試合結果5月

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5月5日(月) 兵庫県神戸サンボーホール

第1試合15分一本勝負
×カーシャ・イワノヴナ
(10分35秒、原爆固め)
ソフィーヤ・パーリィ(EWA)

第1試合らしい静かな関節の取り合いから、徐々にお互い得意な技を繰り出していく。カーシャがスイングDDTからホーロドニー・スメルチでフィニッシュを狙うがこれを返したソフィーヤ、サイドスープレックスを連発。動きの止まったカーシャを最後は原爆固めで沈めた。

ソフィーヤ・パーリィ「まだカーシャに追いつかれるわけにはいかないからね。でもなんかスパーリングみたいな試合になっちゃったわね。第一試合としてはこれでもいいのかも知れないけど」

カーシャ・イワノヴナ「ソーニャ先輩、手合わせありがとうございました…って感じの試合でしたねぇ」


第2試合20分一本勝負
ブラック・ブリザード(KIZUNA)高村あかね(KIZUNA)
(5分7秒、反則)
×MACHIKOラブリーベル<ビューティ・コネクション>

ブラックの冷静な試合はこび、高村の破天荒な動きの緩急に序盤から押されるBコネ。勢いに乗った高村、ベルにロープリバウンドからの攻撃を狙うがしかしMACHIKOが背後から羽交い締め。ベルのフライングニールキックがそこに決まって場外転落する高村。
場外で鞭を取り出したベルが高村に執拗に攻撃をくわえる。それを救出に入ったブラックに、MACHIKOがソード型スタンガンを押しつける暴挙。レフリーが注意にはいるが、Bコネこれを完全無視。レフリーにまでスタンガン攻撃をくわえたMACHIKOに反則負けの裁定が下された。

MACHIKO 「アイツら『正面からぶつかったら勝てないから反則してきた』とか何とか言うに100円!」
ラブリーベル「あら、それでは賭が成立しませんわ」
MACHIKO 「しょうがないわね、じゃあこの話はなかったことに。それにしてもあの黒いの、スカしちゃって嫌な感じ。泣き叫ぶところが見てみたいと思わない?」
ラブリーベル「いい趣味してますわね」
MACHIKO「なんかこう、ちょっといじってみたくなって来ちゃった」

高村あかね 「スタンガンがなんぼのもんだ! ぶっつぶしてやる!!」
B・ブリザード 「‥‥ばかばかしい」



第3試合30分一本勝負
ディアナ・アームストロング&○インフェルナルREIKO<ファニーウイングス>
(15分17秒、片エビ固め:エクスカリバー)
×高岡ユーリ木佐深月(A☆F)<クライシス>

「ちょっと〜、あたしらが第3試合ってバカにしてんの〜?」と、入るなり文句をぶちまけるREIKOだが「まあしょうがないかあ〜。相手がクライシスごときじゃね〜。50%の力で相手してあげればちょうど良いわよね?」と、挑発に切り替える。
言葉通りファニーウイングスに全力を出させているとは言えないクライシス。10分過ぎには木佐も高岡もダウン状態で、リング上ではディアナが余裕のパフォーマンスをみせる。そしてディアナが強引に木佐を引き起こそうとしたところ、木佐が起きあがりざまに蹴りを放ってディアナをのけぞらせると高岡が低空から組み付いて水車落としでディアナをマットに叩き付ける。さらに高岡が両アキレス腱固めにディアナを捕らえると、木佐がREIKOを抑えにかかる。ところがリングサイドからガードが早業でカットするとそのまま再び場外に消えていく。
木佐を延髄切りで場外に叩き出したREIKOがディアナと交代。ディアナと二人がかりで高岡をいたぶると、最後にREIKOがエクスカリバーを決めて試合を決めた。

インフェルナルREIKO「ふん、なによ、ムキになっちゃって。おもしろくな〜い」
ディアナ・アームストロング「でも、痛かった・・・」

木佐深月「次は本気にさせてみせる……。クライシスがこんなものだなんて思わないでよ!!」



第4試合30分一本勝負
×神西志乃豊多摩奈美
(13分11秒、サキュバス・ドライバー)
川部雪江&○渡辺智美

久々に気合いの入ったような表情に見える川部。試合開始前、コーナーに下がった渡辺がなにやら耳打ちして送り出す。対峙するのは神西。
ベーシックな腕の取り合いから、柔道のような崩し合いになる。そして神西の一本背負いが決まり、グラウンドへ。押さえ込みにかかる神西から逃れ、背後を取って裸絞めを狙う川部は、胴絞めに移行していく。ところが神西、背中に川部を張り付かせたまま立ち上がるとそのまま背後のコーナーへ勢いをつけて川部を叩き付けて強引にはずす。グラウンドテクニックで川部が優勢に立つが、パワーで神西が凌ぐ展開。
川部が大外刈りで神西を叩き付け、神西ダウン。一度渡辺の方を振り返った川部だが、渡辺の手振りに頷くと神西を赤コーナーに放り投げて豊多摩に出てこいと挑発。
ほぼシングルの状態で豊多摩と戦う川部だが、さすがに豊多摩の壁は厚くことごとく跳ね返され、関節技も豊多摩の体には通じにくく劣勢。それでもがむしゃらに向かっていく川部。完全に一方的になった展開だが、ここで渡辺が手助けに入るとダブルのブレンバスターからヘブン・スマッシャーと攻め込む。そして豊多摩と代わって出てきた神西をサキュバスドライバーで沈めた。

渡辺智美「まあ、シングルで強いからってタッグで強いとは限らないって事ね。言わなくても分かってることだけどさ。ん?川部に何言ったかって?下手に余裕持ってるからかっこつけた試合になると思ってね、それならいっそ豊多摩でも挑発して当たって砕けてこいって言っただけよ。期待とはほど遠い内容だったけど、ああやってこてんぱんにされるのもいいんじゃない?」



第5試合30分一本勝負
×サイフィス真美
(21分41秒、体固め:投げ捨てパワーボム)
望月登子

WWPLジュニアのトップを狙う両者が激突。スピードでは真美が、破壊力では望月が有利。
まずは蹴り合いでスタート。多彩なコンビネーションで放つ真美。望月は食らいつつも耐えると、カウンターで踵落とし、そしてミドルキックと重い蹴りを入れる。さらにお互い激しい蹴り合いを5分以上続けるが、真美が望月の隙をついてメキシカンストレッチで攻め立てる。手足を複雑に絡め合わせ動きを封じ、スタミナを奪っていく。望月も組み付かれたところを強引に腕力でひき離してエルボー、ジャーマンSP、パワーボムなどで反撃する。
どちらも譲らない展開だが、場外戦で鉄柱に足を叩き付けられた真美の動きが鈍る。それでも武器はあるとばかりにストレッチを狙ったが、ギブアップを取れず。最後は望月に捕まってパワーボムで叩き付けられてしまい、勝負が決した。

望月登子 「悪いけどな、他団体の、同時期デビューした連中の勢いがいい今の状況で、ロートルに足がかかってるような真美なんかに負けちゃいられないんだよ」



第6試合30分一本勝負
セラフィム・レイ芹沢すずな&×松井香織
(20分59秒、片エビ固め:フライングラリアット)
ファニー・ライトニング(SPWA)水瀬沙夜&○荒谷久美(KIZUNA)

先月のメインで注目度を上げたレイ。ファニーの勢いを、スモールパッケージホールドや変形コルバタのロザリオなどでいなして試合を作っていく。さらに水瀬のバックドロップを後転で切り返したりと、いい動きをみせる。しかし水瀬と荒谷も、これまでの経験を生かしたタッグワークを使ってダブルドラゴンに挑んでいき、ファニーも標的と定めた芹沢に自己主張するような攻めをみせていく。
その中でも、NWWA世界ヘビー級タッグを手に入れたダブルドラゴンを崩すには到らない。ファニー、水瀬と早いタッチワーク、松井が受けて芹沢が攻める鉄壁のコンビネーションで各個撃破の形を取る。しかし、ほぼダウンしていた水瀬がコーナーに上った芹沢を紫電改(雪崩式ドラゴンSP)で放り投げると、反撃のレッドドラゴンドライバーを受けたものの意地で強烈なバックドロップを放ってダブルノックアウト状態に持ち込む。
そして荒谷と松井のシングル戦の様相となる。攻めの強さに勝る荒谷が松井に渾身のフライングラリアットからがっちりと抑え込む。松井、荒谷をはじき飛ばしたときはレフリーがカウント3を叩いた後。珍しく抗議する松井だが判定は覆らず。

松井香織 「完全にやられたというわけじゃないけど、負けは負けだ。言うだけあっていい動きはしてるよ」
芹沢すずな「借りは返さないとね〜?」
松井香織 「もちろん。お望み通り正真正銘のタッグ戦でやってやろうじゃない。ついでに、WWPL無差別タッグのベルトも賭ける?」
芹沢すずな「そうねえ〜。防衛戦の相手もいなかったことだから〜、ちょうど良いと思うわよ〜」


荒谷久美  「さあ結果はだしたわよ。それに対してどんな答えをだしてくれるのかしらね」

5月8日(木) 新潟県新潟フェイズ


第1試合15分一本勝負
×ブラック・ブリザード(KIZUNA)
(8分47秒、ジャックナイフ固め:エンジェルスタンプ3)
セラフィム・レイ

ブラックの関節技に捕まるレイだが、先月最終戦で根性がついたか?ギブアップすることなくロープに逃げ切る。そしてダブルアームスープレックスから前宙式ダイビングフットスタンプで勝利。

B・ブリザード 「ふむ‥‥。負けこんできましたね。そろそろ本来の攻めにもどらないと」



第2試合トルネードタッグマッチ20分一本勝負
霞月いおり(DIA)&○望月登子高村あかね(KIZUNA)
(17分28秒、片エビ固め:ツイスター)
神西志乃高岡ユーリ&×木佐深月(A☆F)

全選手に試合権利がある試合なので、レフリーは大変である。
神西が意外にも?クライシスの二人と連携を組みながらの試合に対し、霞月は一直線に神西に向かう。混戦の中、パワー差で霞月が神西に抑え込まれるが、高村がカットして両者場外へ。リング外とリング内で別の世界。
クライシス側が全体的には有利に試合を運んでいたが、最後は椅子や机を持ち出すエクストリームストームの激しい動きに押されてしまうことに。高村が机上に置かれた高岡にジェットスクランダー(ダイビングセントーン)で降りかかってフォール。これは神西がなんとか霞月を振りきってカットしたものの、望月のツイスターに木佐が沈んだ。

高村あかね 「いえーい!! どうだ!! いつでもかかってこい!!!」

木佐深月「畜生、あそこから押し切られるなんて……!! これじゃ駄目、まだ何かが足りない……」



第3試合20分一本勝負
カーシャ・イワノヴナ&×川部雪江渡辺智美
(15分44秒、原爆固め)
MACHIKOラブリーベル&○ソフィーヤ・パーリィ(EWA)

試合前から、Bコネと組まされたパーリィの反応が期待される。入場してきたパーリィに、会場からどよめき。派手で真っ赤なコスチュームに身を包み、濃いめの化粧をしての登場。Bコネの二人に引けを取らない豪華さ。
試合では川部を集中的に攻めるBコネ。パーリィが口紅を持ち出して「下手なメイクね!」といいながら川部の顔に落書きをしたり、MACHIKOが羽交い締めにしてベルのフライングニールキックを入れるなどの連携をみせる。最後はMACHIKOがカーシャをSTファッションで、ベルが渡辺をトーチャーラックで固める間に、パーリィが原爆固めで川部から3カウント。

憮然としながらマイクを握る渡辺、その第一声は。
渡辺智美「ソーニャ。下手なメイクってあんたねえ。あれは、あたしがやったのよ!」
場内笑いの渦。
ソフィーヤ・パーリィ「なによ、あれで少しは美人になったんだからいいじゃない!アハハ!」
渡辺智美「そういう台詞はそこのMACHIKOが良く「血化粧で少しは美人になったわね〜」ってやってるから二番煎じよ。ただ…最近なんか組むことが多いから暫定パートナーなのよね、川部は。それを最低あたしの次くらいには美しくして上げる。あんた達が太刀打ちできないくらいにね」
MACHIKO「あんたの場合美じゃなくてエロじゃない」
渡辺智美「…顔が整ってるイコール美でもないわね。地味女」
ラブリーベル「おーっほっほっほ、私のパートナーですから、今は地味ですけど、これからどんどん美しくなっていきますわ!貴女こそ覚悟なさい!」
MACHIKO「つまり地味なのは認めるわけね…」

ソフィーヤ・パーリィ「ま、今後のワタナベのお手並み拝見ってところかしらね……メイクの。ま、どうあがいたって二人とも絶対わたしには勝てないけど。だって素材もメイクの腕もこっちが圧倒的に上でしょ?」



第4試合30分一本勝負
芹沢すずな
(時間切れ引き分け)
ファニー・ライトニング(SPWA)

序盤から激しい攻めをみせるライトニングだが、芹沢も一歩も引かず応戦。自分のテリトリーだけ合ってライトニングが押す展開になり、芹沢は鉄柱に叩き付けられて流血。しかし芹沢の口元がにやりと動くと、激しいコンビネーションキックからロープリバウンドで勢いをつけた飛び膝蹴りの、アルティメットドラゴンダンスを久々に披露。
ラ・マヒストラル、ウラカン・ラナなどの丸め込みも使ってペースを握りはじめた芹沢だが、ライトニングも粘りを見せてフィニッシュには到らず。芹沢がドラゴンファングから抑え込んで試合が決まったかと思ったが、3カウントが入る前に30分のコール、時間切れ引き分けとなった。

芹沢すずな 「彼女の土俵で戦ってみたけれど、久々に切れることが出来たわ。もっと時間があれば、面白かったと思うけど。…あ、でも〜。私はシングルプレイヤーじゃないですし〜、シングルでの勝ち負けは今はこだわってないですよ〜。彼女は、どういう風に評価してくれるかしら〜?」

ファニー・ライトニング 「どう? 次はその首、いただくから!!」



第5試合ノータッチタッグマッチ30分一本勝負
サイフィス真美&×稲葉ましろ(DIA)
(5分14秒、逆片エビ固め)
ディアナ・アームストロングインフェルナルREIKO<ファニーウイングス>

WWPLジュニアヘビー級シングルの防衛戦のため参戦の稲葉ましろ。早速挑戦が決まっているインフェルナルREIKOとの前哨戦が、タッグマッチで組まれた。
ルチャ式のノータッチ形式であるため、メヒコ経験者の真美・稲葉組がタイミング良くチェンジしていく。ところが、場外に降りた稲葉にガードがトンファーで殴りかかって場内に叩き戻し、ファニーウイングスは真美と稲葉をぶつけて直後にサンドイッチドロップキック、さらにテキサスドライバーとエクスカリバーの共演。
ダウンする稲葉をディアナが強烈な逆片エビ固めで絞り上げ、なんと5分過ぎの短時間で稲葉がギブアップ。ルチャタッグ、連携が軌道に乗り始めた瞬間で受けた介入で完全に崩れてしまった格好となった。

インフェルナルREIKO「ディアナ、ちょっと早過ぎ。もっと楽しみたかったのに〜」
ディアナ・アームストロング「ソーリー。つい思いっきりやっちゃった」
インフェルナルREIKO「勝敗は変わらなかったとは言ってもねえ。次はもうちょっとゆっくりやらせてね?」
ディアナ・アームストロング「OKね」



第6試合30分一本勝負
松井香織&○豊多摩奈美
(15分43秒、J.O.サイクロン)
水瀬沙夜&×荒谷久美(KIZUNA)

受けの上手い松井、柔軟なためにダメージを受けにくい豊多摩。気迫の籠もった技で攻める水瀬、荒谷だがなかなか効果的な一撃が決まらない。動きが良かった豊多摩は、いつも以上に大きく受けを取り、効かないといった風情で立ち上がる。
ムーンサルトを返した荒谷に、J.O.サイクロンで追撃した豊多摩が勝利。

松井香織「豊多摩はタッグ苦手で、しかも二人ともうける方だからあんまりいい組み合わせじゃないけど、今日くらい受けきってくれればこっちも楽だね。今日は豊多摩が良かったよ。先月のタイトル戦がいい刺激になったんじゃない?」

荒谷久美 「こんなのまだまだよ! やっと人のこと視野に入れたみたいだからね。離せなくしてやるんだから!!」

5月14日(水) 山口県海峡メッセ下関


第1試合20分一本勝負
高岡ユーリ&○木佐深月(A☆F)<クライシス>
(4分41秒、体固め:上段後ろ回し蹴り)
×キャノンボール焔(山プロ)マンティス笹倉(山プロ)<アンバランス>

二軍興行ではタッグ戦で目立つ活躍をみせているアンバランスが登場。対するはクライシス。
笹倉が受け、焔が攻めるパターンで組み立てたいアンバランスだが、クライシスの個人技になかなか思うように組み立てられない。
結局5分持ちこたえることが出来ず、木佐の蹴りで焔が沈んだ。

木佐深月「まあ、今回は歓迎。これにめげずに頑張って欲しいけど、はっきり言ってここはわたしたちでもきついところだからね」

キャノンボール焔「・・・くぅっ、まだまだっ! もっと突き進んで喰らうつもりじゃないと、あの打撃を越える攻めは出せませんね。でも、いずれは・・・受けた分以上の威力を叩き込んでみせますっ!」
マンティス笹倉「力量差で敗北・・・ちゅう所っすか、今回ンとは。じゃけんど、それば埋める為に来た訳ですけぇ。ただ負けっぱなしで終わる気ぃは無かとですよ!」



第2試合20分一本勝負
MACHIKOラブリーベル<Bコネ>
(12分14秒、サザンスープレックスMark2)
神西志乃&×霞月いおり(DIA)

激しい蹴りを放つ霞月を捕まえたベル。「お仕置きが必要ですわね!」と、喉元を掴んで絞め上げ霞月の動きを止める。そして高々と抱え上げてのチョークスラム。息を止められたところの一撃に、霞月ダウン状態。「女王様とお呼び!」とノリノリで高笑いを上げながら踏みつけピンフォールを行うベルだが、神西がカット阻止に出てきたMACHIKOを俵返しのように放り投げてここは難を逃れる。
だが、最後はMACHIKOの新技、バックを取って霞月の両手首を握り、そのままスープレックスホールドへ繋ぐ「サザンスープレックスMark2」で試合を決めた。

 勝利コールの後、マイクアピールを行うベル。
ラブリーベル「おーっほっほっほ!あなた達のような陰気なチームに負けるほど、わたくし達は弱くなくってよ!華麗に!優雅に!それが無い者など、地べたを這いずっていればいいのですわ!」
 しかし珍しく神西がそれに対してマイクを握る。
神西志乃「ふん、前々から思っていたが。貴様の頭には蛆が湧いているようだな。美しい者が強い?違うな。強さこそが美しいのだ!上辺だけの美などにこだわる貴様達に、強さなど無い」
 激しい視線のぶつかり合い。一触即発の雰囲気の中、霞月が無言でリングを降りる。それが緩和剤となったか、乱闘に発展することはなく、両チームとも引き上げていった。

試合後、裏では----
木佐深月「神西……気でも違ったのかしら」
高岡ユーリ「いや、むしろプロになったんだろ、あれは」
木佐深月「なるほど? ……でもそれってやっぱり気がふれたってことよね?」



第3試合30分一本勝負
NANA(フリー)
(5分28秒、NANA☆ラッチ)
×ソフィーヤ・パーリィ(EWA)

この日も深紅バージョンのコスチュームで登場のパーリィ。あまりグラウンド戦は行わず、投げ技や打撃技など動きの多い組み立てを行う。
一方NANAはいつも通り派手なサブミッションのオンパレード。サンボ出身のパーリィ相手にはなかなか決めきれないが、合間合間のコミカルな動きのアクセント。口紅で落書きをしようとしたパーリィの動きを回避して飛びついたNANA、NANA☆ラッチで丸め込んで意表をつく短期決着となった。

ソフィーヤ・パーリィ「NANAのことだからもう少しつきあってくれるかと思ってたんだけど、あそこでああ来るとはね……。少し遊びすぎたかしら」

NANA「むぅっ、らくがきされるのイヤだったから、思わず試合決めちゃったのだ」



第4試合30分一本勝負
セラフィム・レイサイフィス真美&○松井香織
(20分30秒、片エビ固め:ブラックドラゴン・ドライバー)
×水瀬沙夜ブラック・ブリザード(KIZUNA)高村あかね(KIZUNA)

レイ、真美に指示を出して上手く試合をコントロールしていく松井がキーポイント。
勢いづく高村を自ら抑え、早い動きへの対応に難がある水瀬をレイと真美が攻め立てていく。ブラック、膝十字等で真美とレイの足を狙うことでサポートに回るが、なんと逆に真美にカベルナリアで捕らえられて危機一髪。これは水瀬がカット。
交代した水瀬は多少ながらも動きの鈍ったレイ、真美を多様な投げでマットに叩き付けていったが、最後は松井のブラックドラゴン・ドライバーに沈んだ。

高村あかね 「ちぃっ! ベテランとの試合組み立ての差がでちゃったよ! 最後まであっちにペース握られてるし。レイちゃんとか、ちょっち勢いあるからね。足掬われた!!」
B・ブリザード 「‥‥上手くいなされましたね。どうも、流れを掴めない‥‥」



第5試合3WAYマッチ30分一本勝負
ディアナ・アームストロングインフェルナルREIKO<ファニーウイングス>
川部雪江渡辺智美
望月登子稲葉ましろ(DIA)

インフェルナルREIKO(15分52秒、回転エビ固め)渡辺智美×

ディアナ、渡辺、望月の3人でスタート。リング中央で3人が組み合う形になると、お互い動きが取れない。しかしディアナと渡辺がここで手を結び、望月をダブルブレンバスターで放り投げる。更に渡辺がスリーパー、ディアナがトランス・フォー・レッグロックで固める。上下とも攻められる望月を、稲葉が渡辺、ディアナの順に蹴り飛ばしてカットする。そしてディアナに望月の踵落とし、渡辺には稲葉のフィッシャーマンズスープレックスが決まる。
その後二方向から攻められ孤立する稲葉・望月組。しかし試合権利のある稲葉が場外に放り出されたとき、REIKOに渡辺と川部がダブル脇固めでギブアップを迫る。ほぼ完璧に入ったと思われたが、ディアナと望月が同時にカットに入り振り出しに。
お互い油揚げを攫おうと抜け目ない動きをする中、川部が上手く付いて来れずディアナのデスバレーボム、望月の三角跳び延髄切りを連発で受けてしまいほぼ脱落。ところが渡辺にディアナが手を差し出して握手すると、二人で稲葉を攻めはじめる。だが望月の加勢で押し返した稲葉。ディアナもREIKOとチェンジして再び状態は落ち着く。
しかし、渡辺が稲葉をサキュバスドライバーからフォールに入った瞬間、REIKOが飛びついて渡辺を丸め込む。稲葉はダウン、望月はディアナにカットを阻止されてしまいファニーウイングスが勝者となった。


控え室にて。
渡辺智美 「周りが見えてないのよあんたは。まったく、それで苦労するのがあたしってのは気にくわないわね」
川部雪江 「す、すみません」
渡辺智美 「技術と体力だけがプロレスじゃないの。いい加減もう分かってるでしょ。そのメイク分の効果は有ると思うけど、まだまだね」
川部雪江 「…」
渡辺智美 「ま、言葉で分かるのは理屈だけ。最後は自分で納得するしかないのよね。ただどうするのも勝手だけど、迷いすぎて下手な試合だけはしないで頂戴。他のみんなに迷惑がかかるんだから」
川部雪江 「はい…」

稲葉ましろ「連敗か。さすがに厳しいな。これくらいじゃなきゃやりがいないけど」



第6試合30分一本勝負
芹沢すずな&○豊多摩奈美
(18分14秒、ムーンサルトプレス)
ファニー・ライトニング(SPWA)&×荒谷久美(KIZUNA)

決着ならなかったライトニングが芹沢に向かっていく。早くも場外に転がり落ちた両名は、椅子や机、鉄柱攻撃などの激しい試合を展開。距離を取った芹沢とライトニング。そこに、芹沢に向かって荒谷のトペ・スイシーダが、ライトニングに向かって豊多摩の宇宙人トペ・コン・ヒーロが放たれて一旦リセット状態に。
その後はライトニングと荒谷の攻撃を豊多摩が受け、芹沢が攻めるという展開。徐々にライトニングが攻め込まれ、結果荒谷がロンリーバトル状態に。
芹沢がライトニングを場外に落としてラ・ケブラーダで襲いかかる間に、豊多摩がムーンサルトプレスで荒谷を沈めた。

荒谷久美 「やってくれるじゃない! でも、私を潰せないわよ! WWPLヘビーの総攻撃ってこんなもんなの!! まだまだ終わってたまるかっての!!」

ファニー・ライトニング 「くっ‥‥。来月はロナも呼ぶから! こんなもんじゃ終わらない!!」

5月18日(日) 香川県丸亀総合スポーツセンター

第1試合15分一本勝負
神西志乃
(7分7秒、片エビ固め:竜巻谷落とし)
×ソフィーヤ・パーリィ(EWA)

今回は紅装束ではなく、普段通りのコスチュームで入場してきたパーリィ。そこに神西が「ふん、奴らに毒されたまま出てきたら叩きつぶすだけだと思っていたが、そこまで愚かではないようだな」とアピール。パーリィは鼻で笑ってこれを流す。
ゴング直後から接近した両者、組み合うかと思われたが神西が前蹴りで一度距離を取ってパーリィの出鼻をくじくと、ハンマースルーからショルダーアタックというプロレスらしいムーブで先制。パーリィは立て直して低い姿勢から神西をカニばさみで引き倒して関節技の攻防へ。
最初の攻防以外は優勢に試合を進めていたパーリィだが、決めきれない。神西がアキレス腱固めに来たパーリィを蹴り飛ばして強引にはずすと、ハイキックからサザンカップで決勝進出の原動力となった竜巻谷落としでパーリィを破った。

ソフィーヤ・パーリィ「なるほど……美しさのカケラもない力まかせで無様な闘いかただけど、一撃の威力だけはあるようね。それだけは認めてあげるわ。ま、生涯一度だけの経験なんだから今のうちにせいぜい余韻を味わっておきなさい……二度目はないから」



第2試合3WAYタッグマッチ30分一本勝負
MACHIKOラブリーベル<ビューティ・コネクション>
ブラック・ブリザード(KIZUNA)高村あかね(KIZUNA)
高岡ユーリ木佐深月(A☆F)<クライシス>

ラブリーベル(12分7秒、バッキンガム・バックブリーカー)ブラック・ブリザード×

単純な実力はもちろんだが、チームワーク、プロレスセンスが問われるこの形式。
これまでの所行で反感を買っているBコネが狙われる事になる。MACHIKOが高村のジャンピングハイを浴びて大の字になり、高村そのままフォール。しかしこれで勝利されてはかなわないと木佐が高村にストンピングを入れてカット。するとKIZUNA組とクライシスのぶつかり合いに発展していく。
その間Bコネが優雅に場外本部席前に陣取って高みの見物モードに入り、ガウンを羽織り直してファッションアピールを見せる余裕も。
高岡がレフリーの注意を場外に向けさせ、場外カウントが数えられはじめたため慌ててリング復帰するBコネ。レフリーがBコネに気を取られているその隙にクライシスの二人、高村を狙って関節技で痛めつける。そこでBコネがこんどはレフリーにリング内を向かせる。そして木佐をコーナーに下がらせるレフリー。MACHIKOは高岡に殴りかかって流血に追い込むと、交代したブラックと対峙。ここはブラックの地力が勝ってMACHIKO防戦状態。ベルがカットに入って交代完了するBコネ。
高村、木佐が場外でやり合う間に、ベルがブラックを腰の辺りに乗せる形のバックブリーカーで捕らえると、そのままぐるぐる回転。メキシコでレイネーラと呼ばれるバックブリーカーで、ブラックからギブアップを奪った。

高村あかね 「エクストリームでぶっ潰してやるよ、Bコネ!!」

B・ブリザード 「フォールで負ける分にはいいんですが‥‥。本腰を入れて闘う必要がありそうですね」

木佐深月「試合経験の差を突かれたか……。まったく、おいしいところだけ持っていくことに関してだけは確かに最強だわ、あの二人は」



第3試合20分一本勝負
×稲葉ましろ(DIA)
(12分12秒、ドミニオン・ラナ)
セラフィム・レイ

序盤から縦横に動き回る早い展開に、一気に盛り上がる会場。
コーナーに上がってのアピール合戦や、何故かあっち向いてほいからのローリングソバットバトルなどコミカルな展開も見せながら、お互いの技を駆使した対決となる。
そんな中でも、REIKOとの試合のために調子を上げたい稲葉は5分過ぎからは勝負に徹した動き。実力差もあって稲葉が押す展開。ところが、レイが稲葉の動きの隙をついてエプロンに出ると、振り向いた稲葉にスワンダイブ式のウラカン・ラナ、ドミニオン・ラナを決めてなんと3カウント奪い取ってしまった。
バク宙やくるくると横に回りながら楽しそうに勝利アピールを繰り返すレイ。まさかの金星。

セラフィム・レイ 「ねーねー、見た?見た?ちゃんと見たよね?あはは、稲葉さんに勝っちゃったよ〜っ!やっぱりね、やってて楽しかったし、勝っちゃうと凄くおいしいでしょ?こういうときは結構調子良いんだ、あたし。またやりたいな〜」

稲葉ましろ(意外と明るい表情で)「いつも私がやってることやられちゃったね。以前と同じだと思っていたら甘かった。成長してるよ、彼女。今日は負け。次はこうはいかないから。でも、若いのとやるのは楽しいね。……にしても、いくらベルト戦さえ勝てば他は負けてもいいとはいえ、ひとつくらい何とかしたいかも(苦笑)」



第4試合30分一本勝負
川部雪江渡辺智美&○サイフィス真美
(16分46秒、片エビ固め:アカシックバスター)
ファニー・ライトニング(SPWA)&×水瀬沙夜荒谷久美(KIZUNA)

久々にマミナベの連携が冴える。荒谷を試合に出さないよう場外へ追いやり、連携の取れないライトニングと水瀬を攻めていく。渡辺が早々にヘブン・スマッシャーをライトニングに放ってフォールにはいる。これは自力で返したライトニング、起きあがると渡辺に猛反撃。ダイヤモンドカッター、リバースフランケンシュタイナーなどを決めていく。
しかし形勢逆転には到らない。そんななか、序盤以来出番を封じられていた荒谷が試合に入り、渡辺を垂直落下式ブレンバスターで叩き付ける。そこで渡辺を救出したのは川部。タッチを受けると荒谷の前に仁王立ちすると、勢いをつけたエルボーバットの一撃を放つ。荒谷も逆水平チョップで反撃、エルボーとチョップの叩き合いとなる。先に勢い負けしたのは川部だが、それでも荒谷を睨み付けて前へ出ていく。打たれる一方となった川部だが、倒れない。業を煮やした荒谷は、ロープに跳んで勢いをつけるとラリアット一閃。ところが川部はこれを瞬間的に脇固めで切り返し、ギブアップを迫る。渡辺と真美もこれを援護するためにライトニングと水瀬に襲いかかるが、水瀬が真美を巻き込む形で倒れてのカット。
そのまま真美と水瀬にチェンジした両陣営。ダメージをあまり受けていなかった真美が最後は水瀬をアカシックバスターで沈めた。

荒谷久美 「ベルト戦、前だっていうのに!! 邪魔だってのよ、あいつら!! ‥‥まあ、水瀬の調子も上がってきたし、その手応えは掴めたけどね」
ファニー・ライトニング「‥‥カルガリースタイルの本当の凄さ、味合わせてやるわ!! 覚えておきなさい!!」



第5試合30分一本勝負
豊多摩奈美
(12分29秒、片エビ固め:J.O.クインビー・ボム)
×望月登子

QOJタッグで一気にジュニアのトップ陣に食い込んだ望月。シングルが本領の望月、かつてのジュニア女王とシングルで勝負を挑む。
序盤から激しい打撃をくわえる望月。受けには定評のある豊多摩だが、次々に放たれる蹴り、スープレックスに許容量を超えてしまい、ダウンを奪われる。手数は少ないが重い豊多摩の反撃も当然受けていた望月は、激しく息をつきながらも勝利を確信した表情で豊多摩に膝を乗せて押さえ込む。だが、豊多摩はそれでも肩を上げる。ほとんど意識の無いようなうつろな目だが、それでもリング上で仁王立ちになると大きく声を上げ、望月の顔面へ正面飛びのドロップキックを叩き込む。
派手に吹っ飛んだ望月、続く豊多摩のJ.O.クインビー・ボムでマットに叩き付けられ、ジ・エンド。



第6試合30分一本勝負
芹沢すずな&×松井香織<ダブルドラゴン>
(17分43秒、インフェルノ・スプラッシュ)
ディアナ・アームストロング&○インフェルナルREIKO<ファニーウイングス>

インフェルナルREIKO「さーておまちかねっ!世界タッグを持って帰ってくれて、おいしくなったところであたしたちが頂くなんて、乙なシナリオよねえ」
相変わらず絶好調のREIKOのマイクから始まった試合。さすがの安定感を見せるダブルドラゴンだが、ガードがリング上を駆け抜けながら芹沢にラリアットを叩き込んだところから流れが変わる。攻め役の芹沢が攻め込まれる展開に、松井が助けに入るもダブルドロップキック、合体垂直落下ブレンバスターと逆に猛反撃に遭う。
そしてとうとうREIKOのインフェルノ・スプラッシュが決まり、世界タッグ王者ダブルドラゴンから完璧な3カウント。

嬉々としてマイクを要求するREIKO。
インフェルナルREIKO「ほらほらほらほら!言ったでしょ?言ったでしょ?あんた達は最終的にこのファニーウイングスの餌なのよ、餌!とっとと次の荒谷と水瀬だっけ?あのちんけなチーム退けて、あたしたちと世界タッグ、無差別タッグ賭けて試合しなさいよ!ハイ決定!」
松井香織 「何を好き勝手言ってるんだか。一つ勝ったくらいで鬼の首を取ったように喜ぶなんてガキのやることだろ、REIKO。タイトル戦でそっちが連敗してることを忘れるな」
インフェルナルREIKO「三度目の正直って知ってる?」
松井香織 「お前こそ二度あることは三度あるって知ってるか?」
インフェルナルREIKO 「あ、まさか勝つ自信がないから避けよとしてるのね?うわ、だっさーい」
芹沢すずな 「勘違いしない事ね。借りは返すのが私達ダブルドラゴンよ。最低でも世界タッグ、防衛したら無差別タッグも含めてタイトル戦してあげるわ。つぶれないように気をつけなさい」

5月23日(金) 長崎県ncc&スタジオ

第1試合20分一本勝負
望月登子
(7分7秒、片エビ固め:最強ハイキック)
×神西志乃

激しい打撃戦の中、神西のグラウンドテクニックが望月を追いつめる展開も。しかし最後は望月の一撃で試合が決まった。


第2試合20分一本勝負
MACHIKOラブリーベル<ビューティ・コネクション>
(10分49秒、踏みつけフォール:雪崩式ダブルリスト・アームサルト)
キャノンボール焔(山プロ)&×マンティス笹倉(山プロ)<アンバランス>

髪を掴まれて場外を引きずり回されたり、椅子、鞭の柄などで殴られるなど一方的な反則攻撃に晒されるアンバランス。リング上でも焔は得意技のエルボーをMACHIKOに耐えられ、笹倉もベルの関節を取りきれず逆にメキシカンストレッチに絡め取られてしまう。
気合いでフォールを返し、メキシカンストレッチはカットするアンバランス。しかしMACHIKOが雪崩式のスープレックスで笹倉を仕留めた。

キャノンボール焔「うぅっ、強いなぁ〜。全く打ち崩せなかった・・・けど、まだまだっ! いずれはあの防御も、反則技も、全部ひっくるめて打ち砕いてみせますっ!」
マンティス笹倉「・・・むむぅ〜っ。腹ン立つ負け方でっけど、面白かでんなぁ〜。あげな絡め方もあるたぁ、奥が深かですわ。じゃけんど、同じ手ぇば二度も喰らう気ぃは無かですけんねっ!」
キャノンボール焔「(小声で)・・・けど。やっぱり美人のヒステリーは怖いなぁ〜」
マンティス笹倉「(ぼそぼそと)・・・言わんどき。なんぼ本当の事かて、それば言うちゃあかんって」



第3試合20分一本勝負
ブラック・ブリザード(KIZUNA)
(10分51秒、鬼殺し)
×カーシャ・イワノヴナ

空中殺法で活路を見いだしたいカーシャだが、強烈なブラックの関節技にギブアップ。

B・ブリザード 「シングルで位は勝たないと。雪辱はこれから果たさせてもらいますから」



第4試合3WAYタッグマッチ30分一本勝負
高岡ユーリ木佐深月(A☆F)<クライシス>
川部雪江渡辺智美
ファニー・ライトニング(SPWA)坂倉宏子(KIZUNA)

渡辺智美(12分29秒、サキュバスドライバー)坂倉宏子×

コーナーに押し込めての連続ストンピングや場外から足を引っ張るアシストなど、今まであまり見せなかった動きで試合のアクセントをつける川部。これに上手く後押しされた渡辺が坂倉をマットに叩き付けて3カウント。

坂倉宏子 「うーん、こういう展開だと組みなれたチームが有利だからね。言い訳だけど、本格的にタッグパートナー見つけなおそうかな」

ファニー・ライトニング「ロナとのチームで再戦よ! 覚えてらっしゃい!!」

木佐深月「渡辺さんにやられたわねえ。……川部さん? 努力はともかく認められるためにはもう少し頑張らないとね。大体こっちだって、到底人の心配してられるような状況じゃないんだし」



第5試合30分一本勝負
×セラフィム・レイ豊多摩奈美
(13分47秒、カベルナリア)
サイフィス真美ソフィーヤ・パーリィ(EWA)

サイフィス真美に合わせてか、華やかな紅バージョンで登場のパーリィ。
真美の空中殺法と対比するようなテクニカルなサブミッションで組み立て、最近好調のレイを攻め込んでいく。真美、パーリィとも豊多摩とは実力差もあって苦しい展開になるが、連携のもたつきをついてレイと豊多摩を分断する。
最後は真美がメキシカンストレッチでレイからギブアップを奪った。

ソフィーヤ・パーリィ「まだまだ課題は多いけど連携が何とか様になったのが大きいわね。特定の相手としか組めないようじゃプロ失格だし。トヨタマはもちろんだけど、レイも決して侮れる相手じゃないしこの勝ちは結構大きいかも。でも本音を言えばもう少しトヨタマを攻め込みたかったわね」



第6試合30分一本勝負
×ディアナ・アームストロングインフェルナルREIKO<ファニーウイングス>
(17分15秒、ファイヤーボンバー)
高村あかね(KIZUNA)稲葉ましろ(DIA)

REIKOとの決戦の前に一つは勝っておきたい稲葉ましろ。QOJタッグ決勝でぶつかった高村と組んでファニーウイングス相手の試合に。
敢えて稲葉との対決を避けるように動くREIKO。そのためディアナが矢面に立つことになり、高村と稲葉の激しい攻めにあう。結局ディアナが高村のファイヤーボンバーによって沈められた。しかしファニーウイングスは「こんなところで本気を出して盛り上げてもしょうがないでしょ。もっと大きな舞台で全力を見せて上げるわ」と敗戦を気にした様子はなかった。

稲葉ましろ 「高村が横にいると安心して試合できるね。REIKO? まっ、本番に取っておくってことでしょ。ベルト戦が楽しみだよ。REIKO様の本当の実力、見せてもらいますよ」

高村あかね 「言い訳上手だからね、向こうは。口で勝負するしかないみたいだから、ざまあみろっての!」



第7試合WWPL無差別級タッグタイトル戦60分一本勝負
王者組
×芹沢すずな松井香織<ダブルドラゴン>
(20分28秒、スモールパッケージホールド)
挑戦者組
水瀬沙夜&○荒谷久美(KIZUNA)
※第3代王者が2回目の防衛に失敗。荒谷&水瀬組が第4代王者に

水瀬を狙うダブルドラゴンだが、反撃少なくも3カウントだけは取らせない水瀬。深追いした芹沢に強烈なバックドロップを決めて荒谷とチェンジ。荒谷、芹沢のレッドドラゴンドライバー狙いの形を振りほどくと隙をついて丸め込む。スモールパッケージホールドでダブルドラゴン、王座陥落。


松井香織「まだまだ荒谷のワンマンチームだ。だから水瀬を狙ったんだけど、決めさせてもらえなかったって言うことは成長してるんだろう。その部分は認めるよ。これから誰相手に防衛するのか、どんな防衛戦をするのか見させてもらう。失格だと思ったら即座に奪い返しに行くから覚悟しておくんだね」
芹沢すずな「今日は負けましたけど〜、まだ越えられたとかんじるほどではなかったですね〜。こちらが頭を下げて挑戦させてくださいって言いたくなるようなチームになってから、ですよ〜。もう一つ持っている世界ベルトに挑戦させても良いチームではないと思っていますし〜。それは置いておきまして〜、借りは返しますよ〜。香織と違って、私は執念深いんです」

荒谷久美 「よしっ! ひとつ勲章もらったから。ホントは松井の首狙ってたんだけど勝ち優先だから、タイトルマッチは。なにげにスモールパッケージは隠し技なんで、私の。真女でも最初はこの技でベルト取ったからね。これで文句はないでしょ。ひとつづつ結果だして、ひとりずつぶっ倒してやるから!」

5月29日(木) 愛媛県テクスポート今治


第1試合20分一本勝負
カーシャ・イワノヴナソフィーヤ・パーリィ(EWA)
(10分36秒、片エビ固め:サンダードラゴンドライバー)
×高岡ユーリ木佐深月(A☆F)<クライシス>

グラウンドや打撃の多い試合展開の中で、飛び技を上手く決めてアクセントをつけたカーシャが試合を決めた。

カーシャ・イワノヴナ「たまにはソーニャ先輩にも楽をさしてあげないといけませんからねぇ」
ソフィーヤ・パーリィ「カーシャ、あんたねえ……人を年寄り扱いしてるんじゃないわよ!! せっかくほめてあげようと思ってたのに」

木佐深月「このスタイルで勝てないなんて……今日は完敗です。でもカーシャにもソーニャさんにも借りは絶対返させてもらいますから」



第2試合20分一本勝負
×ブラック・ブリザード(KIZUNA)
(9分16秒、片エビ固め:ヘブン・スマッシャー)
渡辺智美

渡辺の間合い取りにペースを乱されたブラック、繰り出した関節技をことごとくエスケープされて決められない。ブラック、最後はマットに叩き付けられて3カウントを聞いた。

B・ブリザード 「‥‥ああいうのらりくらりとしたレスリングに対応するのが当面の課題ですね」



第3試合3WAYタッグマッチ30分一本勝負
ファニー・ライトニング(SPWA)坂倉宏子(KIZUNA)
MACHIKOラブリーベル<ビューティ・コネクション>
セラフィム・レイ川部雪江

MACHIKO(15分12秒、スモールパッケージホールド)ファニー・ライトニング×

狙われたBコネ、リング下に置いてあったブルーボックスを使った攻撃を繰り返す。しかし川部がベルの持っていたブルーボックスを奪い取ると、すかさずライトニングを抑えているMACHIKOをそのボックスで殴る。ところがMACHIKOが回避、ライトニングがその餌食となってしまう。
川部にレイと坂倉が詰め寄ってボックスを捨てさせるが、その間になんとMACHIKOがライトニングを丸め込んで試合を決めていた。それを見た坂倉とレイ、さらに川部を責める。川部は最初落ち込んだ様子だったが、すぐに「これくらいで負けるのがいけないんです!フォールを返せばよかったんですよ!」と叫ぶと二人を振りきって引き上げていった。

ライトニングは通路のゴミ箱を蹴り飛ばすと、ノーコメントで控え室へと戻っていく。それを見送りながら坂倉のコメント。
坂倉宏子 「不完全燃焼。最後の最後で笑えないコントになっちゃったし。‥‥良い意味での開き直りなら良いんだけどね、川部のアレが。ただね、安易にああいうアイテムに走るのはどうかと思うよ。それで試合するのと、それを使っても試合できるのとじゃ天と地の差があるしね。‥‥ああ、もう! 頭使えよ、もっとさ!」



第4試合30分一本勝負
豊多摩奈美
(12分8秒、ムーンサルトプレス)
×神西志乃

受け止めるような試合を見せる豊多摩。神西の竜巻谷落としでカウント2.8となったとき焦りの表情も見せたが、最後は得意技で貫禄を見せつける勝利。


第5試合30分一本勝負
サイフィス真美&○芹沢すずな松井香織
(12分41秒、片エビ固め:ドラゴンファング)
×水瀬沙夜望月登子高村あかね(KIZUNA)<エクストリームストーム>

エクストリームストーム対旧チーム・ドラゴネットの対戦。全員タイトルホルダーとなったエクストリームストームだが、チームワークは旧ドラゴネット組が上。ES好みの激しい展開になるも、水瀬が芹沢の踵落としに沈んだ。

高村あかね 「勝ち負けよりもエクストリームの勢いが大事だからね、今は。沙夜ちん、これから、これから。絶対ひっくり返せるから、すぐにね」



第6試合30分一本勝負
荒谷久美(KIZUNA)
(12分40秒、低空高速ムーンサルトプレス)
×ディアナ・アームストロング

パワフルで、しかも空中戦も織り交ぜるハードヒッティングな展開。ディアナが中盤にデスバレーボムやフランケンシュタイナーなど大技攻勢をかけるがこれを耐える荒谷。すぐに流れを切り返してムーンサルトプレスで試合を決めた。

荒谷久美 「パワーはあるよ、やっぱり。ただ司令塔が今日はいないから。タイプが同じだからね、それじゃ私は倒せないから。打たれ強さとスタミナには自信あるからね。ぶつかりあってこそのヘビーだから。その点は満足してる。ま、この流れでもう1度、豊多摩の首取りにいくから。見てろ!」



第7試合WWPLジュニアヘビー級シングルタイトルマッチ30分一本勝負
王者
×稲葉ましろ(DIA)
(19分59秒、インフェルノスプラッシュ)
挑戦者
インフェルナルREIKO
※第4代王者が3度目の防衛に失敗。インフェルナルREIKOが第5代王者に

「今日はガードの乱入やめさせる。正々堂々と戦いましょ」というREIKOのアピール。しかし稲葉が差し出された手を握ったとたん、REIKOのパンチから高速ブレンバスターといきなりの仕掛け。野次には「これがあたしの正々堂々よ」とどこ吹く風のREIKO。
稲葉もすぐに立て直してローリングソバットやミサイルキックなどの打撃、エル・ヌドなどのメキシカンストレッチと素早い動きで次々と技を繰り出す。徐々に激しい動きになってくるREIKOだが、さらに繰り出していく稲葉。
REIKO得意のエクスカリバーをカウント2.5で返して見せた稲葉。すぐに立ち上がると仁王立ちでREIKOを睨み付ける。そしてましろスペシャル1号(ムーンサルトアタック)、スワントーンボムと攻め立て、一気に試合を決めようと狙っていく。
ところがREIKOのフライングニールキックで動きを止められた稲葉。延髄切り、再びのエクスカリバーから、スワンダイブ式バルキリースプラッシュでREIKOがベルトを奪取した。


インフェルナルREIKO 「ふう。思ったより本気になっちゃった。まあでも、本気になった以上は勝つわよ。さーて、このベルトどうしようかな〜」

稲葉ましろ 「悔しい。確かに、あのREIKOをジュニア一筋の私が本気にさせた。でも、私にとっては、結局負けちゃ意味無い。超えられないか……世代の壁はそんなに甘くないってことか。あのベルトは、あとはWWPLのジュニア勢が何とかするべきだから。私はまた出直すよ」