2月5日(日) 長野県松本市総合体育館
第1試合15分一本勝負
坂本ジュリア vs コットン環×
8分11秒、オースイ・スープレックス・ホールド
 若手同士のシングル戦。坂本はドロップキックとボディスラムで、環はローリングソバットとアイアンクローで、共に少ない技での試合構築をしていく。体格とパワーに勝る環によってスタミナを奪われる坂本。そこにボディへローリングソバットを受けた坂本は、思わず尻餅をついてしまう。そこへ環のフィニッシュホールド、インフィニティドライブが放たれる。直撃を受けた坂本だったが、フォールはロープに手が届いたために何とか負けずにすむ。位置の確認が甘かったと環の表情に苦い色。ならばと坂本を引き起こす環だが、坂本はその手を取りつつ環の背後に回り、あっという間のオースイ・スープレックスで押さえ込む。環はカウント3直後に肩を上げるも、確かにレフリーの手はマットを叩いた後であった。

コメント:
第2試合

カエデ
vs 沢田ちひろ×
長宗我部美幸
12分48秒、スクールボーイ
 長宗我部はこの試合、試合のコントロールを沢田に任せて自分はフォローに(それも姑息なフォローではなく正統派のフォローに)回る。雅とカエデの速い動きに目を回し掛けた沢田だが、それでも自分の得意な部分で勝負と一気に組み付いてグラウンドへ。雅の膝を固めたり逆エビで腰を攻めたりと、その動きを奪う作戦。しかし勝負を焦ったか、放ったE・オレンジスプラッシュはカエデの剣山に迎撃されてしまう。腹部を押さえて動きが止まった沢田を、カエデが素早くスクールボーイで丸め込んで3カウント。

コメント:
第3試合タッグマッチ30分一本勝負
青柳つかさ
MARINA
vs 刹那×
華山麗子
12分5秒、体固め:無双乱舞
 正規軍は巻き返しを図りたい。特に中堅どころとされているレスラーの多い正規軍、当面の敵はブラジェネである。しかしそう簡単に刈られるわけにはいかないブラジェネ。青柳と刹那が打撃とパワーでバチバチとぶつかり、MARINAと華山がジュニア同士のテンポよい試合を展開する。華山がレフリーのブラインドをついて青柳の目に指をいれ視界を奪うと、そこに刹那の強烈なキングコングラリアットが炸裂。これで終わったかと思われたがエプロンにいたMARINAがスワンダイブのヘッドバットで青柳をフォールしている刹那に降りかかり、カット成功。このカットでダメージを負った刹那に、青柳が逆襲の無双乱舞で蹴り倒して逆転勝利。

コメント:
青柳つかさ「今日はMARINAがいい感じだった。この調子で頼みたいところだね。期待してるよ」
第4試合6人タッグマッチ30分一本勝負
ラブリーベル
スペル・ティグレス

セラフィム・レイ
vs 久保渚×
オリビア
デビル・メイガス
11分14秒、バイブル
 無差別タッグのベルトを失い、勢いを落としかねないトリコロール。ここでしっかりとアピールして健在を証明したい。一方ブラジェネも元王者組を倒せば大きなアピールになる。そのため、序盤から激しいぶつかり合いとなった。早々にレッドボックスを持ち出したブラジェネは、シングル王者ラブリーベルをめった打ち。しかしベルはフロントキックでボックスごとオリビアをはじき飛ばし、そこにティグレスとレイが駆け寄っての乱戦となる。入り乱れての攻防が続く中、試合を決めたのはレイ。久保のラリアットを回避しつつ飛びつくと、高速の回転十字固めバイブルでフォール。ティグレスがこれに覆い被さるようにフォローしてさらに抑え込み、久保から3カウントを奪った。

コメント:
スペル・ティグレス「ここでモチベーション下げてられないからねっ。タッグで足引っ張っちゃった分、気合入れてベル様をサポートしていきますよっ」
第5試合6人タッグマッチ30分一本勝負
REIKO
×MACHIKO
鬼姫結梨花
vs 川部雪江
カーシャ・イワノヴナ
香取梢
18分14秒、高角度脇固め
 タッグ王者となった鬼姫結梨花が、ベルトを担いで入場。姉である川部雪江を挑発してみせる。そこで川部は先発を買って出ると、鬼姫に出てこいとアピール。狙い通りに川部との先発戦に持ち込んだ鬼姫だが、ファーストコンタクトの腕の取り合いではやはり川部が一歩上。何も出来ないままスタミナを消耗させられた鬼姫は、ロープワークからのドロップキックで反撃すると、サイキックやストンピング、エルボーと接触を短くする。そして深追いせず、MACHIKOと交代していく。
 昨年カーシャに何度も苦杯をなめさせられたREIKOはカーシャを集中攻撃。しかしカーシャもサンボのサブミッションを中心に素早く反撃し、一進一退の攻防。ところがカーシャが腕十字を仕掛けて隙の出来た瞬間、MACHIKOがスライディングキックをカーシャに放つ。そしてREIKOとともにカーシャの腕を左右から固めると、その背中に鬼姫が乗っかり、屈辱アピール。
 中盤まで目立てなかった香取が13分過ぎから動きを見せる。手の内をよく知る鬼姫をDDT連発からヘッドロックで動きを止め、体重差で押し返され鬼絡みを受けたところはカーシャがうまくカットし、合体ブレンバスターで放り投げる。流れを掴んだ正規軍は、最後川部がMACHIKOを得意の脇固めでギブアップさせた。
川部雪江 「MACHIKOさん、どうせファニーウイングスに行くなら最初からいっておけばよかったのに。下手に私と組んでいたから、動きが読めますよ。技能賞が聞いて呆れます」
MACHIKO 「いえいえ、過去の技能賞受賞経験者様相手に初受賞の私などとてもとても及ぶところじゃございませんわ。少なくとも、だた極めるだけの技能はね。でも私があんたに負けてるのは、サブミッションと、人気と、カリスマと、才能くらいでしょ。あと実績? 他は私が上なのよ」
川部雪江 「他っていわれましても。キャリアと、年齢と、バストサイズくらいですよね、確か。…よせて上げていただけでしたっけ?」
MACHIKO 「ったく、謙遜の通じない子ね。全部私が上っていいたいところを譲ってあげたのが分からないのかしら」
川部雪江 「はあ、言いたいだけで言えないだけですし…特に実績と人気?」
鬼姫結梨花 「はいはいはいそこまでそこまで。お姉ちゃんに口でやられてどうすんのMACHIKOさん。まあ私が先にベルト取っちゃって気分悪いのは分かってるけどさー。せっかくだから、REIKOさんとMACHIKOさんでジュニアタッグのタイトルでも狙ってみたら?」
MACHIKO 「ジュニアタッグ? うちにそんなベルトは…あ、そうか、うちのベルトじゃなくて」
鬼姫結梨花 「そーそー。今どこにあるんだか知らないけど、うちとDIAが昔共同で設置したベルトがあるじゃないですか」
REIKO 「環太平洋タイトル…ね。ふん、そうね、ジュニアタッグも作るだけは作ってあったはずだから、探せばうちの関係者かDIA関係者かが持ってるでしょ。倉庫で埃をかぶってるかもしれないし、せっかくだから日の当たるところに引っ張ってきてやりましょ」
MACHIKO 「そうね、じゃあこうしましょう。ジュニアタッグベルトが見つかったら、王座決定戦を開催するわ。もちろんREIKOと私は参加。参加が4チーム以上ならトーナメントね。決定!!」


コメント:
川部雪江 「…勝ったの、私達ですよね。なんで最後ファニーウイングスが目立つんですか…。こうなったら正規軍からもちろん参加させます。カーシャさんがよければですが、カーシャさんとMARINAちゃんで行ってもらいたいです。どうでしょう? ダブルドラゴン門下同士、息は合うのではないかと」
カーシャ・イワノヴナ 「そういうことでしたら、異存はありません。MARINAちゃんにもいい経験になるでしょうし…ところで、タッグもですけど環太平洋ジュニアシングルのほうのベルトもどこへ行ったんでしょう? そっちもそっちで気になるところなんですが」
第6試合タッグマッチ30分一本勝負
△豊嶋奈美
ソーニャ
vs 高村あかね
望月登子△
時間切れ引き分け
 豊嶋と望月、共に無差別シングル奪還を目指す2人。その2人が12日の興行で挑戦権を得るためのシングルで激突する。その前哨戦となったこの試合は、共に今のうちに有利な一歩を踏み出すためにいきなりフルスロットルで襲いかかる激戦となった。自分以外に望月を倒されたくない高村、無差別シングルへの色気を捨てているはずもないソーニャとそれぞれのパートナーの思惑も重なり、リング内外を問わずのぶつかり合い。お互いフィニッシュホールドを切り替えされて決めきれず、また決まっても返していく。そして豊嶋が望月に対してJ.O.サイクロンの体勢に入ったところでなんと30分時間切れのゴング。豊嶋も望月も、激しく息をつきながらその目には闘争心の炎が消えることなく揺らめいている。その勢いのままマイクで互いの覚悟を叩きつけ相、同時にリングを去った。
望月登子 「この程度で倒れるかよ! もう一度ベルとやるまで、シングルで決着つけるまで、倒れてたまるか!」
豊嶋奈美 「あの青いベルトは私のベルトなの。悪いけどあなたには渡せないわ。一度取られたあなたにしっかり雪辱を果たしてから、堂々とあのベルトに挑戦し、そして奪ってみせる」


コメント:
豊嶋奈美 「もう一度言います。あれは私のベルト。取り返してみせる」

望月登子 「真・最強ハイキックの前に、豊嶋もベルも起きあがってはこさせない!」
高村あかね 「主役はもっちーだからね。あかねはしばらくはサポートするよ。考えてることはあるけど、まだ時期じゃないから」