10月30日(日) 愛媛県テクスポート今治
第1試合
鬼姫結梨花
LINA
vs 沢田ちひろ
坂本ジュリア
5分3秒、両者リングアウト
 バチバチとやり合うLINAと坂本。LINAが場外に落ちた坂本へトルニージョを仕掛け、そのまま場外乱闘。坂本もこれを迎え撃つ。場外カウントを無視してぶつかり合い、両者リングアウトとなった。

コメント:
坂本ジュリア 「ちょっとテクニックとキャリアがある程度で、私を止められると思ったの? キャリア半年の私だけど、これでもチャンピオンなんだからね! 気持ちで負けるわけには、いかないのよ!」
第2試合
×長宗我部美幸
NANA
MARINA
vs 川部雪江
MACHIKO
コットン環
10分20秒、脇固め


コメント:
川部雪江 「私は私の試合をするだけです。最初に少しつきあってあげただけで十分でしょう」

長宗我部美幸 「なんか、つまらない人ですね、川部さんって」
第3試合
カーシャ・イワノヴナ
香取梢
vs セラフィム・レイ
カエデ×
12分9秒、膝十字固め


コメント:
第4試合
REIKO
ソーニャ

豊嶋奈美
vs 久保渚×
オリビア
デビル・メイガス
16分5秒、ジャーマンスープレックスホールド


コメント:
REIKO 「あいつらも格のあるチームっていうのがどういう事か、理解したでしょ。しょせん弱い物いじめしかできない連中ってことね」
第5試合WWPL無差別級シングル&タッグ王者決定戦
×望月登子
高村あかね
vs ラブリーベル
スペル・ティグレス
23分5秒、ラブリーロック
※ラブリーベルがWWPL無差別級シングル戴冠
※ラブリーベル&スペル・ティグレスが無差別級タッグを防衛
 WWPL無差別級シングル王者、望月登子。WWPL無差別級タッグ王者、ラブリーベル&スペル・ティグレス。タッグマッチによるタッグのタイトル戦であり、また勝利を得た物がシングル王者となる、ダブルのタイトル戦に挑む。当然、どちらのタイトルも保持していないが、望月のパートナーである高村あかねもその権利を持つ。激しさのエクストリーム・ストーム。華麗さのトリコロール。両チームが、満を持してぶつかり合う。
 先に入場してくるのはラブリーベルとスペル・ティグレス。セラフィム・レイを先導として、モデルを引き連れファッションショーさながらの華やかさを振りまく。次いで、エクストリーム・ストームが入場。望月がまずリングサイドまで駆け寄り、机を担いで入場してくる高村を待つ。そしてそれぞれがコーナーポストへ登り、大きく腕を天に突き上げるアピールを見せていく。

 ラブリーベルが先発を買って出て、望月を手招き。望月は右拳を左手の平に叩きつけて気合いを入れると、それに乗る。ゴングが鳴ると、間合いを計りつつ円を描くように移動していく二人。まずは望月が右のローキックを放つ。嫌がるベルに対し、二度三度とローキックを連射する。そして5発目のローは、ベルの左足を吹き飛ばすように決まり、ベルは思わず尻餅をついてしまう。すかさず望月はロープリバウンドを利用して背中へのサッカーボールキック。さらに再びロープへ飛び、今度は前方から胸元へサッカーボールキックを叩き込んでいく。息が詰まったベルは、場外へ転がってエスケープ。すかさずティグレスがコーナーから飛び出し、望月へドロップキックを放つ。望月はティグレスをロープに振り、カウンターでミドルキックを放とうとするがティグレスはこれをスライディングする形で回避。すかさず起きあがり自らロープに跳ぶと、望月の背後からその膝裏に向かってシャラポワ(足へのティグレスボンバー)を放ち、片足を打ち上げられた望月を舞い上がらせる。ここで望月は場外へ逃げ、変わって高村がリングイン。

 高村はティグレスと組み合うとヘッドロックで捉える。振りほどこうとするティグレスだが、高村はキツく締め上げて離さない。ロープに押し込んだ反動ではずそうとするが、それでもがっちりロックされたまま。厳しい攻めに膝を付いたティグレスだが、重心を高村の重心の下へ潜り込ませると、強引な形でバックドロップを放ち、何とか振りほどく。そしてすかさずカバージョへ。ベルがタイミング良くリングに入り、カバージョで固められている高村の顔面にドロップキックを放って連携の良さをアピールしていく。そしてベルは高村をロープに振ると、右足を脇の下に差し込んで放り投げる、アームホイップならぬレッグホイップを披露する。この華麗な足技に、場内から大きな歓声が飛ぶ。

 序盤はトリコロールペース。しかし流れが変わったのは7分頃。ティグレスのドロップキックで場外に落ちた望月に対し、ティグレスはトペ・コン・ヒーロを放とうと飛び出す。ところが、ちょうどティグレスの頭がロープの間を通った瞬間、望月がなんとこれをニールキックで迎撃する。場外へ崩れ落ちるティグレス。望月はティグレスを引きずり起こすと、高村が持ち込んだ机にティグレスを横たえ、距離を取る。すると次の瞬間、コーナーポストからダイブしてきた高村のジェットスクランダーが、ティグレスに襲いかかる。思わずうめき声を上げるティグレス、そしてまっぷたつとなる長机。エクストリーム・ストームは、このときお互いのことをほとんど見ることなくこの連携をやってのけてしまった。まさにテレパシーで通じ合った、と呼ばれるコンビネーションが炸裂。さらに椅子の山を作り出し、そこへ合体パワーボムでティグレスを叩きつけるエクストリーム・ストーム。救出に来たベルにも椅子で一撃すると、鉄柱と挟み込むようにして交互にキックを叩き込んでいく。劣勢のトリコロールに、場内からトリコロールへの声援が飛ぶ。これに勇気づけられ、望月のキックを防いだベルはそのまま望月と場所を入れ替え、続く高村の蹴りを誤爆させる。容赦のないパートナーの一撃に、望月も苦痛の色を見せる。

 リングに戻ってもエクストリーム・ストームの攻勢は続く。高村のファイナルアンサー?や望月のジョン・ウーで追い込まれていくティグレス。ティグレスボンバーも高村のフロントキックでカウンターを取られ、サンドイッチサッカーボールキックと、連係攻撃の餌食に。しかし、望月の串刺しフライングニールキックを回避して自爆させ、背後を取ってナイスジャーマン炸裂。仕掛けが早かったためかカウントは2だが、反撃の狼煙としては十分。トリコロールの反撃開始となる。

 15分過ぎ。ベルが高村を次々とジャベで攻め立てていく。高村もポイントをはずして脱出しようとするが、そのたびに次のジャベへと切り替えるベルのテクニックに引きずり込まれていく。だが、ここでティグレスを振り切った望月が、ベルの顔面へ踏みつけるような踵蹴りを放つ。強烈な一撃に、思わず悲鳴を上げて逃げ出すベル。ターゲットをティグレスに搾ったエクストリーム・ストームは、高村がジャンピング・ハイキックやパワーボムホイップ、望月がツイスターや三角蹴りなどの猛攻を加えていく。それでもカウント2で肩を上げ続けるティグレス。そして、高村のジェットスクランダーを自爆させると、今度はティグレスボンバーを決める。そしてフィニッシュを狙ってスカイウイングドライバー炸裂。あわやカウント3というところで、望月がカットに成功する。カットがなければ決まっていたと思われるだけに、ティグレスは悔しそう。

 ティグレスの攻め手が止まりかけたところにリングインしたベルが高村を場外に追い落とし、望月へ向かう。ティグレスのシャラポワと、ベルのフライングニールキックで前後から挟み撃ちにし、ティグレスは場外の高村へスペースフライングタイガードロップの大技で降りかかる。ベルは望月をデスバレーボム、バッキンガムドロップとマットに叩きつける。しかしこれでは決めきれない。仰向けに倒れた望月に、エンポリオ・アルマニッシュで、さらにアルマニッシュ・エクスチェンジで自らの体を浴びせかけていったベル、最後は必殺のラブリーロックで極めていく。ダメージが響きロープへ逃げることが出来ない望月。エプロンで必死に高村にしがみつくティグレス。望月登子、耐えきることが出来ず、無念の表情でタップ。ラブリーベルが、シングル王者望月からギブアップを奪うというこれ以上ない決着方法で、WWPLタイトルの二冠王者となった。


コメント:
ラブリーベル 「わたくしのラブリーロックに仕留められない獲物はありませんわ。ティグレスさんとのタッグは、防衛を重ねるごとにまだまだ進化していますし、わたくし個人としてもシングル王者として防衛を重ね、更なる飛躍をお約束いたします」
スペル・ティグレス「厳しい相手だったね…流石は伝説のタッグチームだったけど…これがボクたちトリコロールの底力だっ!!この勢いが止められるっていうのなら、誰でもかかってきなさいってのっ!」


望月登子 「次がある、なんて考えながら試合してるわけじゃないけど…それでも。あのときは、負けを認めて、『次の機会で』やり返すことを選ばざるをえなかったよ…。逃げたって、言われるかもな…。でも、プロレスは、諦めなければ次のチャンスがある。そして、諦めずに戦い、勝ちを拾うのが、ヒーローだからな」