試合結果4月
4月3日(水) 兵庫県浜坂町立体育館
試合開始前、NANAがマイクを握る。
NANA「えっと、ここでななのもってるジュニアベルトの挑戦者をぼしゅうするのだ〜。あみだくじにするから、挑戦したい人でてきて〜」
そこに鳴り響く口笛の音。
スポットライトが選手入場口に当たり、そこに立つのは腕を組んだブラック・ブリザード。
ゆっくりと歩みを進め、本部席のマイクをつかむ。
B・ブリザード「‥‥少なくとも挑戦権はわたしにもあると思います」
NANA「えっと、ブラックちゃんと。あとだれかいる?」
それに応えて勢いよくリングに駆け上がる小柄な影。セラフィム・レイである。
セラフィム・レイ「はいはいはい!楽しそうだからあたしも挑戦したい!」
マイクを受け取ってアピールするレイ。
NANA「わかったのだ〜。レイちゃん二番目。他にいない?」
と、そこへ鳴り響くSitto団のテーマ!現れたマスクド・ジェラシー1号!
1号「うわははは!なかなか楽しそうな獲物がそろっているではないか!これは是非とも我らSitto団がつぶしてやる!」
NANA「むっ、そんなことはさせないのだ」
1号「笑止!止められるものなら止めてみせるがいい!」
NANA「でも、1号さんはヘビーだよ」
1号「ふふふ、もちろん2号が挑戦するに決まっておるではないか!」
すると、慌てた様子でやってきてレイのマイクを奪うMACHIKO。
MACHIKO「ちょっと!聞いてませんよそんなこと!」
1号「言ってないから当然だ。さあ、NANAよ、挑戦者3名!今月は誰とやるか決めるがよい!」
MACHIKO「いやだから!」
1号「さあ!さあ!」
MACHIKO「話を聞いて下さいっ!」
NANA「よ〜し、じゃあちょっとまってね〜」
そして、くじの結果
NANA「じゃーん!2号さんなのだ〜!ブラックちゃんとレイちゃんは次のちょうせんけんをかけて試合してもらうのだ〜」
MACHIKO「だから聞いてないって言ってるだろ〜!」
マスクド・ジェラシー2号ことMACHIKOの叫び虚しく、他のメンバーは第一試合のために引き上げていくのであった。
第1試合20分1本勝負
○MARINA&香取梢
(7分21秒、片エビ固め:ダイビングヘッドバット)
刹那&×黄香坂春美
一人先輩である黄香坂、経験の違いを見せたいところだったがなんとMARINAのジャンピングヘッドバットで動きを止められるとボディスラムからのダイビングヘッドバットに沈んだ。
MARINA「なにがなんだかよくわからなかったですけど、れんしゅうしたとおりにやったらかっちゃったのです。あうう、でも、これでおこらせちゃったらすごくこわいのです。うう、ひっく。ぐす。」
第2試合20分1本勝負
×カーシャ・イワーノヴナ&永田佐和子
(10分41秒、連結式風車固め)
久保渚&○セラフィム・レイ
なんと個々がバラバラに動く青コーナー側が連携を重視しようとした赤コーナー側を圧倒。
永田のサブミッションにはまりかけたレイを久保がカットしてからスパート。
レイがロコモーションダブルアームスープレックスで押さえ込んで勝利。
カーシャ・イワーノヴナ「いいように分断されてしまいました。もう少しチームワークを磨かないといけません…これからもこのタッグで試合をやるのなら、ですけど」
第3試合30分1本勝負
ブラック・ブリザード&×ブリザードYuki
(10分39秒、エビ固め:ファイヤーボンバー)
○高村あかね&望月登子
試合開始早々に高村のジャンピングハイがブラック・ブリザードを、望月の踵落としがブリザードYukiをとらえる。
いきなり乱戦を仕掛けたエクストリームストームが場外乱闘に持ち込んでペースを握る。
何とか通常のタッグ形式に戻したWブリザード、動きを止めるため望月の右足、高村の左腕を集中的に狙っていく。
それでも蹴りを繰り出す望月が再びの場外戦でブラック・ブリザードにコーナーからダイビング回し蹴りで打ち倒し、残ったYukiを三角跳び延髄でダウンさせる。
高村、Yukiの掌打を受けた直後にヘッドバットからファイヤーボンバーで勝負を決めた。
第4試合WWPLスカイスター公式戦30分1本勝負
○金森麗子(3P)
(11分58秒、片エビ固め:延髄斬り)
×稲葉ましろ(0P)
今月のスカイスターは決勝を行わないポイント制。
開幕戦は前回の優勝者金森と、身軽な空中殺法を見せる稲葉ましろ。
序盤から金森の直線的なスピードを効果的なルチャ風ムーブで手玉に取る稲葉。
しかし、金森のキック攻勢が流れを変える。連続ミドルキックから延髄斬りを叩き込んだ金森が勝利。
稲葉ましろ 「このスカイスターはメンバーからしても世界レベル。なんとか結果を残して上へとつなげていきたかったんだけど、やっぱり金森さんは力強いね。でも、こういうリーグ戦っていう厳しいなかで戦っていくことが、実績につながっていくと思うから。それに、私の持ち味はスピードと飛び技。今回、スカイスター用にいくつか新しい技も用意してますよ。負けたくない相手もいっぱいいるしね。次からはもっと頑張ります」
第5試合WWPLスカイスター公式戦30分1本勝負
○愛沢美奈子(3P)
(14分31秒、体固め:スカイツイスタープレス)
×サイフィス真美(0P)
空中戦の華やかさでは第4試合以上となった第5試合。
お互いのバランス感覚抜群の空中殺法に、スピードのある蹴りが乱れ飛ぶ。
サイフィス真美の白竜疾風脚を耐えきった愛沢がシャイニングウィザードからスカイツイスタープレスと叩き込んで初戦をものにした。
愛沢美奈子「・・自分の世代闘争の中で遣り残した事が無いかを確かめる 為にWWPLに来ました。前回優勝者を倒す事と足元を掬って くれるだけの資質を持った選手を探すのが目的です。・・あと 4つですね。それでは。」
サイフィス真美「今一歩及ばなかったか……さすがはTMLLヘビーチャンプ。おもいきって挑めただけでも良しとしますかな、今回は」
第6試合45分1本勝負
渡辺智美&NANA&○豊多摩奈美
(13分33秒、原爆固め)
MACHIKO&石黒翔子&×井上美香
レギオンと正規軍の勝負。
レギオンは珍しくヒール統一チームとあってチームワークよく攻めていく。
序盤勢いに飲まれた正規軍だが、NANAのお盆スマッシュ、渡辺のキャノンボールバスターで勢いを付けると豊多摩のジャーマンが試合を締めくくった。
NANA「むうっ、あいてがSitto団じゃないから、コスチュームに血が付いたり、破れたりせずにすんでよかったのだ」
4月7日(日) 福井県鯖江市総合体育館
第1試合20分1本勝負
鬼姫結梨花&×雅&セラフィム・レイ
(10分40秒、ダブルリスト・アームサルト)
刹那&黄香坂春美&○MACHIKO
正規軍は皆空中戦を得意とする。鬼姫のフライングショルダーアタック、雅の錐揉みドロップキック、そしてレイのエンジェルスタンプが放たれる。
刹那、黄香坂はこの動きに押されていたが、MACHIKOがカットに入りまず鬼姫に裏DDTを放ち、そこに刹那のダイビングギロチンドロップが炸裂。これで動きを止められる鬼姫。
レイには掌打を放って黄香坂にとらえさせると、雅に得意のダブルリスト・アームサルトでとどめ。
他が全員00年以降のデビューしたメンバーのなか、98年デビューの貫禄を見せた。
第2試合WWPLウェルター級タイトルマッチ30分1本勝負
王者:×永田佐和子
(14分09秒、片エビ固め:ホーロドニ・スメルチ)
挑戦者:○カーシャ・イワーノヴナ
※初代王者が2度目の防衛に失敗。カーシャ・イワーノヴナが第2代ウェルター級王者に
サザンカップ出場が決まったカーシャ、ここでタイトルを取って勢いに乗りたいところ。
その気迫の表れか、先制にドロップキックの連発を見せ、ローリングソバットでダウンを奪う。
そして早くも飛びつき式腕ひしぎを狙うが、これは永田のクラッチをはずせず体制を入れ替えられ、逆に腕を極められてしまう。
永田はさらに組み付いて背後を取り、スリーパーホールドやフェイスロックを極めていく。
そして、マジカルボムを狙う永田、カーシャを持ち上げる。しかしここでカーシャはフランケンシュタイナーで切り返すとスイングDDT、ノーザンライトスープレックスとラッシュをかけ、最後にホーロドニー・スメルチ(スワンダイブ式トルナド・デ・アカプルコ)から押さえ込んで3カウント!
永田からウェルター級のベルトを奪取することに成功した。
カーシャ・イワーノヴナ「滅多に無いチャンスでしたので、ものにできて嬉しいです。(マジカルボムの切り返しについて聞かれて)いつも見ていたお姉様の動き(NANA☆ラッチ)を咄嗟に真似しすることが出来した。お姉様に感謝です。(サザンカップについて)これで勢いが付きました。一歩でも優勝に近づけるようがんばりたいと思いますので、応援のほうも皆さんよろしくお願いします」
第3試合30分1本勝負
○ブラック・ブリザード&ブリザードYuki
(13分52秒、裏閂式鷹羽絞め)
望月登子&×井上美香
ダブルブリザード、開始直後から望月の怒濤の蹴りに劣勢に立たされる。
さらに井上がエプロンから細かく手出しをしてくるために、連携も分断されてしまう。
だが、井上がYukiのマスクに手をかけた瞬間、Yukiがその手首をつかんで回転、井上をマットに押しつける。そして脇固め!
Yukiはカットに入った望月を自軍コーナーに押しつけ、ブラック・ブリザードとチェンジ。
ブラック・ブリザードが掌打攻勢をしかける。井上のラリアットやヤクザキックなどの反撃を受けながらも腕殺しを狙う。
ナイアガラドライバーを狙う井上だが、腕をやられていたためホールドが甘く切り替えされる。
場外でYukiが望月を袈裟固めでとらえ、リング上でブラック・ブリザードが必殺・裏閂式鷹羽絞めで井上をしとめた。
第4試合30分1本勝負
○芹沢すずな&松井香織
(16分54秒、体固め:ブレイジングトルネード)
×NANA&ディアナ・アームストロング
順調な成長を見せるNANA。ディアナとも意外な連携の良さを見せて得意の関節技を極めていく。
しかしダブルドラゴンの壁は厚かった。芹沢のドラゴンダンス、ドラゴンスープレックスには耐えたもののブレイジングトルネードに沈んだ。
松井香織 「まったく、こんな『余った二人を組ませてみました』みたいなタッグに、私達ダブルドラゴンの相手がまともに出来ると思ってるのかしら?」
芹沢すずな「そうよね〜。ちゃんとしたタッグチームを出してくれないと、要求不満よ〜」
松井香織 「この試合じゃJCTへの慣らしにならないね。次はもっと歯ごたえのある相手をお願いするよ」
NANA「むうっ、ダブルドラゴンとしての先輩達と試合するのははじめてだけど、見ると試合するのとではおおちがいだったのだ…いたいのくらっちゃった」
第5試合WWPLスカイスター公式戦30分1本勝負
○金森麗子(6P)
(11分44秒、片エビ固め:エクスカリバー)
×高村あかね(0P)
ジャンピングハイキック、フライングニールキックと攻め込む高村、場外戦に持ち込んで机へのパワーボムホイップやトペ・コンヒーロなど激しい攻勢。
一方的な展開で押される金森、マシンガンミドルキックやDDTを仕掛けていくのが精一杯。
しかし、ダイビングセントーンを狙いコーナー最上段に登った高村をヴィーナスアッパーで動きを止め、アイコノクラズムでマットに叩きつける金森。さらにダイビングボディプレスを放つ。これはカウント2で返した高村だが、金森は高村を引き起こしてエクスカリバー一閃。
脳天からマットに突き刺さった高村、これは返せず。苦戦しながらも金森、意地で勝利した。
第6試合WWPL無差別級タッグタイトルマッチ60分1本勝負
王者組:渡辺智美&○サイフィス真美
(17分50秒、片エビ固め:百舌落とし)
挑戦者組:×稲葉ましろ&豊多摩奈美
※初代王者が3度目の防衛に成功
稲葉・豊多摩の初タッグは2000年の10月。そのときは石黒翔子も含め「鳥取出身チーム」として地震の義捐金興行でいい動きを見せた。
今月はスカイスター戦にも出場している稲葉、その勢いのままに華麗な空中戦を展開していく。
しかし、王者組はこの稲葉に攻撃を集中。渡辺のコブラツイストやコブラ・ホールド、真美のハイキックや白龍疾風脚と次々に仕掛けていくが、稲葉この猛攻を耐えきり豊多摩につなぐ。
豊多摩は持ち前のねばり強さでしのぎながら徐々に技を決めていくが、細かいタッチワークで王者組も耐える。
そして再び出てきた稲葉に真美の百舌落としが決まり、防衛を果たした。
サイフィス真美「セオリーに準じて稲葉選手に狙いをさだめちゃいましたけど、いい感じに粘ってくれたので試合に張りが出たんじゃないでしょうか」
豊多摩奈美「せっかくタッグタイトルを獲得するチャンスだったのですけれど。稲葉選手の頑張りに応えてあげられなくて残念です。それにしても、智美はタイトル戦に強いですね」
稲葉ましろ 「結果が出せない自分が……ああもうっ、悔しい! せっかくタッグを受けてくれた豊多摩さんにも申し訳ないです。あと、真美選手には負けっぱなしになってるんで。次、スカイスター公式戦で、この借りは、絶対、返します!」
4月11日(木) 京都府福知山市三段池公園総合体育館
第1試合20分1本勝負
×香取梢&雅
(12分34秒、鬼百合固め)
○鬼姫結梨花&ストーム水戸
先月は思うように結果が残せなかった鬼姫&水戸の「レイジング・ウェイブス」。今月こそは実績を積み上げたい。
先発の香取と鬼姫が基本ムーブから、まずは香取高速ブレンバスターで鬼姫を放り投げる。身長差をはね返すこの気迫に会場からも拍手。
さらにコーナーに串刺しにして雅と2人で連続ドロップキック。救出に来た水戸にも雅が斬月、飛燕撃を放って場外へ追い落とす。
孤立した鬼姫だが、何とか雅をドロップキックで場外に叩き出し香取にスリーパーを極めてなんとかしのぐ。
その後五分の展開から、徐々に巻き返したレイジング・ウェイブス、水戸の稲妻レッグラリアット、鬼姫のフェイスクラッシャーを雅に叩き込み、最後は香取を鬼姫が鬼百合固めでとらえてタップを奪った。
ストーム水戸「月初めに勝てたので、今月は少し気楽にいけそうですね。それに しても梢はやりにくかったなぁ。さ、次はサザンカップ、カーシャと一 回戦なんですけど、負けたくないっすね。カーシャはWWPLウェルタ ーのチャンピオンかもしんないですけど、あたしにだって意地がありま すからね。ハイ、今日は以上。」
鬼姫結梨花 「これで気分良くサザンカップに挑めます!水戸先輩とあたるまでは負けないぞ!っていう気迫で臨みますよ〜。えっと、今日の試合ですけど、雅先輩の動きになかなかついていけなかったのは悔しいです。やっぱり忍者ってああいう感じの素早いのがいいですよね。追い越せるように頑張りまっす!」
第2試合20分1本勝負
×カーシャ・イワーノヴナ&永田佐和子
(9分19秒、片エビ固め:渚バスター)
○久保渚&セラフィム・レイ
この組み合わせだとなぜかうまく実力を発揮できないカーシャ。
グラウンドで久保に体力を消耗させられてしまい、レイと空中戦を行うも押されてしまう。
永田がカットにはいってレイをフェイスロックで苦しめるが、場外にもつれ合って落下。久保が永田にボディアタックをかける。
勢いに乗った久保がカーシャに渚バスターを決めてピンフォール。
カーシャ・イワーノヴナ「相手にいいようにやられてしまいました。佐和子さんとの連携 も決して悪くはないんですがねぇ…はぁ〜っ」
第3試合WWPLジュニアヘビー級タイトルマッチ30分1本勝負
王者:NANA vs 挑戦者:マスクド・ジェラシー2号
挑戦者としてマスクド・ジェラシー2号がコールされたが、姿を現したのはMACHIKO。
NANAは「むうっ、MACHIKOちゃんはしめいしてないのだ」と言う。
MACHIKOは「あのね、2号が挑戦するなんて、2号自身はひと言もいってないの。だから、代理で私がやってきたわけ。分かる?」と反論。
どうせ中身が同じだからとコミッショナーの許可がおり、試合開始。
序盤反則を封印、投げ技中心に試合を組み立てるMACHIKO。
しかし、NANAがお盆スマッシュをみせたところでMACHIKOの本領発揮、栓抜き、フォーク、鉄扇、セコンドに持たせておいた乗馬用鞭、ジュラルミンケース、スキーのストック、鉄球を握ってのパンチなどやりたい放題。
NANA、それでもパンチに来た腕をとって脇固めの体勢に。MACHIKO前転して回避したが、これは誘い。すかさず腕ひしぎに決めたNANA。
MACHIKO、タップアウト。
○NANA
(6分55秒、フェイント式腕ひしぎ)
×MACHIKO
※第3代王者が初防衛に成功
NANA「むうっ、今日の真知子さんは凶器の見本市だったのだ。とりあえず初防衛なのだ。ということで次の挑戦権をかけてレイちゃんとブラックブリザー ドちゃんには決定戦をやってもらうのだ」
第4試合15分1本勝負
×渡辺智美
(11分33秒、エビ固め:ナイアガラドライバー)
○井上美香
渡辺、ダンシングツリーや色気を振りまくアピールなどで京都の男性ファンからの歓声を浴びる。
井上が攻撃を加えても、上手く心理を誘導して井上へのブーイングを増大させていく。
試合には井上が勝ったが、ファンの心に残ったのは渡辺であろう。
第5試合WWPLスカイスター公式戦30分1本勝負
×稲葉ましろ(0P)
(9分45秒、原爆固め)
○望月登子(3P)
開始直後からのスピーディーな展開。
望月は飛び蹴りから組み付いて裏投げを放てば、稲葉はAIRレイドクラッシュから新技のスワントーンボムを披露していく。
スピードで上回る稲葉、望月の蹴りをよけながらヘッドシザースホイップやましろスペシャル3号(スワンダイブ式飛びつきスイングDDT)など、優位に立つ。
だが、望月は稲葉の横回転式のトルニージョをよけて自爆させると、ハイキックを3発放ってフォール。これを返した稲葉だが、引き起こされて再びハイキック、そしてジャーマンスープレックスと叩き込む望月。何とか肩を上げる稲葉だったが、カウントは3入ってしまった。
リーグ戦連敗となった稲葉はさすがに厳しい表情。
稲葉ましろ 「……厳しいね。もう開き直るしかないか。残り、頑張ります。大事な試合が続くし」 とだけ残して足早に退場していった。
第6試合WWPLスカイスター公式戦30分1本勝負
×サイフィス真美(0P)
(11分31秒、リングアウト)
○高村あかね(3P)
高村が机を持ち出してそこにパワーボムで叩き付けるなど激しい攻撃をすれば真美はメキシカンストレッチを次々と繰り出して高村のペースを乱す。
場外戦では高村がトペ・コンヒーロを放てば真美も負けじと宇宙人トペ・コンヒーロと一段上の動きを見せたり、高村が真美を会場中引きずり回して椅子の山に叩き付ければ真美は高村を鉄柱に叩き付けたりとする間に両者流血。
3度目の場外乱闘で場外カウントが数えられる中、高村が真美を机の上に載せコーナー最上段からダイビングセントーンを放つ。
高村はカウント18で何とかリングへ復帰したが、真美はダメージが大きくエプロンに手をかけたところでカウント20。
サイフィス真美「いまだ高村選手相手には勝ち星が無いなぁ。ガンガン攻めれるから楽しいんだけど、ちょっとメゲちゃうかな〜(苦笑)」
第7試合60分3本勝負
ブラック・ブリザード&ブリザードYuki&金森麗子&豊多摩奈美
(1本目:9分12秒、芹沢すずな(ドラゴン・ラナ)ブラック・ブリザード
2本目:12分45秒、豊多摩奈美(体固め:ムーンサルトプレス)ディアナ・アームストロング
3本目:19分58秒、ディアナ・アームストロング(体固め:ヘル&デスバレーボム)ブラック・ブリザード
リタ・モレナ&ディアナ・アームストロング&芹沢すずな&松井香織
※2−1で青コーナー側の勝利
8人タッグと言うより、4つのタッグチームが赤青の陣営に分かれてた格好である。
リング上でWブリザードとディアナ&リタが戦えば、場外で争うダブルドラゴンと金森&豊多摩のように、そのタッグで動くことが多い。
どこを見ていいのか分からないくらい各所で見所のある攻防が繰り広げられる中、松井がブリザードYukiをチキンウイングドラゴンスリーパーでとらえて動きを封じ、そこに芹沢がドラゴン・ラナをブラック・ブリザードに敢行、まず1本目。
しかし、2本目開始直後に金森と豊多摩がディアナ&リタに猛攻撃を加える。金森のエクスカリバー、豊多摩のムーンサルトプレスと立て続けに受けたディアナ、フォールを返せず3カウント。すぐに五分に戻す赤コーナーサイド。
三本目には8人全員が入り乱れる混戦となる中、芹沢、松井がリタ&ディアナを巻き込むことをいとわず旋風脚を乱発。
やや仲間割れに陥りかけた青コーナー側、しかしダブルドラゴンは金森と豊多摩を場外に連れてでるとポイズンブレスや場外でのレッドドラゴンドライバーなどラフな攻撃で動きを止める。
ディアナ&リタはダメージの残るWブリザードに攻撃を開始。サブミッションを決めながら応戦するWブリザードだが、蓄積ダメージが大きくリタのロメロスペシャルやディアナのテキサスクローバーホールドを決められてしまうシーンも。
そして、ディアナ&リタの合体攻撃、リタのニードロップを合わせてのディアナのデスバレーボム、ヘル&デスバレーボムが決まって試合終了。
松井香織 「暴れた暴れた。楽しかったわね、なかなか。お客さんの乗りもよかったし」
芹沢すずな「そうね〜、私もひとつ取れたから、いうことなしね〜」
松井香織 「タッグ戦2人が4人でも、私達はそう簡単に負けないってことよ」
4月15日(月) 高知県土佐市民体育館
第1試合20分1本勝負
MARINA&×香取梢
(10分16秒、片エビ固め:背負い投げ)
刹那&○黄香坂春美
小柄なMARINAと香取、なんとか刹那と組み付かずドロップキックやヘッドバットで攻めるが、ブレンバスターやフライングショルダーアタックで動きを止められる。
動きが止まった香取に黄香坂の背負い投げが決まって勝負有り。
第2試合15分1本勝負
×久保渚
(7分11秒、膝フォール:斬月)
○雅
久保のブレンバスターを、身を翻して背後に着地してその場跳びドロップキックでコーナーに叩き付ける。
そしてロンダートカンガルーキック、闇燕と身の軽さをアピールする技を繰り出す雅。
斬月からフォールにいくが、これは返した久保、渚シャトルを放つ。
再びの斬月も耐えた久保に、雅はさらに斬月を連発、計7度叩き込んでダウンさせてフォールを奪った。
第3試合15分1本勝負
×MACHIKO
(8分43秒、片エビ固め:ダイビングセントーン)
○高村あかね
開始早々にMACHIKOの鉄扇が眉間に入り流血させられた高村。
しかし血を気にすることなく猛攻を加え、逆に流血させていく。
場外乱闘を経てダイビングセントーンでMACHIKOを血の海に沈めた。
第4試合30分1本勝負
リタ・モレナ&○ディアナ・アームストロング
(13分35秒、エビ固め:アトランティックタイフーンボム)
セラフィム・レイ&×NANA
WWPLのアイドルレスラー2人を相手にするディアナ&リタ、この試合では勝負以上に相手に雰囲気を支配されないことが重要になってくる。
リタが老練のインサイドワークでレイの攻撃を単発に抑え、ディアナがNANAのサブミッションをパワーで封じていく。
タッグとしてはほとんど機能しなかったレイ&NANA、見事なやられっぷりだけをみせてしまった。
セラフィム・レイ「見事なやられっぷりでしたね、NANAさん」
NANA「むうっ、みごとにうごきがばらばらだったのだ」
セラフィム・レイ「でも、お客さんの受けはよかったですよ〜」
NANA「それはいいんだけどね、もうすこしチームワークをよくしないと、あのふ たりにはかてないのだ〜」
セラフィム・レイ「あはは〜反省反省」
第5試合WWPLスカイスター公式戦30分1本勝負
○サイフィス真美(3P)
(13分56秒、スパイダーネスト)
×稲葉ましろ(0P)
ロープワーク、腕の取り合いからのアームホイップ、メキシカンストレッチなどルチャ色の濃い展開となった試合。
双方飛びついては手で足でホイップを仕掛け、めまぐるしくマットの上で絡み合う。
稲葉がましろスペシャル1号でカウント2.8まで追いつめたが、真美はこれを返すとディスカッターで転倒させて素早くスパイダーネストでとらえ稲葉からギブアップを奪った。
サイフィス真美「久しぶりにルチャムーブメントが満喫出来て満足です。たまには『蹴りばかりじゃない杭瀬真美』をお見せしたいと思いまして」
さすがに今月WWPLでは4連敗となった稲葉ましろ。
試合後も「……今日こそは、って思ってたんですが……」と言葉少なに引き上げていった。
第6試合WWPLスカイスター公式戦30分1本勝負
○愛沢美奈子(6P)
(12分18秒、片エビ固め:シャイニングウィザード)
×望月登子(3P)
序盤蹴り合いとなったが、愛沢これにあまりつきあわず蹴り足を取ってアキレス腱固めをかけたりロザリオなどの飛び技を披露していく。
望月、それならとパワーボムを狙うが、これは愛沢のフランケンシュタイナーで返され、ペースがつかめない。
それでも強引にハイキックや三角飛び回し蹴りを浴びせていく望月。さらに場外から椅子を持ち込んで殴りつける。
愛沢、これを居合い蹴りではじき飛ばしてフォール。起きあがった望月にシャイニングウィザードを叩き込んで押さえ込み、3カウント奪取。
愛沢美奈子「・・望月は何か勘違いしてる。時流に乗る事は大事だけど・ ・幾人も流れに飲まれた結果が・・今のDIAジュニア戦線の 混迷なのに。何故、実力本位に話が移行していったのか判るよ うになれば・・もうひとつ上に行けるようになるんじゃないで すか?・・そうですね、次は前回優勝者ですか。多分、この試 合の勝者が優勝です。あと三つ、宜しく御願いします。」
望月登子「ちっ、勝ったり負けたりか。シングルで負けたくはなかったけどな。今日は作戦ミス。直線的に攻め過ぎたよ」
第7試合30分1本勝負
×渡辺智美&金森麗子
(踏みつけフォール:合体垂直落下式ブレンバスター)
立花美里&○井上美香
「今日は正々堂々と勝負だ」と握手を求める井上と立花。猜疑の目を向ける渡辺と金森だが、警戒しつつ握手。
井上、ここでは仕掛けなかったがコーナーに別れるところで奇襲をかける。
金森を場外に放り捨てると、渡辺には立花がパンチ連打、井上がヤクザキックで一気に攻めかかる。
最初の奇襲以外は珍しく真っ向勝負となるも、その奇襲でやられたダメージが響き渡辺の動きが悪い。
金森のフォローがあるも耐えきれず、合体攻撃に渡辺が沈んだ。
試合後、渡辺と金森は不機嫌な様子。
渡辺智美「だから何かしてくるって言ったじゃない!不用意に握手受けないでよ!」
金森麗子「握手の時は何もしてこなかったんだから、あたしのせいじゃないわよ!」
渡辺智美「簡単に場外に放り投げられてフォローに来なかったくせに!」
金森麗子「もうちょっと智美が粘っていたら勝てたのよ!」
と、互いに敗戦の責を押しつけあっていた。
4月19日(金) 広島県広島市東区スポーツセンター
第1試合10分1本勝負
○カーシャ・イワーノヴナ
(6分33秒、腕ひしぎ逆十字)
×MARINA
正面からぶつかっていくMARINAに、カーシャはグラウンドで翻弄。そしてローリングソバット、スイングDDTで倒れたMARINAに腕ひしぎをかけてギブアップを奪った。
カーシャ・イワーノヴナ「あの頭突きだけは、くらいたくなかったものですから」
第2試合20分1本勝負
鬼姫結梨花&○ストーム水戸
(11分54秒、トライアングルランサー)
雅&×久保渚
序盤雅のスピード、久保のパワーとテクニックはレイジング・ウェイヴスを圧倒。
しかし、雅と久保のチームワークはよくなく、ただ交互にでてくるのみ。そこをついてダブルドロップキックやダブルブレンバスターでペースを握る。
鬼姫がエプロンから回り込んで雅を引きずり落としてからリング上の水戸に加勢する。久保も2人を相手には分が悪い。鬼姫のフェイスクラッシャーから水戸のスピニングトーホールド、そしてトライアングルランサーで極めると久保タップアウト。
ストーム水戸「今日はね、序盤押されっぱなしだったんだけど、相手がタッグ ワーク悪かったからね。結構楽だったって言っちゃ悪いけど…久保は タッグ向いてないって、正直。…後、来月のJF戦の挑戦者とかどう なるか知らないんですけど、取りあえず言っておきましょうか。JF タッグ王者には、ベルトを磨いて待ってろ、と。必ず獲ってやるから !JFタッグのベルトはあたしと結梨花の腰に巻かれるって言うこと ですよ!」
鬼姫結梨花「え〜っと…サザンカップで惨敗しちゃったんであんまり大きなこと言えないんですけど…まあ、あれはルールがルールですし、プロレスでは同じ様な失敗はしないってことで気を取り直すとして…連勝は嬉しいかな。結果より内容だとは言いますけど、でもやっぱり結果がでないと挑戦するってのは説得力無いですもんね。とにかくがむしゃらにやるだけです。頑張りますよ〜」
第3試合15分1本勝負
×NANA
(12分41秒、四の字ジャックナイフ固め:エンジェルスタンプ3)
○セラフィム・レイ
※NANAが右肩を負傷。23日の試合は出場するとのこと。
明るく楽しいプロレスを展開する2人。
NANAのダイヤモンドカッターやレイのレッグラリアットなど、動きの大きな技を多用して目を楽しませる。
試合そのものはNANAが勝つだろうと思われていたのだが、なんとレイがエンジェルスタンプ3からの四の字ジャックナイフ固めで3カウントを奪ってしまった。
セラフィム・レイ「あはははは、もったいなかったね〜!ジュニアヘビーのタイトルマッチにとっておけばよかったよ。でも、勝ち負けは別にしてNANAさんとの試合ってお客さんに喜んでもらえるから大好き〜」
NANA「(右肩をさすりながら)むうっ、踏まれどころが悪かったのだ」
第4試合「凱旋!広島カープ仮面」30分1本勝負
○広島カープ仮面
(10分09秒、ラ・マヒストラル)
×レッド・バファロー
あの一部で有名かつ昨年ついに正体がばれてしまった広島カー プ仮面がついに念願の地元初凱旋!
新ユニフォームの縦縞ユニフォームに赤いハッ ピ。そしてカープの野球帽に目の部分は赤い鉢巻(目のところだけ穴があいてある) という2002カープ応援モードで登場!
入場テーマはもちろん「それゆけカープ」。リング上でも手にしたトランペットで応援歌を吹く。
そして、青コーナーには大阪プロレスのブラック・バファロー赤バージョンのようなコスチュームに身をつつんだレッド・バファローが登場。入場曲は「炎えろ!近鉄バファローズ」である。
ルチャ系のテクニカルな動きのカープ仮面、正面からの組み付いて放り投げるバファロー。カープ仮面のメガホンと、レッド・バファローの赤タオル攻撃など、ファングッズを織り交ぜたてんかいで盛り上げる。
カープ仮面が近距離からのトランペットで大音量を叩き付けバファローがふらついたところにラ・マヒストラルで丸め込み勝利。
試合が終わると、コンバットマーチを演奏しはじめるカープ仮面。そして「麗子コール」を起こす。
コールに引っ張り出されるように金森が姿を現すと、会場は大きな拍手につつまれる。
やや怪訝な顔をしつつ金森がリングに上がると、カープ仮面は入場時にかぶっていた帽子と法被を金森に着せ、赤いボードに黄色文字で「同郷として頑 張って欲しいからこれをあげる! だからトップイベンターに成り続けてね!」と書いたカープ仮面。
その後笛を吹いて煽った後に「宮島さん・麗子バージョンいくぞ〜 !」と今度は声を発して観客を煽り、会場を盛り上げるのだった。
第5試合30分1本勝負
○ブラック・ブリザード&ブリザードYuki
(14分37秒、ショーンキャプチャー)
永田佐和子&×渡辺智美
永田がダブルブリザードにどう挑むか、という見方が強かったが、ブラック・ブリザードが渡辺を執拗に狙い、Yukiが永田の相手をするという構図に。
永田のグラウンドコントロールは素晴らしいが、Yukiはサザンカップで対戦した蒼樹を思い出すかのような動きで腕関節を取っていく。
ブラック・ブリザードは渡辺の投げ技やラリアットに苦戦しながらも蹴りや膝十字などで膝関節を攻めていく。
渡辺のスクリュードライバー
第6試合WWPLスカイスター公式戦30分1本勝負
×高村あかね(3P)
(17分13秒、片エビ固め:スワントーンボム)
○稲葉ましろ(3P)
WWPLでの連敗を止めようと力む稲葉、かえって動きを高村に読まれて繰り出す技がことごとく切り替えされ、また当てた技も効果が薄いなどうまく乗っていけない。
高村もつられたかいつもほどの動きの良さが見られず、ぎくしゃくした序盤となってしまう。
しかし、場外乱闘でお互い鉄柱に叩き付けられてから吹っ切れたか、高村のパワーボムや稲葉のましろスペシャル2号など、徐々にヒートアップ。
高村のファイヤーボンバーを背後に降りてかわした稲葉、AIRレイドクラッシュからスワントーンボムでなんとか勝利を挙げた。
試合後、マイクを取った稲葉が高村に向き直る。
稲葉ましろ 「……いろいろと言ってくれたみたいだけど、こんなもん? 連敗中の私ひとりも潰せなかったじゃない、高村。即席タッグ次々と潰していい気になってるみたいだけど、あんたたちはひとつやってないことがある。あたしが入ったタッグを直接潰してみろっての!」
勝ったが決して満足は行ってないのか、稲葉は言うだけ言ってリングを降りていった。 さらに控室でも、勝ったにも関らず笑顔は無し。
稲葉ましろ 「もちろん、今日の試合に満足なんてしてない。でも、高村にだけは、どうしても負けたくなかったから。こないだ望月に負けたし、ここでも負けたら私って何だったの、ってなるから。あとはリングで言った通りです。私は、まだ、負けてない!」
第7試合WWPLスカイスター公式戦30分1本勝負
○サイフィス真美(6P)
(9分56秒、体固め:百舌落とし)
×望月登子(3P)
望月の蹴りをかわして絡まりながら引き倒し、カベルナリアに取った真美。そのまま締め上げてギブアップかと思われたが望月真美の指に噛みついて脱出。
百勝脚、九龍城落地と一気に攻めて逆転を狙う望月だがロープに真美の足がかかりブレイク。
真美が先に立ち上がり、望月が起きあがったところに百舌落としを決めて短期決戦を制した。
サイフィス真美「ちょっと相手の弱点に付け込んだ攻めでしたけど、ポイントが惜しかったんでつい……(苦笑)。いつかはエニー・エニーでガンガンやりあって詫びいれますかな」
第8試合30分1本勝負
○豊多摩奈美
(15分49秒、日本海式原爆固め)
×井上美香
井上は攻められつつも巧さをみせて耐えていくが、豊多摩が連続でJ.O.スープレックスを叩き込んで3カウントを奪った。
直接対決では歯が立たない井上、それでも「ただ試合を組まれてそれをこなしてるようなやつがトップじゃ下の連中が可哀想だ」などと批判。
井上は最後に「WWPLはあたしが変えてやる」と捨てぜりふを残し引き上げていった。
第9試合WWPLスカイスター公式戦30分1本勝負
×金森麗子(6P)
(14分37秒、片エビ固め:フライングストロベリーキック)
○愛沢美奈子(9P)
優勝を大きく占うことになる1戦。
ところが金森の動きが悪く、愛沢のペースにはまってしまう。
強引なエクスカリバーや延髄切りを当ててカウント2.5まで追い込むシーンはあったがペースを握ることは出来ず、愛沢のスカイツイスタープレスやフライングニールキックなどを受けて3カウント入れさせないだけで必死。
粘る金森だったが、愛沢の得意技・フラングストロベリーキックに沈んだ。
愛沢美奈子「当初の目的の一つは果たしました。強いですね・・彼女が黄金の95年度生ジュニアの現最高位なんだから。機会が有れば再戦したいと思います。あとは高村と稲葉ですか・・『本当に』手強い二人を残しましたね。多分、勝たせて貰えないでしょう。あと2つ、宜しくお願いします。」
試合後のインタビューで。
金森麗子「せっかくの地元興行だったから、勝ちたかったのに。あーあ、これで自力優勝は消えたのよね。智美にまた何か言われそう…。あ、智美は今日負けたんだっけ。大きな口は叩かせなくてすみそうね」
と、ここまで言った時渡辺が乱入。
渡辺智美「ちょっとちょっと!それとこれとは別でしょ!?WWPLジュニアのエースとして頑張ってもらわなきゃならないのに、何を他団体の愛沢なんかに負けてるのよ!」
金森麗子「智美!割り込んでこないでよ!」
渡辺智美「だらしないから割り込みたくもなるわよ!優勝さらわれちゃったら、恥よ恥!あ、むしろ初の快挙じゃない?」
金森麗子「このっ!言わせておけば」
渡辺智美「しょせん『ちょっとまえまで』いい選手だった麗子先輩だもんね〜」
金森麗子「智美…あんた、許さないからね…」
4月23日(火) 長崎県佐世保スワンスポーツ
第1試合10分1本勝負
○香取梢
(6分32秒、片エビ固め:DDT)
×MARINA
ややどたばたした展開からMARINAのヘッドバットを耐えた香取がDDTでMARINAをマットに突き刺し、勝利。
第2試合20分1本勝負
刹那&×黄香坂春美
(11分49秒、連結式風車固め)
雅&○セラフィム・レイ
刹那に対して膝ねらいのドロップキックを連発して動きを止める雅。これで刹那の動きを封じ、レイが黄香坂をロコモーションダブルアームスープレックスでしとめた
第3試合15分1本勝負
○永田佐和子
(12分21秒、ノーブルスカーレット)
×久保渚
グラウンド中心のしっかりとしたレスリングが展開される。
お互いの意地が正面からぶつかり合う。一撃の破壊力、耐久力共に勝る久保に長期戦は不利の永田、関節を中心にテクニックで攻めたことが功を奏し、ノーブルスカーレットでのギブアップ勝ち。
勝利後のインタビューで永田佐和子は「アメリカ遠征前に、あたしのライバルの久保選手と戦えて嬉しいです。あたしもアメリカで頑張るけれど、久保選手にもあたしに負けないように強くなって欲しいです」と記者団に語った後、「最後の27日は、メインエベンタークラスとシングルで試合をしたいです。もちろん。勝つのはこのあたしなのだ、ほっほほほ!」といつもの高飛車な態度を見せていた
第4試合WWPLスカイスター公式戦30分1本勝負
×愛沢美奈子(9P)
(12分51秒、エビ固め:ファイヤーボンバー)
○高村あかね(6P)
序盤、愛沢の蹴りに翻弄される高村。しかし、距離を取らせない戦い方から場外乱闘など自分のペースに持ち込むことに成功。
ジェットスクランダー、ファイヤーボンバーと得意技を惜しみなく叩き込んで押さえ込む。
愛沢、肩を上げたもののカウントはギリギリで3入り、星を落とした。この試合に勝っていれば優勝を決めていただけに、残念なところ。
愛沢美奈子「・・高村か、なるほど。高村に伝えておいて。『貴女に勝つまで「天野真琴」とはシングルはしない。この誓約は如何なる理由があろうと違えない』と。・・私が世代闘争に決着をつける資格があるかを測る試金石かもしれませんね。あと一つ、宜しく御願いします。」
第5試合WWPLスカイスター公式戦30分1本勝負
○金森麗子(9P)
(9分34秒、片エビ固め:エクスカリバー)
×望月登子(6P)
望月の速攻を、しかし金森もそれ以上にハイスパートな攻めを見せて押し返す。
延髄斬り合戦、コーナーポスト上での戦いなどから金森、アイコノクラズム、そしてエクスカリバーの連発を見せる。
この勢いに飲まれた望月、10分もたず沈むこととなった。
第6試合30分1本勝負
渡辺智美&○豊多摩奈美
(13分04秒、体固め:ムーンサルトプレス)
MACHIKO&×井上美香
第7試合インディー6人タッグ選手権試合45分1本勝負
王者組:○サイフィス真美&NANA&松井香織
(17分57秒、片エビ固め:パニティリッパー)
挑戦者組:×フランソワ蓮花&Dr.シルヴァーナ&エイミー・マーテル
※初代王者が初防衛に成功
マーテル一味が6人タッグ王座に挑戦。
予想外にチームワークのよいマーテル一味、セコンドのバニラも手伝っての4対3で試合を有利に運ぶかに見せた。
しかし、実力者揃いの王者組、分断されても個々に反撃してしまう。
NANAはマーテル、松井がシルヴァーナを抑える間に真美が蓮花をしとめた。
23NANA「まだほんちょ〜しじゃないけど、香織先輩と真美さんのおかげで、今日は楽させてもらったのだ」
サイフィス真美「ま、まずは防衛一回目っと。やっぱりあちらさんはチームワークは優れてますね。でも、その程度でドラゴネットを倒せると思ったら大間違いね(にっこり)。さあ、次の相手はどこになるか楽しみですねぇ」
4月27日(土) 愛知県名古屋市公会堂
第1試合20分1本勝負
刹那&×黄香坂春美
(11分34秒、エビ固め:スプラッシュマウンテン)
香取梢&○久保渚
黄香坂と刹那、二人がかりで香取を攻めるが久保が何とか救出する。
香取、刹那に振り回されながらも場外に釘付けにしておき、久保が黄香坂からピンフォールするアシスト役は果たした。
第2試合20分1本勝負
×鬼姫結梨花&ストーム水戸
(10分55秒、片エビ固め:サンダードラゴンドライバー)
MARINA&○カーシャ・イワーノヴナ
レイジング・ウェイヴスのこの日の対戦相手はダブルドラゴンの系譜である二人。
今月好調のレイジング・ウェイヴスはこの二人相手にも序盤から優勢。
しかしMARINAが攻め込まれながらも鬼姫にチンクラッシャーを決めてフォール、カットに入った水戸にはフラミンゴヘッドバット(一本足頭突き)を決めてカーシャと交代。
カーシャがきれいに得意技を放り込んで勝利を得た。
カーシャ・イワーノヴナ「やっぱり飛べるっていいですね〜。サザンカップで負けた鬱憤を晴らさせてもらいました。ほんとはストーム水戸からとりたかったんですけど、まあ勝てたので贅沢はなしですね。真理奈ちゃんもお疲れさまでした」
MARINA「はい。カーシャセンパイおつかれさまでしたのです」
ストーム水戸「お〜いてぇ…あの頭は凶器だよ凶器、勘弁して欲しいわ。んっとに、鉄柱に叩き付けられる方がまだ痛くないんじゃない?あ、そうだ、来月は結梨花が真女に上がるんで…WWPLファンの皆さん、結梨花ちょっと借りますね。」
鬼姫結梨花「むむむ…なかなかやりますね〜、MARINAも。警戒するのが石頭だけなのに、それ食らっちゃって逆転負けじゃあ目も当てられないっていうか、わたしもまだまだってことっす〜。カーシャ先輩が強いのは分かってたんで何とかしたかったんですけどねえ。でもわたし達、チームワークの上達ぶりははもう鰻登りじゃないっすか?ん?日進月歩の方がいいかな。まあそんなわけでいっちょ真女でも暴れてきますから、応援よろしくです!」
第3試合WWPLジュニアヘビー級次期挑戦者決定戦30分1本勝負
×セラフィム・レイ
(5分31秒、膝十字)
○ブラック・ブリザード
今NANAからベルトを取れば目立てる。
Yukiに追いつくための実績が欲しい。
両者ともベクトルは違うものの両者それぞれベルトへの思いは強い。
レイがなんと開始直後にドロップキック、レッグラリアットを連発して開始1分でいきなりダブルアームスープレックスを放つ。
一気呵成に攻め込むレイ、5分過ぎに早くもエンジェルスタンプ敢行。しかし、これが裏目に出た。
転がってよけたブラック・ブリザードが大外刈りから膝十字に極めると、レイはたまらずギブアップ。
WWPLジュニアヘビー級挑戦者はブラック・ブリザードに決定した。
第4試合永田佐和子壮行試合20分1本勝負
○石黒翔子
(19分36秒、片エビ固め:スパイダージャーマン)
×永田佐和子
WWRPに遠征が決まっている永田、今回は米メジャーへと言うこともあって壮行試合として石黒とのシングルマッチ。
反則や姑息なテクニックが目につく石黒だが、メキシコ仕込みの正統派ルチャ殺法も操る。
永田のレスリングとは違うルチャのストレッチ技を仕掛けるなど、テクニカルなところを見せていく。
永田、攻め込まれながらもハンマーラリアットやパイルドライバーなどで徐々に反撃していく。
石黒のラ・マヒストラルやジャーマンスープレックスも返し、マジカルボムやバーティカルスープレックスなど果敢に反撃をしていく永田。
試合時間あと30秒というところでスパイダージャーマンに沈んだが、ほぼ互角の展開を見せた永田に石黒も肩を抱いて健闘をたたえた。
第5試合WWPLスカイスター公式戦30分1本勝負
△高村あかね(7P)
(30分00秒、時間切れ引き分け)
△望月登子(6P)
この二人にとっては戦えることだけが重要なのか。
「スカイスター」はどこへやら。足を止めて正面から蹴り合い、殴り合い、投げ飛ばしていく。
高村のジャンピングハイキックを顔面蹴りで迎撃しニードロップで追い打ちをかける望月。それに対して高村は倒れたまま蹴りを放つとすかさず起きあがってジャーマンスープレックス。
これを返した望月はモンゴリアンチョップから百勝脚、だが高村倒れない。ふらつきながらも頭突きを当てるともつれ合って倒れながらV1アームロック。望月はかみついてふりほどくと素早くコーナーに駆け上り必殺の三角跳び延髄斬りを叩き込む。
息もつかせぬ攻防を繰り広げるが、20分を過ぎるとさすがに両者動きが鈍くなる。それでも気迫を失わない熱戦となったが、疲労とダメージからお互い決定打を打てず時間切れとなった。
第6試合WWPLスカイスター公式戦30分1本勝負
○愛沢美奈子(12P)
(14分59秒、体固め:スカイツイスタープレス)
×稲葉ましろ(3P)
23日に勝っていれば優勝が決まっていた愛沢、しかしそれも演出だったのか。
フライングストロベリーキックを返す稲葉の粘り、場外戦でのましろスペシャル2号などの大技を受けはしたがフライングニールキックから空中戦の花形、天空つむじ風スカイツイスタープレスで危なげない勝利。
この結果金森の試合を待たずして愛沢の優勝が決まった。
愛沢美奈子「・・え?金森さんが今日勝てば同率首位じゃ・・直接対決の勝敗??・・私が優勝ですか。『見えない得点』が有ったということですね。一応、招待選手として呼ばれた責務は果たせたと思います。全勝優勝を果たせなかったのは心残りですが、次回以降のスカイスターの楽しみにとっておくということで。5試合、有り難うございました。」
稲葉ましろは「全然ダメでしたね……もう、一から出直しです。すみません」とがっくりした様子で足早に控室へ。DIAでの相川騒動もあり、この日もイマイチ元気がないままだった。
第7試合3WAYタッグマッチ45分1本勝負
渡辺智美&NANA vs 立花美里&井上美香 vs リタ・モレナ&ディアナ・アームストロング
3チームが入り乱れる3WAYタッグマッチ。
渡辺、立花、ディアナが先発である。
慣れぬ試合形式であり、お互いを警戒してリング内を反時計回りに動く3人。
3人同時に他の二人に対してのラリアットを狙いリング中央でぶつかったところから試合が動き始める。
この中、NANAが痛めていた肩を攻められて一時戦線を離脱。渡辺が狙われるかと思ったがここからが3WAYの面白いところ。
勝利を狙う立花とリタがにらみ合うことになり、渡辺とNANAはその間に一息ついて間をとるとリングに復帰。
渡辺が立花にスクリュードライバーを、NANAがリタにキャプチュードを放ち同時に固める。
と、ディアナが渡辺を蹴り飛ばして立花を、井上がNANAを踏みつけてリタを救出する。
さらにリタが井上と共にNANAを場外へブレンバスターで放り捨てると、井上、立花、ディアナが渡辺に対して3人がかりでパワーボム。
ほぼKOされた渡辺、井上の踏みつける足を払うことは出来なかった。
○井上美香
(16分23秒、踏みつけフォール:トリプルパワーボム)
×渡辺智美
井上はマイクを握ると、渡辺が上体を起こすのを待ってしゃべりはじめる。
井上「みんな、紹介するよ。今日からレギオンの仲間になったディアナ&リタだ!よろしく頼むぜ!」
そして二人の手を挙げさせてアピール。
井上「茶番につきあってもらって悪かったな」
ディアナ「アハハ、ちょっとは真面目に戦わなくちゃつまんないでしょ♪」
井上「レギオンは生まれ変わる。今までみたいな烏合の衆じゃアタシの能力を疑われるしな。手始めに狙うはWWPLの全権だ!」
と、WWPL制圧宣言。渡辺が「鬼の居ぬ間にほえてるだけのやつが何を言ってるのよ!」と反駁、これに井上も「安心しろ。いきなり全部奪ってやるより、じわじわとそいでいった方が楽しいんでね。真綿で首を絞められる感覚、堪能させてやる」と応じた。
NANA「(右肩をさすりながら)むうっ、4対2とゆ〜より4対1だったのだ。智美さんにはわるいことしたのだ」
第8試合WWPLスカイスター公式戦30分1本勝負
○金森麗子(12P)
(14分47秒、体固め:フェニックススプラッシュ)
×サイフィス真美(6P)
サプライズをセミファイナルに持っていかれ、さらにスカイスター戦の優勝者も決定してしまったので消化試合のような雰囲気が場内に漂う。
しかし、この二人にとってはWWPLナンバーワンの空中殺法の使い手の座をかけた大事なシングルマッチ。
開始直後にその気迫を見せつける両者の動きに会場は再びヒートアップ。
スピードでは真美が勝り、多彩なキックを中心に金森に果敢な攻めを見せていく。
それでも金森は得意のヴィーナス・アイコノクラズム・フェニックススプラッシュという黄金コンビネーションでハイレベルな空中戦大会の最後を締めくくった。
スカイスター戦表彰式
全試合が終了するとスカイスター戦を制覇した愛沢はじめ、2位の金森、3位の高村にトロフィーや賞金などが渡される。
そして、今月の全試合終了、というところだったがなんとここに井上はじめレギオンのメンバーがなだれ込んできた。
リング上で金森麗子、サイフィス真美、渡辺智美ら正規軍主力と、井上、ディアナ、立花らのレギオンメンバーが対峙する。
井上美香「はいはいみんなご苦労様。見事に外部の人間に優勝をさらわれましておめでとうだなオイ、麗子に真美」
何が言いたい、というような目での正規軍メンバー。
井上美香「だからさ、あんなボケボケのエースの下でやってるからこんな事になるんだよ。アタシの下につけば、もっといい目を見させてやるよ。麗子、真美、智美。どうだ?」
渡辺智美「ふざけないでよ。ねえ、麗子先輩」
金森はしかし渡辺には応えず、井上の前まで出ると、マイクを握る。
金森麗子「…美香。あたしが美香の下につくと思ってたの?」
井上美香「………嫌か?」
渡辺智美「当たり前よ!」
金森麗子「だから…『一緒に』ここのトップになりましょ」
そして金森、渡辺を捕まえるとエクスカリバー一閃。これで大乱闘になるが、豊多摩、Yukiが不在の上金森まで失った正規軍、蹴散らされてリング上をレギオンに明け渡してしまう。
井上美香「雑魚はいらねえ!刹那!黄香坂!てめえら足手まといなんでな、クビだクビ!」
と、一方的に宣言するとアピールを繰り返していた。
サイフィス真美「(金森造反について)ま、麗子にも意地ってモンがあるから誘いに乗ったんでしょ。こうなるのは何となくながら解っていたからね。でも、こっちもただ踏み台にされるつもりは毛頭無いから、そのつもりで。
(試合を振返って)やっぱりジュニアのトップレスラーの意地を見せてもらいましたね。あたしにはまだ、その辺が足りなかったから負けたのでしょう。今回のスカイスターはまさに日本の空中殺法使いの第一人者が集まった公式戦だったので、自分のポジションを再確認出来たと思います。レギオンの件もありますし、これからの団体と自分を高めるのにどう動くべきかをこれから考えていくとしましょう。以上です(一礼)」
愛沢美奈子「いかにも井上らしい展開・・かな。金森さんも出来るのなら自団体に篭っていないで勝負に出ればジュニアの頂点に立てる人材だと思います。勝負しないのであれば、私の世代闘争は「黄金の95年度生ジュニア現最高位」から認めていただけたとして先に進めますし。あとは行動で示してくれれば充分です。それでは。」
控え室で右肩を治療していたため、NANAは表彰式後の乱戦に加わっていなかった。
NANA「軍団抗争とか、そ〜ゆ〜のは別にいいんだけどぉ〜、刹那ちゃん達を一方的に捨てるなんて、美香さんもひどいことするなぁ〜」