試合結果12月

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12月6日(金) 兵庫県豊岡市体育館

第1試合15分1本勝負
×
(13分41秒、体固め:ファイヤーバードスプラッシュ)
津上美紗(KIZUNA)

継続して登場の津上美紗の相手をするのは、3ヶ月のメキシコ遠征を終えた雅。
スタートからメキシコで学んだルチャの動きで津上を惑わせる。
しかし、津上のナチュラルな跳躍力は雅と互角以上。不意をついたその場跳びのドロップキックからムーンサルトのエルボードロップ、そしてファイヤーバードスプラッシュと畳みかけて津上の逆転勝利。
凱旋試合を黒星としてしまった雅は納得がいかない様子。引き上げ際に「借りは返す!」と、勝利のアピールをする津上を睨み付けていた。


第2試合20分1本勝負
×久保渚渡辺智美
(10分01秒、だるま式ジャーマンスープレックスホールド)
神西志乃&○立花美里

共に道場トーナメントを制した大型選手である久保と神西。
久保はアマレス、神西は柔道と、プロレス入り前にはそれぞれの世界で有名選手。
神西はA☆Fの新人王戦で準優勝も果たしており、実績では神西が上か。似たような境遇ではあるが、プロレスのキャリアでは勝っている久保、ここは負けたくないところ。
渡辺を制して久保が積極的に前に出るが、最近試合の少なかった立花が先制のパンチで機先を制する。さらにケンカ殺法で久保を殴り、踏みつけていく。
初のタッグながらも適度なタッチで試合をコントロールする神西立花組に対し、久保渡辺組は久保の意地がチームワークを阻害。久保は焦りから神西の裏一本背負い、マウンテンストームをまともに受けてしまう。
そして最後は立花のだるま式ジャーマンが決まった。
神西と久保、ここでも明暗分かれてしまう。



第3試合20分1本勝負
セラフィム・レイ芹沢すずな
(11分39秒、片エビ固め:エンジェルスタンプ)
×ルシフェル華山石黒翔子

ノータッチでの試合権交替が認められるルチャ式のタッグマッチ。スカイスターではこの形式が採用される。
最近好調の華山、芹沢にも果敢に向かいアームホイップから即座にニードロップを芹沢の足に決め、さらにストレッチマフラーへ。得意の足攻撃を行う。
芹沢はこれを喰らいつつ、敢えて蹴りで反撃。飛び後ろ蹴りで華山をコーナーまではじき飛ばし、健在ぶりを西のファンにアピール。
石黒の凶器も芹沢の蹴りがはじき飛ばすなど試合の流れは芹沢が握る展開。最後はフィニッシュをレイに譲り、芹沢組の勝利。



第4試合20分1本勝負
坂倉宏子(KIZUNA)水瀬沙夜望月登子高村あかね(KIZUNA)
(20分00秒、時間切れ引き分け)
カルラ石神井カーシャ・イワーノヴナソフィーヤ・ヴァーリィ(EWA)

山陰道場トーナメント優勝のカルラ石神井がマウンテンバイクに乗っての入場。
先発を勝手出た石神井、高村に挑む。ロープワークからのヘッドシザースやアームホイップとベーシックなルチャの動きを見せるが、高村のヘッドバットで動きを止められる。そして望月がリングに入り石神井に追撃のキックを見舞うと、両軍入り乱れての混戦となる。
地力ではエクストリームストームに分があったが、青コーナー側も粘りを見せて時間切れ引き分けとなった。

ソフィーヤ・ヴァーリィ「わたしよりもカーシャやシャクジイ、アヤメが頑張ってくれたのが大きいわね。にしてもエクストリーム・ストームだかなんだか知らないけど、御大層な名前の割には大したこと無いじゃない。あれだけの面子が雁首そろえて攻めきれないようじゃ、実質こっちの勝ちよね」



第5試合20分1本勝負
ブラック・ブリザード(KIZUNA)&○ブリザードYuki<ダブルブリザード>
(7分41秒、高角度脇固め)
×高岡ユーリ木佐深月(A☆F)<クライシス>

WWPLタッグ公式戦を制したクライシスだったが、ダブルブリザードには勝ち星がない。ここで奮起したいところ。
しかし、ダブルブリザードは好調。木佐の打撃を防ぐと、立ち関節で木佐の腕を極めるブラック・ブリザード。
助けに入った高岡をYukiが変形のグラウンド卍固めで捕らえるなど、ダブルブリザードのペース。
木佐、オーバーヘッドキックでブラック・ブリザードに一矢報いるが、最後には高岡がYukiに捕まりギブアップ。

 試合後、Yukiがマイクを握ると静かにしゃべり出した。
「前々より、ブリザードYukiとしてリングに上がることはいくらもないと言っていましたが・・・今月で、ブリザードYukiとしての試合を終了とさせて頂きます」
 この言葉に会場がざわつく。客席からは「まだ早い」「脱がないでくれ」と大きな声も飛んだ。
「応援して頂いたこと、ありがたく思っています。ですが、私がさらに前に進むため、このマスクとの決別を決心しました」
 ここで一度言葉を切るYuki。
「ブリザードYukiとしての最後の試合は、今月23日に。相手は、三代目ブリザードYukiの最初の相手、ソフィーヤ・ヴァーリィ選手にお願いしようと思います。…いいですよね?ソーニャさん」
 リングサイドに姿を現したソフィーヤ・ヴァーリィは、大きく頷き、答える。
「もちろん異存はないわ。最後だからこそ私が勝つ」
 二人は最後の試合を約束すると、闘志をこめて握手を交わした。



第6試合20分1本勝負
ラブリーベル&○サイフィス真美NANA
(16分56秒、片エビ固め:百舌落とし)
×MACHIKOディアナ・アームストロングインフェルナルREIKO

この試合もルチャ式のタッグマッチ。
メキシコ経験があり慣れている真美、メキシコの団体でトップを張っていたベルのコンビネーションがさえる。
ベルは格上のREIKO相手に豪快にレッグラリアットを決めてみせると、そのまま場外に引きずり落としてリングから遠ざける。
さらにNANAがぶら下がり腕ひしぎでディアナを捕まえている間に、真美の得意技・飛びつきスイングDDT、百舌落としが決まって正規軍の勝利。



第7試合30分1本勝負
松井香織豊多摩奈美
(15分58秒、膝フォール:ドラゴンスパイラル)
×井上美香小縞聡美

技術とパワーのぶつかり合い。
小縞の豪快なラリアット、豊多摩の強烈なドロップキック、井上のレフリーの視覚をついた鉄パイプ攻撃、松井のグラウンドテクニックなど、4者の持ち味が発揮される熱戦。
井上が松井を引きずり落とした場外戦に豊多摩の宇宙人プランチャが、小縞のフットスタンプが飛び出す。
松井と豊多摩が井上にダブルのブレンバスターを狙うところには、小縞が入って逆に二人を投げ飛ばす。
両者譲らぬ勝負、決めたのは松井。リバースブレンバスターの形で持ち上げると、旋回しつつ腰を落としてスタナーに。初めて受ける技に井上耐えきれず。

「私が戻っていきたからには、好き勝手にはさせない」
 との松井の言葉に、井上も反撃。
「ロートルはケガしないうちに引退したらどうだ」
 松井、そして芹沢も姿を現してレギオンに向かう。
「ダブルドラゴンの力、教えてあげるよ」
「まずは、ファニーウイングスが持ってるタッグベルトに挑戦させてもらおうかしら〜?」
 と、挑発的な言葉を投げかけた。

12月11日(水) 島根県くにびきメッセ

第1試合15分1本勝負
×久保渚
(9分40秒、体固め:ファイナル・ヘブン)
津上美紗(KIZUNA)


第2試合15分1本勝負
立花美里
(8分20秒、原爆固め)
×神西志乃


第3試合20分1本勝負

(時間切れ引き分け)
ルシフェル華山MACHIKO


第4試合20分1本勝負
カルラ石神井&×セラフィム・レイ
(6分27秒、ビクトル式膝十字)
カーシャ・イワーノヴナ&○ソフィーヤ・ヴァーリィ(EWA)


第5試合20分1本勝負
坂倉宏子(KIZUNA)ブラック・ブリザード(KIZUNA)
(13分19秒、スパルタカスボム)
高岡ユーリ&×木佐深月(A☆F)


第6試合20分1本勝負
NANA
(6分15秒、飛びつき式腕ひしぎ)
×渡辺智美


第7試合30分1本勝負
×井上美香ディアナ・アームストロング小縞聡美
(14分02秒、片エビ固め:三角飛び延髄斬り)
水瀬沙夜&○望月登子高村あかね(KIZUNA)


第8試合30分1本勝負
×石黒翔子インフェルナルREIKO
(13分27秒、デスバレーボム)
ラブリーベルサイフィス真美


第9試合30分1本勝負
×川部雪江豊多摩奈美
(12分43秒、ドラゴントルネード)
芹沢すずな松井香織<ダブルドラゴン>

12月16日(月) 佐賀県佐賀スポーツセンター

第1試合15分1本勝負
ルシフェル華山
(9分55秒、キャッツクレイドル)
×津上美紗(KIZUNA)

コスチュームデザインが「天使キャラ」である津上は、堕天使ルシフェルとしては潰すのが当然といわんばかりに華山に攻め立てられてしまう。
目つぶし、鉄柱や椅子を使用して津上のペースをかき乱した華山は、徹底した足殺しに出る。膝へのストンピング、足をロープに引っかけたところへコーナー最上段からのダイビングニードロップなど容赦なし。動きを封じられて動けなくなった津上の全身をストンピングで踏みつけた後、四の字式のストレッチマフラーでギブアップを奪った。

ルシフェル華山「天使の羽を削ぎ落とす快感…」


第2試合15分1本勝負
久保渚
(8分20秒、スプラッシュマウンテン)
×神西志乃

開始直後、片手を上げて力比べに誘う久保。わずかに動きを止めた神西だが、すぐにこれに応じる。
「うおおおおお!」と、気合いの声と共に力を込める久保と、静かだが闘気の満ちた目つきで押し返す神西の静と動とも言えるパワー対決は五分の状態がしばし続いた後、徐々に久保が押しはじめる。神西はここで冷静に対を入れ替えつつ久保をマット上に転倒させると、すかさず首に手を回しスリーパーホールドの体勢へ。
しかしグラウンドは久保が有利。ロックが決まる前に首へまわされていた腕を掴んで体を反転させながら神西の背後に回り、腕をハンマーロックの形に。そしてそこから強引なジャーマンスープレックスを見せる。
久保が細かいところでのレスリング技術を遺憾なく発揮、さらに神西の重い蹴りも耐えきって最近こだわりのスプラッシュマウンテンで神西に勝利。

久保渚「最近足踏み状態だったけど、少しずつ吹っ切れてきそうだぜ」

神西志乃「借りは返す」



第3試合20分1本勝負
×カルラ石神井カーシャ・イワーノヴナ
(13分47秒、片エビ固め:雪崩式水車落とし)
高岡ユーリ木佐深月<クライシス>



第4試合20分1本勝負
水瀬沙夜望月登子
(12分46秒、片エビ固め:超滞空ブレンバスター)
×



第5試合20分1本勝負
高村あかね(KIZUNA)
(8分55秒、ファイヤーボンバー)
×ソフィーヤ・ヴァーリィ(EWA)

序盤ソフィーヤ・ヴァーリィのサブミッションに捕らえられなかなか脱する隙を見いだせない高村、苦しい時間が続く。
ところが、5度目のロープエスケープとなった高村に技をといたヴァーリィが起きあがりざまに頭部へ軽い蹴りを入れたことが、高村に火を付けた。その足を捕まえた高村、場外へ転がり落ちながらヴァーリィも引きずり落とすと、エルボー連打からリング下にあった机を引っ張り出して叩き付ける。
さらにリング上に机を持って入り、コーナーに立てかける。そこへヴァーリィを投げ捨てのパワーボム。歪んだが壊れていない机を見た高村、これを組み立てると机上パイルドライバーを敢行。
ヴァーリィ、ふらつきながらもサイドスープレックスで反撃するが、やや切れを欠き、単発止まり。直後のファイヤーボンバー(ランニングサンダーファイヤーパワーボム)で勝負が決した。

ソフィーヤ・ヴァーリィ「ま、こんなもんでしょ。こっちを舐めてる相手に全力出させずに勝ったって仕方ないから、ちょっと本気になってもらったわ。あんまりわたしを甘く見ないでよね」



第6試合20分1本勝負
セラフィム・レイ&○川部雪江
(6分16秒、足極め式片羽絞め)
×坂倉宏子(KIZUNA)ブラック・ブリザード(KIZUNA)



第7試合30分1本勝負
ラブリーベル&○渡辺智美サイフィス真美
(18分30秒、膝フォール:雪崩式ミステリオ・ラナ)
石黒翔子&×MACHIKO立花美里



第8試合30分1本勝負
豊多摩奈美
(4分35秒、J.O.スープレックスホールド)
×ディアナ・アームストロング



第9試合30分1本勝負
NANA&○芹沢すずな松井香織
(24分36秒、踏みつけフォール:ドラゴンファング)
井上美香&×インフェルナルREIKO小縞聡美

旧「チーム・ドラゴネット」の3人が、レギオン相手にチーム戦の神髄を見せる好連携を連発。
カットのタイミングやタッチワークだけでなく、レフリーのブラインドを付いて松井のポイズンブレス(毒霧)から芹沢の爆魔赤龍脚のコンビネーションなどの「ただのベビーフェイス」ではできない攻めを見せていく。
しかしREIKO、小縞もそれぞれジュニア、ヘビーの実力者、一対一なら一歩も譲らない。チームワークでの不利を、松井達の分断作戦にはまったと見せかけてシングル×3の持ち込んだレギオンはREIKOがNANAを、小縞が松井を一時的に戦闘不能に追い込む。そして残った芹沢に集中攻撃。
どちらかというと攻めの人で、受けは苦手な芹沢はこれに苦戦。小縞を中央にしたスーパーパワーボムで意識が飛んだかのように動かなくなる。悠々と芹沢を踏みつけてフォールをアピールするREIKOだが、ここでなんとリング外からNANAのお盆が飛んできてREIKOに直撃。3カウントは入らない。
さらに松井がダブルのランニング掌底で井上、小縞をはじき飛ばして場外へ落とすと、待ち受けていたNANAがお盆でめった打ち。
まだ目の焦点が合っていない様子の芹沢だったが、REIKOが蹴りを繰り出してくるとこれを素早くかわして逆に左のミドルキックを放つ。スピードがなかったのか、REIKOはこれを受け止めてしまう。ところがその直後、残った右足で飛び上がった芹沢はその右足を空中で振り上げてREIKOの脳天へ踵落とし。
強烈な衝撃にバタリと倒れ込むREIKOを、こんどは芹沢が踏みつけフォールし、終わったとばかりに髪をかき上げる。小縞と井上は場外で動きを抑えられ、さらにセコンドのMACHIKOや石黒も入ろうとするが芹沢が一睨みすると動きを止めてしまう。誰もカットに入れず、3カウントが宣言された。

芹沢すずな「ななちゃん、助かったわ。ありがとう」
NANA「秘技、お盆ストライクなのだ。ぶぃっ」
松井香織「タッグで私達が負けるはずがないってね」

12月21日(土) 愛媛県テクノポート今治

第1試合15分1本勝負
×久保渚
(4分11秒、八雲絡み)


雅、持ち前の動きのシャープさに加えてメキシコで覚えた緩急のある動きを見せて久保を幻惑。
久保、雅を捕らえきれずデジャヴ(二回転ヘッドシザース)を仕掛けると見せかけ途中で卍固め風のストレッチに極める新技・八雲絡みにギブアップ。


第2試合15分1本勝負
×津上美紗(KIZUNA)松井香織
(片エビ固め:マウンテンストーム)
カルラ石神井&○神西志乃



第3試合20分1本勝負
ソフィーヤ・ヴァーリィ(EWA)川部雪江
(19分59秒、片エビ固め:垂直落下式フロントスープレックス)
×ルシフェル華山石黒翔子



第4試合20分1本勝負
水瀬沙夜
(10分45秒、片エビ固め:剃刀式ブレンバスター)
×ラブリーベル

両者のスタイルにかなり差があるためか、とまどいを含んだ立ち上がり。
徐々にエンジンのかかってきたベルがレッグラリアットやフライングニールキックなど、立体殺法を繰り出して流れを掴みはじめる。
しかし、ベルのフライングボディアタックを受け止めた水瀬がフロントスープレックス風に投げ捨ててから流れが変わる。即座に高速ブレンバスター、長州式バックドロップ、そしてタイガースープレックスホイップと立て続けに投げを打つ水瀬。
立体的な動きは止まってしまったベル、それでも体格を活かしたチョークスラムなど、ルチャ技だけでないところを見せつつ反撃。
10分過ぎ、コーナーに登ろうとしたベルを後ろから追撃した水瀬が、そのままシャトルループ・バスター(雪崩式バックドロップ。相手は顔面からマットに突き刺さる)を放ってベルをフォール。
これはカウント2.5で返したベルだが、続く剃刀式のブレンバスターで勝負が決まった。



第5試合20分1本勝負
望月登子&○高村あかね(KIZUNA)
(9分14秒、体固め:ジェットスクランダー)
×坂倉宏子(KIZUNA)ブラック・ブリザード(KIZUNA)



第6試合30分1本勝負
カーシャ・イワーノヴナセラフィム・レイ&○NANA<チームPiaキャロット>
(11分25秒、お盆ムーンサルトプレス)
MACHIKO&×井上美香インフェルナルREIKO

サンタクロース風コスチュームで一足早いクリスマス気分を演出したチームピアキャロ。
レギオンも巻き込んで軽いのりの試合をプロデュース。
最後はMACHIKOとREIKOが大きなプレゼント袋で巾着状態にされ、井上がNANAのクリスマス仕様お盆を使ったムーンサルトプレスで試合が終わった。

セラフィム・レイ「あはは、ひさびさのチームピアキャロだったね!面白かったよNANAさん」
NANA「完勝だったのだ〜」
カーシャ・イワーノヴナ「それほそうとして…麗子先輩と真知子先輩が袋に入ったま まなんですけど…」
インフェルナルREIKO「(袋から顔だけをだして)ちょっと…あななたち、どう いうつもり!」
NANA「むむむっ!」
セラフィム・レイ「に、にっげろ〜」
カーシャ・イワーノヴナ「あ、二人とも待ってくださ〜い」
MACHIKO「(袋から顔だけをだして)誰でもいいから早くたすけて〜」



第7試合30分1本勝負
豊多摩奈美
(6分26秒、ロッキーフェイスボトム)
×芹沢すずな


第8試合30分1本勝負
渡辺智美&×サイフィス真美
(5分00秒、ジャンピングパワーボム)
ディアナ・アームストロング&○小縞聡美

ゴング前に襲いかかるディアナと小縞。
まず渡辺に合体パイルドライバーで動けなくすると、真美にダブルのショートレンジラリアット。そしてディアナが渡辺を追って場外に出る。
小縞、起きあがった真美の頭を掴むとステップキック、そしてパワースラムのアピールとともに真美をロープに振る。真美、ここは反動を利用してバニティリッパーを放ってパワースラムは回避するも、小縞に対してあまりダメージを与えることは出来ない。
最初のラリアットが効いていたか、真美は蹴りも少々鈍い。小縞は張り手一発から強引なパワースラムに持っていくなど、優勢に進める。
真美はコーナーに飛び乗ってデスティニーハンマーを狙うが、なんと小縞真美を受け止めてしまう。そして担ぎ直しつつリング中央に向き直ると、ジャンピングパワーボム一閃。
圧倒的なパワーを見せつけた小縞の独壇場であった。

12月23日(月) 愛知県豊橋市総合体育館

第1試合15分1本勝負
久保渚&○渡辺智美
(11分02秒、片エビ固め:AVスタープレス)
ルシフェル華山&×立花美里

「なんであたしが第一試合なのよ!」と、入場からやる気のなさそうな渡辺。
ところが、途中「クリスマスの予定は〜?」と、客席から野次が飛ぶと、突然荒れる。
AVスタープレスで試合を決めると、「どうせ今年はシングルベルよ!」と怒鳴り、足早に立ち去った。



第2試合20分1本勝負
×カルラ石神井石黒翔子
(7分09秒、片エビ固め:ローリングセントーン)
&○

石神井、石黒が軍団の垣根を越えての師弟タッグ。
忍者タッグ相手に、石黒がリードして石神井が奮闘する展開。
石神井、殺にサイクリングヤッホー(片逆エビ固めに似たメキシカンストレッチ)で捕らえるなど、見せ場も作るが、最後は殺のローリングセントーンに沈んだ。



第3試合30分1本勝負
津上美紗(KIZUNA)&×坂倉宏子(KIZUNA)ブラック・ブリザード(KIZUNA)
(10分30秒、体固め:MFB)
神西志乃高岡ユーリ&○木佐深月(A☆F)




第4試合30分1本勝負
ラブリーベル
(18分38秒、フランケンシュタイナー)
×MACHIKO

MACHIKO、「今日こそその仮面を剥いで、代わりに真っ赤な血で、その多分不細工な素顔を染めてあげる!」と、試合前からエキサイト。しかしベルは「おーっほっほっほ!あなたにそれが出来るのかしら?『万年若手の壁』のあなたに!」と、さらに挑発。
怒り心頭で突っ込むMACHIKO、ラフな攻撃を仕掛けるがベルは余裕を持って逃げ回る。MACHIKO、血が上りすぎて狡猾な(セコい)戦いが出来ない。それでも、ベルの攻撃をカウンターで喰らいつつ怒りの叫びを上げてはね返すMACHIKO。
これにはベルもとまどい気味。試合前に言われた血染め攻撃は受けないものの、異様な気迫にひるんでしまう。それを逃さずMACHIKOの珍しい掌底ラッシュ。なんとベルをはじき飛ばし、ダウンカウントが数えられる。
勝ったつもりになったか、MACHIKO既に余裕でアピール。血染めのことは忘れているようだが。
しかしベル、こちらも頭に来たのかゆらりと起きあがる。あまりに静かなその立ち上がりに、MACHIKOは気付かない。セコンドに「後ろ!後ろ!」と言われてあわてて振り向くと、そこにベルが立っていた。ベル、電光石火で飛びついてフランケンシュタイナー。試合を一瞬で決めてしまった。



第5試合30分1本勝負
×カーシャ・イワーノヴナセラフィム・レイNANA<チームPiaキャロット>
(19分12秒、ファイヤーボンバー)
水瀬沙夜望月登子&○高村あかね(KIZUNA)

21日に続いてミニスカサンタの格好で登場のチームPiaキャロット。
これの相手をするのが「激しい試合、全力でのぶつかり合い」をモットーとするエクストリームストーム。まともな試合になるのかと危惧された。
しかし、ノリの良さでは高村、望月も相当なもの(水瀬は少々引いていた)。場外乱闘でローストチキンをレイの口に押し込んだり、よく振ったシャンパンをNANAに向けて放つなど、楽しませる。NANA、シャンパン攻撃はお盆で防ぐとそのままお盆スマッシュで逆襲と、こちらも負けては居ない。
ところがこの中一人冷静な(ノリの悪い?)水瀬が、リング上で普通に試合を展開してしまい、これにペースをより狂わされたのはPiaの方。
後半のハイペースな試合にスタミナがついてこなかったカーシャが捕まり、高村の得意技で試合終了。



第6試合30分1本勝負
サイフィス真美&○芹沢すずな松井香織豊多摩奈美
(9分44秒、ドラゴン・ラナ)
×井上美香ディアナ・アームストロング&インフェルナルREIKO小縞聡美

豪華メンバーがそろったセミファイナル。
31日の前哨戦とばかりに、ダブルドラゴンとファニーウイングスの計4名が激しい火花を散らす。
しかし、そこに横やりを入れた井上が芹沢の怒りを買ってドラゴンダンスからのドラゴン・ラナで仕留められてしまった。

インフェルナルREIKO「もし万が一今日の試合で有利になったとかそんなバカなことを考えているとしたら、それはもうあいつらの負けが確定したってことよねえ」
ディアナ・アームストロング「今日はただの様子見。ファイナルで頑張ればいいのよ。そうでしょ、サトミ」
小縞聡美「そうそう」



第7試合3代目ブリザードYukiラストマッチ時間無制限1本勝負
ブリザードYuki
(20分49秒、雷電)
×ソフィーヤ・ヴァーリィ(EWA)


WWPLの名物マスクレスラーとして2001年2月にヨーロッパでデビューし、日本では3月に登場した三代目ブリザードYuki。その最後の試合が行われる。
「♪駆け出す鼓動には 抑え切れぬ感情」
同じくこれの使用も最後と鳴るであろう入場曲、「いざっFighting!」が流れはじめる。
「♪限界ぎりぎりまで keep on Fighting!」
一歩一歩、これまでの約2年を振り返るよう歩を進めるYuki。
「♪誰も自分では気付かない 強い力を持ってる」
会場全体にゆっくりと視線をはわせ。
リング前で一度立ち止まり、大きく深呼吸。入場を終えて青コーナーサイドで待っているヴァーリィと視線を交わす。
そして、めずらしくトップロープを飛び越えてのリングイン。

「赤コーナー、173センチ63キロ、ブ〜リザァ〜ドォ〜Yu〜ki〜っ!」
リングアナのラストコールを受けると、会場中から白と赤の紙テープがリングを埋める。
これが2年間でYukiが築き上げてきたものの、証である。
テープが片づけられ、最後の試合開始を告げるゴングの音が、響く。

静かに近づいた両名、どちらからともなく手を掲げて手四つの体勢。
力比べであり、相手より有利なポジションに移動するための隙をうかがうテクニックの勝負でもある。
動いたのはヴァーリィ。スライディング気味にYukiの足下へ足から滑り込むとカニばさみから膝十字を狙っていく。極まり掛けたところをYukiがヴァーリィの足首をひねって不完全な状態にさせしのぐと、そこからめまぐるしいグラウンドの勝負。
ヴァーリィ、グラウンドで背後を取るとなんとその状態から徐々に体を起こしてジャーマンスープレックスで引っこ抜き先制フォール。カウントは2だったものの、この一撃で警戒したYukiは一度距離を取る。
そして、ローキック中心に攻めるYukiに、ヴァーリィも同じくローで反撃。
ヴァーリィのローを回避したYuki。しかしヴァーリィはその勢いのまま回転すると、裏拳を放つ。ふらつくYukiにもう一回転しての連続裏拳。ゆっくり倒れ込むYukiに覆い被さるヴァーリィ。カウントが数えられるが、Yukiの手がロープに届きブレイク。
頭を振りつつ立ち上がるYukiに、ヴァーリィは無造作に近づくと顔面へ張り手一発。「こんなものじゃないはずだ」との強烈なメッセージ。
Yuki、気合いの声とともに突進。がっちりヴァーリィと組み合った瞬間、電光石火の大外刈りでヴァーリィをマットに叩き付け袈裟固め。柔道では押さえ込みの技ながら、しっかり極めると十分にギブアップも奪える技である。
打撃、投げ、そしてグラウンドの攻防。ボムや飛翔殺法など派手な大技こそないものの、二人の意地と集中力、この一戦に込める思いが現れていく。
そして20分が経過。
Yukiの高角度脇固めを脱出したヴァーリィ、Yukiの背後を取ってフィニッシュホールド、ジャーマンスープレックスを狙う。これを食らったら終わると、Yuki必死で耐える。
腰に回されたヴァーリィの腕。このクラッチをふりほどくと、ヴァーリィの両腕を交差させた背負い投げを放つYuki。初代の得意としていた交差式腕極め背負い投げ、雷電。
マットに突き刺し、その体勢のままフォール。この一撃が、3代目ブリザードYukiの最後の技、最後のフォール、そして最後の勝利となった。

 勝利コールを受けると、ゆっくりとマスクをはずしていくブリザードYuki。
ブリザードYukiが完全に川部雪江になった瞬間である。
「今まで、ブリザードYukiを応援して頂いてありがとうございました。今日より川部雪江に戻りますが、いままで以上に頑張っていきますので、よろしくお願いします」
 会場は大きな拍手に包まれる。そしてヴァーリィに向き直る。
「それから。Yukiのデビュー戦と最終戦を戦ってくれたソーニャさん。本当にありがとうございました。あなたが居たからこそ、今の私があります。本当に、ありがとうございました」
 そう言って手を差し出す川部。ところが、差し出された手も取らずに、険しい目つきで川部をにらみつけるヴァーリィ。やはり、自分が川部に優る数少ない分野だと自負する投げ技で勝負を決められたことで少なからずプライドを傷つけられたらしい。
「……やってくれるじゃない。でもこれで終わりだなんて思ってないからね。わたしとユキエの勝負はまだまだこれからなんだから。あんたを追い越すまで、何回でもやってやるわ!!」
「もちろんです。ヨーロッパでの最初の試合でぶつかって負けてから。私も、ソーニャさんに負けまいと、必死ですから」
 ヴァーリィはそこでふと表情を和らげ、差し出された手を握ると
「……でもまあ、負けは負け。ちょっと早いけど、今日のこの一撃はクリスマスプレゼントだと思って受け取っておくわ。お返しはきっちりさせてもらうから、覚悟しといてよね」
「…はい」

12月31日(日) 広島県広島サンプラザ

中国地方最大級の会場、広島サンプラザでの初興行。
大晦日の深夜まで予定されている大興行に、わずかな空席は見られたものの満員状態となった。
全選手の入場式の後、「一年の締めくくり、そして新しいWWPLの序章としてお楽しみいただけるよう、選手一同頑張りますので応援よろしくお願いします」という豊多摩の挨拶からスタートした。


第1試合20分1本勝負
オリビア(山陽道場)柊美鈴(山陽道場)
(8分35秒、膝固め:マッハパンチ)
アレジャンドラ三田(山陰道場)&×

オープニングは山陰vs山陽の道場対決(雅は道場生ではないが、山陰道場が得意とするルチャ系の選手)。
広島興行のため、山陽組への声援が多い。山陽道場興行の常連客も見に来ているようだ。
柊と三田の一騎打ち途中、オリビアが三田の足を引っ張って場外へ引き落とす。そしてそこへ柊がエルボー・スイシーダで豪快ダイブ。これがお約束通り回避されてしまい、柊大ダメージ。
ところが、三田はここで油断したか。隙を付かれてオリビアのメリケンサックパンチをまともに食らってしまう。そして山陽道場組のチェンジを許すことに。
勢いに乗ったオリビア、グロッキー気味の三田にパワーボム、そして何とかチェンジして出てきた雅とは殴る蹴るの喧嘩戦。手刀を上手く使って華麗に技を放つ雅とは対照的に、強引に殴りかかるオリビアにこの場の軍配が上がり、ほぼKO状態で試合終了。
テクニックなら山陰組が上回っていたように見えたが、山陽組の勢いが押し切った形となった。

オリビア「殴り合いならうちの得意分野や。雅はルチャ覚えて戦い方が綺麗になったからああいう展開についてこれへんねんなあ」



第2試合ハイスパート600
神西志乃
(319秒、体固め:サンダーマウンテンストーム)
×刹那(南海道場)

600秒での短期決戦スタイルによるパワーバトル。元柔道世界王者神西に対するは、南海のパワーファイター刹那。
開始からいきなり神西のハイキックが飛ぶが、刹那これの直撃を受けながらも耐えきって神西につかみかかる。そして投げっぱなしのフロントスープレックス。さらに神西を引き起こして早くも高角度のパワーボム。
頭を抑えて立ち上がる神西、目が据わっている。再びつかみかかってきた刹那に電光石火の大外刈り、さらに腕ひしぎを狙っていく。が、これはロープが近くブレイク。
刹那、神西をロープに振ると風車式にナイアガラドライバーの体勢にはいる。ところが神西これをふりほどいて背後に着地すると、背中合わせの状態から刹那の両手を掴んで強引に両手を極めた裏背追い投げ、サンダーマウンテンストーム。脳天からマットに突き刺さった刹那に神西がゆっくりと覆い被さり、3カウント。



第3試合ノータッチタッグ20分1本勝負
MARINA(山陰道場)&○津上美紗(KIZUNA)
(13分39秒、ファイヤーバードスプラッシュ)
×香取梢(山陰道場)鬼姫結梨花(山陰道場)

津上&MARINAの天真爛漫コンビと、香取&鬼姫の山陰道場式アンバランスのタッグマッチは、ルチャ式の「試合権利者の交替にタッチを必要としない」形式で行われた。
先発はMARINAと鬼姫。大勢の観客に舞い上がったか、MARINAの動きが硬い。そこを鬼姫に狙われて寝技に持ち込まれてしまい、MARINAいきなりのピンチ。そこを津上が鬼姫に高速のドロップキックを叩き込んでカットすると、MARINAと鬼姫が場外に転がり出て双方試合権利者の交替。
小柄な二人。スピードは津上に、全身を使ってのパワー攻撃は香取にアドバンテージ。津上が捕らえられないトリッキーな動きを見せれば、香取は玉砕覚悟の突進で津上の動きを止めに出る。
香取が津上を逆エビ固めに捕らえると、MARINAがあわてた様子でカットに入る。ところが、途中でバランスを崩してしまうと頭から香取に突っ込み、交通事故状態。よりダメージの多かった香取が転がり回って場外に退避すると、鬼姫が長身を活かした力強いドロップキックをMARINAに放ってリングから叩き出し、津上への攻撃を狙う。
体格差もあってやや攻め込まれた津上。ロープに飛び乗った反動で舞い上がり空中で体を捻って反転させ、前方回転しつつ背中からぶつかっていくという大技ミーシャアタックを決めて鬼姫を追い払う。続く香取は、場外から戻ってきたMARINAと再び不運な正面衝突、側面からMARINAの頭突きを喰らう。
倒れた香取に津上のファイヤーバードスプラッシュが見事に決まり、めまぐるしい試合にピリオド。

鬼姫結梨花「なんでなんでなんで?あーもう、こっちにはNFT優勝者がいたんだよ?ちょっとその、確かにあっちもちっちゃくて可愛いけど、こっちの梢はもっとちっちゃいんだから小ささでは負けてないし、じゃなくて、とにかく負けるはずがなかったのに!ノータッチタッグをもっと勉強して、あの二人にリターンマッチです!あ、でも梢じゃなあ。ちっちゃいし。いや、それだけじゃないけど。とにかく、梢含めてパートナーをちゃんと捜そうと思います。REALに行っちゃった水戸センパイが居てくれればレイジングウェイブスで出るんだけどなあ…」

香取梢「……予想外のダメージで慌ててしまって、最後のほうは自分のプロレスができなかったのが敗因ですね。結梨……鬼姫さんには悪いことをしちゃったと思います。で も、身長は関係ないです。なにもあんなこと連呼しなくても(涙)」



第4試合15分1本勝負
セラフィム・レイ
(6分47秒、ロコモーションダブルアームスープレックス)
×ルシフェル華山

このところ好調華山。ここでレイを仕留めるとかなり大きな一歩となるが…
ビッグマッチには異様に強いレイ、華山の攻撃をことごとく切り返してさらに客席に投げキッスと余裕のアピール付きでレッグラリアット。
目つぶしを狙った華山の指を、反則技指四の字に決めるなど、器用なところを見せた後で連続ダブルアームスープレックスでフィニッシュしてしまった。

セラフィム・レイ「あはは、かっちゃった〜。もちろん勝つつもりだったけどさ、こういうときってあたし強いんだよね。これからもまけないよ〜」



第5試合ノータッチタッグ20分1本勝負
×ラブリーベル
(16分04秒、メッセンジャー)
カルラ石神井カーシャ・イワーノヴナ

因縁なし、遺恨なしのスカイスターバトル。
それぞれ一人ずつの入場だったが、ここで一番注目を集めたのは石神井。アクション用自転車に乗って登場、曲芸乗りを披露してみせた。
殺とベルのヘビー級タッグに、体格に劣る石神井カーシャ組は大苦戦。
さらに、カーシャが得意のサンボ殺法を見せて流れを引き寄せにかかるもベルが飛びつき腕ひしぎを繰り出してメキシカンストレッチに限らないサブミッションすら使用できるところを強烈にアピール。
ところが、ここで流れを変えていったのが石神井。カーシャが何とかノーザンライトスープレックスをベルに決めた直後、ムーンサルトプレスの追撃を見事ヒットさせる。
さらに殺のサムライボムをカーシャのカットで凌いだ石神井、ロープリバウンドで勢いを付けて突進してきた殺を、複雑な丸め込み技メッセンジャーで押さえ込むと、なんとこれが3カウント。
軽量タッグがまさかの逆転勝利とあって、盛り上がる会場。さしたるダメージもなく敗れてしまった殺、呆然と石神井を見ていたが「次は倒す!」とだけ叫び場内から姿を消した。



第6試合トルネードタッグマッチ30分1本勝負
久保渚&○坂倉宏子(KIZUNA)
(10分13秒、片エビ固め:トリプルライダーコンビネーション)
×MACHIKO石黒翔子

4選手全員に試合権利があるという、選手もレフリーも大変な試合。
久保のダブルラリアット、MACHIKOと石黒のサンドイッチ椅子攻撃、そして坂倉の連続キックと4者入り乱れて大混乱。
久保をMACHIKOが抑え、石黒がそこにソード型スタンガンを押しつけようとしたところ久保がMACHIKOをふりほどき、さらに石黒を背後から坂倉がソバットで急襲したためスタンガンがMACHIKOに振り落とされる。しびれるMACHIKOに坂倉がハイパーニー空牙、ハイパーヒール・ギルス(シャイニング踵落とし)、ハイパークラッシャー・アギト(ギロチン式エースクラッシャー)というトリプルライダーコンビネーションを叩き込み(ここで観客から「G3はどうした」という野次が飛んだ)、混乱に終止符。
久保と坂倉はハイタッチを交わすと、久保が「お前らみたいな小手先の連中に負けてたまるか」と言葉を投げかけるも、石黒はグロッキーのMACHIKOを引っ張っていくのに精一杯で反撃できなかった。



第7試合KOオンリーマッチ30分1本勝負
×ブラック・ブリザード(KIZUNA)
(12分29秒、KO:アッパーカット)
立花美里

フォールではなく、KOかギブアップのみの決着という試合。サザンカップ、PAと格闘系の試合では無類の強さを発揮するブラック・ブリザードだが、これはあくまでもそれ以外は通常の試合ルール。立花も付け入る隙はあるか。
まずは両者牽制の小技と、一般的なプロレスの立ち上がり。そこからブラックが寝技を狙おうとするが、立花はこれを嫌がってロープに退避。ブラックをじらすようにロープ際で挑発する立花だが、ブラックは冷静に打撃で対処。
立花、ブラックの掌打をかいくぐると強引に頭突きでひるませてから体当たりで引き倒し、マウントを取ってそのままパンチの連打。この喧嘩殺法でピンチに陥ったブラックだが、なんとか耐えながら立花をはじき飛ばして脇固めに。じりじりとロープまで近付いた立花、ギブアップ寸前でブレイク完了。ブラック、ここで素直に離してしまったことが裏目に出てしまう。
離れようとした直後に立花の掌底から高角度ジャーマン。頭を強打したブラックが朦朧とする中、短距離のアッパーカットがブラックの顎を捕らえ、なんとブラックのKO負けとなってしまった。

立花美里「流石に技術はすごいけど、喧嘩は結局最後に立ってた方が勝ちだからさ。とは言っても…この肘はしばらく動きそうにないねぇ」



第8試合30分1本勝負
井上美香
(17分20秒、テキーラ・サンライズ)
×水瀬沙夜

レギオン設立時のメンバーでありながら、レギオンが完全ヒールユニットとなった時に離脱した水瀬。
制裁に総帥井上自ら出陣である。
井上美香「あたしを裏切った罪は重いよ。覚悟しな」
水瀬沙夜「あのとき共闘するとはいいましたけれど、あなたの配下になった覚えはありません」
と、ゴング前から火花を散らす両者。
井上が華山、石黒のフォロー付きで水瀬を攻め立てるも水瀬はこれを耐える。そして高村、望月が駆けつけ、リング上を一対一に。
序盤のリンチ状態が響いた水瀬、奮闘するも残念ながら井上のテキーラ・サンライズに沈む。しかし、井上は全く満足していない様子で「こんなのが制裁と言えるか!今度こそ叩きのめしてやる!」と鼻息荒く引き上げた。



第9試合30分1本勝負
ソフィーヤ・ヴァーリィ(EWA)&○川部雪江
(12分39秒、足極め式片羽絞め)
高岡ユーリ&×木佐深月(A☆F)<クライシス>

ブリザードYukiがマスクを脱いだことで消滅したダブルブリザード。
それでも、いわゆる格闘系レスラーとしてクライシスの標的である川部雪江は、この日ソフィーヤ・ヴァーリィをパートナーに迎え撃つ。
ヴァーリィが少々木佐の打撃に押される場面があったものの、全体的に赤コーナーペース。
クライシス、ほとんど見せ場を作ることが出来ず木佐が川部の絞め技でタップしてしまう。
標的としておきながら全く川部(含:ブリザードYukiやブラック・ブリザードなど)に勝利できていない。
巻き返しはなるのか。



第10試合30分1本勝負場外ノーカウントマッチ30分1本勝負
渡辺智美&○サイフィス真美<マミナベ>
(10分45秒、片エビ固め:アカシックバスター)
望月登子&×高村あかね(KIZUNA)<エクストリームストーム>

テクニックと頭脳によるチームワークのマミナベ。
テレパシーで繋がっている、とまで呼ばれる以心伝心型チームワークのエクストリームストーム。
ジュニア戦線を熱くする二組のタッグチームが場外カウントなしのルールによる激突。
ゴングと共に4者が突進、もつれ合いながらいきなり場外へ。高村持参の机を使った攻撃を展開し、まずはESが優勢に立つ。机にマミナベを叩き付けるとさらに椅子を振り上げて打ち付けようとするESだが、マミナベは上手く動いて望月と高村の相打ちを誘いリングに復帰。
リング上で真美がかかってこいと指で呼び寄せるアピール。望月はエプロンに上がるとロープに飛び乗って、スワンダイブ式のハイキック烈火太陽脚で真美に襲いかかる。はじき飛ばされた真美だが、倒れずにロープへ跳んで勢いを付けると、カウンターのディスカッター。そして高村に「次はお前が来い」と挑発。
高村はやや慎重に近付くと、一気に組み付いて真美の背後を取る。粘る真美にハンマーを叩きおろして動きを止めると、一気にバックドロップで引っこ抜いてからさらにコーナーに登ってダイビングヘッドバット。フォールして真美が2で返すと、もう一度コーナーに登ってのジェットスクランダー(ダイビングセントーン)でとどめを狙う。
フォールする高村だったが、これはタイミング良く渡辺がカット。真美との合体バックドロップで高村の動きを止めると、正式に真美と交代する渡辺。倒れたままの高村に対し、ダンシングツリーでのアピールを見せる。さらに高村を引き起こし、ヘブン・スマッシャーを狙った渡辺だったが背後から望月の蹴り。そして合体パワーボムを繰り出し、渡辺を場外に引きずり込むES。
渡辺が望月に攻め込まれ、椅子の上へパワーボムで叩き付けられてダウンしてしまう。と、そこにリング上から真美がロープに飛び乗ってのいわゆる宇宙人トペ・コンヒーロ。横殴りの一撃に望月も場外でうめく。
リング上は真美と高村。場外戦で流血していた真美の動きが鈍り、高村のラリアットで一回転。そして高村、とどめとファイヤーボンバーを狙うが真美は持ち上げられた瞬間前方に回転しつつローリングクラッチの要領で高村を丸め込む。そしてあわててカウント2.5で返した高村に百舌落とし、アカシックバスターと大技の連発で3カウントをもぎ取った。

渡辺智美「まったく、手加減知らないんだから。あたしの美しい顔と体に傷が残ったらどうしてくれるのよ。それにしても真美さん良くやるわ。あの状態でアカシックバスター決めちゃうんだものねえ」



第11試合最強ウエイトレスバトル45分1本勝負
小縞聡美
(試合開始ならず)
NANA

ウエイトレスキャラクターとして全国に認められているNANA。
そして、小縞聡美もルーキー時代はアイドル系ファミレスウエイトレス風のコスチュームを使用した経験者で、実家がファミレス経営。まさにWWPLの最強ウエイトレスを決めるのに相応しい一戦。
両者の華々しい入場、そしてリングアナウンサーも「勝者には賞金10億円と伝説の一等地が与えられ、そして敗者は全てを失う!」と、マニアックなナレーションを入れる。

リング上で両者のコールが終わり、多量の紙テープが投げ込まれる。
いよいよゴング!
という瞬間、会場の照明が消えて会場の一カ所にスポットライトが当たる。
そこには、数名の覆面レスラーの姿があった。
そしてそのマスクには全て額に「両リン」と書かれてある。
ひときわ体格の良いリーダーらしきレスラーがハンドスピーカーで語り出す。
???「正義と愛と真実の使者!平和を愛するよい子の味方!そう、我らマットの上の平和維持軍!その名も、両者リングアウト推進委員会である!私はリーダーの1号!以下2号、レディ、RX、ZXだ!」
 『何やってんだSitto団』との野次には答えず、6月頃に行われたA☆Fのアジアヘビーベルト争奪戦で猛威をふるった?Sit…両リン委がWWPLマットに殴り込み!

あっけにとられていたリング上の小縞、あわててマイクを要求。
小縞「ちょっと待ちなさい!あんた達何かお呼びじゃないの!出ていって!」
1号「はっはっは(ピーーガーー)。むむ、調子が悪いな。ちょっと待て、マイクに変える。…んんっ!あー。テステス。Sittoの心は母心。よし、通じるな。あー。この勝負、とにかく我ら両リン委員会が預かった!存分に両者リングアウトをするがいい!そして、見守り料として我らがその賞金を頂こうではないか!」
小縞「あ、あんたねぇ!冗談も程々にしなさいよ!だいたい、賞金なんて」
NANA「賞金が欲しいなら、ななたちをたおせばいいのだ」
と、小縞が喋っている横から突然口を出すNANAに、両リン委もヒートアップ。
1号「よし!では2号よ、奴らに両リンのありがたさを教えてやる!付いてこい!」
2号「はい、先輩!」
そしてリングに上がる1号と2号。
1号「さあ、君たち二人でかかってくるが良い!両リンのすばらしさをとくと教えてやろう!」

第11.5試合時間無制限1本勝負
NANA&○小縞聡美
(2分10秒、反則)
両リン仮面2号&×両リン仮面1号

突然リングアナウンサーが「第11試合に変わりまして第11.5試合、ウエイトレス最強コンビvs両者リングアウト推進委員会のタッグマッチを行います」と宣言。
小縞は頭に来た様子で、NANAは楽しそうに赤コーナーに。
そして自信たっぷりに両リン仮面の二人が青コーナーに陣取った。
試合が開始された直後、両リン委の全メンバーがリングになだれ込み、NANAと小縞を場外に引きずり出そうと襲いかかる。NANAがお盆で、小縞がラリアットで迎撃を試みるも多勢に無勢。
そのまま全員で場外に落ちてなおももみ合い続けると、なんとゴングが連打された。
「2分10秒、反則により小縞&NANA組の勝利といたします」という場内アナウンス。会場からはこのつまらない結果に失望のため息が漏れる。
すると。
1号「…そうか。分かったぞ。やはりアイドル系は優遇され、我らが正義は貫かれることなど無いのか!これだからアイドル系レスラーは許せんのだ!」
と、1号が肩をふるわせはじめる。
ややあって、決然と顔を上げた1号。そして。
1号「みんな!」
両リン委『Sittoの炎が、めらめらと!』
1号の号令で全員が唱和し、マスクを脱ぎ去る。すると下には額にSittoの文字。
1号「誰かが嫉妬に狂う時!」
2号「どこかにアイドルレスラー現れる時!」
RX「マスクド・ジェラシーを呼ぶ合図!」
Sitto団『Sitto団、参上!』
1号「こうなれば、貴様達二人を血祭りに上げて今日の憂さ晴らし、忘年会の新年会としゃれ込もうではないか、諸君!」

第11.7試合時間無制限1本勝負
NANA&○小縞聡美
(8分33秒、片エビ固め:お盆スマッシングキャノンボム)
マスクド・ジェラシー2号&×マスクド・ジェラシー1号

ここで再び場内アナウンス。「第11.7試合、ウエイトレス最強コンビvsSitto団タッグマッチ、時間無制限一本勝負を行います」
1号「うむ、本部もよく分かっておる!」

「もう、いい加減にしてよね〜!」と、怒りにまかせた小縞が暴れ回る。これにはさしもの1号も押されてしまう。
さらにNANAのテクニックが2号を翻弄し、ウエイトレス最強コンビがSitto団を追いつめる。
起死回生を狙った1号。

1号「嫉妬ファイ…」
NANA「ここは火気厳禁なのだ!」

NANAの反則・お盆縦スマッシュが炸裂。
悶絶する1号を、小縞が聡美キャノンボムの体勢へ。そしてNANAがトップロープからお盆スマッシュ、その勢いを借りて小縞が聡美キャノンボムを叩き込む。
この大技連携に1号、完全沈黙。

2号が「ああっ、先輩が負けた!っていうか、賞金は?」と、目的が実は賞金であったことを思わず暴露。
ところが。
小縞「あれ、リングアナの冗談に決まってるじゃない」
2号「へ?」
小縞「冗談」
2号「えーっと、それはいわゆるひとつの『冗談よ?』ってやつ?」
小縞「そう言ってるじゃない」
2号「……」
小縞「……」
2号「先輩!奴らに騙されました!やはりアイドルレスラーは許せません!」
1号「…きゅう」
2号「!みんな!先輩を早くアジトへ!」

Sitto団が総出で1号を引きずって引き上げると、
NANA「なんどきても、退治してあげるのだ!」
というNANAの言葉がこの騒がしい一戦を締めくくった。



ダブルメインその1:IWWF・IWA・YWP三冠ヘビータイトルマッチ60分1本勝負
王者
×豊多摩奈美
(18分24秒、フランケンシュタイナー)
挑戦者
武藤めぐみ(A☆F)
※第4代王者が初防衛に失敗。武藤めぐみが第5代王者に

いま最も脂ののっている95年組、その一人としてかつてのIWWF世界ヘビー級シングル王者武藤めぐみを迎え撃つ。
この一戦、そして次のタッグタイトル戦共にヘビー級の世代交替を巡る戦い。同世代の期待も背負った、重要な二連戦となっている。
三本のベルトを腰と肩に保持し堂々と入場する豊多摩。ジュニア最高位のベルトを保持した01年、そしてヘビー級の三冠を巻いた02年。この2年の充実ぶりはまさに最高潮と言っていい。
一方の挑戦者武藤めぐみは、一時期負傷などにより低迷していたとはいえ天才の名を恣にしてきた名選手。挑戦者でありながらも「越えられるものなら越えてみろ」と、まるで自分が挑戦を受けているかのような自信に満ちたたたずまいでコールを受ける。
ゴングが鳴ると二人はリング中央に近付くと睨み合い。間合いを測りながらリングに円を描くように移動していく。
素早く間合いを詰めた武藤がスピードのあるローリングソバットで先制攻撃。豊多摩倒れた勢いのまま後転して立ち上がる。
両者再び動きを止めたが、直後双方ロープリバウンドで勢いを付けてドロップキックの撃ち合い。空中で両者の足がぶつかり合う。高度は武藤が上だったが、直線的な勢いでは豊多摩の正面跳び式が勝り結果ほぼ互角。
7分過ぎ。武藤、DDTからグラウンドでむとめクラッチを仕掛けていくが豊多摩の軟体には効果が薄い。武藤の方が根負けして自ら技をといてしまう。そこを豊多摩すかさず起きあがって武藤の腕を取る。ロープに振ると見せかけて腕をロック、流れるような動きでJ.O.スープレックスで武藤をマットに叩き付ける。そこから豊多摩最初のスパート。
コーナーに武藤を貼り付けると、胸板を串刺しにするような正面跳びのドロップキック。さらに武藤の向きを整えるとコーナーに上る。「いくぞー!」のかけ声と共に、得意のムーンサルトプレスでフィニッシュを狙う。武藤、これはカウント2.5で返すが豊多摩の攻めはまだ続く。
その後の猛攻も耐えきった武藤は、豊多摩の動きが止まったところで強烈なフライングニールキックで反撃。この必殺の切れ味は豊多摩をダウン状態に。ムーンサルトのおかえしとばかりに、さらなる大技シューティングスタープレスで豊多摩に降りかかる武藤が、そのままペースを握っていく。
徐々に持ち前の耐久力を発揮して持ち直してきた豊多摩。そして五分の展開から場外戦へ誘い出しトップロープからのラ・ケブラーダから再び攻めに入る。
そしてリングに戻っての攻防を繰り広げる両者。
とうとう伝家の宝刀、J.O.サイクロンの体勢に入った豊多摩だが、ロックしていた腕をふりほどかれる。そして武藤は豊多摩に肩車された状態から、そのまま前後反転。そこから強烈なフランケンシュタイナー。頭から落ちた豊多摩、流石に耐えきれず3カウント。

セコンドに抱え起こされた時の豊多摩は呆然とした表情。武藤にベルトが授与される時もリング下でぼんやりと眺めていた。やがて肩を借りつつふらふらと控え室に帰っていく豊多摩からは、コメントを取ることが出来なかった。



ダブルメインその2:NWWAアジアヘビー級タッグ&WWPL無差別級タッグダブルタイトルマッチ時間無制限1本勝負
NWWA:○芹沢すずな松井香織<ダブルドラゴン>
(30分35秒両手フォール:ダブル旋風脚)
WWPL:ディアナ・アームストロング&×インフェルナルREIKO<ファニーウイングス>
WWPL無差別級王者・ファニーウイングスが防衛に失敗。ダブルドラゴンがダブルタイトル保持者に。

老いてますます盛ん、と言っては怒られるがダブルドラゴンはここ2年まさに絶好調。前の試合で勝利した武藤とは違い、全国区の知名度はまさに今上がっているところ。キャリアはベテランだが、上がってきている世代としては95年前後と同じ位置にある。
一方ファニーウイングスのインフェルナルREIKOは、まさにその95年組。豊多摩やJBドールズにベルト実績で少々後れを取っているだけに、追いつくためにもこの試合は絶対に負けたくない。
レフリーチェックが済んだ後、REIKOが「そっちの二人、火を噴いたり毒霧やったり、反則しょっちゅうするからもっとよく調べてよ」と、自分のことは棚に上げてレフリーに詰め寄る。レフリーがREIKOの因縁に嫌そうな顔を見せるが、もういちどダブルドラゴンに近付こうとした時。いきなりディアナがセコンドの井上から長い棒を受け取ってレフリーを殴打。さらに井上はREIKOに机の破片を渡し、ファニーウイングス&井上、小縞が凶器でダブルドラゴンに襲いかかる。
レフリーがうめいているところに、代理として石黒がレフリー服に身をつつんで登場。椅子で反撃しようとしたダブルドラゴンに「凶器ダメ!」と言いながらファニーウイングスの反則は見て見ぬ振り。
ここにマミナベ、NANA、川部らがなだれ込んで石黒、井上、小縞を引きはがしてなんとか場を正常化させた。
ダブルドラゴン側のコーナーに正規軍が陣取り、レギオンの動きを監視しているため、井上達は動けなくなる。
流石にこの半年何度も組んでチームワークを強固にしたファニーウイングス、個々の実力もあってダブルドラゴンにも引けを取らない動きを見せる。
20分過ぎにディアナのテキサスドライバー、REIKOのエクスカリバーがダブルドラゴンのそれぞれに決まった時はこれで決着かと思われたが、ディアナがフォールした(試合権利のあった)松井の位置がロープに近く、ファニーウイングスは決め所を逃してしまう。
その後、ダブルドラゴン得意の松井が耐えて芹沢が攻める展開にハマったファニーウイングス。リング上での乱戦からディアナが松井のランニング掌底で場外に叩き落とされてしまい、残ったREIKOは前後からの旋風脚を同時に浴びて完全にダウン。
芹沢の両手で押さえただけのフォールで3カウントが入ってしまった。

終わってみれば、ファニーウイングスの策も正攻法も、ダブルドラゴンを苦しめた以上の効果を発揮できずタッグとしての完成度の違いを見せられた試合となった。


松井香織「私達だってまだまだこれからなんだ、壁なんかになってられないよ。こっちは走り続けるから、追い越したいならそれ以上のスピードで走ることね」
芹沢すずな「ところで〜。そろそろ〜、世界タッグを狙ってもいい頃じゃないかと思うのだけど〜」
松井香織「そうね。もちろんどっちかではなく、両方をね」


インフェルナルREIKO「なんでよ!なんであたしたち負けてるの!?試合前の作戦は完璧だったのに!ねえ?」
ディアナ・アームストロング「これで、天野ミヤモトに挑戦させるってのも実行できなくなっちゃったわ」
インフェルナルREIKO「うくっ!あーもうっ!このあたしが無冠なんて、許されないんだから〜っ!」
ディアナ・アームストロング「荒れてるわねえ。まったく、天野ミヤモト…あいつらにやられてからが、けちの付き始めだわ」