4月17日(日) 鳥取県鳥取産業体育館
第1試合タッグマッチ15分一本勝負

華山麗子
vs カエデ
長宗我部美幸
6分44秒、両者リングアウト
 パートナーがカエデだからか、それともレフリーが芹沢だからなのか、長宗我部は目立った動きもなく基本通りの動きを見せる。雅とカエデは短期間だったとはいえメキシコでチームメイトとして活動していたため、手の内は知っており噛み合ったスピーディな試合展開。ここをうまく華山がカエデの足を場外から引っ張り、カエデのペースを乱す。そのまま場外乱闘を続けたブラジェネは、両者リングアウトに持ち込んだ。

コメント:
雅 「こんなかったるい試合はさっさと終わらせるに限るわ」

カエデ 「本気を出して欲しかったでござる。あちらがその気になるよう、仕掛けが必要ではないかと」
長宗我部美幸 「お手伝い、しますか?」
カエデ 「……考えさせてくだされ」
 
第2試合
MARINA
沢田ちひろ

九頭竜紅葉
vs 支倉千代×
霧島杏子
坂本ジュリア
12分5秒、ジャベ・デ・クレハ
 正規軍同士のさわやかな攻防。沢田と霧島は来月のタイトル戦が決まったためお互いを意識した動き。また、他のメンバーもアピールしていこうと気合いの入った様子を見せる。そんな中、特に目に付いたのは九頭竜のジャベ。同期、後輩を相手に技が冴えまくり、最後は支倉を見事にジャベ・デ・クレハによって仕留めた。あまり目立つことの無かった九頭竜だが、いよいよ数々のジャベを武器に本領発揮か?

コメント:
九頭竜紅葉 「見ました?私のゲージツ的なジャベを。リングのアート、それこそがジャベ!彩りを持つものこそが、勝者にふさわしいんですよ〜」
沢田ちひろ 「ふみゅ。紅葉さんかぁ。確かに技術はすごいですぅ。ちひろの5倍は 関節技の引き出しがあるみたいですぅ。でも・・ちひろも一つ一つの 技を大事にしていくのですぅ。まっけない!」
(珍しく力が入ってみかんを握りつぶしてしまいあわてるちひろだった。)

支倉千代 「股関節は柔らかいんですが、腕は無理です」
坂本ジュリア 「がっでむ! 全然おいしいところをもっていけなかった! 次こそは活躍してやる!」
霧島杏子 「タイトル戦を意識して持ち技を出してない?いえいえ少しは意識しますけど、この試合も一生に一回のもの。常に全力ですよ。全てあたしの技を沢田さんにお見せするつもりでしたがそれより紅葉さんが早く決めてしまったので・・・。」
第3試合
オリビア
デビル・メイガス
vs キャノンボール焔
マンティス笹倉×
12分33秒、クロスアームボム
 焔のエルボースマッシュをガードしたオリビアは、チョッピングライトで焔を殴りつける。倒れた焔の顔面を踏みつけてぐりぐりとマットに押しつけるオリビアに場内は大きなブーイング。笹倉がカットに入り、合体攻撃トリニティ・ファングで反撃する。そして試合権利を交代した笹倉は、腕十字でオリビアにギブアップを迫る。今度はこれをデビルがカットし、笹倉を自軍コーナーへ連れて行くブラジェネ。二人がかりでストンピングを繰り返したかと思うと、オリビアがコーナーに控えている焔へ突撃して場外へ。その間にリング上でデビルが笹倉をクロスアームボムで仕留めた。

コメント:
キャノンボール焔「くぅ〜っ、しくじったぁ! まぁた借りが出来たけど、借りっぱなしは嫌だから。早めに返させて貰いますよ! 顔面を靴拭きにしてくれた分の利子も付けてねっ!!」
マンティス笹倉「…ふむ。思い返してみりゃあ、デビルはんから直に取ったこたぁ未だ無か、と。力馬鹿ん人たちゃあどげんでも良かけど、こりゃあ狙うてみる価値はありますなぁ〜…」
 
第4試合WWPL無差別級タッグ挑戦者決定戦
川部雪江
×青柳つかさ
vs 久保渚
刹那
11分33秒、体固め:クロスボンバー
 「権力者」であるファニーウイングスが指名した正規軍と、タッグ王者のセイクリド・ファイヤが指名したブラジェネがタッグベルとの挑戦権をかけて対決。正規軍の代表は本来川部とMACHIKOの予定だったが、MACHIKOが負傷してしまったため、本人の立候補で急遽青柳が出場することになった。青柳とブラジェネは因縁浅からぬ仲。ブラジェネの攻撃はやはり青柳に集中した。
 関節技の技術では川部が一歩も二歩もリードしているが、グラウンドでの重心の使い方、体の運び方はアマレスの強豪であった久保に軍配が上がる。その筋力も含めて、川部は苦戦する。しかし、押さえ込まれかけた川部は隙を逃さずに下から三角絞め。久保の動きが止まる。しかし久保は徐々に体勢を変えると、川部を持ち上げてそのままマットへ叩きつけ、パワーを見せつける。
 青柳は空手殺法で刹那に優勢。しかしフォールに行ってもカウント1で返され、反撃のクリムゾンスタンピートを受けてしまう。そしてパワージャベ、キャッツクレイドルで青柳の脚を攻め立てる刹那。一度青柳を解放した刹那は、クリムゾンクラッチで試合を決めようとする。ここは川部がカットし、川部の掌底と青柳の正拳突きを同時に放っていく。倒れる刹那。しかし久保はダブルラリアットで川部、青柳をはじき飛ばす。そして川部を場外に落とすと、刹那を助け起こし青柳にクロスボンバー。前後から挟まれた強烈な攻撃に、青柳は崩れ落ちる。久保がゆうゆうとフォールして、3カウントが入った。

コメント:
久保渚 「これがオレ達の実力だぜ。プロレスってのはな、パワーだよパワー!」

ダメージが大きい青柳、何とか川部の肩を借りてそのまま医務室に入っていったためコメントはなかったものの、医務室から何かを蹴っ飛ばすような音が記者達のいた廊下に大きく響いてきた。

川部雪江 「私がもっと組み立てなければいけなかったのですが、青柳さんの勢いがよかったのでそのまま任せてしまったのが悪かったのでしょうか」
 
第5試合
豊嶋奈美
×REIKO
望月登子
vs 松井香織
カーシャ・イワノヴナ

香取梢
16分18秒、オーロラ・エクスキューション
 正規軍は香取が捕まってしまい、耐える展開が続く。望月に何度も蹴られ、それでもフォールを跳ね返す香取に会場から大きな声援、そして香取コール。声援に押されるようにして望月に組み付いた香取は、DDTを連発で放つと、梢スタナーを決める。フォールには行けなかったが、ここで正規軍が一気に畳みかけていく。そして、松井が豊嶋を場外で足止めする間にカーシャがREIKOへオーロラ・エクスキューション。今月二度目のREIKO撃破に、カーシャは自信の表情で拳を突き上げた。

コメント:
松井香織 「タッグとはいえREIKOを2タテとは…嬉しい誤算ね」
カーシャ・イワノヴナ 「梢ちゃんがよく粘ってくれましたから、あのワンチャンスで決めないと、って気持ちでした。今日の金星は私ではなく梢ちゃんですよ」


望月登子 「どうした?連敗じゃない。なめてかかってた訳じゃないのにあのザマで大丈夫かよ」
REIKO 「っさい!あんたに心配されるほど落ちぶれちゃいないわよ! あんたはシングルであのカンフー女をやることだけ考えとけばいいの!」
望月登子 「落ちぶれて、だ? ルーの前にお前から片づけてやってもいいんだぞ」
REIKO 「ふん! どいつもこいつも!」
 
第6試合
ソーニャ
ディアナ
LINA
vs レミー・シュナイダー
メリッサ・ルー
キャプテン・ミレイユ×
15分46秒、ジャーマンスープレックスホールド
 シュナイダー率いるフロリダシスターズを、ファニーウイングスはLINAを含めた編成で迎え撃つ。シュナイダー、ルーのあたりの強さに押し負けるLINAだが、ソーニャ、ディアナのフォローを受けてスピード勝負。ドロップキックで場外に落としたルーに、高速のトルニージョを放って一矢を報いる。
 ベルトは失ったものの、04年のMVPであるソーニャとディアナのタッグは、LINAのフォローをしつつも息のあった動きでフロリダシスターズを攻め立てる。ルーのハイキックを食らいつつもショートレンジラリアットでなぎ倒したディアナは、テキサスドライバーからフォール。ここから流れがFWに傾き、最後はソーニャのジャーマンがミレイユに決まり、勝負あり。LINAは消耗しきって自力では引き上げられない状態ではあったが、見事にセミファイナルの重圧に耐えきった姿に拍手が送られた。

コメント:
LINA 「これからも、こういう試合に参加できるよう、もっと、もっと強く…」

レミー・シュナイダー 「私との直接勝負を避けられたからな。こちらもあのLINAという若手相手から取ろうとしていたことでもあるため、タッグマッチでは仕方のないことだ。だが、私から取るだけの力が、彼女らにあるかな?」
キャプテン・ミレイユ 「流石にNWWAのチャンプ、強烈なジャーマンだったわ」
第7試合
イーグル児玉
○ミシェル・インフェルノ
レーナ・グリフィス
vs ラブリーベル×
セラフィム・レイ
スペル・メイガス
19分50秒、体固め:ローズスマッシュ
 児玉軍とトリコロールの戦い。体格に劣るレイだが、うまくアームドラッグやローリングクラッチなどの切り返しを利用してパワーの差を埋めていく。むしろなまじ体格が良いため、パワーで対抗しようとしてしまったベルがセイクリド・ファイヤの怒濤の攻めに追い込まれてしまう。ミシェルのツームストンパイルドライバー、グリフィスのスコーピオン・デス・ドロップと立て続けに受け、フォールされる。メイガスとレイがカットにはいると、続けて二人はグリフィスにダブルアームホイップ。さらに児玉とミシェルを場外に追い払う。ベルはその間にグリフィスへエンポリオ・アルマニッシュから即座にラブリーロック。完璧に入れば必殺のジャベだが、グリフィスはギリギリで決めきらせることなく耐える。徐々に入っていくラブリーロック。しかしここは児玉のカットが間に合い、トリコロールは惜しくもチャンスをものに出来ない。
 メイガスはミラクルくるくるキックを児玉に決め、児玉のバックを取る。ナイスジャーマンを狙うメイガスだが、児玉はエルボーでこれを振り払うとグリフィスがフライングショルダーでやり返し、さらにスコーピオン・デスロックの体勢へ。先ほどとは逆に、メイガスがギリギリで耐える格好。これも同じようにトリコロールの仲間がカットし、勝負は持ち越し。
 序盤は見事な切り返しを見せていたレイだが、徐々に体重、パワーの差から激しくスタミナを消耗しているところを突かれ始める。児玉のシンプルだからこそ痛い技、ヘッドロックで強烈に締め上げられて悲鳴を上げるレイ。バックドロップで持ち上げようとしても、ロープに押し込んで振りほどこうとしても児玉は動かない。児玉はブルドッキングヘッドロック。ぐったりしたレイを引き起こした児玉は、イーグルキャノンボムの形に持ち上げる。しかしレイは、児玉の腕を脚で挟み込んで変形のフランケンシュタイナーで切り返し、なんとか交代する。交代したメイガス、児玉の起きあがりざまにメイガスボンバーを決める。一発では倒れなかったのを見ると、今度は背後からもう一撃。倒れた児玉を仰向けにセットしたメイガスは、フェニックススプラッシュを狙おうと急いでコーナーへ上る。しかし、グリフィスがトップロープを揺らしたため安定が取れず、コーナーに座ってしまう形となるメイガス。そこへ児玉と交代したミシェルが組み付き、雪崩式バックドロップでメイガスを放り投げる。メイガスのピンチに、ベルはミシェルへフライングニールキックで強襲。そのスキにメイガスは場外へ退避。ミシェルの腕を取ったベルは前転しながらミシェルの体を極め、ジャベを仕掛ける。無名のジャベを次々と繰り出していくベルに、ミシェルは対応に苦しむ。しかしロープブレイクからミシェルはエルボーを連打、そしてロープリバウンドで勢いをつけ強烈なローズスティンガー。さらにハリケーン・ローズ、ラストダンス等次々と大技を繰り出して強引に流れをもぎ取ったミシェルが、最後はローズスマッシュで勝負を決めた。


コメント:
イーグル児玉 「彼女たちは、なかなかの『善戦』だったと思うわ。でも、これがレベルの違いって奴じゃん?」

ラブリーベル 「あのような美しくない強引なプロレスにやられてしまうだなんて、腹立たしいと同時に自分が不甲斐ないですわ!」
スペル・メイガス「グリフィスさんだっけ…何気に嫌な仕事してくれましたね。児玉さんやミッチェル(間違い)は他の人に任せるとして…とりあえず、当面の標的とさせてもらいますか」