試合結果3月
3月7日(金) 宮崎県宮崎市総合体育館 スカイスター
第1試合15分一本勝負
○津上美紗(KIZUNA)
(10分2秒、ファイヤーバードスプラッシュ)
×アレジャンドラ三田(山陰道場)
三田の試合運びにペースを乱された津上だったが、カウンターでスイート・チン・ミュージックを決めて一気にスパート。とどめのファイヤーバードスプラッシュで勝利をもぎ取った。
津上美紗 「ふぃー。先輩はやっぱり強いっすねえ。でも、勝てたのは自信になります!」
第2試合20分一本勝負
○ラブリーベル
(12分11秒、LovelyLock)
×ルシフェル華山
華山をロープに振り、自らもロープに跳んでカウンター攻撃を狙うベル。しかし、リング下にいたMACHIKOがベルの足を掴んだためベルが転倒。そこへ華山がニードロップでベルの膝を痛めつける。
さらにMACHIKOはエプロンに上がるとレフリーの注意を引きつけ、華山がその隙にベルの髪をつかんで何度も投げ飛ばし、さらにエルボースタンプを見舞う。
怒り心頭のベル、華山をデスバレーボム一撃で沈黙させるとMACHIKOへキックを放つ。ベル、場外に叩き落とされたMACHIKOに見せつけるように悠々と華山にLovelyLockを決めて勝利すると、「姑息で無様な事をやっても、勝利には繋がらないのですわ」とMACHIKOに言葉を叩き付けた。
第3試合20分一本勝負
○アニー・ビーチ(A☆F)
(8分42秒、ラ・マヒストラル)
×渡辺智美
第4試合30分一本勝負
×殺&稲葉ましろ(DIA)
(11分40秒、片エビ固め:アカシックバスター)
カーシャ・イワーノヴナ&○サイフィス真美
14日の鳥取でWWPLジュニアベルトを掛けて試合することになった稲葉ましろとサイフィス真美。その前哨戦となるタッグマッチが組まれた。
慣れていないという関係上稲葉組のチームワークは少々問題が出てしまい、殺も稲葉もシングルの延長のような試合運びになってしまう。ところが、カーシャが殺を抑えることに専念してリング上が稲葉と真美の二人になった瞬間、スピード感あふれる好試合に。
稲葉は得意技ましろスペシャルを繰り出すと、真美は負けじとディスカッターを連発。間合いの取り方なども噛み合っていく。
カーシャが殺を振りほどいて真美に加勢するまでの短い間ではあったが、両者の接触によって会場は盛り上がる。結局、そこで劣勢に立った稲葉が殺とチェンジしたところで殺が攻め込まれ、真美が稲葉に見せつけるように必殺のアカシックバスターで試合を決めた。
稲葉ましろ 「サイフィス真美、最近名前聞かないからもうダメになったのかと思ってたが、なかなかやるじゃない。安心したよ。これで14日の防衛戦は面白くなりそうだな。いいか、ベルト戦は前のインディージュニアシングルよりもっと熱い試合してやるからな! WWPLのファンも選手も見ておけ!」
第5試合30分一本勝負
×セラフィム・レイ&愛沢美奈子(A☆F)
(9分32秒、ファイヤーボンバー)
望月登子&○高村あかね(KIZUNA)
高村あかね 「よしっ! どうだっての!! 負けないもんね!!」
第6試合30分一本勝負
○NANA&芹沢すずな
(12分27秒、ビクトル式腕ひしぎ)
×ディアナ・アームストロング&インフェルナルREIKO<ファニーウイングス>
3月11日(火) 広島県東区スポーツセンター ハードヒット
第1試合15分一本勝負
○水瀬沙夜
(4分25秒、抱え式バックドロップホールド)
×木佐深月(A☆F)
第2試合20分一本勝負
○坂倉宏子(KIZUNA)
(15分45秒、スパルタカス・ボム)
×高岡ユーリ
坂倉宏子 「攻撃的だし、攻めはいいんだけどね。プロレスで魅せる間とか、リズム崩されたらもろいから。その辺かな。プロレスで上行くためには。私にあしらわれてるようじゃ、まだまだよ」
第3試合20分一本勝負
○ブラック・ブリザード(KIZUNA)&芹沢すずな
(15分49秒、鬼殺し)
望月登子&×高村あかね(KIZUNA)
ブラック・ブリザード 「勢いさえいなすことさえできればなんとかなりますから」
高村あかね 「くそっ! どうも関節技は鬼門だよ。でも、まだまだ越えられないから!」
第4試合30分一本勝負
×神西志乃&松井香織&豊多摩奈美
(7分52秒、ナイアガラドライバー)
MACHIKO&○井上美香&小縞聡美
レギオンのセコンド勢が松井と豊多摩を場外に引きずり落とし、リング上は神西が一人孤立してしまう。
プロレスというよりリンチに近い展開の中、神西が拳を小縞に叩き付けてその胆力を見せつける。しかし、多勢に無勢で押し切られる神西。
松井と豊多摩がほとんどリングに上がることの出来ないまま、神西がナイアガラドライバーの餌食となってしまった。
ゴングが鳴っても執拗に神西を痛めつけるレギオンだが、突如ラブリーベルが乱入して正規軍を援護。神西の救出に成功する。
「美しくないですわ」とレギオン批判をするベル。井上はMACHIKOに、「こいつを黙らせろ」と指示してリングをおりる。MACHIKOは少々慌てた様子も見せたが、「美しくない・・・ね。じゃあ、あんたにその美しくないことをさせたらどうなるのかしら。私と一騎打ちしなさい。私が勝ったら、あなたはヒールになるのよ!」とベルに勝負を申し込む。ベルも「いいでしょう。ただし、わたくしが勝利した場合あなたにはベビーフェイスになって頂きますわ」と条件を付け、承諾。
こうして3月最終戦、合同スペシャル興行でのシングルマッチが決定した。
第5試合WWPL無差別級シングル挑戦者決定巴戦30分一本勝負
×荒谷久美(KIZUNA)
(10分15秒、高角度脇固め)
○川部雪江
荒谷、川部、小縞の3人でシングル戦を行い、その結果よりスペシャル興行においての豊多摩が保持するWWPL無差別級シングルベルトに挑戦する選手が決まる。
2月に荒谷に敗北を喫している川部、ここで敗北すると前後関係も考えて1勝1敗で並んだ状態で荒谷にアドバンテージを許す状況。いきなり最初から背水の陣。
一方荒谷も、KIZUNAのヘビー級を支えるものとして負けるわけにはいかない。
間合いを取り、グラウンドでのポジション争いをする、と静かな立ち上がり。グラウンドで川部の優勢になったところを荒谷が嫌い、一度場外エスケープ。これを川部が珍しく追いかけると、場外でエルボーから大外刈り。硬い床に後頭部を叩き付けられる荒谷。
動きの鈍る荒谷だが、リング上に戻って組み付いてくる川部をパワーで上から押さえ込むと、持ち上げてパワーボムで叩き付ける強烈な一撃を見せる。そしてギロチンドロップの追い打ちから押さえ込むが、これはカウント2。そして徐々に優勢に立つ荒谷。
荒谷の雪崩式のフランケンシュタイナーから抑え込みがカウント2.5。次はジャーマン、と川部を無理矢理立ち上がらせて背後を取る荒谷だが、川部は荒谷の腕を振りほどきつつ脇固めで切り返す。荒谷、ロープに逃げようと必死になるも川部が高角度に絞り上げて荒谷の動きが止まる。しばし粘った物の、荒谷ギブアップ。
荒谷久美 「関節は極められたら負け。勝ち負けだから、負けは認めるよ。でも、拍子抜け。川部はプロレスラーなの? はっきり言うけど、どっちつかずだよね。マスク脱いだ意味ないじゃない。川部とYukiとスタイルのどこが違うのよ。同じだから脱いだ? あのスタイルだったらPAとかそういうのでやってればいいでしょ? マスク脱いで華無くなるしね。悪いけど、今の川部が豊多摩に挑んでも、下克上にならないからね。勝ち負けの興味だけで。悪いけど。勝ち負けだけなら、こんなリーグ戦に意味ないし。私がしたいのはベルト云々の前にヘビー級のぶつかり合いなんだから。テクニックがどうのなんてやってるから、ヘビーがダメになるの! それがなんでわかんないかな。見てる人全部に訴えかけることのできるぶつかり合いのないヘビー級なんて、誰が見るのよ!! 関節以外に私が押されてる場面が一個でもあった? 小手先じゃないって!! それがわかんないくせに、しゃしゃりでてくんな!!」
3月14日(金) 鳥取県鳥取市民体育館 スカイスター
第1試合20分一本勝負
×津上美紗(KIZUNA)&高村あかね(KIZUNA)
(12分20秒、片エビ固め:斬月)
○雅(山陰道場)&望月登子
高村と望月が反対のコーナーに別れ、自団体の若手と組んでのタッグマッチ。
縦横無尽にリング内を飛び跳ねる津上。対峙する雅は無理に追わず受けに集中。と、望月がエプロン伝いに背後に回り、津上がロープに跳んだところへキックを放って動きを止めたところに雅の錐もみ式ドロップキックが津上に追撃で放たれる。
場外に落ちた津上に変わって高村がリングイン。雅と望月が同時に蹴りを放って高村を迎撃。高村を場外に落とすと、望月がトップロープに飛び乗って高村へライダーキックを見舞う。
高村、これを椅子で撃墜するとさらに雅を机にパワーボムで叩き付ける。そして雅をリングに押し戻して津上にとどめを刺すよう指示。津上、コーナーに上るとファイヤーバードスプラッシュ敢行。ところが雅、膝を津上の腹に突き立てる。雅、腹部を押さえてうずくまる津上を引きずり起こすと回転手刀を側頭部に叩き込み、すかさず片エビに決めて試合終了。
高村あかね 「負けてないと思うよ。美紗は。ちょっとフォローしきれなかったから、失敗したけどね。あとは場数、それだけだから」
津上美紗 「雅さんは強いっす! でも、がんばります!」
第2試合20分一本勝負
×セラフィム・レイ&アニー・ビーチ(A☆F)
(6分33秒、片エビ固め:トランス・フォー・レッグロック)
ルシフェル華山&○ディアナ・アームストロング
第3試合20分一本勝負
ラブリーベル&○愛沢美奈子(A☆F)
(14分18秒、スカイツイスタープレス)
渡辺智美&×NANA
愛沢にまとわりつくようにして関節技を決めていくNANA。間合いを取りたい愛沢だが、NANAがそれを許さないために長いグラウンドが続く。
NANAが足取り式の腕十字を決めたところでベルがカットにはいると、渡辺もリングに入って混戦状態。愛沢の蹴りを受けてよろめいたNANAにベルがデスバレーボムを決める。そして渡辺にもベルのチョークスラムが決まってペース逆転。
ベルが渡辺を場外でカベルナリアに捕らえる間に、愛沢がスカイツイスタープレスでNANAを仕留めた。
NANA「むぅっ、痛ぃの2発ももらたのだ」
第4試合30分一本勝負
○カーシャ・イワーノヴナ&芹沢すずな
(15分10秒、オーロラエクスキューション)
×殺&インフェルナルREIKO
インフェルナルREIKO「今日は負けたけどさ、殺っち悪くないじゃない?どう、うちの軍団に入らない?」
殺「…急に言われても、困る」
インフェルナルREIKO「ま、そうよね。とりあえず考えといて」
芹沢すずな「今日はだいぶ楽させてもらったけど…カーシャちゃんもまだまだね」
カーシャ・イワーノヴナ「ううっ、精進します」
第5試合WWPLジュニアヘビー級タイトルマッチ30分一本勝負
王者
○稲葉ましろ(DIA)
(24分1秒、片エビ固め:AIRレイドクラッシュ)
挑戦者
×サイフィス真美
※第4代王者が2度目の防衛に成功
ぜひともベルトを取り返して欲しいとの期待を受けてサイフィス真美が稲葉ましろに挑む。
地元とあって、稲葉の声援も多い中試合が始まる。
いきなりトップギアの真美に、稲葉が押される序盤。特に、速度のある蹴りを連発して稲葉を追い込む様子に真美の強い闘気が感じられる。
一度場外に出て間合いを取り直した稲葉、真美の動きをスモールパッケージホールドやスクールボーイで切り返してペースを乱す作戦に出る。焦れた真美が突っ込むところをウラカン・ラナで丸め込んだ稲葉だが、これは真美辛くもカウント2.5で跳ね返す。
20分を目前にしたころ、序盤での攻めすぎも響いてやや息が上がった真美。そこに稲葉が得意の空中殺法でラッシュをかける。ところが、満を持して放ったブランコ・トルネード・ラナを真美が切り返して逆にエビ固めで丸め込み、逆に危機一髪の稲葉。
そして双方が弾かれるように起きあがった瞬間、一歩先に動いた稲葉が真美の懐に潜り込んで担ぎ上げるようにしながら後方に叩き付ける、AIRレイドクラッシュを放つ。
強烈に叩き付けられた真美、善戦惜しくもカウント3を聞くこととなった。
勝者の稲葉、ベルトをその腰に巻くとマイクアピール。
稲葉ましろ 「さすがサイフィス真美、WWPLジュニア期待のエースって言われるだけあるよ。でも、これで私の連勝。次はQOJタッグで会えるといいな。……NANA、望月、そして真美。WWPLには他に骨のあるヤツはもういないの? 自分とこの虎の子ベルトじゃないのか? 呼んでくれれば、いつでも誰でも挑戦受けてやるから! また来てあげるから待ってなさい!」
稲葉ましろ 「きわどい試合だったよね。いい試合だったんじゃない? ただ、私のほうが成長していたってこと。(次の挑戦者は? と聞かれて)……そうだね。本当はやる気ある人が言ってきてくれるのがいいんだけど。敢えて言うなら、昔ジュニアのトップだった人かな。金森さん、ここのジュニアに相手がいないんだか知りませんけど、自分とこのベルト取り返す気は無いの、って。まあ、もうジュニアでは過去の人って言うならどうでもいいんだけど。それよりやる気があるヤツのほうがマシだから、望月あたりともう1度やるほうがいいのかな?」
3月18日(火) 石川県産業展示館 ハードヒット
第1試合15分一本勝負
×高岡ユーリ
(10分34秒、片エビ固め:下克上エルボー)
○柊美鈴(山陽道場)
ゴング直後柊がエルボー弾で高岡に突進。高岡をダウンさせると、強引に引き起こしてロープに振り再度エルボーを見舞う柊に対し、高岡はカウンターの水車落としで流れを止める。
グラウンドで抑え込まれると不利は柊。くるくると体勢を変えて自由を奪ってくる高岡に対し、有効な攻めを見いだせない柊。
そして高岡有利に進む試合。またもグラウンドに捕まった柊は、なんとかロープブレイク。高岡すぐに背後を取ってスープレックスの体勢になるが、柊はこれを強引に引きはがすとローリングエルボーを見舞う。さらに、コーナー最上段から綺麗な横に流れるエルボードロップで追撃。3カウントを奪った。
柊美鈴「よ〜っし!このエルボーで上を狙います!えっと、そうですね、下克上エルボーって呼んで貰いましょうか!時は、まさに下克上ですっ!」
高岡ユーリ「なんか、決めきれなくて。しぶといな、あんにゃろ・・・」
第2試合20分一本勝負
○芹沢すずな
(7分32秒、飛龍原爆固め)
×木佐深月(A☆F)
木佐の蹴りを躱すと、足を刈って前のめりに転倒させ高速のラ・マヒストラルに入る芹沢。この不意をついた丸め込みに、木佐慌てて肩を上げ何とかカウント2.5で凌ぐ。
ここで慌てた木佐、ハイキックを受けてしまうもなんとか倒れず粘りを見せる。しかし、すかさず背後に回った芹沢のドラゴンスープレックスに沈んだ。
第3試合20分一本勝負
×ラブリーベル&松井香織
(11分50秒、合体パワーボム)
MACHIKO&○井上美香
選手がリング上に揃い、ラブリーベルが口を開こうとしたところでレギオンが奇襲。
ベルに攻撃を集中し、松井はセコンドのREIKOや華山が場外で動きを抑え込む。
中盤ややベル・松井組が盛り返すも、ほとんど一方的な展開で終了。
第4試合30分一本勝負
ブラック・ブリザード(KIZUNA)&×荒谷久美(KIZUNA)
(16分53秒、体固め:最強ハイキック)
水瀬沙夜&○望月登子
ブラック・ブリザードにまとわりつかれた望月。苦手の関節技に苦しむが、なんとかブラックの背後を取ると水瀬を呼び込み、自分ごとバックドロップで投げさせてしまう。この二階建てバックドロップにブラック、大ダメージ。
荒谷が間を持たせようと粘りを見せるが、水瀬が果敢に組み付いて荒谷のスタミナも奪っていく。荒谷、パワーボムで水瀬を投げきったものの、望月がスワンダイブ式のハイキックで奇襲。動きが止まった荒谷に、水瀬と代わった望月がハイキックを見舞って試合を決めた。
荒谷久美 「ちっ‥‥! いいのもらっちゃったわ。1対2じゃどうしようもないし。まあ、いいわ。これで決めたから。水瀬! 私と組んでダブル・ドラゴンのベルト狙う気はない? 返事はすぐじゃなくてもいいわ。もう決めた、遠慮しない。とことんやってやるから」
ブラック・ブリザード 「すみませんでした。ああいう展開になると、どうも分が悪いですね‥‥」
第5試合30分一本勝負
×神西志乃&豊多摩奈美
(9分58秒、ファイヤーボンバー)
坂倉宏子(KIZUNA)&○高村あかね(KIZUNA)
さすがの神西も、場外戦で高村の動きに惑わされる。高村を鉄柱に叩き付けようとすると、切り替えされて自分が鉄柱に突っ込んでしまう。振り向いたところに椅子で殴打され、さらに敷き詰めた椅子めがけてのDDT。
神西、最後までペースを掴みきれないまま高村のファイヤーボンバーで3カウントを聞いた。
豊多摩奈美「神西さんは今までよりもレスラーとして動こうという雰囲気が見えましたね。今日はいい経験になると思います」
神西志乃 「ただ暴れているだけではないか…。奥が深いな」
高村あかね 「そりゃ組めば自信あるんだろうけどさ。プロレスだからね。ラフもあれば場外もあるし。その辺が全然。まだまだ青い!」
坂倉宏子 「どうも、豊多摩さんが甘やかしてる気がするなあ。確かに素質あるけど。プロレス界の逸材だからね。大事に育てるっていうのもわかるけど‥‥。ま、いいか。感想そのものはなんともねえ。わたしとしては、もっと豊多摩さんとやりあいたかったね」
第6試合WWPL無差別級シングル挑戦者決定巴戦30分一本勝負
○小縞聡美
(8分13秒、ライガーボム)
×川部雪江
執拗にテイクダウンを狙う川部に、小縞のナックルが炸裂。顔面を抑えて動きを止めた川部に、小縞はストンピングの嵐。さらに場外を引きずり回してゴングに川部の額を叩き付けるなどして、流血に追い込む。
グロッキーになった川部を、小縞の力強いライガーボムが仕留めた。
暴れ足りないのか小縞は川部を数発ストンピングをかけると、マイクを要求。
小縞聡美 「情けないわ。寝技なら勝てると思って寝技だけ狙うなんて、あんた脳みそにウジでも湧いた?そんな勝ちを拾うような戦いしかできないヤツがベルト挑戦権かけての試合してるなんて、信じられない!これさあ、わたしか荒谷の勝った方を挑戦させた方がベルトのためよ?ま、わたしが2勝で挑戦権獲得ってのは既定路線だからいいんだけどね」
3月21日(金) 福岡県博多スターレーン スカイスター
第1試合15分一本勝負
○望月登子
(11分48秒、リングアウト)
×ラブリーベル
リング上でメキシカンストレッチを繰り出し優勢に展開していたベル。しかし、場外乱闘で椅子の山にパワーボムホイップで叩き付けられ、無念の20カウント負け。
第2試合20分一本勝負
×カーシャ・イワーノヴナ&松井香織
(9分55秒、片エビ固め:ルシファー・スタンプ)
○ルシフェル華山&セラフィム・レイ<天使同盟>
華山がレフリーのブラインドをついた噛みつき攻撃でカーシャが流血。ここでレイとやや仲違いが発生。
その隙をついて松井が二人を同時に掌底で吹き飛ばすと、天使同盟は我に返る。
なんとか松井をコーナーに釘付けにすることに成功、華山がムーンサルトニードロップでカーシャを沈めた。
第3試合20分一本勝負
○芹沢すずな
(9分59秒、片エビ固め:旋風脚)
×渡辺智美
(対男性への)挑発的な動きを多用する渡辺。いつも以上に少々やりすぎの渡辺に、芹沢は試合に集中しろと云わんばかりの蹴り連打を放つ。
色っぽい声を上げながら蹴られる渡辺の態度がますます火を付けた。ミドルキック連打からの旋風脚が決まって、芹沢の勝利。
第4試合30分一本勝負
△NANA
(12分17秒、両者リングアウト)
△高村あかね(KIZUNA)
ぶら下がり腕ひしぎ、飛びつき膝十字と高村の勢いをいなして変則的な関節技に捕らえるNANA。ロープ渡り「一名様ご案内」でのアピールも忘れない。
場外に逃げた高村にお盆スイシーダで追撃するNANAだが、当たりが浅く高村にダメージが少ない。自らの得意ゾーンに入った高村主導で場外大乱闘。お盆や椅子、机が乱れ飛ぶなか時間も忘れてやり合った二人。喧嘩両成敗?の両者リングアウト。
NANA「むぅっ、あかねちゃんの挑発に乗っちゃったのだ」
高村あかね 「こんちきしょ! うーん、どうしてもNANAっぺにペース握られるなあ。ペースさえ掴めりゃどうとでもなるのに。えーい、もう一丁だ!」
第5試合30分一本勝負
サイフィス真美&×愛沢美奈子(A☆F)
(15分13秒、トライアングル・ドリーマー)
○ディアナ・アームストロング&インフェルナルREIKO<ファニーウイングス>
ほとんどの時間二人ともがリング上にいたファニーウイングスが、そのコンビネーションで愛沢を苦しめる。
1対1で引けを取る愛沢ではないが、常に二人で試合を組み立てるファニーウイングスに、さすがに押されてしまう。
真美と連携良く蹴りのラッシュを見せるシーンもあったが、ここで決めきれず場外に逃げられて勝機を逸する。
ファニーウイングス得意の、二人がかりのロメロスペシャルに愛沢が捕らえられてしまい、ギブアップ。
インフェルナルREIKO 「そうそう、稲葉ちゃんがなんか言ってたけどさ。ベルトちらつかせて、健気よねえ。あたしははっきり言ってあのベルトなんかどーでもいいんだけどさ。誰に喧嘩を売ったか教えてあげる必要がありそうね。過去の人とか言ってくれるあの口、塞いでやるわよ」
3月25日(火) 新潟県新潟フェイズ ハードヒット
第1試合15分一本勝負
○芹沢すずな
(6分33秒、ラ・マヒストラル)
×望月登子
激しい立体的な蹴り合いから、不意をついた芹沢のマヒストラルでなんと3カウント。カウントは2だとレフリーに抗議する望月だが受け入れられず。
芹沢すずな「まだまだ〜、甘いですね〜。KOだけが勝つ方法じゃないですよ〜」
第2試合20分一本勝負
○水瀬沙夜&ブラック・ブリザード(KIZUNA)
(10分53秒、抱え式バックドロップホールド)
×高岡ユーリ&木佐深月(A☆F)
中盤木佐の蹴りによる猛攻を耐えきった水瀬がブレンバスター、バックドロップと投げを打ち流れを引き寄せる。
ブラックがサブミッションで木佐を追撃し、変わった高岡にも打撃で応戦。水瀬の加勢もあって流れを引き寄せた赤コーナー側、見事に水瀬の得意技で試合を決めた。
ブラック・ブリザード「‥‥次があれば、私が極めます」
高岡ユーリ「くっっそぉぉぉ!なんで勝てねーんだよ!」
第3試合20分一本勝負
○川部雪江&松井香織
(17分00秒、袈裟固め)
×坂倉宏子(KIZUNA)&高村あかね(KIZUNA)
高村との連携で松井の膝をつかせた坂倉、ハイパーヒール・ギルス(閃光魔術式踵落とし)を狙うが松井ガード。足を取られてドラゴンスクリューから膝十字と、高村のカットがなければギブアップという状態。
松井、カットに入った高村を自軍コーナーに引きずって川部とタッチ。そのまま場外へ高村を投げ捨てると川部の援護で坂倉にダブルブレンバスターなどを放つ。
松井の旋風脚を受けた坂倉に、川部が腰投げからの袈裟固めで抑え込み3カウント。
坂倉宏子 「あたた。ギルスはガードされるとあとが無防備だからね。あれで完全に流れが変わっちゃったから、高村ちゃんに悪いことしちゃったね。松井さんとは、シングルお願いしたいね。川部? 川部はねえ。テクニックはあるよ、あるけどね。悪いけど今の彼女とはやってても面白くないよね。プロレスって、技の受けあいじゃない。彼女、受けないし。受けない試合がしたいならウチがやってるPAかバーリトゥードやればいいんだし。なんていうのかな、ヘビー級イコールパワープロレスじゃないけどさ。いなすと受けないを勘違いしてる感があるんだ。あのコの動きって、はっきり言ってプロレスじゃなくて、アマだよね。ただ、勝てばいいんなら簡単だもの。その辺だよね。こればっかりは言われてもわかんないし。彼女も悩んでるとは思うんだけど‥‥。ライジングナイツと試合すれば、わかるんじゃないかな」
高村あかね 「こじんまりしてるもんね。ま、負けちゃったし。雪ちゃんよりも、ダブルドラゴンの首だよ、あかねが欲しいのは。ダブルドラゴンの首を取るのは、エクストリームなんだから」
第4試合30分一本勝負
神西志乃&○豊多摩奈美
(15分10秒、片エビ固め:J.O.クインビー・ボム)
MACHIKO&×井上美香
MACHIKOの凶器攻撃で流血した神西が、パンチキックで反撃。場外でMACHIKOにストンピングの嵐を見舞う間に、リング上でシングル状態だった豊多摩が井上を仕留めた。
MACHIKO「流血したくらいであそこまで荒れなくてもいいでしょうが・・・。ああ痛かった・・・」
第5試合WWPL無差別級シングル挑戦者決定巴戦30分一本勝負
○小縞聡美
(20分39秒、ファイヤーバレー)
×荒谷久美(KIZUNA)
※小縞聡美が挑戦権獲得
ヘビー級同志の激しいぶつかり合い。お互い一歩も退かず力の出し合いを展開する。
荒谷がムーンサルト中心の組み立てで有利に立つ。しかしパワーに勝る小縞が強引なラリアットで流れを変えてしまうと、パワースラム、聡美カッター、ファイヤーバレーと必殺フルコースで勝利。
荒谷久美 「くそっ! あーちきしょ! 最後の最後で流れかえられた!! でも、これがヘビー級よ! 悔しかったら、20分やってみなさい! 誰が先にやろうと問題なしよ。どうせ、小縞に豊多摩の首は取れっこないんだから! 所詮、前菜にファンを満足なんてさせらんないんだから。メインディッシュは私と豊多摩の試合なんだから! 川部? 食前酒にもなりゃしないわよ!」
3月28日(火) 島根県出雲ドーム スペシャル
第1試合20分一本勝負
○オリビア(山陽道場)
(8分10秒、ビッグ・バン・バニー・ボム)
×須崎遥子(山陰道場)
オープニングマッチは山陰、山陽所属で共に01年デビュー組であるオリビアと須崎の勝負。
開始からノーガードの殴り合いを始める両者。手数で勝るオリビア、ふらつきながらも一撃の重さで反撃する須崎。
5分近く殴り合ってようやくプロレスらしい展開。ハイペースでお互いをマットに叩き付ける両者。最後はオリビアのB3ボムが試合を決めた。
第2試合20分一本勝負
×柊美鈴(山陽道場)&ブラック・ブリザード(KIZUNA)
(11分9秒、レッグロックアキレス腱固め)
○高岡ユーリ&木佐深月(A☆F)<クライシス>
木佐の後頭部ハイキックを受けてふらつく柊を高岡が水車落としでダウンさせると、ブラックを招き入れるクライシス。
木佐を制して高岡がまずグラウンド戦を挑み、次は木佐が打撃戦を挑んでいく。なんとブラック、この2対1の状況でも動じることなく応戦。クライシスが一人ずつ向かってくる状況も味方に付けて悠々凌ぎきる。
ここで復帰した柊とともにブラックが反撃を開始を試みる。しかし、柊とブラック呼吸が合わずもたついてしまう。
高岡が柊をレッグロックアキレス腱固めで捕らえると、木佐がすかさずブラックをコーナーで抑え込んでカットを阻止。クライシスが勝利した。
高岡ユーリ「くそっ!柊から取っても仕方ないんだよ!次こそあいつからギブアップを奪う!」
ブラック・ブリザード 「まあ、こんなものでしょう。あの状態でカットに入れなかった私が悪い。それだけですから。勝てる試合を落としましたけれど」
第3試合30分一本勝負
○坂倉宏子(KIZUNA)
(15分43秒、スパルタカスボム)
×神西志乃
リング中央で組み合って力勝負を繰り広げる両者。パワーはほぼ互角。神西が先に崩しを仕掛け、坂倉を腰投げでマットに叩き付けてから試合が動く。
多彩な技を繰り出す坂倉だが、新人離れした耐久力を持つ神西はここを耐えきってSTO、マウント掌底を繰り出す。
坂倉もキャリアによる意地がある。神西の仕掛けた胴絞めスリーパーを強引に振りほどくと、ハイパーニー空牙、ハイパーヒールギルス、ハイパークラッシャー・アギト(ギロチン式エースクラッシャー)とつなぎさらにスパルタカスボムという必殺フルコースを繰り出して神西を沈めた。
坂倉宏子 「うーん。やっぱり何かが足りない。この展開で、私を仕留められないわけないでしょ。彼女の実力で。その差がわかんないとね。それまでは壁でいてあげるから」
第4試合30分一本勝負
カーシャ・イワーノヴナ&○NANA
(14分32秒、飛びつき式腕ひしぎ)
ルシフェル華山&×セラフィム・レイ<天使同盟>
華やかな技術を駆使した明るいプロレス。中でも、本来地味に見える関節技を立体的に、明るく楽しく操るNANAの姿がいつも以上に会場を沸かせる。
特に華山がNANAに翻弄されてしまい、モルモット状態。カーシャも新技ノーザンライトプレス(アラビアンプレス)を見せるなど、NANAに引っ張られて素晴らしい動きで天使同盟に立ち向かう。
NANAがレイの空中殺法の隙をつき見事に捕らえて勝利。
試合後NANAがマイクを持つ。
NANA「んと、NANAこと大宮奈名は、3月31日でWWPLを退団、フリーになるのだ」
突然の爆弾発言に場内騒然。
NANA「これからは、もっと多くの団体、会場で、たくさんのお客さんに奈名の試合をみてもらいたいなぁ〜と、思ってるのだ。もちろんWWPLにも遊びに来るから楽しみにしててね〜」
控え室にて
カーシャ・イワーノヴナ「お姉様、辞めちゃうんですか〜?」
NANA「むぅっ、辞めるって言っても、フリーになるだけなのだ」
カーシャ・イワーノヴナ「お姉様が辞めるとなるとなぁ…」
NANA「カーシャちゃんは、ここに残ってがんばるのだ。まだまだ勉強することがいっぱいなのだ」
カーシャ・イワーノヴナ「はぁ〜い」
NANA「来月のジュニアタッグはNANAとカーシャちゃんの二人で出るから、もうしばらくは一緒なのだ」
カーシャ「そうなんですか、よかった…って、えええっ!わたしがですかぁ〜?」
第5試合30分一本勝負
×水瀬沙夜&荒谷久美(KIZUNA)
(10分21秒、スクリュードライバー)
○渡辺智美&川部雪江
前回の対戦で「関節技で勝つだけか」と荒谷に言われた川部。それに対してどう応えるか。
川部、敢えてスタイルを変えずにグラウンド戦に持ち込もうという動きを見せる。荒谷は頭に来たのか、頭突き、膝蹴りとラフな攻めを見せる。そしてパワーボムの体勢にはいるが、これは川部がアームブリーカーで切り返す。そしてスリーパーホールド。ここで水瀬がカットに入り、二人がかりのブレンバスターを川部に放つ。
リング上は渡辺と水瀬に。組み付こうとする水瀬に、ビンタやアームホイップなどでかわす渡辺。ペースを握った渡辺がダンシングツリーを仕掛け、会場を沸かせる。余裕を見せる渡辺に、荒谷がラリアットを叩き込んで乱戦に持ち込む。
この混戦でも主導権を常に握る形で動き、うまく荒谷を川部に捕らえさせた渡辺。水瀬をスクリュードライバーで沈めた。
荒谷久美 「ご立派だこと。なにやりたいかはわかったわ。だったら、PAの舞台に豊多摩ひっぱりだせっての! 受けないで自分の土俵でやりたいことやればそりゃ勝てるでしょ。勝つだけならね。わがままに駄々こねてるだけのヤツ相手になんてしてらんない。バカバカしい!」
第6試合30分一本勝負
×ラブリーベル
(11分45秒、膝フォール:雪崩式リバースDDT)
○MACHIKO
ヒールになるか。ベビーフェイスになるか。双方のスタンスを賭けた因縁の試合。
ソード型スタンガンを振り回すMACHIKOに、ベル果敢な浴びせ蹴りを仕掛けてスタンガンをはじき飛ばす。そしてデスバレーボムから必殺のラブリーロックを狙うも、これは慌ててMACHIKOがロープエスケープ。
ベル、続けてチョークスラムの体制に入る。ここでMACHIKOが腕を取って切り返すと、体勢を入れ替えてダブルリスト・アームサルトでベルを投げきる。倒れたベルの額に両足で乗っかり思い切りこすっての摩擦での顔面攻撃や、肘を髪の生え際にぐりぐりと押しつける顔面責めを繰り返すMACHIKO。
そして、ベルの飛びつき腕ひしぎを倒れることなく耐えきったMACHIKO。そのまま持ち上げてコーナーに据えると、雪崩式の裏DDTで強烈にベルをマットに叩き付ける。
ゆっくりと膝を乗せるようにフォールして、3カウント。
この瞬間、ベルはMACHIKOの要求通りヒール転向することが決まった。
MACHIKO「そうねえ、ゆっくりとヒール指南してあげる。貴女筋が良さそうだから、すぐなじむわ」
ラブリーベル「負けてしまいましたわね……。約束は約束。いいですわヒール、やるからには徹底致しますわよ。」
第7試合30分一本勝負
○芹沢すずな&松井香織<ダブルドラゴン>
(20分00秒、片エビ固め:垂直落下式レッドドラゴン・ドライバー)
×望月登子&高村あかね(KIZUNA)
ゴング前に先制したのはなんとダブルドラゴン。松井が高村を、芹沢が望月を場外に連れ出す。松井は本部席へ高村の額を何度も叩き付け、芹沢は望月に鉄柱を背負わせた状態でミドルキック連打。場外で一方的にダブルドラゴンが攻め立てる。
ところが、リングに戻ろうとしたダブルドラゴンを、エクストリームの二人が立ち直って急襲。それぞれが場外バックドロップ、そして椅子でのめった打ちを見せる。そして乱戦の末松井が捕まり、場外合体パワーボムを受ける。パワーボムを決めたES、ハイタッチを交わす。ところが、その瞬間芹沢がケブラーダで降下。二人をなぎ倒して松井を救出。
長い場外戦を終え、ようやくリングに復帰する両チーム。お互い遠慮無しの強力な攻撃を繰り返し叩き込む激しい展開。またも松井が捕まりはじめ、何度もフォールされる場面も。
しかし、決めきれないES。松井が攻め込まれながらも3カウントを取らせない粘りを見せると、攻め疲れたESを体力の残る芹沢が蹴り、空中殺法で攻め立てる。最後は芹沢得意の直下式のダブルアームDDTで望月を沈めた。
第8試合45分1本勝負
井上美香&ディアナ・アームストロング&×インフェルナルREIKO
(22分54秒、片エビ固め:フライングストロベリーキック)
サイフィス真美&アニー・ビーチ(A☆F)&○愛沢美奈子(A☆F)
愛沢がディアナに対して攻め込む。メキシコ流ストレッチ、ソル・ナシエンテでギブアップ寸前まで追い込む。なんとかロープに逃げたディアナが井上とチェンジ。すると、愛沢くるりと背を向けて真美にタッチしてしまう。無視された井上、コーナーの愛沢に向かっていくが真美がディスカッターで攻撃をくわえ「お前の相手はこちらだ」とアピール。
ディアナとREIKOが真美を狙いに行くのだが、井上は怒り心頭か愛沢に向かうという、レギオンの統制が取れない状態。この状況ではチームワークなど発揮できるはずもなく、最後はREIKOが捕まってしまい愛沢に仕留められてしまった。
第9試合WWPL無差別級シングルタイトルマッチ時間無制限1本勝負
王者
○豊多摩奈美
(35分43秒、J.O.サイクロン)
挑戦者
×小縞聡美
※初代王者が8度目の防衛に成功
全体的に小縞が技を繰り出す時間が多いが、豊多摩はそんな攻撃効くかとばかりにフォールを跳ね返し、強烈なドロップキック、ミサイルキックでその防御力を見せつける。
聡美カッターで決めきれず、ファイヤーバレーを切り替えされた小縞に打つ手なし。この日5発目のJ.O.サイクロンで豊多摩が防衛。
豊多摩は腰へ再びベルトが戻り、観客へ締めの挨拶を行う。
と、井上と小縞を先頭に、数名の所属選手がジャージ姿でリングに上がる。
井上美香「突然ですが、我々は本日をもってWWPLを退団します」
と、突如宣言。騒然となる会場。
井上美香「WWPLマットも、居心地が悪かった訳じゃない。お客さんも結構入って、盛況だとは思う。だけど、フロントとの温度差って言うか…私がやりたいプロレスとは、違うんだ。ズレを感じながらも戦ってきたけど、限界だ。我々は、長崎で新団体を興すことにした。団体名はまだ決まってないけどね」
小縞聡美「その団体の売りとして、今日のベルト戦は勝って持ち帰りたかったんだけど、まあ豊多摩は強かったよ。強いだけだったとしてもね。とにかく、今までWWPLの選手として応援してくれた人には悪いけど、新団体もよろしく」
井上美香「世話になったね、社長。WWPLの健闘を祈るよ。それじゃあ、さようならだ」
そう言うと、リングにいた選手達がWWPLのジャージを脱ぎ捨てて引き上げていった。