試合結果2月

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2月4日(火) 岡山県笠岡市民体育センター スカイスター



第1試合20分一本勝負
MARINA(山陰道場)&×津上美紗(KIZUNA)
(2分15秒、疾風車)
鬼姫結梨花(山陰道場)&○

津上美紗  「まるめこまれちゃったっすね。MARINAちゃん、ゴメンっす」



第2試合30分一本勝負
×カーシャ・イワーノヴナアニー・ビーチ(A☆F)
(6分56秒、ロコモーションダブルアームスープレックス)
ルシフェル華山&○セラフィム・レイ<天使同盟>

アニー・ビーチ「カーシャちゃん…ソーリー、マズッた(涙)出来立てのチームを甘く見過ぎて試合を作る間も無くジ・エンド。む〜〜調子が上がってこないなあ…」

カーシャ・イワーノヴナ「出来たてチームって…そういう意味なら私たちのタッグだって出来合いのタッグじゃないですか〜。まぁ、次はがんばりましょう…って、アニーさんとは次は対戦相手になちゃうんでしたっけ?」



第3試合30分一本勝負
望月登子&○高村あかね(KIZUNA)
(7分30秒、ファイヤーボンバー)
渡辺智美
&×サイフィス真美<マミナベ>

しきりに挑発を繰り返す渡辺に、望月が蹴撃ラッシュで襲いかかる。
渡辺をコーナーに押し込めて蹴りを叩き込む望月に、隙有りとばかりに背後から真美のディスカッターが襲いかかる。渡辺、その望月をリバースインディアンデスロックで捕らえた状態から色っぽく腰をくねらせる。そこから渡辺がその体勢のまま横回転しつつ仰向けになると、、足を固められている望月は逆さ吊り。高村のカットでなんとか脱出した望月、そのまま渡辺を場外に引っ張り込んで乱闘に。
そしてリングは真美と高村の一騎打ち。真美がロープワークを使って優勢に運ぶも、エプロンに上がった望月が真美に蹴りを打って動きを止め、そこに高村が組み付いてファイヤーボンバー。


高村あかね 「マミナベにゃ負けられないっての!真美ちゃんには先月、ちょっと負けちゃったからね」
望月登子 「渡辺のヤツ…相変わらずむかつく攻めしてきやがって!だけどなあ、あたしらはこんな事でやられやしないんだよ!」



第4試合20分一本勝負
×ラブリーベル芹沢すずな
(8分40秒、NANA☆ラッチ)
&○NANA



第5試合30分一本勝負
愛沢美奈子(A☆F)松井香織
(16分51秒、ラ・マヒストラル)
ディアナ・アームストロング&×インフェルナルREIKO<ファニーウイングス>

愛沢美奈子「場の空気は松井さんの方が良く判っていらっしゃいますから、ベストを尽くすだけで充分でした。まあ、こういう組み合わせに感謝しないといけないんでしょうね。」


2月6日(木) 愛媛県テクスポート今治 ハードヒット


第1試合ハイスパート600
×刹那(山陽道場)
(510秒、小包固め)
柊美鈴(山陽道場)


第2試合15分一本勝負
水瀬沙夜
(9分34秒、猛虎原爆固め)
×立花美里


第3試合15分一本勝負
×高岡ユーリ
(11分52秒、片エビ固め:フルネルソンバスター)
木佐深月(A☆F)

木佐深月「ユーリには負けたくないからね。次はサザンカップの決勝戦で勝負ってとこか。ま、次もわたしが勝つけど」



第4試合20分一本勝負
ブラック・ブリザード(KIZUNA)
(14分54秒、鬼殺し)
×神西志乃


ブラック・ブリザード 「ちょっと時間がかかり過ぎましたね。投げは少し警戒しないといけませんでしたけど。極めがないですから」



第5試合トルネードタッグマッチ20分一本勝負
×望月登子高村あかね(KIZUNA)
(6分05秒、ナイアガラドライバー)
MACHIKO&○井上美香

高村あかね 「くそっ!! 乱戦で主導権取られちゃったよ!! 覚えてろ!!」


第6試合30分一本勝負
小縞聡美
(18分05秒、聡美キャノンボム)
×松井香織


第7試合30分一本勝負
川部雪江豊多摩奈美
(12分23秒、足極め式脇固め)
×坂倉宏子(KIZUNA)荒谷久美(KIZUNA)

うまく豊多摩のサポートを引き出した川部。
豊多摩が荒谷を場外で牽制する間に川部がSTF風の脇固めに坂倉をとらえて試合終了。

試合後。マイクを掴む荒谷。
荒谷久美 「豊多摩さんさあ。シングルの相手、WWPLにいないんでしょ? 小縞さんもそうだけどさ。わたしが相手したげる。ヘビー級のぶつかり合い、とことんやろうじゃない!!」
それに対し。
豊多摩奈美 「そうね、少し物足りないと思っていたところ。楽しませてもらえると期待しておくわ」



荒谷久美 「リングで言ったとおり。試合負けてるからデカイことホントは言えないけど、でも相手いないの事実でしょ? ジュニアばっかりが盛りあがってるんだから。淀女勢も海外勢もほとんどのヘビー級が開店休業なんだから、だったらわたしたちがやるしかないじゃない!!」

坂倉宏子 「関節は極まったら終わりだから。‥‥って、負け惜しみね。あの技、逃げらんないんだもの。まあ、でも、若手のカベでいる気はないし。ばりばりいかないとね」

2月12日(水) 兵庫県姫路みなとドーム スカイスター

第1試合15分一本勝負
&○アニー・ビーチ(A☆F)
(9分11秒、バックドロップホールド)
津上美紗(KIZUNA)カーシャ・イワーノヴナ&×ラブリーベル

津上美紗 「はあ。全然フォローできなかったっす‥‥。全然、弱いっすね。がんばります!!」

アニー・ビーチ「前回の汚名返上ネ☆ちょっとバタバタした展開だったけど楽しくて良かったヨ。」

カーシャ・イワーノヴナ「とほほ〜前回の汚名が晴らせませんでした〜(泣)」



第2試合20分一本勝負
望月登子高村あかね(KIZUNA)
(2分19秒、膝フォール:ハイキック)
×ルシフェル華山セラフィム・レイ<天使同盟>

開始早々に望月の跳び蹴りで場外に叩き出されるレイ。
すぐさま入った華山、膝へのドロップキックからストンピングで望月の足殺しを狙う。
起きあがった望月、その蹴られた足で華山にハイキック一閃。そのまま膝を突く形で押さえ込み秒殺3カウントとなった。

望月登子「高村の出番取ったのは悪かったけど、アイツら相手じゃまだ全力出して戦うには不足でね。さっさと終わらせて貰ったよ」
高村あかね 「もっちーにいいとこ全部とられちゃったよ(笑)。でも、あれで終わったのは予想外。もちっと当たりに強くなんなきゃ。せっかく組んだんだから、さ」


ルシフェル華山「何故、カットしてくれなかったんですか」
セラフィム・レイ「ご、ごめん、落っこちたときに頭打っちゃって」
ルシフェル華山「受け身ぐらい取ってください。次はこういう事のないように」
セラフィム・レイ「うん、気を付けるよ」



第3試合20分一本勝負
インフェルナルREIKO
(11分18秒、両手抑え:エクスカリバー)
×渡辺智美



第4試合20分一本勝負
愛沢美奈子(A☆F)
(15分25秒、片エビ固め:フライングストロベリーキック)
×ディアナ・アームストロング

愛沢美奈子「確かにヘビーに転向してパワーはかなり増したみたいですね。むきになって追い詰めてきた所をカウンターで直撃取れたから倒せたけど。容易くはないですね、確かに。」



第5試合30分一本勝負
芹沢すずな&○松井香織<ダブルドラゴン>
(19分40秒、片エビ固め:ドラゴンスパイラル)
×サイフィス真美NANA

2月13日(木) 佐賀県佐賀スポーツセンター ハードヒット

第1試合15分一本勝負
MACHIKO
(6分44秒、ダブルリスト・アームサルト)
×刹那(山陽道場)


第2試合20分一本勝負
坂倉宏子(KIZUNA)&○荒谷久美(KIZUNA)
(8分07秒、パワーボム)
高岡ユーリ&×木佐深月(A☆F)<クライシス>

荒谷久美 「クライシスだかなんだか知らないけどさ。これがWWPLの扱いなの?豊多摩、井上、小縞との試合でしょうが、組むのは!!」
坂倉宏子 「まあまあ。団体には団体の考えがあるんだからさ。なら1歩ずつ登って行きましょ」



第3試合20分一本勝負
神西志乃&○ブラック・ブリザード(KIZUNA)川部雪江
(9分04秒、裏閂式鷹羽絞め)
水瀬沙夜&×望月登子高村あかね(KIZUNA)

ブラック・ブリザード 「エクストリーム・ストームとの勝負は始まったばかりですから」

高村あかね 「ちっ! 油断した!! カット入れなかったよ!! 負け込んできたけど、絶対巻き返すから!!」



第4試合30分一本勝負
サイフィス真美&○豊多摩奈美
(12分52秒、J.O.サイクロン)
立花美里&×小縞聡美

レギオン、豊多摩の動きを場外で封じている間に真美を攻め立てる。
小縞のパワースラムが真美に決まり勝負合ったかと思われたが、豊多摩はカットを阻止しようとした立花ごと小縞にぶつかって何とか3カウントを阻止。
チェンジした豊多摩、小縞にミサイルキックからのJ.O.サイクロンでピン。

試合が終わると、セコンドとして付いてきていたインフェルナルREIKOがリングに上がる。
インフェルナルREIKO「ちょっとちょっと、何をやってるのよ小縞〜。あんたねえ、タッグ戦で『タッグ不適格者』の奈美に負けるなんて本当に役立たずね。何のためにレギオンがあんたをここに呼んだと思ってるのよ」
REIKOの嫌味な叱責に、小縞も反論。
小縞聡美「細かい勝ち負けにグダグダ言わないでよ。あんただって普段は負けが込んでる上に『タイトルで負けなきゃいい』と言ってたくせにその肝心のタイトル落とすし。何を偉そうにしてるのよ」
インフェルナルREIKO「あんたちょっと生意気ね。どっちが上だと思ってるのよ」
小縞聡美「ジュニア風情が元アジアヘビーチャンプに大きな口叩いて、どうなっても知らないわよ。どっちが格下か、世間の評判聞いてみる?」
インフェルナルREIKO「なんですって!?」
ここで慌てて次の試合のため準備中だった井上が割って入る。
井上美香「おいおい、みっともないぞ二人とも。確かにタッグで豊多摩に取られたのは大きな失態だけど、そこまで言うことは無いだろう」
小縞聡美「井上さんまで!」
井上美香「あのな、ヘビーで豊多摩を潰すためにお前を呼んだってのは事実なんだよ。それが出来ないなら攻められて当然だ」
インフェルナルREIKO「ほら見なさい。あんたはね、あたし達の手下なの。分かる?」
小縞聡美「手下!?誰が!?そこまで言うなら、どっちが上かはっきりしようじゃない!」
インフェルナルREIKO「後悔するわよ」
小縞聡美「どっちが!」
井上美香「とりあえず二人とも落ち着けって。あ、社長、最終日カード変えてくれ。REIKOと聡美のシングル頼む」



第5試合30分一本勝負
松井香織
(10分23秒、飛龍原爆固め)
×井上美香

2月19日(水) 広島県尾道市公会堂 スカイスター


第1試合15分一本勝負
津上美紗(KIZUNA)&○高村あかね(KIZUNA)
(7分52秒、片エビ固め:ジェットスクランダー)
ルシフェル華山&×セラフィム・レイ<天使同盟>

天使同盟、津上を捕まえようと動き回るが津上もそれ以上のスピードでマット上を縦横無尽に動き回ってなかなか捕らえさせない。
華山がなんとか追いつくと、髪をつかんで投げ回し、さらにエルボースタンプ、ロープに顔面をこすりつけるなどのラフ殺法全開で攻め立てると、さすがに津上もグロッキー。
高村が華山を場外に叩き落として助けにはいると、津上は華山へのミーシャアタック(ラ・ケブラーダ式トペ・コン・ヒーロ)での追い打ちで会場を沸かせる。
場外で華山、津上を捕まえると試合そっちのけで椅子や机でめった打ち。その間リング上でレイが高村にやられているのにもお構いなし。試合が終了しても華山は津上にストンピングの嵐。
気付いた高村が華山を突き飛ばして津上を救出。華山、負けたことを知るとリング上で大の字になっているレイをおいて一人で引き上げてしまった。



第2試合イリミネーションタッグマッチ20分一本勝負
カーシャ・イワーノヴナラブリーベル VS 

1本目:ラブリーベル(10分20秒、LovelyLock)雅
2本目:殺(14分30秒、ラ・マヒストラル)カーシャ・イワーノヴナ
3本目:ラブリーベル(18分22秒、体固め:デスバレーボム)殺

2−1でカーシャ・イワーノヴナ&ラブリーベル組の勝利

カーシャ・イワーノヴナ「ううっ…今日はラブリーさんの一人舞台でしたぁ〜(泣)」



第3試合20分一本勝負
NANA
(10分59秒、飛びつき式腕ひしぎ)
×望月登子



第4試合30分一本勝負
渡辺智美&○サイフィス真美<マミナベ>
(8分31秒、片エビ固め:アカシックバスター)
×アニー・ビーチ(A☆F)愛沢美奈子(A☆F)

愛沢に主導権を渡さぬように立ち回ったマミナベ、アニーに集中攻撃。
渡辺のヘブン・スマッシャーから真美のアカシックバスターというコンビネーションでA☆F組を撃破。

アニー・ビーチ「…流石WWPL無差別タッグ初代王者…厳しいなあ。」

愛沢美奈子「う〜〜ん、『エース候補』ね…今日の感触だと、そんなに安く評価する相手でもないような気もするんだけど。来月…状況が許せば組んでみたいな。既存の状況から変化があれば、また違う面が見えてくるかもしれないし。」



第5試合WWPL無差別級タッグタイトルマッチ60分1本勝負
王者組
芹沢すずな&○松井香織<ダブルドラゴン>
(35分47秒、チキンウイング・ドラゴンスリーパー)
挑戦者組
×ディアナ・アームストロングインフェルナルREIKO<ファニーウイングス>
※第3代王者が初防衛に成功

REIKOの口車による?なんとも理不尽な挑戦。
ダブルドラゴンはそれでも嵌められたという様子はなくむしろ余裕の表情。
ゴング前の奇襲を仕掛けるファニーウイングスだが、ダブルドラゴンこれを予測済みだったか振り返りざまのダブル旋風脚で迎撃。さらに松井のランニング掌底、芹沢の跳び後ろ蹴りが追い打ちで入り、松井がREIKOを押さえ込む。これがなんとカウント2.8であわやの秒殺。
一旦場外へ逃げて体制を整えようとするファニーウイングスに、芹沢が宇宙人ケブラーダを見舞って休ませる暇を与えない。リングに連れ戻されたREIKO、合体バックドロップや連続串刺し攻撃を食らい、早くもグロッキー。
攻め込まれるファニーウイングスだが、ディアナがここから奮闘。芹沢のミドルキックを耐えて足を掴むと、フィッシャーマンズバスターで叩き付けて変形足4の字固め。さらにテキサス・クローバーホールドへと変化させて芹沢の足殺しを狙う。
松井が出てくるところにトゥーキックで動きを止めて二人まとめてブレンバスターで投げ捨て、さらに松井にはデスバレーボム。
回復してきたREIKOと、ダブルのドロップキックやレフリーのブラインドをついての目つぶし、二人がかりのロメロスペシャルことトライアングル・ドリーマーなどでファニーウイングスが反撃を開始する。
対角線のコーナーにディアナが松井を、REIKOが芹沢を乗せる。そして観客に向かって投げキスをした後二人揃っての雪崩式フランケンシュタイナーと大技を披露。一気呵成に攻めかかる。
そしてディアナが松井をテキサスドライバーの、REIKOが芹沢をエクスカリバーの体勢に担ぎ上げるも、これはダブルドラゴン暴れてふりほどき、松井はブラックドラゴン・ドライバー、芹沢はレッドドラゴン・ドライバーで反撃。
松井がディアナを抑えるが、カウント2。REIKOと芹沢、双方動きを止めて居る中の一騎打ちになるディアナと松井。ディアナのデスバレー、松井のドラゴンスープレックス共に決まり手にならず30分を経過。
回復したREIKOが、ディアナの加勢に松井に襲いかかるがこれを松井風車式バックブリーカーで撃退。そこにこちらも遅れて回復した芹沢がドラゴンスリーパーに捕らえると、松井もディアナにチキンウイング・ドラゴンスリーパー。
両者とも完全に極められてしまい、カットは無理と見たディアナ、タップ。


松井香織 「今日は疲れた、本当に疲れた…。でも、試合受けてよかったよ。大晦日より充実した試合になったから。でも、負けはしない。負けるつもりが無いから、あんな姑息な立ち回りでの挑戦も受けたんだから。何度やっても、同じだよ」
芹沢すずな「ディアナは、最近パワーが上がってきてますね〜。私の方は危なかったですよ〜。とにかく、防衛できてよかったです〜」

インフェルナルREIKO「あとちょっと!後ちょっとだったのよ!」
ディアナ・アームストロング「内容では勝ってたね!」
インフェルナルREIKO「ああもう、何が足りないっての!ムカつく!」
小縞聡美「大きな口叩いて、その程度なの?」
インフェルナルREIKO「あんた、なんでここにいるのよ!」
小縞聡美「負け姿を見に来たのよ。その様子じゃ25日、わたしの勝ちは決まったようなものね」
インフェルナルREIKO「なんですってえええっ!」
ディアナ・アームストロング「落ち着くね、REIKO」
小縞聡美「せいぜいダメージを取っておく事ね。それじゃ〜」
インフェルナルREIKO「ぐっ・・・。潰す!ぜ〜ったい潰してやるっ!」

2月25日(火) 山口県海峡メッセ下関 ハードヒット


試合開始前、2002年のWWPL選手表彰が行われた。
2002年表彰

MVP:インフェルナルREIKO
次点:豊多摩奈美


静のエース、豊多摩に対して動のエースとして成長を見せたインフェルナルREIKOが受賞。豊多摩も三冠奪取を果たすも、WWPLに於ける三冠戦は1戦1敗だったのがマイナス。




最優秀タッグ:ダブルドラゴン(松井香織&芹沢すずな)
次点:ファニーウイングス(インフェルナルREIKO&ディアナ・A)


WWPLにおける活動時期がほとんど重ならなかった両チーム。それぞれの存在感は互角であったが、年末最終戦での勝敗による結果。




優秀選手:豊多摩奈美、井上美香
次点:ブリザードYuki、ディアナ・アームストロング


MVPを逃した豊多摩は当然こちら。あと一人の選考に時間がかかったが、上半期の「X」やインフェルナルREIKOのヒール転身などをプロデュースした井上が受賞。




年間ベストバウト:8月25日第5試合、WWPL無差別級タッグタイトルマッチ
次点:12月31日、WWPL無差別級タッグタイトルマッチ


発端はファニーウイングスのわがままによるタイトルマッチ。しかし、そのチャンスを逃すまいと奮闘し、ギリギリまでファニーウイングスを追いつめたクライシスの気迫による意外な好勝負が受賞。年末の試合も好試合ではあったが、ファニーウイングスは結局最後までダブルドラゴンの牙城を崩すことが出来ず、内容結果とも「順当負け」になってしまった点が最終評価を分けた。




技能賞:ラブリーベル
次点:サイフィス真美、NANA


姿勢の美しい美しい空中殺法、恵まれた体格からのパワー殺法、長い手足を活かした芸術的なジャベ「LovelyLock」を操り技で魅了したラブリーベルが受賞。サイフィス真美、NANAの安定した技術力も高評価ではあったが、パワフルなルチャという日本では少ないスタイルを見事に表現したラブリーベルに最終選考で票が集まった。




殊勲賞:クライシス(木佐深月&高岡ユーリ)

年間ベストバウトへ選ばれた1戦、そしてダブルブリザードも成し得なかったWWPLタッグ公式戦制覇を果たしたクライシスが受賞。2000年組としては一歩遅れていた立場から、一気に上を狙う段階を自らの力で勝ち取った。




敢闘賞:ルシフェル華山
次点:カーシャ・イワーノヴナ


TENDERへの参加により、一皮むけて自己表現に磨きを掛けたルシフェル華山。ただ試合を全力で行うだけでは足りないアピールへの貪欲さを評価された。




新人賞:神西志乃
次点:香取梢

香取もノミネートされたが、両者の比較ではなく「アマチュア時代からのエリート、神西志乃を新人扱いするかどうか」で議論が分かれた部門。最終的には、前年アマレス銀メダリスト永田佐和子が受賞しているため純粋に「プロデビュー」のみに焦点を絞った結果神西が受賞。




第1試合10分1本勝負
豊多摩奈美
(8分39秒、ローリングクラッチホールド)
×神西志乃

新人賞を取った神西に、トップの力を見せつける豊多摩。マウンテンストームを食らっても涼しい顔で立ち上がる豊多摩に動揺したか一瞬のローリングクラッチであっさり丸め込まれてしまい、神西完全敗北。

神西志乃「…あれが、トップの人間の力か…」



第2試合KOオンリーマッチ30分一本勝負
松井香織
(4分18秒、膝十字)
×立花美里

激しい打撃戦から、立花の蹴りを捕らえた松井がドラゴンスクリューからの4の字固めという黄金連携で膝を攻め、振りほどかれた瞬間に膝十字へ移行。立花、逃げ切れずギブアップ。



第3試合30分一本勝負
坂倉宏子(KIZUNA)ブラック・ブリザード(KIZUNA)
(12分33秒、片エビ固め:ハイパーニー空牙)
×高岡ユーリ木佐深月(A☆F)<クライシス>

このところ戦績思わしくないクライシス。
KIZUNA組と五分の展開を繰り広げながらも、坂倉のニーアタックに高岡が沈む。
クライシスに上位との壁が大きく立ちはだかる。



第4試合30分一本勝負
荒谷久美(KIZUNA)
(6分1秒、ムーンサルトプレス)
×川部雪江

豊多摩とやりたい、と言った荒谷。川部をぶつけられたことを「豊多摩とやるには川部を倒すのが条件」の意味に取ったか、序盤から激しい攻め。川部のサブミッションを警戒しながらも、自分から組ついて強烈なパワーボムホイップからムーンサルトプレスとつなぎ、短期決着を付けた。



第5試合30分一本勝負
芹沢すずな
(11分3秒、ドラゴントルネード)
×水瀬沙夜

芹沢の蹴りをかいくぐって背後を取った水瀬、バックドロップの連発。久々の迅雷を繰り出すも、途中で芹沢は空中で身を翻して背後に着地、ドラゴンスープレックスで水瀬をマットに突き刺す。起きあがる水瀬にハイキックからのスワンダイブ式シューティングスタープレス、ドラゴントルネードでフィニッシュ。



第6試合30分一本勝負
MACHIKO&×井上美香
(11分56秒、ファイヤーボンバー)
望月登子&○高村あかね(KIZUNA)

早速と額を割られて流血するエクストリームの二人。しかし、それが闘争本能に火を付けたか一気に苛烈な攻めへと変化する。合体パワーボムでMACHIKOをダウンさせると、井上に望月の三角延髄切りから高村が組み付いてファイヤーボンバーで試合を決めた。



第7試合45分1本勝負
小縞聡美
(22分44秒、片エビ固め:ファイヤーバレー)
×インフェルナルREIKO

レギオン内での立場を確立しなければならない小縞は、ここで負けては使いっ走り同然の扱いを受けると危機感を募らせている。口の悪いREIKOに対しての怒りもあって、気合いの入り方が違う。
REIKOは、それを感じ取ってか間合いを開け、攻撃のタイミングをかき回して小縞のペースを乱しにかかる。小縞が近づけばソバット等の蹴りで迎撃、離れればコーナーポストに上って座り込むあからさまな挑発を見せるREIKOに、小縞のイライラが増す。
しかし、REIKOに場外へ叩き落とされた小縞がプランチャで降ってきたREIKOを椅子で迎撃してから流れが変わる。
ふらつくREIKOに場外DDT、鉄柱攻撃と力任せに攻め立てるとリングに戻す。さらに聡美カッター、パワースラムと攻め立て、最後は奥の手、脳天からマットに突き刺すファイヤーバレー。小縞がパワーでねじ伏せた。

 大きく息をついた小縞、マイクを要求。
小縞聡美「これで分かったでしょ。レギオン最強は、わたしだってこと」
 憮然とした表情で小縞を睨み付けるREIKO。そこに、井上が姿を現す。
井上美香「よし、よくやってくれたよ二人とも。レギオンのレベルの高さは見せつけたしな。さて、レギオン最強が小縞だとはっきりしたわけで、そうなったらやっぱり小縞が無差別シングルに挑戦するべきだよな。なあ、豊多摩」
 この言葉に反応して姿を現したのは豊多摩ではなく荒谷。
荒谷久美「待ってよ。先に豊多摩さんとやりたいって言ったのはこっちなのよ。横入りしないで」
井上美香「五月蝿いな。外部のヤツは黙ってろよ」
荒谷久美「なにを!」
 と、ここでリングサイドに出てくる豊多摩。
豊多摩奈美「私は、誰の挑戦でも受けるつもりですが・・・どちらが先か、順番で両者が納得してないということならレスラーらしく試合で決めてはいかが?」
 豊多摩の提案に、レギオンと荒谷、双方が同意。しかしそこに。
川部雪江「そういうことでしたら、私も入れてください。…豊多摩さんと、タイトルマッチで戦いたいです」
井上美香「おいおい、なにをどさくさ紛れでアピールしてるんだよ。今日荒谷に負けたようなやつは、大人しくすっこんでろ」
川部雪江「いえ、引きません。今日荒谷さんに負けたからこそ、荒谷さんを、そして小縞さんを倒して豊多摩さんに挑みます!」
荒谷久美「私は良いわよ、負けなかったらいいんだもの」
小縞聡美「それもそうね。あの子に負けるようなわたしじゃないし」
 この言葉に川部は悔しそうに唇をかむが、それでも勝負を受けてもらえると理解したためか反論はなし。
豊多摩奈美「それでは、来月ハードヒットで3戦してください。2勝した人をスペシャルで私の挑戦者として指名しましょう」
井上美香「1勝1敗で並んだら?」
豊多摩奈美「運も実力のうち。…くじ引きです」
井上美香「ふん、まあ、小縞が2勝は確定だからな。その条件で良い」
荒谷久美「そうね」
川部雪江「問題ないです」
 久々に無差別シングル戦が熱くなりそうな気配に、会場も盛り上がりを見せた。

小縞聡美「言った通り、私が勝ってベルトを手に入れるから。川部に弱いREIKOさんじゃ無理だものねえ」
インフェルナルREIKO「ぐ…。いいわ、今日は言わせてあげるから」

川部雪江「緊張しましたけど…でも、私だって欲はあります。上を目指して、頑張ろうと思います」