試合結果4月
4月26日 広島県尾道市公会堂 WWPL
第1試合30分1本勝負
○ケルビム伊藤
(9分36秒、片エビ固め;ウインドミルアッパー)
●渡辺智美
PWP仕込みのハイスパートな展開で攻め立てるケルビム。
渡辺、攻めこまれるがしっかりと受け身をとりながらダメージを抑えて反撃。コブラツイスト、ラリアットと叩きこみ形勢をひっくり返す。
しかし、ケルビムは一度間合いをとり、そこからウインドミルアッパーを放つ。この一撃がクリーンヒット、渡辺は崩れ落ちた。
ケルビム伊藤「渡辺さん、どう?わたしを日本海ジュニアに挑戦させる気、無いかな?」
第2試合30分1本勝負
サイフィス真美&○海原マリン
(14分59秒、フィッシュストレッチスリーパー)
●望月登子&ザ・ニンジャ
目まぐるしく展開していく序盤、サイフィスがゼロ戦キック、DDTと望月を攻め立てる。海原もそれに続き、フィッシャーマンズDDTで大きなダメージを与える。
ザ・ニンジャ、望月のピンチを救出すると、海原にアームホイップからメキシカンストレッチ、カットに入ってきたサイフィスにフランケンシュタイナーと気を吐く。
この中で最も多くダメージを食らっていた望月、海原のフィッシュストレッチスリーパーが決まると、脱出できずにギブアップ。
第3試合ブリザードYukiシングル5番勝負(5)30分1本勝負
●ブリザードYuki
(11分48秒、ビクトル式腕ひしぎ)
○NANA
シングル5番勝負の最終戦は、WWPL1のサブミッションの使い手、NANA。Yuki、ここで勝って極め技ナンバーワンの名が欲しいと、気合い十分。
序盤はローキックを多発して様子をうかがうYuki。間合いを詰めかねるNANA。何発目かの隙を突いてタックルをしかけるがYukiは脚を下ろしながら打ち下ろしの掌打を放つ(陳式太極拳、撃地捶の応用だと試合後に語っていた)。タックルを潰されたNANAを捕まえ、アキレス腱固めを狙うYuki。
NANA、ここであっさりと振りほどくと、逆に膝を捕らえて膝十字!ややポイントがずれたか、Yukiはすぐに這ってロープブレイク。
Yukiが大外刈り、一本背負いと投げを放てば、NANAもノーザンライトスープレックス、ドラゴンスープレックスと、お互いの得意技を仕掛けていく両者。
結局サブミッションでは歯が立たないと悟ったYuki、打撃・投げ中心の攻めに切りかえるが、NANAの動きにどうしてもグラウンド戦に引きずり込まれてしまう。
なんとか膝蹴りから鳳仙花(連続一本背負い)に入ったYuki、しかし3発目をNANAがビクトル式腕ひしぎで切り返す。これがリング中央!Yuki、しばらくは耐えていたが、NANAが強烈に絞り上げるとたまらずタップ。
肩を落とすYukiだが、会場からは拍手が送られていた。
第4試合西日本ヤングスタータイトルマッチ30分1本勝負
○楠梢
(12分24秒、キーロック)
●華山麗子
華山の反則殺法、楠に通用せず。
読みが冴えたか集中力か、とにかく楠は華山の動きを封じ込める。
いままでずっと保持していたベルトを渡すまいと必死になる華山、バックドロップでカウント2までは追い込んだが、楠に腕を捕まれて投げられると、そのままキーロックに極められてしまった。
第5試合WWPLタッグタイトルマッチ45分1本勝負
松井香織&○芹沢すずな
(28分17秒、ブレイジングトルネード)
ディアナ・アームストロング&●氷縞和泉
JCタッグトーナメントに向けて調子も上々のダブルドラゴン、この日も暴れまわる。
氷縞の脚を松井がドラゴンスクリュー、そして雪崩式ドラゴンスクリューと痛めつけ、ディアナを芹沢が蹴り倒す。
日海組も、ディアナがデスバレーボム、氷縞がデス・サイズNo.2などで反撃する。一方的な流れにはならない。
しかし、タッグとしての実績、経験の豊富なダブルドラゴン、徐々に優位に立っていく。松井が場外でディアナをチキンウイングドラゴンスリーパーで捕らえる間に、芹沢が氷縞をしとめた。
第6試合WWPLシングルタイトルマッチ45分1本勝負
○豊多摩奈美
(22分32秒、J.O.サイクロンスープレックスホールド)
●マスクド・ジェラシー1号
Sitto団、総統の手助けと豊多摩に襲いかかるが、豊多摩の他渡辺、Yukiなど日海の正規軍に蹴散らされてしまう。豊多摩はプランチャで石黒、MACHIKOの二人をまとめてなぎ倒すなど獅子奮迅。
混乱した試合ではあったが、豊多摩が確実に1号のスタミナを削っていき、J.O.サイクロンを2発連続で叩きこんで試合を決めた。
4月24日 徳島県徳島市民体育館 南海
第1試合15分1本勝負
○霜倉杏子
(10分41秒、体固め:喉輪落し)
●雅
第2試合15分1本勝負
○片岡望
(8分34秒、片エビ固め:延髄斬り
●劉蘭花
第3試合西日本ヤングスター公式戦20分1本勝負
○華山麗子(2勝2敗)
(9分7秒、片エビ固め:ダイビングヘッドバット)
●柊美鈴(1勝2敗1分)
第4試合WWPLタッグ公式戦30分1本勝負
○ケルビム伊藤&ダイナマ伊藤(1勝1敗2分)
(15分14秒、ケルビムクラッチ)
●殺&望月登子(1勝3敗)
第5試合WWPLシングル公式戦30分1本勝負
●NANA(1勝3敗)
(13分56秒、フィッシャーマンズスープレックスホールド)
○海原マリン(2勝2敗)
4月23日 佐賀県唐津市市民文化体育館 日海
第1試合20分1本勝負
須崎遥子&●劉蘭花
(12分56秒、膝フォール:渚バスター)
○久保渚&永田佐和子
ゴング後、久保と須崎はリング中央で力比べ。見た目から、力で上回っているのは久保かと思われたが、須崎があっさりと久保を組み伏せる。ブリッジして耐える久保だが、そのまま力を加えつづける須崎の前にとうとう根負け、マットに押し付けられてしまう。
だが、グラウンド戦では技術に勝る久保が背後からスリーパーに捕らえていく。
須崎、劉とも持ち味は見せたが、最終的には永田の好アシストを受けた久保が、得意のバックブリーカーで劉をしとめた。
第2試合西日本ヤングスター公式戦20分1本勝負
○水瀬沙夜(1勝1敗2分)
(2分31秒、KO:紫電改)
●華山麗子(1勝2敗)
ミドルキックからコーナーに押し込み、雪崩式のドラゴンスープレックスホイップをはなった水瀬。
華山、危険な角度で叩き付けられてしまい、失神KOとなった。
第3試合30分1本勝負
○望月登子
(11分11秒、体固め:九龍城落地)
●高村あかね(KIZUNA)
昨年A☆Fで行われた新人王戦、その決勝での勝者高村、敗者の望月…しかし、予選では望月が勝利しているため、対戦成績は1勝1敗。あれから数ヶ月、再びシングルで対戦する事になった両者。
ゴング前にいきなりレッグラリアットで奇襲をしかけた望月。しかし高村、これを跳びあがりながらの前蹴りで迎撃。カウンターで弾き飛ばされる望月だが、高村も勢いは殺しきれずコーナーまで後退。いきなりの展開に、会場の期待も高まる。
再び突っ込んでいく望月に、今度は高村も突進。双方同時に放ったニールキックが空中で激突する。すぐさま起きあがった両者、今度はリングの中央でがっしりと組み合う。これは高村が望月をロープに押しこむと、その反動で放り投げて返って来たところにラリアット。
望月、マットに叩きつけながらすぐさま起きあがるが、後頭部を抑えて苦しそうな表情。
その後も激しくぶつかり合う両者、場外も戦場とし、高村の机が、望月の椅子が相手の額を割る。
場外の机の上に望月を乗せ、そこからダイビングセントーンをはなった高村。望月の体から力が抜ける。が、望月なんとかカウント18でリングに戻る。
さらに攻め立てる高村、とどめを刺そうとファイヤーボンバーの体勢に持ち上げるが、望月はそれを振りほどいて背後に着地すると、ロープに飛んで三角飛び回し蹴り。そして倒れたところをすかさず片エビ固めだが…カウントは2!
ここで望月、高村にパンチを叩きこむとリングに後ろ向きにコーナー最上段に乗せる。そして、肩に担ぐと雪崩式のオーロラスペシャル!
急角度でマットに突き刺さる高村。倒れこむようにフォールする望月。カウント3が入った!
起きあがった望月、マイクを握ると「面白い!面白いよ、高村!お前とは何度でもやってやる!いつでも好き放題に戦えそうだからな!」と叫ぶとマイクをリングに叩きつける。
望月登子「いいねえ、このゾクゾクする感じ!楽しくて仕方ないね!」
高村あかね「もっちー、けっこーエクストリームしてるんだもん。びっくりだよ(笑)。なんどでもってのは、あかねのセリフだよ。絶対、逃がさないもんね。ボンバー決められなかったのが、悔しいから次は絶対決めてやるもん!」
第4試合30分1本勝負
中原千早希&天野真琴&○神田幸子<KIZUNA>
(18分54秒、膝十字)
雅&●ジェシー・アームストロング&殺
KIZUNA勢対忍者マスターズの試合が続く。
個々でならともかく、チーム結成から日が浅く、またこの日は殺が好き勝手に動いたせいもあって、忍者マスターズは完全にペースを握られる。
雅が蹴りを放つところに、中原がその脚をキャッチしてそのままライトニングスープレックスを決め、また天野がジャーマンスープレックスでジェシーの動きを封じ込める中、殺は神田の打撃をかいくぐってSHINOBIスープレックスを決めるところまでは持ちこんだが、結局そこで反撃も終わり。
殺と変わったジェシー、神田に膝十字を決められるとあっさりとギブアップしてしまった。
天野真琴 「ひとりひとりの動きはいいんですけれどね。ちょっとバタバタした試合になってしまいました。でも、まだ負けるわけにはいかないので」
中原千早希 「忍者マスターズとの試合は楽しいです。思いもしないところからキックが飛んでくるから、予想もつかなくて。同期世代との試合はこれからも望むところだし、DIAでも試合できるといいんですけれど(笑)」
神田幸子 「悪くはない。だが、まだ見た目優先な打撃が多いな。魅せるつもりなら、望月くらいまで一発の重みをもってからでも遅くはないと思うがな」
第5試合30分1本勝負
●ブリザードYuki&南利美
(15分8秒、片エビ固め:旋回式ブレンバスター)
○楠梢&松井香織
南の大ファンであるというYukiだけでなく、関節技を得意とする楠、松井にとっても関節のヴィーナスとの対戦は楽しみだと語っていた。
今回、南はYuki にメインを任せて自分はあまり前に出なかったが、さすがに松井との勝負は見ごたえが有った。
グラウンド戦になった時、技術では南が押しているのは分かるが松井も完全には極めさせないギリギリのポイントで防御し、粘りを見せる。そして隙を突いて掌打を叩きこむ!しかし、これを耐えた南に、その腕を腕ひしぎに捕らえる。ここで慌てて楠がカット。
Yukiも南の前で良いところを見せようと、楠との極め技合戦。レスリング系とは少し趣の違う、古武道と柔道の勝負。ここでなんとYukiが楠を腕ひしぎ膝固め…柔道と云うよりはむしろ、高専柔道で見られる技…で追い詰める。
試合はYukiが松井、楠の打撃を受けてダメージが大きくなったところをとらえられ、楠の旋回式ブレンバスターからフォールされて3カウントを聞いた。
楠梢「すごい存在感でしたね、南選手。緊張しましたわ」
松井香織「(南に)あれ以上動かれてたらやばかったわね。…結局、南選手に勝ったわけじゃないから、なにも言えないわ」
南 利美 「サブミッションの品評会という感じですか。かなり受けてみたんですけど、そこで極められなかった理由がわかれば、楠やYukiはもっと伸びると思います。ヒントはプロレス。多分、すぐに理解するとは思いますけど。松井は、まとまるには早いだろうと(微笑)。負けていうのはなんですけど。次にこちらに上がれるときは、氷縞ともやってみたいですね」
ブリザードYuki 「組ませていただいただけで満足しては行けないんですけど…すごく嬉しかったです。もっともっと強くなって、タッグを組んでも恥ずかしくないようになりたいと思います。いろいろと勉強になりました!」
第6試合WWPLタッグ公式戦30分1本勝負
○ディアナ・アームストロング&氷縞和泉(2勝2分)
(12分16秒、片エビ固め:テキサスドライバー)
マスクド・ジェラシーBLACK RX&●スーパーパイレーツ(3敗1分)
ややつまらなさそうに試合するSitto団、一方ディアナは何かあったのか、いつも以上にパワフルにファイト。
ショートレンジラリアット連発からのテキサスドライバーで、あっさりと勝利。
第7試合WWPLシングル公式戦30分1本勝負
○豊多摩奈美(3勝1敗)
(16分29秒、J.O.ボム)
●ザ・ニンジャ(1勝3敗)
王座防衛を果たした豊多摩を、ここで倒せばおいしい、とばかりに序盤から積極的に攻めていくザ・ニンジャ。
豊多摩、これに対応してスピード感あふれる空中戦で反撃、派手な展開となっていく。
最後はパイルドライバーで痛めつけたところにJ.O.ボムとそれまでの展開からは読みにくい攻めでつないだ豊多摩が勝利。
4月22日 島根県鹿島町総合体育館 日海
第1試合15分1本勝負
○劉蘭花
(9分37秒、ファイヤーバードスプラッシュ)
●須崎遥子
須崎のベアハッグを、悲鳴を上げながらも肘を叩きつけて振りほどいた劉が側転脚でダウンを奪うとすかさず大技ファイヤーバードスプラッシュ!
第2試合20分1本勝負
○雅&中原千早希(KIZUNA)
(12分51秒、片エビ固め:ジャンピングハイキック)
久保渚&●永田佐和子
先発の久保、体格を活かしてスピアーからジャイアントスイングと雅を翻弄。雅、ラリアットを前転で避けてドロップキックを叩きこむと、なんとか中原にタッチ。
中原、前回の借りを返さんと意気込んでいる。ロー、ミドルのキックで追いたててバックドロップ一閃。久保、たまらず永田と交代。
中原、永田にも同じように蹴っていく。永田、これを回避してタックルをしかけるが、これは読んでいた中原、タックルを潰して逆エビに捕らえていく。
何度目か、久保が雅にスピアーをしかけた瞬間、そこに待っていたのは雅の膝。これまでほぼ無防備にスピアーを受けていたことで久保に油断があったか。この一撃が膝に来て、転がりながら永田とタッチすると、場外に落下。
代わった永田に雅が組みつく。これはあっさりと永田が抑えこむが、直後背後から中原のキックが決まる。すぐに起きあがった雅が永田を抑えつけ、そこに中原がジャンピングハイキック。崩れ落ちる永田を雅がフォール。永田、返せず。
雅「最後のは、打ち合わせ通り。まさか一発で終るとは思わなかったけどね」
中原千早希「良い形でジャンピングハイが入ったんで気持ち良かったです(笑)。永田さんの実力は認めてますけど、新しい道を歩くって決めた最初の試合なんで、負けるわけにはいかなかったんで。雅選手にもフォローしてもらって、いいスタートになりました。永田さんとは次、シングルでお願いしたいです!」
第3試合西日本ヤングスター公式戦
●水瀬沙夜(1敗2分)
(11分41秒、テキサスバックブリーカー)
○ジェシー・アームストロング(2勝2敗)
ハイスパートで攻めるジェシーを水瀬が上手く受け流してテイクダウン、スリーパーなどで体力を奪っていく。
しかし、場外に逃げたジェシーを追った水瀬を、セコンドのザ・ニンジャが椅子で殴打。ここで水瀬をいたぶったジェシー、リングに戻ると風車式のアルゼンチンバックブリ−カーを決めて勝利。
第4試合WWPLタッグ公式戦30分1本勝負
○ディアナ・アームストロング&氷縞和泉(1勝2分)
(14分8秒、フランケンシュタイナー)
●殺&望月登子(1勝2敗)
殺、望月は共に序盤から激しく攻めるが、氷縞がこれを耐えきると、ディアナが苛烈なパワー殺法で反撃。
そして、最後はニンジャマスターズのお株を奪う空中殺法でとどめを刺した。
第5試合30分1本勝負
高村あかね&○天野真琴<KIZUNA>
(15分42秒、体固め:欧州式ツームストンパイルドライバー)
ブリザードYuki&●渡辺智美
やや元気の無い渡辺が捕まるシーンが目立つ。高村の水車落とし、DDTや天野のバックドロップをいいように食らってしまう。
だが、Yukiがなんとか高村を柔道式の裏投げから場外に蹴りおとすと、強引に渡辺とタッチして、なんと「気合い入れて来い!」と叫ぶと渡辺をそのまま場外に蹴り落とす!
これにショックを受けて動け無い渡辺。リング上ではYuki対天野。実力者天野に翻弄されるYuki。しかし、必殺のサイクロンクラッチを食らっても必死に耐える。
これをみて渡辺がカットに入る。そしてYukiを助け起こしてタッチを受ける。
動きの良くなった渡辺と、高村が激しいファイトを展開。パワーボム合戦、ラリアット合戦、そして高村のファイヤーボンバー炸裂!これをカウント2で返した渡辺、コブラツイストからさらにグラウンドコブラに移行。一歩も引かない両者。
渡辺、高村を天野の方に向かって放り投げると、「出て来い」と挑発。ストレッチ技を得意とする二人とあって、密着状態での展開となったが、最終的には天野が蹴りから欧州式のツームストンでとどめを刺した。
天野真琴 「渡辺さん、豊多摩さんの視界にわたしも入ってきたという手応えが掴めました。これから、この戦いが持続できればいいんですけれど。次は豊田摩さんとの戦いです」
高村あかね「パワーとテクニックで、キリキリ舞いしちゃったから勝てて良かったよ(笑)。ここは明るくて激しい試合が多いね。でも、あかねのエクストリームで次の試合はきりきり舞いにしてやるんだから。お楽しみはこれからだもんね!」
渡辺智美「あーあ、後輩に叱られるとはね」
ブリザードYuki「す、すみません」
渡辺智美「試合中に人が変わるのは奈美先輩にそっくりね。まあ、あのおかげですっきりしたからいいけどね。今回は負けたけど、次は負けないから」
第6試合WWPLシングル公式戦30分1本勝負
○ザ・ニンジャ(1勝2敗)
(8分50秒、片エビ固め:フライングニールキック)
●NANA(1勝2敗)
NANAの関節技を嫌ったザ・ニンジャは間合いを開けての飛び技攻撃中心に組み立て、ペ−スを握る。
結局試合の流れを引きつける事の出来なかったNANA。ザ・ニンジャのキックに沈んだ。
第7試合30分1本勝負
●南利美(KIZUNA)
(15分35秒、ドラゴン・ラナ)
○芹沢すずな
メジャー出身の南と、インディー団体のトップとして活躍をしていた芹沢。実績、名声、プロレスのキャリア…どれをとっても南が上である。しかし、格闘技を始めてからではそのキャリアが20年になる芹沢、この日はその意地を見せた。
最も長くやっていたテコンドーの技術、その変幻自在の蹴りを放って行く芹沢。南も、このスピードは簡単には止められ無い。しかし、流石は関節のヴィーナス。中段蹴りをキャッチすると引き倒して膝十字。必死にロープに逃げる芹沢。
南、そこからグラウンドで芹沢を消耗させる。が、芹沢も必死に蹴り、そしてドラゴンスープレックスや滞空式のバックドロップで攻撃していく。
とどめと南がジャーマンスープレックスを放つが、芹沢カウント2.5で返し、チキンウイングフェースロックもロープに逃げる事に成功。
起き上がった芹沢、旋風脚を二発、三発と叩きこむと爆魔赤龍脚!南が膝を付く。そして、コーナー最上段に登った芹沢、立ち上がった南に前方一回転で飛び付くドラゴン・ラナ!
これがカウント3入る。ゴングを聞いた瞬間、リング上に倒れる芹沢。一方、南はゆっくりと起きあがる。どちらかというと南の方に余裕が残っていた様子。これは芹沢の意地が勝たせたといえるだろう。
芹沢すずな「負けるつもりで挑む事は無いですけれど、それでも勝てるとは思いませんでした、正直言って。おかげで強い選手に挑む感覚、思い出しました…」
南 利美 「同い年なんですよ、芹沢とは。私たちの世代は、まだまだ健在だっていうのが見せられたんじゃないですか? 蹴りのスピードには驚きました。見えない蹴りがいくつもありましたから。今年は試合数を増やして行くつもりですから、またリングで会うこともあるでしょうし。次は、極めさせてもらいます」
第8試合NWWA世界ジュニアヘビー級シングル選手権時間無制限1本勝負
王者
○豊多摩奈美
(14分46秒、ムーンサルトプレス)
挑戦者
●神田幸子(KIZUNA)
回転の早い掌底のラッシュで体勢を崩させ、そこから組み投げ、極めていく神田。これを最小限のダメージで抑えながら反撃の機をうかがっている豊多摩。
その殺気のためか、神田押してはいても決定打となるほどの攻撃も加えられないまま時間が経過。
そしてまず仕掛けたのは豊多摩であった。神田のフックをかわして背後に回ると、バックドロップ、そして逆エビ固め。さらに引き起こしてJ.O.スープレックス…これはカウント2。
豊多摩、さらに畳み掛けようとするところに神田の真空飛び膝蹴りがヒット!後ろ向きに倒れていく豊多摩。そしてすかさず膝十字。しかし豊多摩、効いてないと言わんばかりに人差し指を振り、ロープに脱出。
一旦間合いを取って仕切りなおしに。ここから両者スピーディに攻撃を繰り出して行く。神田のアッパー掌底が豊多摩のあごをとらえるが、豊多摩はその勢いでロープにもたれると、そのリバウンドを利用しての高速ドロップキック!そしてコーナー最上段からのミサイルキックと反撃、最後に「いくぞ〜!」と掛け声をかけてからのムーンサルトプレス。長くは無かったが密度の濃かった15分の試合に決着をつけた。
豊多摩奈美「頭がくらくらします。途中からもう何が何だかわから無くなっちゃいまして…効きますねえ、あの打撃は。勝てて本当にほっとしています。まだまだこのベルトを手放したくはありませんからね。神田選手ともう一度…ですか?…シングルは、しばらくゴメンです(笑)」
神田幸子 「タフだな。格闘部門ともかなりやりあってるんだろう、豊多摩は? かなり打撃を経験してるよ。だが、手応えは掴んだ。次はKOを狙わせてもらう。まあ、どっちにしろ、これからはベルト戦は天野に任せるさ」
4月17日 兵庫県豊岡市総合体育館 日海
第1試合20分1本勝負
●須崎遥子&雅
(12分33秒、バックドロップホールド)
劉蘭花&○永田佐和子
須崎と雅は軍団こそ違えど、元は同じ暴走族の先輩後輩だけあって息はあっている。むしろ劉・永田タッグの方がチームワークは不安。
先発は須崎と劉。掴めばこっちのもの、と間合いを詰める須崎に対し、いつもながらのトリッキーな動きで劉がヒットアンドアウェイ。ペースを乱された須崎は、なんとか捕まえてボディスラムを打った後深追いをせずにタッチ。
同じスピードタイプ、リング上でまるで踊っているかのような両者の目まぐるしい立ちまわり。ここはリング慣れの差か、上手くロープリバウンドを利用した劉のニールキックが雅にヒット。
劉が流れを作り、そして永田がそれを維持するというかたちで進んでいく。一度は須崎が永田を捕らえてアイアンクローで絞り上げたが、なんとか逃げ出した永田、グラウンドで翻弄し、最後は見事なバックドロップで試合を決めた。
第2試合20分1本勝負
セラフィム・レイ&●中原千早希(KIZUNA)
(10分4秒、体固め:合体パイルドライバー)
○久保渚&水瀬沙夜
KIZUNAの中原千早希、WWPL初の試合はPWPのセラフィム・レイと組んでのタッグマッチ。
やや小柄な越境タッグに対し、日海正規軍は双方とも170センチの大型アマレスタッグ。
ハイスパート系のプロレスをするレイと、序盤から積極的に蹴り技で攻めて行く中原のタッグは、なかなか歯車の調子がよく、久保、水瀬ともに押されて行く。
しかし、パワーに勝る日海組、一度場外で体勢を立て直すと気合いを入れて反撃開始。久保が攻め、水瀬が支援するというかたちが上手くいく。水瀬が延髄斬りをクリーンヒットさせたレイはグロッキーに。
ローリングソバットで間合いを開けたレイ、なんとか中原にタッチするが、そのまま場外転落。中原、援護がなくなってしまう。
水瀬、中原と正面から蹴りあいを開始。重さで勝るも、中原はキレで上回り水瀬を追いこんでいく。が、水瀬は中原にしがみついて蹴りをひとまず止め、自軍コーナーまでつれていく。そして久保とタッチし、合体パイルドライバー!
レイ、ふらふらとカットに向かうも、水瀬に簡単に場外へほうり捨てられる。その間に、3カウントが入った。
試合ご、久保が中原を、水瀬がレイを起こして、握手を求めた。正々堂々の、若さあふれる好勝負であった。
久保渚「へへっ、なかなか楽しく試合ができたぜ!」
水瀬沙夜「さすがにいい動きですね、中原選手。また、対戦してみたいです」
中原千早希「あたしがレイさんの足を引っ張っちゃいましたね。身体の大きさを理由には絶対したくないんで、今日の負けは近いうちリベンジできればって思います。でも強いや」
セラフィム・レイ「なんか、あれだね、渚って新人っぽくないよ、大きさも無駄な貫禄も…」
第3試合西日本ヤングスター公式戦20分1本勝負
○楠梢(2勝1敗1分)
(14分10秒、四の字固め)
●ジェシー・アームストロング(1勝2敗)
打撃で押して行った楠、ジェシーのパワーにつかまって苦戦する場面もあったが、ニールキックを大車輪キックで迎撃してからドラゴンスクリュー→四の字固めの必殺パターンで勝利。
第4試合ブリザードYukiシングル5番勝負(4)30分1本勝負
●ブリザードYuki
(13分38秒、片エビ固め:ジェットスクランダー)
○高村あかね(KIZUNA)
Yukiの第4戦は、荒々しいファイトを得意とするKIZUNAファクトリーの高村あかね。
リングサイドに高村とA☆F新人王戦で決勝を争った望月が姿を見せた。望月は第3戦でYukiに勝利しているので(本人いわく『当然』)、高村にも負けは許さん、という雰囲気をまとっていた。
が、そんなことも高村は試合が始まってしまえば気にならないのか。いつも通りのファイトを展開。
Yukiはなんとか落ち着いた戦いに持ちこもうとするが、高村の机攻撃で冷静さを欠いてしまい、ますます術中にはまる。
身長差を活かしてなんとか持ち上げられる技は防いでいるYuki、ファイヤーボンバーはリバーススープレックスで返し、すぐさま袈裟固めで締め付け、ギブアップを迫る。が、これはロープエスケープ。
これがYuki最後の反撃となった。結局DDT、ダイビングヘッドバットでカウント2.8まで追い詰めた高村が、最後にダイビングセントーンからフォールし、試合終了。
リングサイドで見ていた望月、軽く頷くと無言で引き上げた。
高村あかね 「えへへへ。Yukiちゃん強いね。でも、もっちーが見てる前だったからね、負けらんないなって(笑)。あかねも経験あるけど、怒って自分を見失ったら負けだしね。ま、南道場の門下生としては関節技でギブアップはできないし(笑)。次にファイトできるの楽しみにしてるよ、Yukiちゃん!」
ブリザードYuki「色々反省点が見つかりました。これを次に活かしたいと思います。高村選手、ありがとうございました!」
第5試合WWPLタッグ公式戦30分1本勝負
松井香織&○芹沢すずな(3勝1分)
(9分56秒、ドラゴンスープレックスホールド)
●殺&望月登子(1勝1敗)
怒れるレッドドラゴン、その勢いはまだ続く。
松井を完全に脇役においやり、苛烈な蹴り、そして華麗な飛翔殺法で戦う。
望月は蹴りあいでの不利を悟ってなんとか連携攻撃で挽回を謀るが、上手く松井にカットされて分断を受ける。
その間にリング上で芹沢が殺をしとめた。
第6試合WWPLシングル公式戦30分1本勝負
●ザ・ニンジャ(2敗)
(14分45秒、片エビ固め:フィッシャーマンズDDT)
○海原マリン(1勝2敗)
冷静に組みついた海原、フィッシャーマンズ系の技で主導権を握る。
ニンジャもスピードを活かした空中殺法を展開しようとするが、上手く海原が防いで展開としては五分五分。
が、ニンジャの食らい慣れない頭から落とす技、フィッシャーマンズDDTで一気にとどめを刺したかたちとなった。
海原マリン「Sitto団がいませんでしたから、気が楽でした(笑)」
第7試合45分1本勝負
天野真琴&○神田幸子<KIZUNA>
(21分47秒、膝十字)
渡辺智美&●ディアナ・アームストロング
ディアナに対してタッグでは負けが込みそのことを意識している神田、この日はそれが良い方に働いたようだ。
先発の渡辺、天野は比較的落ち着いた展開で試合を進めていたが…
先に渡辺がディアナとチェンジすると、神田が天野に代わるようにと手を伸ばす。そして、リング上は神田vsディアナ。
ディアナ、まずはショルダータックルでぶつかると、神田はそれを受けとめるとジャブ掌打でディアナをひるませる。そして、引きずりたおそうとタックルに来たディアナに膝蹴りを叩きこむ。ディアナが悶絶するところに近付く神田だが、渡辺が後ろから羽交い締め、ディアナが一気に起き上がるとコーナーを蹴ってムーンサルトアタック。簡単にはやられない、とディアナも大きくアピールして見せる。
白熱した試合となったが、最後は意外とあっけなかった。ディアナが神田をロ−プに振り、ケンカキックを狙ったが神田は回避してストレートのカミソリ掌底を叩きこんでダウンさせ、すかさず膝十字!ディアナ、渡辺のカットを待たずしてギブアップ。
ディアナ、悔しそうに勝ち名乗りを受ける二人を見ていたが、マイクを握ると「まあ、何回もやればこういう事もあるわよね。…明日は、きっと雨ね」「雪が降ったりして」「オー、それは大変よ」と、渡辺と挑発するようなアピールをしていた。
神田、数日後に控えるNWWA世界ジュニアヘビー級シングルのタイトル戦へ向けて、いい発奮材料となったか?
神田幸子 「ピーチク言ってろ、ディアナ。負けは負けだろう。怒りじゃなく、実力で黙らせてやるよ、これからな」
天野真琴 「渡辺さんとは初めて試合をさせてもらいましたが、プロレスが上手い選手だなっていうのが感想です。今日は神田さんの試合ですから、神田さんが本来の神田さんに戻るいいスタートになったと思います。今日は、いい意味で経験を積ませてもらいましたから、明日のDIAで良い結果をだせればと思います。真の勝負は明日ですから」
ディアナ 「…あーあ、負けちゃった…」
渡辺智美 「気持ちを切り替えましょ。大切な試合、明日なんだから」
第8試合60分1本勝負
○南利美(KIZUNA)
(24分29秒、サザンクロスアームロック)
●豊多摩奈美
この所成長著しい豊多摩が、大先輩の南に挑んだ。
南、冷静に豊多摩の武器である『脚』を狙い、動きを封じる作戦に出た。
豊多摩もそれに対し、もう一つの武器『柔軟性』で耐えていたが、さすがは百戦錬磨の南。極め切る事は出来ずとも高か的な技の繋ぎで豊多摩の動きを封じていく。
豊多摩は、最近パワーをつけてきたこともあってシュミット式バックブリーカー、J.O.ボムで起死回生を謀る。そこからバックドロップに繋ぎなんとかカウント2.5までは追い詰めたものの、勝負を決する事は出来ない。
南、基本に忠実なブリッジの効いたジャーマンスープレックスから、得意のサザンクロスアームロックに。豊多摩もかなり粘ったが、ロープは遠かった。
南 利美 「豊多摩も強くなりましたね。相変わらず関節は柔らかいですから、極めにくいですし(微笑)。でも、まだまだ私も豊多摩たちの世代に場所を譲るわけにはいきませんから。大技で安易に流れを変えようとするクセさえ直れば、大日本海のエースとして磐石なものを築けるんじゃないですか」
豊多摩奈美 「今日ぐらいは勝てるかなって考えてたんですけど、まだ壁は大きいですね。もっと強くなって、また挑戦させていただいたときは…勝ちます」
4月14日 大分県竹田市勤労体育センター PWP
第1試合20分1本勝負
セラフィム・レイ&○サイフィス真美
(10分47秒、片エビ固め:ディスティニーハンマー)
華山麗子&●MACHIKO
レイと真美の2人は、すばやい動きで翻弄していく。
だが、レイに的を絞って捕らえたSitto団組、華山がバックドロップ、MACHIKOがクロスアームスープレックスと攻め立てる。
ここで真美がカットすると共に華山に延髄斬りを叩きこんで場外に追い払い、レイを救出。
MACHIKOにDDTを放つと、レイに華山を抑えさせておいてディスティニーハンマーからフォールを奪った。
第2試合西日本ヤングスター20分1本勝負
○楠梢(1勝1敗1分)
(15分17秒、キーロック)
●柊美鈴(1勝1敗1分)
全体的に押されながらも根性で返しつづけていた柊、エルボー連打からチャンスをつかむ。
ステップキック、ネックチャンスリードロップとしかけていく。しかし、スリーパーに行こうとした瞬間下から転倒させられ、腕を極められてしまいギブアップ。
第3試合日本海ジュニアヘビー級タイトルマッチ30分1本勝負
王者
○渡辺智美
(13分28秒、スクリュードライバー)
挑戦者
●NANA
※王者が3度目の防衛に成功
好調のNANAだが、渡辺もこのベルトの防衛に燃えていて、一歩も譲らない勝負。
グラウンドでは技術でNANAが上回り何度も極まりかけるが、パワーも併せ持つ渡辺、これをギリギリで回避しつつしかけていく。
お互いグラウンドではなかなか勝負がつかないと悟ったか、一度間合いをとって息を整えると、NANAは投げ技、渡辺はパワー殺法で攻撃を仕掛けていく。
先にバックを取ったのは渡辺。スクリュードライバーを狙うが、NANAはこれをくるっと回転しての膝十字で切り返し、あわやというところ。渡辺、根性でロープエスケープ。
優位に立ったNANA。とどめを刺そうとダイヤモンドカッターの体勢に入るが、渡辺これを強引に突き飛ばすとラリアット一閃!すかさずスクリュードライバーで試合を決めた。
渡辺智美「完璧!このベルト、そう簡単に手放してたまるもんですか!」
第4試合WWPLタッグ公式戦30分1本勝負
松井香織&○芹沢すずな(2勝1分)
(22秒、TKO:アルティメットドラゴンダンス)
●マスクド・ジェラシーBLACK・RX&スーパーパイレーツ(2敗1分)
先発の芹沢、開始直後にRXになんとファイアブレスをしかけ、一気に蹴りを叩きこんでいく。
慌てて救出に行こうとするパイレーツに、松井がカウンターでランニング掌底、そしてブラックドラゴンドライバーを高角度で放ち、場外へ放り出す。
その間に芹沢、ドラゴンダンス(コンビネーションキック)を叩きつけ、そしてさらに膝を付いたRXに軽い助走からそのままニーアタック。これがRXのあご先にヒット!これは、5年ぶりの公開となる「アルティメットドラゴンダンス」!崩れ落ちたRX、ピクリとも動かず。レフェリーが試合を止めた。まさに『秒殺』。会場に戦慄が走った。
芹沢すずな「…だらしないですわねえ。もっと楽しみたかったのですけれど」
松井香織「あいつらに同情するけどね、私は」
第5試合WWPLシングル公式戦30分1本勝負
○マスクド・ジェラシー1号(3勝1敗)
(15分9秒、拷問コブラツイスト)
●ザ・ニンジャ(1敗)
初めは勢い良く押していたザ・ニンジャ。しかし、いくらたっても3カウントを奪わせない1号相手に、疲れが見えてくる。
一方1号はそれが狙いだったようで、逆に徐々に動きが激しくなって行き、そしてスパイラル嫉妬ボムを出す。
これを2.5で返したザ・ニンジャだがすぐに引きずり起こされて拷問コブラで締め上げられると、返す気力はなくギブアップ。
4月9日 香川県善通寺市市民体育館 PWP
第1試合20分1本勝負
セラフィム・レイ
(8分29秒、両者リングアウト)
雅
開始直後にお互いのドロップキックが空中で激突。この一撃目は相打ちだったが、即座に起きあがった両者再びドロップキック。この意地の張り合いは6発目、錐揉み式に切り替えた雅が競り勝ち、レイをコーナーまで弾き飛ばした。
さらに串刺しドロップキックを叩きこんだ雅、一気に試合のアドバンテージを握る。
だが、レイは雅の回転手刀をかわしてアームホイップから場外に蹴落とし、トペ・スイシーダを食らわせる。ほぼノックアウト状態にしたレイ、悠々とリングに戻ろうとする。が、雅なんとか起きあがり、文字通り足を引っ張って引きずり落とす。そのまま両者リングアウト。
雅「ただ負けるのは悔しいからね」
セラフィム・レイ「む〜、勝てた試合だったのに〜」
第2試合西日本ヤングスター公式戦20分1本勝負
●楠梢(1敗1分)
(14分8秒、スモールパッケージホールド)
○華山麗子(1勝1敗)
ゆっくりとした立ちあがりから、極め技中心に楠が攻めて行く。
それでも華山、場外に逃げて息を整えると噛み付き、目潰しなどしたい放題。楠はこれにすぐに対応して掌打や裏拳で反撃。
互角の展開から動きが止まる。お互い組みついたところに華山が膝蹴り、ヘッドバットで楠の動きを止めるとくるっと丸め込んで3カウント。
第3試合日本海ウェルター級タイトルマッチ30分1本勝負
王者
●水瀬沙夜
(15分56秒、体固め:垂直落下式リバースDDT)
挑戦者
○MACHIKO
最初のレフェリーチェックで出るわ出るわ、MACHIKOの凶器。栓抜き、フォーク、鋏、毒霧の袋、油、メリケンサック、鉄扇…どこに入っていたのかと言うほど。だが、それだけの意気込みがあったと言うことか。
この凶器の山を見て水瀬が警戒していたため、奇襲も出来ないまま開始のゴング。
正攻法で行くしか無くなったMACHIKOだったが、これが意外にいい試合となった。
体格で勝る水瀬に、しかしMACHIKOは基本通りの動きで挑む。意外にと言っては悪いが、打撃、グラウンドでも一歩も引かずに戦う。
水瀬がジャーマンスープレックス、紫電改、抱え式バックドロップホールドと攻めこめばMACHIKOはDDT、クロスアームスープレックス、そしてダブルリスト・アームサルト。お互い得意技を繰り出すも勝負は決まらず。
攻めあぐねた水瀬に対し、MACHIKOは不意をつく地獄突きから背後に回って垂直落下のDDT!これが決まりてとなった。
ベルトを手渡されたMACHIKO、初のシングルタイトルとあって思わず涙ぐむ。
MACHIKO「単純に、嬉しい…」
第4試合WWPLタッグ公式戦30分1本勝負
マスクド・ジェラシーBLACK・RX&●スーパーパイレーツ(1敗1分)
(18分25秒、体固め:クノイチボム)
○殺&望月登子(1勝)
空中戦を得意とするこの絡みの中で、最も目立った動きをしたのはヘビー級の殺。
ペンデュラムバックブリーカー、フライングショルダーアタックとRXを集中攻撃。パイレーツには間合いを取られて攻めあぐねるが、望月が背後から襲撃をかけ、一気に乱闘状態に。
このなか、殺がトップロープからのダイビングニールキックでパイレーツを追い払い、試合権利者のRXを担ぎ上げてランニングサムライボム!これで試合が決まった。
第5試合30分1本勝負
サイフィス真美&○松井香織&芹沢すずな
(19分26秒、ジャパニーズレッグロールクラッチ)
●渡辺智美&ディアナ・アームストロング&氷縞和泉
サイフィス真美、PWPの大先輩ダブルドラゴンと組んでの6人タッグマッチに挑む。
ダブルドラゴンのサポートがあるというのは気が楽なのか、真美は序盤から積極的にせめていく。渡辺には飛び技を、ディアナにはメキシカンストレッチを中心にしかけてペースを握る。
だが、日海も負けてはいない。無差別級チャンプの氷縞が存在感を放つ。蹴りの連射で真美を叩きのめすと、芹沢との激しい打撃戦から足を捕まえて引き倒し、グラウンド戦といい動きを見せる。
だが、松井がカットに入ってダブル旋風脚で氷縞を追い払い、流れを引き戻す。芹沢が氷縞と睨み合い、真美とディアナが場外でもみ合う間に松井がブラックドラゴンドライバーから固め技で3カウント。
第6試合WWPLシングル公式戦30分1本勝負
○マスクド・ジェラシー1号(2勝1敗)
(8分41秒、スパイラル嫉妬ボム)
●NANA(1勝1敗)
乱入しようとする他のメンバーを自ら制し、1対1を望んだSitto団総帥、1号。
乗りに乗っているNANA、果敢に腕ひしぎや膝十字を狙って突っ込む。一度は完全とも思える形でぶら下がり式の腕ひしぎを極めたNANA。しかし、1号は極められたまま持ち上げるとコーナーポストに叩きつけ、オクラホマスタンピートやダイビング嫉妬プレスで攻め立てると、引っこ抜いての強烈なスパイラル嫉妬ボム!
半失神状態まで追いこまれたNANA。返せるはずも無くゴングを聞いた。
1号は、「くくく、これが我が実力だ」と言い残して引き上げた。
4月7日 愛媛県テクスポート今治 PWP
第1試合20分1本勝負
セラフィム・レイ&○サイフィス真美
(13分8秒、片エビ固め:アカシックバスター)
●ジェラシーレディ&マスクド・ジェラシー1号
レイを集中攻撃に走るゲルSitto団だが、真美を無視したことが裏目に。
背後から蹴りたおされて分断されたSitto団、レイと真美のサンドイッチレッグラリアットなど初タッグにしては良い動きに翻弄されてしまう事に。
最後は真美得意のアカシックバスターが決まった。
第2試合西日本ヤングスター公式戦20分1本勝負
△楠梢(1分)
(時間切れ引き分け)
△水瀬沙夜(2分)
グラウンド中心の玄人好み的展開。パワーで勝る水瀬だが、楠は何とかこれをしのぎきる。
スタミナの削りあいになったが、結局お互い決定打を欠いて時間切れ。
第3試合DJジュニアタッグリーグBブロック公式戦
○マスクド・ジェラシー2号&BLACK・RX
(5分49秒、体固め:リバースDDT)
●竹内亜紀&武田晴花<WARAS☆R>
自称アイドル・武田晴歌と、アイドルを敵視するSitto団の関係に注目が集まる中、相変わらず試合前から先発でもめる武田と竹内。
竹内 「出よりましたな、アイドル・バスター!」
武田 「いや〜ん、私かわいいアイドルだから、目の敵にされちゃう〜」
竹内 「コキなはれ! ほな、先発がんばってな。」
武田 「ちょっと待ちぃ! たまには先発、譲ったげるしー。」
竹内 「コラぁ! 相手がコワいと見てウチに押し付ける気かい!」
武田 「いや〜ん、見せ場を作ってあげようっていう友情よん・・・おわぁ!?」
いつの間にかゴングが鳴っているなか、しびれを切らした場外からセコンド陣がイスで武田、竹内を殴打して場外へ連行。BLACK、2号も加わり、武田&竹内が早くも場外乱闘でボコボコにされる。
特に逃げそこねた竹内は、2号の場外ブレンバスター、BLACKの場外バックドロップをくらって早くも半KO。持ち前の逃げ足の早さで一度は客席後方に身を隠した武田も、結局見つかりイス攻撃の餌食にされ、リングに引っ張り出される。
しかし武田、2号の攻撃を地獄突きで切り返すとすぐさま竹内にタッチ。結局試合は2号がダメージの残る竹内にリバースDDTを決めてあっさりピンフォールして終了。もちろん同時に場外では武田がSitto団に集団ストンピングを浴びていたのであった。
2号あはははははは。弱い弱い!」
武田「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・死んだ。。。」
第4試合DJジュニアタッグリーグCブロック公式戦
篠原みずき&小川ひかる<WARS☆R>
(13分39秒、片エビ固め:延髄斬り)
望月登子&ザ・ニンジャ
連携もカットも最小限しか出さないといった、ストイックなプロレススタイルで戦っているWARS☆Rの小川と篠原。
しかしこの日の相手は試合巧者の忍者マスターズ。ニンジャと小川の先発となったが、にらみあいのなか背後から望月がトリッキーな三角飛び延髄蹴りで死角から飛び込んで小川を倒す。これで試合は忍者マスターズペースに。いわゆるジュニア的なめまぐるしい展開は不慣れな篠原も要所要所でカットされまったくペースをつかめず。
小川も6分過ぎにはフェースクラッシャーからのストレッチプラムといった得意のパターンでニンジャを追い込むが、うるさい望月がカットに入って決め手にはならない。
10分を過ぎてからは望月とニンジャが篠原を捕らえる試合展開。12分過ぎには望月、ニンジャの連続裏投げから、望月がモンゴリアンチョップを篠原に放つ。一歩もひるまぬ篠原も望月に掌底ラッシュをかけて応戦するが、背後からニンジャのフライングニールキックをモロにくらってダウン。最後はニンジャが起き上がりざまに延髄斬りを決め、3カウントを奪った。
これで忍者マスターズは勝ち点8をマークし、ブロック2位以上に王手。残る13日DIA千葉大会での越後&香月戦が大一番となった。
望月登子「ふん、一昔前のジュニアのトップも、私らにかかったら過去の遺物ね」
ザ・ニンジャ「盛者必衰の理…」
望月登子「次は私達の世代がジュニアのトップに立つ!」
第5試合WWPLタッグ公式戦30分1本勝負
松井香織&芹沢すずな(1勝1分)
(時間切れ引き分け)
ディアナ&氷縞和泉(2分)
今月は引き分け月間か?
松井のランニング掌底、ディアナのブレイジングチョップ、芹沢・氷縞の蹴りの応酬と、激しい打撃戦から幕を開けた試合。
この日はお互いが相手を良く見ており、ここぞというタイミングでの必殺技を防ぎつつ戦っていく。
それでもディアナが松井に対してリバース・ゴリー・スペシャル・ボムを何とか決めるが、これが時間切れでカウント3入らず。
第6試合WWPLシングル公式戦30分1本勝負
●豊多摩奈美(2勝1敗)
(12分45秒、体固め:雪崩式ダイヤモンドカッター)
○NANA(1勝)
この試合でもNANAのサブミッションが冴え、きれいに決めていくが豊多摩はこれを耐えてはスープレックスで反撃していく。
バックドロップ、ジャーマンスープレックスと攻め立て、とどめを狙ってコーナーに上る豊多摩。これを背後からNANAが急襲、形は崩れながらも雪崩式の腕ひしぎ。が、やはり崩れていたせいでロープが近く、ロープに逃げることが出来た豊多摩。
豊多摩がJ.O.スープレックス狙いでNANAの腕を捕まえたとき、NANAはコーナーに豊多摩を投げつけることで回避、そのまま串刺しドロップキックを放つと、豊多摩をコーナーの上に。雪崩式腕ひしぎの準備か。
少し間合いを開けて駆け寄るNANAに、豊多摩はカウンターでボディアタックをしかけるが、これを読んでいたのはNANAの方。突っ込んでくる豊多摩の頭をキャッチすると、ダイヤモンドカッター!豊多摩、自分で飛んだ勢いが加わっているのでこれが大ダメージ!
すかさず抑えこむNANA。豊多摩、何とかブリッジをするもののカウントが3、はいった!
NANA、大物食いの意地を見せ、豊多摩から金星を奪取!!
豊多摩奈美「まさか、あんなのを待ってたなんて…今回はしてやられましたね…」
4月6日 岡山県倉敷山陽ハイツ体育館 PWP
第1試合15分1本勝負
●セラフィム・レイ
(9分19秒、ヘッドロック)
○永田佐和子
組み合ってからのヘッドロック、ドロップキック、ロープリバウンドからのショルダータックルと、プロレスラーとして叩きこまれた基本的な動きを再確認するかのように攻める永田。レイもそれに付き合い、序盤は派手な動きを封印。
徐々にスピードに乗った動きを見せるレイ、フライングメイヤーから脳天にエルボーをおとし、起きあがったところにロコモーションダブルアームスープレックス。5度繰り返して片エビ固めに入るが、カウントは2。
永田、ハンマーラリアットを直撃させてレイにダメージを負わせ、グラウンドに持ち込んでスタミナも削っていく。先ほどのロコモーションの疲れもあってか、レイの動きが鈍ったところをヘッドロックに捕らえてギブアップを奪った。
永田、久々の白星。
第2試合西日本ヤングスター公式戦20分1本勝負
○ジェシー・アームストロング(1勝1敗)
(11分1秒、メキシカンSTF)
●華山麗子(1敗)
パンチからバックドロップに入ろうとした華山だが、ジェシーの目潰しが炸裂。直後のパワーボムは耐えたが、結局メキシカンストレッチにタップ。
自分が得意とする反則攻撃にやられてしまった華山は怒り心頭、ジェシーにつかみかかるが望月ら他の忍者マスターズのメンバーに追い払われてしまった。
第3試合30分1本勝負
スーパーパイレーツ
(無効試合)
海原マリン
いつに無く殺気立つゲルSitto団、セコンド陣総出で海原に殴る蹴る、水を掛ける、椅子で叩く、嫉妬ファイヤーを浴びせるなどしたい放題。海原のセコンドの柊美鈴がなんとか助けに行こうとするも、新2号に額を割られて戦線離脱。
そこに、駆け込んできた人影が蹴りやフェイスクラッシャーをゲルSitto団に浴びせていく。不意を突かれたゲルSitto団、リング場から追い払われる。そして、海原に「大丈夫?」と声をかけてマイクを要求したその選手は、次の試合に「X」として登録されていた第1次PWP出身選手、サイフィス真美!「PWPのリングに、サイフィス真美、帰ってきました!」と挨拶すると、第1次からのファン層がわっと沸く。長らくメキシコに行っていたが、今回の再興を聞いて戻ってきたと挨拶したサイフィス真美、ゲルSitto団に対し「あたしが帰ってきたからには、PWPのリングで大きな顔はさせないからね!」と指を突きつける。
新1号が「ふはははは、面白い!では、それが口だけではないことを試合で見せてもらおう。石黒!」と、真美のデビュー戦も勤めた先輩石黒翔子を呼びこむと、第4試合のゴングがなる!
第4試合30分1本勝負
○石黒翔子&スーパーパイレーツ
(15分38秒、ノーザンライトスープレックスホールド)
●サイフィス真美&海原マリン
結局先ほど無効試合になってしまったパイレーツ、海原も交えてのタッグマッチ。
目まぐるしい展開の中、勢いのある真美の動きが光る。パイレーツをレッグラリアットで弾き飛ばすと、すかさずコーナーポストに登ってダイビング延髄ニー!石黒に対してはネックブリーカーや場外乱闘のときには宇宙人トペ・コンヒーロなど、ペースを握る。
しかし、海原が抑えている石黒に対して放ったフライングニールキックは回避され、海原に誤爆!これで一気に流れが変わった。2人同時のフェイスクラッシャーから、パイレーツの延髄斬り、そしてそのまま倒れることを許さず北斗原爆固め!ベテラン勢の受け流し、試合操作の前に惜しくも日本再デビューは敗戦してしまったサイフィス真美。しかし、新たな戦士を迎え入れてさらにWWPLはヒートアップすることだろう。
第5試合DJジュニアタッグリーグCブロック公式戦
○楠梢&NANA
(14分26秒、足四の字固め)
●篠原みずき&小川ひかる<WARS☆R>
公式戦緒戦のvs富山・本田戦では戦慄の秒殺を見せた小川ひかる&篠原みずきのWARS☆Rタッグ。
リングをWWPLに変えたこの日は、小川は普通のプロレススタイルだったが、篠原はあくまで打撃や投げ、関節技を中心とした試合を展開する。
しかし、関節や投げ、打撃を得意とするNANAと楠がこのスタイルを受けて立ち、特に篠原とは関節の取り合いやポジションの奪いあいを中心とした攻防を見せる。実力ではやはり一枚上の小川だが、NANAがビクトル式膝十字、楠も掌打の連打から得意のスピニングバックナックルを決めるなど、一歩も引かない勝負を展開。
そして特に目立ったのが、ともに打撃を得意とする篠原と楠の意地の張りあい。掌底、蹴りなどをひたすら打ちあう攻防で観客を沸かせた。
最後は楠が篠原にドラゴンスクリューからの足4の字固めを決めてギブアップを奪い勝利。真っ向勝負を制した。
第6試合DJジュニアタッグリーグBブロック公式戦
○リタ・モレナ&ディアナ・アームストロング
(3分10秒、ロメロスペシャル)
●竹内亜紀&武田晴歌<WARS☆R>
WARS☆Rのファイアーダンシングチームの武田&竹内組が、ディアナ&リタに挑む図式……だったはずの一戦。
しかし、先発の竹内が早々に攻め込まれ、リタにスープレックス連発をくらって大ピンチ。
竹内 「武田はーんっ、アシストや、アシストしてんかっ!」
武田 「ごめん。今朝、スタートアップおみくじで『大凶:初対面の人ととっくみあいになって痛い目に遭うかも』って出たの……だから、今日は出られない。ゆるせ、竹内」
竹内 「……は?」
そうこうする間に、ディアナのテキサス・クローバーホールドが竹内に決まる。
それでもカットに入らない武田だが、セコンドの関口に蹴りこまれてリングに転がり、ディアナの顔面にヘッドバット(というか衝突)。
ディアナ「……やってくれたねっ!」
怒りのディアナがデスバレーボム、続いてリタとの合体パイルドライバーを決めて、武田、あっさり場外へエスケープ。その直後、リタのロメロスペシャルが竹内に決まってギブアップを奪取。結局、わずか3分ちょっとで試合は終わってしまった。
リタ・モレナ 「ま、今日は余裕だったね。残る1戦! ナガタとサクラの首はあたしたちが獲る!」
ディアナ・アームストロング「待ってなさいよ、元世界ジュニアチャンプ達!」
武田晴歌「おみくじ、当たったね…」
竹内亜紀「プロレスなんやから、とつくみあいになって痛い目にあうのは当たり前やおまへんか! このアンポンタン!」
(DJタッグリーグの記事はDIA JAPANのdaiya◆K・たにさんによるものです)
第7試合WWPLタッグ公式戦30分1本勝負
松井香織&○芹沢すずな(1勝)
(11分51秒、片エビ固め:爆魔赤龍脚)
ケルビム伊藤&●ダイナマ伊藤(1敗2分)
連携で戦おうとする伊藤姉妹を、ダブルドラゴンが上手く分断。
スタミナのある松井が長くリング場で戦い、破壊力のある芹沢がアシストしながら、控えている方を場外に連れ出して蹴りでダメージを負わせていく。
そこそこ動きが良かったケルビム、松井にペンデュラムバックブリーカーからロープに上ってダイビングニーを狙うが、芹沢がエプロンから近付いて抑えると、松井がすぐさま起きあがって雪崩式ドラゴンスクリュー、そして膝十字!これは決まったかと思われたが、ダイナマが場外から椅子を放り投げて松井にヒットさせ、この場はしのぐ。
その後しばらくして何とか交代した伊藤姉妹。ダイナマのスプラッシュマウンテンが芹沢に炸裂し、カウントが入る。ケルビムがカットさせじと松井に向かうが、カウンターの掌底で阻まれ場外に転落。すぐさま松井がダイナマを蹴りカットし、天殺黒龍掌を直撃させる。さらに、ダイナマを引き起こしたところに芹沢がスワンダイブ式のニーアタック!崩れ落ちるダイナマを素早くフォールした芹沢。そのまま3カウントのゴング。
第8試合WWPLシングル公式戦30分1本勝負
○豊多摩奈美(2勝)
(16分37秒、豊多摩式パロスペシャル)
●マスクド・ジェラシー1号(1勝1敗)
「今月こそシングルタイトルは我がSitto団がいただく!」「先輩、今はゲルSitto団です!」というショートコント?のあとに始まった公式戦。
強烈なビンタ合戦から、新1号の太い腕によるラリアットが炸裂。豊多摩の体が一回転してマットに叩きつけられる。この破壊力に会場の豊多摩ファンから悲鳴も。
この日は「強い1号」が見られた試合。反則攻撃は最小限に抑え、拷問コブラツイスト、フライング嫉妬チョップ、ダイビング嫉妬プレスと得意技で押しこむ。豊多摩もミサイルキック、エルボースマッシュと反撃するが新1号のタフさの前には焼け石に水。
しかし、新1号に拷問パイルドライバーの体制に持ち上げられた瞬間、頭を足で挟み込んで、珍しくヘッドシザースホイップで放り投げたところから挽回。
ローリングクレイドルホールドがカウント2.5で返されると、初公開の背中合わせにかけるパロスペシャルを極めてギブアップを奪った。
4月3日 宮崎県佐土原町立体育館 南海
第1試合15分1本勝負
△片岡望
(時間切れ引き分け)
△霜倉杏子
霜倉が優勢に試合を運ぶが、決定打に欠き時間切れ。
第2試合15分1本勝負
○カルラ石神井
(9分17秒、ムーンサルトプレス)
●華山麗子
小気味良い動きでカルラが終始ペースを握って勝利。
第3試合西日本ヤングスター公式戦20分1本勝負
△水瀬沙夜(1分)
(12分59秒、両者リングアウト)
△柊美鈴(1勝1分)
柊の場外へのエルボー・スイシーダでノックアウト状態の水瀬だったが、一緒に柊も目を回してしまう。
結局、お互いがなんとか戻ろうとしながら足を引っ張り合って結局両者リングアウト。
第4試合ベストタッグ・オブ・JOタイトルマッチ45分1本勝負
暫定王者
●NANA&芹沢すずな
(6分41秒、腕ひしぎ逆十字)
挑戦者
○MACHIKO&石黒翔子
ゴング前の奇襲で芹沢を捕まえたゲルSitto団、2分ほど凶器や椅子でたこ殴りにした後、石黒がスタンガンを持ち出し、芹沢に押し付ける。一度大きく体を跳ねさせて動かなくなった芹沢をニュートラルコーナーに手錠でつなぎとめ、あとは2人がかりでNANAを徹底的にいたぶる。
大ブーイングの中、最後はNANAの得意技をリング中央でしかけ、ギブアップを奪った。
MACHIKO「ま、もらえる物はもらっとくわね」
芹沢すずな「…久しぶりですね…『怒り』という感情は…」
第5試合WWPLタッグ公式戦30分1本勝負
ディアナ&氷縞和泉(1分)
(時間切れ引き分け)
ケルビム伊藤&ダイナマ伊藤(2分)
ディアナが攻めこまれるシーンが目立ったが、伊藤姉妹相手にたびたび敗北を喫しているディアナ、意地を見せて耐えきる。
結局時間内で勝負はつかず。
第6試合WWPLシングル公式戦30分1本勝負
○豊多摩奈美(1勝)
(11分45秒、J.O.サイクロン)
●海原マリン(2敗)
最近にしては珍しく動きが悪かった豊多摩、海原のフィッシャーマンズスープレックスホールドでカウント2.5まで追い詰められた。
しかし、伝家の宝刀を繰り出すことで貫禄の勝利。
4月2日 鹿児島県河内市太陽パレス ホーム:南海
第1試合20分1本勝負
●霜倉杏子&カルラ石神井
(9分54秒、片エビ固め:カウンターキック)
○片岡望&華山麗子
片岡の打撃を余裕で捌いていた霜倉だが、華山が背後からイスで叩きつけ、片岡に向かって振ったところに片岡のカウンターキックが直撃。
第2試合西日本ヤングスター公式戦20分一本勝負
●ジェシー・アームストロング(1敗)
(12分19秒、スリーパーホールド)
○柊美鈴(1勝)
パワー、スピードで勝るジェシーが一方的に押していくが、根性で柊は耐え忍ぶ。
なんとかランニングエルボーを叩きつけることで流れを引き寄せた柊、スリーパーをしかけると、ジェシーあっさりギブアップ。根性の差が勝敗を分けた。
第3試合D−JジュニアタッグリーグCブロック公式戦
●グラン陽子&富沢レイ<善日本女子>[勝ち点2]
(20分11秒、片エビ固め:サンドイッチフライングニールキック)
○望月登子&ザ・ニンジャ[勝ち点6]
ホームリングとなる忍者マスターズが、善日本女子の富沢レイ&グラン陽子を迎え撃つ形となる一戦。
10分過ぎまでは地力に勝る善女組ペースとなる。特に5分過ぎからは一方的に善女側が押しまくる展開。8分には陽子のノーザンライトスープレックス、富沢のスコーピオンデスロックが相次いでニンジャに決まる。カットに入った望月も合体ブレンバスター、合体パイルドライバーを浴びて場外へ転倒。
ここで勝負を決めようとした陽子がニンジャを必殺・グランDDTの態勢に抱え込む。ところが、ニンジャが力づくで振り払って陽子を投げ飛ばし、フライングニールキックをクリーンヒット! ここからニンジャ&望月がペースをにぎり、富沢&陽子を攻め込む。
それでも粘る善女組は、15分過ぎ、富沢がニンジャにストレッチプラムを決めてギブアップを迫る。しかし、ここでも望月が陽子のカットを強引に振り払ってカット。
18分過ぎ、望月が陽子にシュミット式バックブリーカーから三角飛び回し蹴りを決めてフォール。富沢がカットするが、直後に望月が必殺の三角飛び延髄斬りを富沢に浴びせて場外にたたき落とす。同時にニンジャが必殺のフライングニールキックを陽子にヒット。
最後はふらふらのグラン陽子にニンジャ&望月がサンドイッチフライングニールキックを浴びせて望月がフォールし3カウントを奪取、公式戦3勝めを上げた。一方の善女組にとっては痛い黒星となった。
ザ・ニンジャ「グレイト!これでより我々の実力が認められるだろう」
望月登子「メジャーもインディも関係無い!誰だろうと私達は、勝つ!」
富沢レイ「……チキンウイングアームロック……」
グラン陽子「痛たたたた! 堪忍や堪忍や!」
島津七瀬「それ、何のネタですか?」
富沢レイ「せっかく七瀬ちゃんにセコンドに来てもらったのに、また負けちゃって御免ねぇ」
グラン陽子「(関節が決まって悶絶死)」
島津七瀬「このまま残り全部、負けたりして……」
(記事内容はdaiya◆K・たにさん、富沢、陽子、七瀬のコメントは井手たかしさんに協力をお願いしました)
第4試合WWPLタッグ公式戦30分1本勝負
マスクド・ジェラシーBLACK RX&スーパーパイレーツ(1分)
(10分29秒、両者リングアウト)
ケルビム伊藤&ダイナマ伊藤(1分)
入場と同時に伊藤姉妹に飛びかかったSitto団、場外乱闘に引きずり込む。
セコンドのジェラシーレディ、2号も手伝って伊藤姉妹を抑えこみ、リングに戻らせないようにする。
はじめの危機はしのいだ伊藤姉妹、リング上で反撃。が、これもゲルSitto団は執拗に場外に落とそうとする。
再びの場外乱闘はとうとうつかまってしまった伊藤姉妹。だが、なんとかカウントぎりぎりでリングに戻ろうとするパイレーツにダイナマ伊藤がラリアットを決めて弾き飛ばし、両者リングアウト引き分けとなった。
第5試合WWPLシングル公式戦30分1本勝負
○マスクド・ジェラシー1号(1勝)
(4分49秒、踏みつけフォール:拷問パイルドライバー)
●海原マリン(1敗)
海原のセコンドにはNANAが付き、Sitto団に対して目を光らせている。一方ゲルSitto団も乱入する気まんまんでリングサイドにたむろする。
やはり乱戦となり、総出で海原を滅多打ちにするゲルSitto団。NANAもお盆片手に、他の南海の若手と共に加勢するがこうなったときのSitto団は強し。
えげつない拷問パイルドライバーで試合終了。