた感じだね。これで今のESや荒谷を止めるのは難しいよ。しかしそれにしても最近荒谷に負け続きってのは問題かな」

芹沢すずな 「ノーコメント」




第7試合30分一本勝負
豊多摩奈美
(21分27秒、J.O.サイクロン)
×インフェルナルREIKO

ディアナとガードをセコンドにつけているREIKOだが、介入無しで試合を組み立てた。
ハイレベルな技の攻防、フィニッシュ前のお互いの緊迫した切り返し合い等の充実した展開。
最後は豊多摩がJ.O.サイクロンで勝利したが、20分という時間を感じさせない好勝負に会場から大きな拍手。
これにはREIKOも悪態をつく気がそがれたか、苦笑を浮かべながらディアナの肩を借りて引き上げていった。

豊多摩奈美「どうしてこういう試合が毎回出来ないのでしょう。REIKOは実力と性格が噛み合ってないみたいですね。いい加減目を覚ましてくれればいいのですけど」

インフェルナルREIKO「まあ、特に何かある試合じゃなかったし、たまにはこういうのもね。ファンが増えたかな?」

7月15日(火) 広島県広島市東区スポーツセンター



 興行開始前、なにやら書類を持ってリングに上がるREIKO。
インフェルナルREIKO「はいはいみなさんこんにちは、WWPLのエースREIKOです」
 これには客席からのツッコミが入るがREIKOは無視を決め込む。
インフェルナルREIKO「あたしが持ってるのは社長の机の上に落ちてた書類なんだけど、今年のQOJについて書かれてるのよね」
 すると、本部席にいた社長が慌ててリングサイドにやってくる。
太田垣社長「ちょっと待てREIKO君!いつのまに持っていったんだ!」
インフェルナルREIKO「後で返すつもりだったんだからいいじゃない。あたしは落とし物拾っただけよ」
太田垣社長「机の上に置いてあったの間違いだろう!」
インフェルナルREIKO「細かいこと気にしてるとはげるわよ、社長。で、うちの今年の枠なんだけど」
 社長を無視して話を続けるREIKO。
インフェルナルREIKO「WWPLジュニアのタイトルホルダー、まあつまりあたしね、それと3人WWPL枠があるそうなのよね。で、ブラックブリザード加えた予選を行ってくれってあるわけよ。予選は来月やりたいところだけどさあ、あたしともっちーはトップ・オブ・ツインスタートーナメントっていうタッグの祭典に出るじゃない?タイトル戦だの予選だのやってる暇ないのよね」
 ここで一呼吸奥REIKO。
インフェルナルREIKO「あたしともっちーは、決定しちゃっていいでしょ。あとの2枠を巡って他の連中で来月予選やりなさいよ。決定ね、決定。ジュニアの権力者はこのあたしなんだし文句は言わせないわよ。とはいっても真美、レイ、ブラック・ブリザード、あと渡辺くらい?しょっぱい連中ばっかりねえ。まあ適当にやっといてよ。じゃね〜」
 言いたいことだけ言って退場するREIKO。社長がフォローに回る。
太田垣社長「確かにTTTのため望月君やREIKO君を予選に組み込むのは難しい状況です。不本意ではありますが、彼女の言う通り来月予選を行います」



第1試合15分一本勝負
×ソフィーヤ・パーリィ(EWA)
(7分3秒、オーロラ・エクスキューション)
カーシャ・イワノヴナ

開始直後にいきなり香水目つぶしを仕掛けるパーリィ。膝蹴りでカーシャの動きを止めるとコーナーに張り付けにしてストンピングを連打する。その後もまともに組み合わず反則負けすれすれの攻撃を仕掛けるパーリィ。
体勢を立て直したいカーシャ。短距離ドロップキックでパーリィをはじき飛ばし、一度距離を取る。そこに突っ込んできたパーリィをカニばさみで転倒させると、グラウンド勝負に持ち込む。パーリィもこれは正攻法での対処を強いられる。
徐々に自分の動きを取り戻したカーシャ、STFから裏STFへと繋いでパーリィからギブアップを奪った。

ソフィーヤ・パーリィ「何よあれ。人がせっかく勝ち負け度外視して試合を作ってあげてるって言うのに、それを無視して自分のやりたいことだけやってさ。試合態度も先輩への礼儀もまるでなってないじゃない。まったく、誰の教育が悪かったのかしら。本当にくだらない試合をさせられちゃったものだわ」



第2試合30分一本勝負
神西志乃高岡ユーリ&×木佐深月(A☆F)
(23分57秒、ラブリーロック)
渡辺智美MACHIKO&○ラブリーベル

新生クライシスとBコネの激突。神西を加えた状態での動きに注目されるクライシスだが、誰が先発かでいきなり揉めはじめる。それをチャンスと見たBコネが襲いかかるが、クライシスは木佐が蹴り、神西が背負い投げ、高岡が水車落としで切り返す。
イニシアティブを取られたBコネ、渡辺とベルが場外に放り出されてリング上はMACHIKO一人。木佐と神西のダブルドロップキック、高岡と神西のダブル脇固めなどの連携に捕まってしまう。しかし華山と西園寺が乱入、5対3の形勢としてしまうBコネ。
レフリーが華山、西園寺に注意を行っている間にMACHIKOがスタンガンを高岡に押しつけ、ベルが鞭を使って神西の首を絞めていく。
両チームとも持ち味を発揮した試合だが、最後はベルがエンポリオ・アルマニッシュ(セカンドロープに飛び乗った反動で行うムーンサルトプレス)からラブリーロックへ繋いでクライシスを沈めた。

ラブリーベル「おーっほっほっほ!雑魚が何人結託しようとも、わたくしたちの美しさの前には無力!ですわ!」

高岡ユーリ「ちっ、姑息な手にやられちまったか。でもな、こんなもんで終わると思うなBコネ!」
神西志乃 「ふん、つかの間の勝利を噛みしめておけばいい。奴らの顔を絶望に歪めてやろう」
木佐深月「ま、多少は手強くないと倒す意味も無いからね。わたしたちの勝利の価値を上げる為にもしばらくは頑張ってもらいますか」



第3試合30分一本勝負
川部雪江
(13分22秒、体固め)
×ブラック・ブリザード(KIZUNA)


 この日は「西遊記」と書かれたハードカバー本を持って入場の川部、ブラックの入場を本を読みながら持つ。
 場内が暗転し、流れ出したのはなんと「ててご橋(テレビ時代劇『子連れ狼』主題歌 歌:バーブ佐竹)」。 着流しの着物をまとい、胴田貫を腰に差したB・ブリザードがごとごとと木造の乳母車を押しながら花道に姿を現す。 その乳母車には、髪型は普通ながら、同じく着物姿の津上美紗がちゃんと乗っている。乳母車を押しながら、リングを一周すると、乳母車の美紗をエプロンに残し、リングイン。リングアナに自分にマイクを向けるように合図すると、腰の刀に手を掛ける。 そして、コーナーに立つ川部雪江に向かって言い放つ。
B・ブリザード 「ブラック・ブリザード。裏柳生(Bコネ)に魂を売りし川部雪江。その首、刺客として貰い受ける‥‥」津上美紗 「ちゃん!!」
 絶妙のタイミングで美紗がそうマイクで合いの手をかける。 その瞬間、観客からは笑いと喝采が巻き起こった。 拝一刀になりきっているB・ブリザードに場の雰囲気を作られ持っていかれ、呆れ顔の川部。

立ち上がりは静かな腕の取り合いから。徐々に押されはじめる川部だが、ブラックが袈裟固めに入る直前で切り返してスリーパーを極める。そしてBコネのセコンドが捕らえられたブラックにストンピング。レフリーが反則カウントが数え初めてからようやくブラックが解放される。
ブラック、掌打で川部をコーナーに押し込んでいき、更に連打。川部が脱出しようとしたところうまく一本背負いでマットに叩き付けてフォールするブラックだが、これはカウント2。
押しているのはブラックだが、川部は要所で間合いを取ったり本で殴るなどして流れをリセットしていく。
しかしとうとうブラックの浴びせ蹴りがまともに決まり、ダウンする川部。フォールに入るブラックだが、なんとこれをパーリィがカット。
「主役のわたしを放っておいて脇役二人でなに勝手なことやってるのかしら?」と言いながらブラックをジャーマンスープレックスで放り投げる。
そして川部をブラックの上に放り投げると、そのまま3カウントを取らせてしまった。
ふらふらと起きあがったブラックと川部。試合を壊されたとあってパーリィに詰め寄る。
川部雪江は「何のつもりですか?勝手に主役を名乗るのは構いませんけど、関係ないところでやって下さい」と言えば、ブラックも「自意識過剰は困る」等と発言。
三つ巴の抗争劇が更に激化していくのであった。

川部雪江「まったく、あれではソーニャさんのおかげで勝たされたみたいじゃないですか。不本意です。まあ、だからといって乱入のお返しなどと言う幼稚なことはしませんけどね」

 乱入についてコメントを求められたパーリィだが、
ソフィーヤ・パーリィ「しまらない試合をしめてあげただけよ。やっぱりあの二人じゃあれが限界っていうか、二人ともわたしがいないとまるでダメというか……なんにしても世話の焼ける話よね」
 と、平然と言い放つのだった。



第4試合30分一本勝負
×芹沢すずな
(21分58秒、クリスト)
セラフィム・レイ

芹沢が序盤レイをキックの的のように蹴り倒していく。レイもドロップキックやフライングショルダーで反撃するが、単発止まり。
10分前に早速とレッドドラゴン・ドライバーの体勢に入る芹沢だが、レイは振りほどくとロープに跳んでレッグラリアットを放つ。
さらにドロップキックで芹沢を場外に落としたレイは、三角跳びラ・ケブラーダ「バミューダ・トライアングル」で追撃。続けて場外でのダブルアームスープレックスと、一気に攻め返していく。
芹沢もゴングを鳴らす鎚でレイを殴りつけると踵落としを見舞ってレイをリング内に戻していく。
芹沢、右のミドルをレイにキャッチされた次の瞬間舞い上がる。横倒しの旋風脚、ドラゴンファング。しかしレイは頭を下げてこれを回避すると芹沢の右足を裏アキレス腱固めに決める。珍しいレイの関節技に、芹沢の顔が苦痛に歪む。
動きを止められはじめた芹沢に、レイの四方からの飛び技が決まっていく。
そして20分を過ぎ、レイのコルバタから繋がるストレッチ、クリストが決まる。長い時間耐えた芹沢だが、最後はギブアップ。レイが金星を挙げた。

セラフィム・レイ「途中から凄く怖かったよ。でもね、いまのあたしはつっぱしるだけなんだから!」

芹沢すずな 「最近負け続きですね…」



第5試合30分一本勝負
×坂倉宏子(KIZUNA)サイフィス真美
(18分9秒、片エビ固め:ツイスター)
望月登子高村あかね(KIZUNA)

開始直後から激しく動き回るスピーディな展開となる。連携も取れはじめた坂倉と真美、望月に交互に蹴りを放ちダブルブレンバスターに繋いでいく。
だが、場外に試合が移ってからはESが押しはじめる。机にパワーボムで真美が叩き付けられ、坂倉が椅子の山にDDTを決められてしまう。
そしてリングに戻り、望月のツイスターが決まって試合終了。エクストリームストームの勢いの良さが押し切った形となった。

望月登子「ふん、チームとしての年期が違うんだよ!」

坂倉宏子 「エクストリームとその辺比べられたら、どこが勝てるのよ。ほとんどテレパシーなんだから。今月は、様子見。負けよりも組むことが大事なんだから」



第6試合30分一本勝負
×ディアナ・アームストロングインフェルナルREIKO
(17分18秒、ムーンサルトプレス)
水瀬沙夜&○荒谷久美(KIZUNA)

乱入したガードをタイガースープレックスホイップで放り投げる水瀬。更にREIKOにも魔神風車式DDTを決めていく。
そして好調の荒谷、ディアナのデスバレーやダブルブレイクを受けながらも跳ね返し、低空高速ムーンサルトプレスで試合を決めた。
インフェルナルREIKO「オーケーオーケー。様子見としてはいい感じだったわ。あんたたち、あたしたちがありがた〜く挑戦してあげるから予定開けときなさい。とは言ってもスケジュール詰まってんのよね。来月か9月になると思うけど、それまで大事にベルト磨いといてね」
荒谷久美 「いつでもかかってらっしゃい! やっとアピールしてきたことだけは認めてあげるから!」



第7試合30分一本勝負
松井香織&○豊多摩奈美
(18分45秒、逆エビ固め)
ファニー・ライトニング(SPWA)&×ロナ・ヴァン・ダム(SPWA)<エクストリーム・エキスプレス>

豊多摩とヴァン・ダムのタイトルマッチ前哨戦。お互いの意地がぶつかり合う激しい試合に。
ヴァン・ダムがスパイン・ボムからのダイビングギロチンドロップを放てば、豊多摩はバックドロップの連発でお返し。
ヴァン・ダムが豊多摩をタイガードライバーからフォールするが、これを松井がカットしすぐさま旋風脚で追撃。そのまま松井はライトニングを場外に引き込む。
そして豊多摩、倒れているヴァン・ダムを逆エビ固めで急角度に反り返らせてギブアップを奪った。

豊多摩奈美「手助けはなくても勝てたのですけれど?」
松井香織 「シングルマッチならほっとくさ。でも私だって見せ場は欲しいよ。要求不満は本番で解消しな」

ロナ・ヴァン・ダム 「シングル前に手の内全部見せるほどお人よしじゃないから。楽しませてよ、もっとね。それと、QOJ予選。わたしにも出る資格はあるでしょ。枠用意しといてよ」
ファニー・ライトニング 「主役はロナだからね、今は。わたしが狙うのはまずはセリザワだから」

7月21日(月) 大分県佐伯市民体育館



第1試合30分一本勝負
セラフィム・レイ坂倉宏子(KIZUNA)サイフィス真美
(16分4秒、ウルトラ・ウラカン・ラナ)
×神西志乃高岡ユーリ木佐深月(A☆F)

得意のスピードでクライシスをかき回した赤コーナー組。レイが神西を丸め込んでユニットとして徐々に出来上がってきたところを見せた。

坂倉宏子 「じっくり積み上げるからさ。対Bコネ、対FWで終わるつもりはないし。アジアタッグを真面目に狙うつもりだし。ま、まずはBコネ、FW退治よ。ブラック・ブリザードばかりに美味しいとこもってかれてたまるもんですか!」

木佐深月「まだまだ試運転だからね。神西を扱いきれるのはわたしたちだけだろうし、これからよ、これから」



第2試合30分一本勝負
渡辺智美MACHIKO
(7分54秒、サキュバスドライバー)
×カーシャ・イワノヴナ望月登子

望月とカーシャ、ほとんど連携のないところをBコネに突かれて簡単に敗北。
渡辺は「カーシャ、あんたみたいな役立たずと組まされたもっちーに同情するわ。あんた地味なままだし、せっかくだから二軍行ったら?」と辛らつな言葉を放って引き上げた。

望月登子「余り物カードだったからな。やることはやったつもりだけど、仕方ない。これで全力が出せるかって」



第3試合30分一本勝負
ソフィーヤ・パーリィ(EWA)
(12分33秒、ジャーマンスープレックス)
×ブラック・ブリザード(KIZUNA)

 会場に流れるのは「だれかが風のなかで(テレビ時代劇「木枯らし紋次郎」主題歌:歌・上條恒彦)。
 どこから調達してきたのか、ぼろぼろの破れ三度笠に、すり切れすすけた道中合羽という股旅スタイル。
 リングに上がるブラック・ブリザードに前回とはうってかわった町娘スタイルの津上美紗が、助けを求める。今回は、芝居から入るようだ。

津上美紗 「お助けください。今、この町ではふぁにいうぃんぐす組の用心棒、そーにゃというものが暴れております。どうか、どうかお力をお貸しくださいませ‥‥」

 よよよ、とブラックに助けを求める美紗(顔は笑いがこぼれているため、まだまだなりきれていない)。
 しかし、ブラックの方は前回の子連れ狼ばりに成り切っている(ビデオで擦り切れるほど研究したらしい)様子。

ブラック・ブリザード 「あっしには関わりのねえことでござんす」

 そのとき、場内が暗転した。
 花道にスポットライトが当たると、パーリィの手首から先だけがスポットライトで浮かび上がる。
歩を進める中、ひじから先だけがライトに照らされるようになる。徐々に腕全体が、そしてリングに到達したところでパーリィの全身が現れる。
 そのコスチュームはスペイン国立バレエ団でマリベル・ガジャルドがボレロを踊った時の衣装を模したものである。
 パーリィの姿を見たブラックは、合羽と三度笠をバッと跳ね上げ構える。
 リング中央でにらみ合う両者。曲が流れ続ける中、ゴングが鳴った。

曲が流れる中での試合という変則ではあるが、両者はむしろ曲の流れに乗るような攻防を繰り広げ、徐々にヒートアップしていく。グラウンドでの組み合いでも普段以上にスピード感、流れを感じさせる。
そして曲がクライマックスに近づく中、パーリィがブラックをフェイバリットホールドのジャーマンスープレックスで沈めた。

ソフィーヤ・パーリィ「うまくこっちの用意した舞台で踊ってくれたわね、あの黒覆面。ま、役者としての格が元から違うってことかしら、ふふっ。とはいえ……『ボレロ』を踊るトセイニンって、何よあれは。しばらく夢に見そうだわ。イポンカの趣味の悪さここに極まれり、美しさを解さない野蛮人ってこれだから嫌なのよ」

ブラック・ブリザード 「付き合ってバカを見ましたね。まあ、最初は良い夢を見ておくのもいいでしょうし。これから悪夢に変わると思いますから。それに、そろそろお友だちの準備もできたそうなので、面白い流れにしますよ。合流が始まったときが反撃の時ですから。次はそうですね‥‥、柳生十兵衛でもやりますか。それとも忍法帖のほうが面白いですか?」



第4試合トップ・オブ・ツインスタートーナメント予選トーナメント30分一本勝負
ラブリーベル&○川部雪江
(13分39秒、地獄絞め)
クリスティナ・ベノイ&×アニタ・アッサム<SPWAチーム>

TTT出場をかけた予選。SPWAは最強チームを繰り出して世界レベルの大会へ出場をもくろむ。
Bコネセコンド陣の乱入を警戒したか。エクストリーム・エキスプレスがリング下に姿を現し、Bコネのセコンドに睨みをきかせる中での試合開始となった。
ゴングが鳴り、突進するベルをアッサムがショルダースルーで大きく後方に放り捨てる。そしていきなりのDDT連発に早くもヒートアップ。
さらにベノイと共に合体ブレンバスターを狙う。しかしここで川部が加わって逆に2vs2のブレンバスターの体勢でせめぎ合い。ここはパワーで勝るSPWAタッグがBコネの二人を放り投げる。
Bコネセコンド陣の介入はなく、リング上の4人のみの試合展開。双方とも早い動きの中、アッサムのパワーやスープレックス、ベノイの力強さとテクニックが引き立つ。
だが、ベルを持ち上げアッサムボム(ライガーボム)の体制に入ったアッサムを、ベルがフランケンシュタイナーで切り返してマットに叩き付けると一気にベルがジャベで絡め取る。
慣れぬメキシカンストレッチを受けて苦しむアッサム。ベノイがカットにはいるがこちらは川部の脇固めに捕らえられてしまう。
これを機にBコネが流れを掴む。最後は川部が跳び蹴りから地獄絞めを決めてアッサムからギブアップ勝利。Bコネが決定戦に駒を進めた

ラブリーベル「少しは歯ごたえがありましたわね。少なくとも同じ団体でも暴れるしか能のないお猿さんチームよりはよっぽどいい感じでしたわよ。わたくしが認めてさしあげることを光栄に思いなさい。おーっほっほっほ!」

クリスティナ・ベノイ 「言い訳はない。見ての通りさ。ただ、楽しめる相手は日本に多そうだから。これからもどこかに参戦させてもらいたいね」

アニタ・アッサム 「なめるな!! これで終わりだと思うなよ!! ここをカルガリーハリケーンでぶっ飛ばしてやるさ!! 日本に腰据えるからな! ぶっ潰してやるさ!!」



第5試合30分一本勝負
ディアナ・アームストロング&×インフェルナルREIKO
(16分49秒、合体パワーボム)
水瀬沙夜&○荒谷久美(KIZUNA)

リングに上がるとREIKOはマイクを要求。
インフェルナルREIKO「前回の興行で、荒谷、あんた『やっと食いついてきた』とか言ってたわよね。あのね、あたし先月から一応その無差別のベルト狙ってあげてたの。直接言わないと人の話聞かないから、とんちんかんな事言うのよ。もう面倒だから挑戦取り下げでいいわよ。勝手にやってなさい」
このように、試合開始からやる気のなさそうなファニーウイングス。しかし水瀬が積極的に攻め立てて火をつけた。水瀬が攻め立てられる。
しかしガードの乱入を逆手にとって同士討ちを誘った荒谷、水瀬と共に合体パワーボムでREIKOから3カウントを奪った。
インフェルナルREIKO「あーもうむかつく!やっぱりベルトくらい取り上げてやらなきゃ腹の虫が治まらない!挑戦してあげるからベルト消毒しときなさい!」
荒谷久美 「あんたらに目を向けてる暇なんて、私にはないのよ。『せんせーちょうせんさせてください』って、ちゃんと挙手で言ってくれないと、悪いけど背中には目はついてないんだわ。私の目の前には豊多摩しかいないんで。せめて呼びとめてくんないと、振りかえれないからね。FWなんざ、水瀬で充分なんだけど手を挙げてきたから相手してやるんだから、ありがたいと思いなさいっての」



第6試合30分一本勝負
芹沢すずな&○松井香織豊多摩奈美
(15分18秒、膝フォール:ダブル旋風脚)
×ファニー・ライトニング(SPWA)ロナ・ヴァン・ダム(SPWA)高村あかね(KIZUNA)

豊多摩のヴァン・ダムのタイトル前哨戦もこれが最後。お互いが技を繰り出していく。
その中で、ライトニングも芹沢に突っかかっていき、高村も松井相手に積極的に向かう。
連携よりも個人技で組み立てられていった試合、最後は芹沢と松井がコンビネーションを見せてライトニングを沈めた。

豊多摩奈美 「あとは本番ですね。当然、防衛します」
芹沢すずな「何か私を狙ってくる人がいるみたいですけど、分という物をわきまえて欲しいですね〜」

高村あかね 「ちょい目標の見えない試合だったけど、ダブルドラゴン相手だからね、熱くなるよね」

ファニー・ライトニング 「ふん。まあ、楽しめる試合になったんじゃないの? 悪いけどタッグには興味ないのよ、セリザワとのシングルしかね。引き分けで終わるなんてつまらないこと言わないわよね、WWPLっていう団体は?」

ロナ・ヴァン・ダム 「ちょっとここのトップからフォール取ったら、とたんに扱いよくなったわよね(笑)。タイトルマッチはもっと楽しませてくれるんでしょ。ここの頂点なんだからさ。私の5ツ星のフロッグスプラッシュでベルトは頂くわ」

7月24日(木) 兵庫県神戸サンボーホール


第1試合30分一本勝負
ファニー・ライトニング(SPWA)ブラック・ブリザード(KIZUNA)
渡辺智美MACHIKO

 ニヤニヤとしながらブラック・ブリザード、ファニー・ライトニング組の入場を待つB・コネ。しかし、入場テーマが終わってもファニーが入場してこない。リングインしたブラック・ブリザードに渡辺がマイクで語りかける。
渡辺智美 「あらあらお友だちがこないようね。どうしたのかしら?」
MACHIKO 「あはは。寂しいわねえ?」
 大仰なボディアクションを見せながら、ブラックに詰め寄る渡辺とMACHIKO。
ブラック・ブリザード 「‥‥あなたたち、なにかしましたね」
渡辺智美 「なにかって、なにが?」
MACHIKO「そうそう。変な言いがかりつけないでくれる?」
 そこで、南側の観客席のないところにスクリーンが下りてくる。場内が暗転し、スクリーンにライブ映像が流れだす。体育館の一室らしい室内が映し出されている。
ファニー・ライトニング 「ふざけんな!!」
 パイプイスを振り上げ、閉ざされた扉に向かって叩き付けるファニー。
ファニー・ライトニング 「開けろ!! 開けろってんだ!!」
 ドカン、ドカンと扉に攻撃するファニー。
渡辺智美 「あらら、大変ね?」
MACHIKO 「いったいどうしたのかしら? 迷子にでもなったみたいだけど」
渡辺智美 「これ以上、第1試合から時間使うわけにもいかないし。試合開始しちゃいましょ!!」
 次の瞬間、ブラック・ブリザードをふたりで袋叩きにしはじめる。うつぶせのブラックの背中を踏みつけて、ふたりでポーズを取る。
 そこに乱入してくる白い影。巫女装束にハチマキ、タスキがけ、手には薙刀。それは、DIAの雪風綾乃!?渡辺とMACHIKOを蹴散らしブラックを救出する。
 反対側のコーナーで、なにごとかと驚きの表情を見せるB・コネゆらりと立ちあがり、ブラックがマイクを握る。
ブラック・ブリザード 「みなさんに紹介します。お友だちのMICOさんです。‥‥さあ、ホントの試合開始です。ゴングを!!」
 ゴングが高らかに鳴り響き、試合開始される。

驚きからか、動きに精彩を欠くBコネ。頼もしいパートナーを得たブラックはMICOと共に嵩に懸かって攻め立てる。Bコネの二人の顔面に掌打を叩き込んで挑発をすると、背後を取りに来たMACHIKOの腕を切り返して脇固めでホールドするなど好調。最後はMICOの好フォローを得てMACHIKOからギブアップを奪った。


MICO(DIA)&○ブラック・ブリザード(KIZUNA)
(12分42秒、裏閂式鷹羽絞め)
渡辺智美&×MACHIKO

ブラック・ブリザード 「これからが本番です。誰も止められませんよ。誰であろうと極めてみせますから」

MACHIKO 「あの小娘!Bコネの力を思い知らせてやるわ!」



第2試合30分一本勝負
ソフィーヤ・パーリィ(EWA)ディアナ・アームストロング&○インフェルナルREIKO
(14分16秒、ローリングクラッチホールド)
×神西志乃高岡ユーリ木佐深月(A☆F)

クライシス果敢に攻め込むも、終始ファニーウイングスの手のひらの上。
REIKOが軽く丸め込んで試合を決め、実力差が浮き彫りになってしまった。
余裕の表情でマイクを握るファニーウイングス。
インフェルナルREIKO「雑魚!クライシスなんか相手にしてたって仕方ないわ。TTT前の肩慣らしね」
ディアナ・アームストロング「ところで、タッグだけじゃなくて無差別シングルも狙いたいものね」
インフェルナルREIKO「そうね、今日のが終わったらディアナでもソーニャでも、奈美に突っかかって行きなさいよ。あたしジュニア持ってるからとりあえずこっち優先するわ」
ディアナ・アームストロング「ナミが勝つとは限らないわよ」
インフェルナルREIKO「言われてみればそうね。まあ、逆に奈美が落としてくれれば取りやすくなるんだから歓迎じゃない?」

ソフィーヤ・パーリィ「この組み合わせで負けるほうが変でしょ。ま、クライシスはおとなしくアラヤとかサカクラとかエクストリームとか、ユキエ以外のBコネあたりと遊んでればいいってことよね」

木佐深月「最初に本命倒しても意味ないものね。ま、今のうちに勝ち誇っておけばいいわ」
高岡ユーリ「へっ、あの口を塞ぐのはオレ達だよ」



第3試合30分一本勝負
セラフィム・レイ&×坂倉宏子(KIZUNA)サイフィス真美
(10分20秒、片エビ固め:ブラックドラゴン・ドライバー)
カーシャ・イワノヴナ芹沢すずな&○松井香織

タッグ戦のコンビネーションではダブルドラゴンとその直弟子カーシャのチームに一日の長あり。
カーシャがレイをマークしている中個人技で巻き返そうとする真美と坂倉だが力及ばず。

坂倉宏子 「まだまだ甘いね。自覚はしてるから。でも、必ず巻き返すから、来月見
てなって! ね、レイちゃん、真美ちゃん!」
セラフィム・レイ 「反省はいっぱいあるけど、まず同じ間違いをしないように頑張るよ!」



第4試合30分一本勝負
水瀬沙夜荒谷久美(KIZUNA)
(17分30秒、抱え式バックドロップホールド)
×望月登子高村あかね(KIZUNA)

序盤から激しい攻撃を仕掛ける高村、望月。しかし荒谷と水瀬もヘビーの意地で一歩も退かない白熱したぶつかり合い。
机をリング上に設置して、その上でダブルパワーボムを水瀬に仕掛けた高村、望月。しかし水瀬フォールを2.9で返すと、望月に殺人バックドロップ発射。
そしてふらふらとなった望月を抱え式のバックドロップから押さえ込み、3カウントを奪った。

荒谷久美 「よし! いい感じ。トーナメントもこのまま取るわよ、いいわね! あとはメインかな。気になるのは。ロナなんかに負けないでほしいけどね。わたしが首とるんだから」

望月登子「ふん、やるじゃないか。借りはTTTで返す」
高村あかね 「久美ちゃんとさやちん相手だからね。熱くもなるよ。借りは来月返すから。覚えてなって!」


第5試合30分一本勝負トップ・オブ・ツインスタートーナメント予選トーナメント決勝
草薙雛子&×木村多華美<フリー>
(21分50秒、ラブリーロック)
ラブリーベル川部雪江

TTT予選枠の決定戦。赤コーナーはDIAの<らぶりー☆ぱーてぃ>を破った木村と草薙。青コーナーはSPWA最強タッグを撃破したビューティ・コネクションの二人。
いつもの通りファッションショーさながらの入場に時間をかけるBコネ。ベルは優雅にガウンを脱ぐとマイクを持ち「あなた方には優雅さが足りませんわ。つまり、わたくし達の相手ではないと言うことです」。
この挑発に乗った木村、ゴングと同時にベルに向かって高々度のドロップキックを発射。いきなり場外に落とされたベル。さらに木村はコーナーに飛び乗るとライダーキックで追撃する。
場外で二人がもみ合う中、リング上では草薙と川部の一騎打ち。腕の取り合いから関節技へ繋ごうとした川部を、草薙強引に腕力で振りほどいてショートレンジのラリアットを放つ。
序盤に流れを掴んだ木村、草薙組が主導する展開が続く。Bコネ側は川部が捕まり、ベルが要所でカットを行って凌ぐのが精一杯。
草薙が川部をマシュマロ・ヘッジホッグ(キャトル・ミューティレーションに類似した技)でホールド。しかしベルのカットで抜け出した川部がセコンドから渡されたハードカバー本(タイトルは「金瓶梅」)の角で草薙を殴りつけ、顎を蹴り上げてダウンを奪う。
そして体力を残したベルが川部とチェンジ。フライングニールキック、フランケンシュタイナー、デスバレーボムと次々に技を繰り出していく。その後もベルは多彩なメキシカンストレッチで体力を奪い、木村を必殺のラブリーロックで捕らえる。川部も草薙を足極め片羽絞めで動きを封じる。木村、粘りを見せたがギブアップ。

ラブリーベル「当然の勝利ですわ。強さと美は等価ということが良くお分かりになったでしょう?おーっほっほっほ!」

木村多華美「まあ、実力だけは一応認めてあげるわ。わたしたちに勝った以上、本戦で無様な試合したら許さないからね!!」



第6試合WWPL無差別級シングルタイトル戦時間無制限一本勝負
王者
×豊多摩奈美
(17分3秒、ファイブスター・フロッグスプラッシュ)
挑戦者
ロナ・ヴァン・ダム(SPWA)
※初代王者が10回目の防衛に失敗。ロナ・ヴァン・ダムが第2代王者に

序盤から攻めていくヴァン・ダム。豊多摩は防戦に回るが、もとより受けを得意としているため、どこまでヴァン・ダムのペースか測りかねる。
手数ではヴァン・ダム。豊多摩はドロップキックやボディスラムも一発一発の重さ重視。
場外戦に持ち込んだヴァン・ダム、椅子を豊多摩にトス。思わず受け取った豊多摩に椅子ごとローリングソバットを叩き込むヴァン・ダム。得意のヴァンドミネーターを決めて場内に大きくアピール。
リングに戻っては雪崩式ブレンバスターから豊多摩をフォールする。これは豊多摩クリアしてJ.O.スープレックスで反撃する。更にムーンサルトプレスを放つが、ヴァン・ダムは膝を立てて迎撃。
そしてダブルアーム式のフェイスバスターから五つ星のフロッグスプラッシュで降りかかる。豊多摩、返せず。
豊多摩、長い間保持していた無差別シングルのベルトを失った。

 ベルトの授与が終わると、そこにファニーウイングスの二人が姿を現した。
インフェルナルREIKO「ちょっとちょっとちょっと。このあたしあいてに防衛したあんたが、こんな雑魚にベルト取られてるんじゃないわよ!? このバカ! だいたい第2試合でアピールしたあたしの立場って物を考えなさいよ! ほら、そこの新王者!ファニーウイングスのプライドのためにも、そのベルトはいただくからね!」
ディアナ・アームストロング「今回はワタシが出るわよ、レイコ。 コヨーテに取られたお宝、回収させて貰うから」
 ディアナの言葉が終わらぬうちに、今度はBコネが乱入してくる。
MACHIKO「ちょっと待ちなさいよ。今一番勢いのあるこのビューティ・コネクションから挑戦者を出すのが筋ってもんでしょう!」
インフェルナルREIKO「あんた達にあのベルトは不釣り合いよ、バカ。雑魚どもがいきがってるんじゃないわよ」
渡辺智美 「じゃあ、ディアナとこっちの代表が決定戦やって上げてもいいんだけど?」
インフェルナルREIKO「やってあげる?何を偉そうに。引っ込んでな」
 この言葉に飛び出しかけたMACHIKOとベルを制した渡辺。
渡辺智美 「ん〜。・・・しょうがないわねえ。ディアナの挑戦は認めてあげるけど、その代わりにジュニアに挑戦させてよ。いいでしょう?お強いチャンプ様」
インフェルナルREIKO 「小賢しい事言うわね。でも、いいわ。どうせあたしが勝つに決まってるんだもの。話は決まったわね。ロナ!!初防衛の相手はこのディアナよ!まさか逃げはしないでしょうね!」
ロナ・ヴァン・ダム 「ごちゃごちゃうるさい! チャンプは私、このロナ・ヴァン・ダム(親指を立てた両手で自分を指し示す)! 日本人以外に取られて悔しいのはわかるけれど、少しは黙ってなさい。ちょい役がやかましいのよ。ふふん、誰でもいいわ。この私の5ツ星の前には、沈むだけなんだから!」