4月9日(土) 長野県エムウェーブ | ||
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試合前に、2004年WWPL表彰が行われた。 MVP ソーニャ&ディアナ 年間ベストバウト 2/27無差別級シングル防衛戦 芹沢vs松井 優秀選手 REIKO、ラブリーベル 技能賞 川部雪江 敢闘賞 ZOOM(スペル・メイガス&清水楓) 殊勲賞 長宗我部美幸 新人賞 LINA ベスト技 ラブリーロック |
■第1試合15分一本勝負 | ||
△長宗我部美幸 | vs | 坂本ジュリア△ |
15分00秒、時間切れ引き分け | ||
珍しく長宗我部がシングルマッチを行う。前回興行でシングル初勝利の坂本は、長宗我部の偽証反則を警戒しつつも正面からドロップキック、ショルダーアタックと体ごとぶつかっていく。長宗我部は基本的な腕捕りやグラウンド技術で応対していく。全くお笑いに走ることなくベーシックな攻防に終始した長宗我部を、坂本は崩すことが出来ず。しかし坂本、長宗我部のパラダイスロックやクロスアームバーも気合いで耐えきって、時間切れに持ち込んだ。 コメント: |
■第2試合6人タッグマッチ30分一本勝負 | ||
香取梢 ○MARINA 沢田ちひろ |
vs | 支倉千代 霧島杏子 九頭竜紅葉× |
7分13秒、片エビ固め:ダイビングヘッドバット | ||
ウェルター王者となった沢田、自ら先発を買って出る。それに対し青コーナー側は霧島が前へ。沢田をヘッドロックに捕らえる霧島だが、沢田はロープリバウンドを利用してこれをはずすと、カウンターでショルダーアタック。ファーストコンタクトを終えてにらみ合う。 MARINA、沢田はいても長宗我部が一緒ではないためか、香取の動きが柔らかい。支倉の対角線突進を避けてコーナーポストへの自爆を誘うと、スクールボーイで丸め込んで3カウントを狙う。しかしここはカウント2。さらにMARINAを呼び込んで、合体のブレンバスターで支倉を投げきる。しかし起きあがった支倉、二人を捕まえてのダブルのど輪落としでパワーの違いを見せつけた。 香取を中心に試合を組み立てた赤コーナー側がペースを握り、最後はMARINAが九頭竜を得意のダイビングヘッドバットで仕留め、若手の試合にけりをつけた。 コメント: 沢田ちひろ 「むう。LINAちゃん以外にもちひろをぎゃふんってしたい子がいるんですねぇ。後輩さんだけど・・・ちひろが逆にぎゃふんって してあげますぅ。だから・・ウエルターに挑戦してきなさいですぅ。ちゅう!」(夏みかんを酸っぱそうに吸いながらコメント。) 支倉千代 「不思議ですよね、長宗我部さんがいないだけで、香取さんの動きがいんですよ…不思議です」 霧島杏子「最初のヘッドロックでKOできなかったのが敗因ですね。え?それは無茶?そんなことはありません。神風特攻隊の英霊並の気迫があたしにまだ備わっていないというだけです。」 |
■第3試合 | ||
×望月登子 | vs | メリッサ・ルー○ |
20分33秒、体固め:雷斬脚 | ||
児玉が外国人軍団を補強。連れてきた選手はメリッサ・ルー。日本ではなじみのない選手だが、年末および1月の興行に参加したカリブの女帝、レミー・“ザ・ハティ”・シュナイダーのチームメイトであり、雷獣の異名を持つキッカーである。リング上で向き合うと横蹴りを望月の顔面へ放つルー。寸止めされたその蹴りに、望月は微動だにせずメリッサをにらみ付ける。 ゴングと同時に走り込んだ両者、いきなりのフライングニールキックを相打ち。そして足を止めての蹴り合い。お互いしっかりガードしてダメージはほぼ無し。スピードでルー、重さでは望月が勝っている様子。お互い動きを止めると、正面から組み合う。と、ルーが体を沈めグラウンドへ。望月はグラウンドを苦手としているが、ルーはむしろ得意な様子で望月を追いつめていく。そして望月の脚を極め、武器を奪いに行く。 望月は三角蹴り、ルーは昇竜脚(スワンダイブ式延髄斬り)とお互いの大技を繰り出すがここでは決着付かず。そこで最強ハイキックを放った望月だが、ルーはこれをガード。望月を大外刈りのように倒すと、ブラック・バイス(マンリキ)で締め上げ、ギブアップを迫る。なんとかロープに逃げた望月だが動きが止まっている。そこへルーのフィニッシュホールド、雷斬脚(スクリューハイキック)炸裂。ルーはそのまま大の字に倒れた望月に覆い被さり、3カウント。 コメント: メリッサ・ルー 「彼女がこの団体で一番のキッカー? やはり所詮は日本、この程度しかいないのね」 望月登子 「ふん、やるじゃねえか。今日は負けを認めてやる。・・・・・・あいつはあたしの獲物だ。『もうやりたくない』って言うまで蹴り倒してやる!」 |
■第4試合 | ||
イーグル児玉 ミシェル・インフェルノ ○レーナ・グリフィス |
vs | オリビア× デビル・メイガス 華山麗子 |
15分2秒、イリュージョン・ボム | ||
児玉軍強し。オリビアがパンチを中心に何とか食い下がるが、デビル、華山とも一蹴されてしまう。孤軍奮闘のオリビアが華山のレッドボックス援護からビッグ・バン・バニー・ボムを児玉に仕掛けるも、カウント2で返される。そして反撃もここまで、最後はグリフィスのイリュージョンボムで試合が終わった。 コメント: ミシェル・インフェルノ 「どうやらクボ以外は有象無象だったようデース」 オリビア 「あかん、パワーが違うわ…」 |
■第5試合 | ||
×REIKO LINA |
vs | カーシャ・イワノヴナ○ カエデ |
14分44秒、ビクトル式腕十字 | ||
メキシコ遠征から帰還した清水楓改めカエデ。新入場テーマに乗ってリングイン。もちろん先発を買って出る。一方ファニーウイングスはLINAが出ようとするが、ちょっと思案顔の後REIKOがLINAを制し、自ら先発する。両者反時計回りに周りながら様子を見つつ接近。腕が接触すると、まずはREIKOがハンマースルー。カエデはリープフロッグでREIKOを飛び越し、伏せかわしからアームドラッグと、まずは基本ムーブを見せる。起きあがったREIKOは首をコキコキとさせると、もう一度カエデをスルー。そして今度は超高速のロープワークから突き刺さるようなドロップキック。大きく受け身を取ったカエデを引き起こすと、ボディスラムの連発で攻め立てる。腰を打ち付けてしまったカエデは起きあがろうとするもうゴキが鈍い。そこへ、REIKOが容赦なくつま先で顔面を蹴っていく。力を入れた蹴りではなく、コツコツとぶつける程度だが、それがかえっていやらしい攻撃になっている。REIKOはさらにカエデを引き起こし、コーナーへホイップ。すぐに自分も追いかけるが、ここはカエデがコルバタで反撃し、さらに起きあがったREIKOにスーパー・デジャヴを仕掛けて会場を沸かせる。 カーシャはカエデと共にREIKOへダブルドロップキックを放ち、LINAを迎え撃つ。グラウンドで翻弄した後ブリザードでフォールするが、これは決まらない。そこでロシアンフックでLINAを倒し、ホーロドニー・スメルチからフォール。これはREIKOのカットが間に合う。ここからカーシャとREIKOの一騎打ち。REIKOの延髄斬りを耐えて旋風脚を放つカーシャ。REIKOもこれを耐え、エクスカリバーの体勢へ。カーシャはこれを暴れて脱出、前蹴りで動きを止めてサンダードラゴン・ドライバー。フォールはLINAがカットするが、カエデのティヘラでLINAはREIKOへぶつけられ、場外転落。さらにカエデはトップロープを飛び越えざま場外のLINAへティヘラを仕掛ける。REIKOのキックをかわしたカーシャは、背後から組み付いてビクトル式腕十字。完璧に入ったこの技に、REIKOタップ。カーシャ、実力上位者としての貫禄をつけてきた勝利。 コメント: カエデ 「お久しぶりです。凱旋試合でREIKO殿との試合に勝利できるとは、拙者感激でござる。欲を言えば拙者自身で試合を決めたかったところではござるが。後輩の成長が著しいようなので、これからも精進するでござる」 カーシャ・イワノヴナ 「カエデちゃんも気合が入っていたようですし、先月に続いてREIKOさんからの勝利で、凱旋試合に華を添えることができました。もうしばらく、この絶好調の波に乗っていきたいです」 REIKO 「あの忍者娘はどうでもいいんだけど、最近カーシャが意外とやるようになってるわよね。ちょっとなめすぎてたけど、いいわ、しっかり戦力として扱ってあげる」 LINA 「出来れば、もっとカエデさんと絡みたかったな。カーシャとやり合ってたせいで無駄にやられ過ぎちゃったから、そこが反省点。え?カエデの方がカーシャより楽だからそっちとやり合いたかったんじゃないかって? それは違うと思うな! 単純に、目先の越えるべきところがカエデさんだってだけよ!」 |
■第6試合6人タッグマッチ30分一本勝負 | ||
川部雪江 MACHIKO 青柳つかさ |
vs | 久保渚 刹那 雅 |
13分22秒、ノーコンテスト | ||
今月の焦点となるのはやはり無差別級タッグベルトの争奪戦。まずは挑戦者決定が正規軍とブラジェネの間で行われるため、その前哨戦となるこの試合。正規軍を入場途中から襲うブラジェネだが、MACHIKO、青柳ともそれに備えていたためスムーズに対応していく。久保、刹那と二人のパワーファイター相手に勢いで押されかける正規軍。しかしMACHIKOの卍コブラ、川部の関節技の数々で切り返していく。 ヒートアップしていく両軍、徐々に場外乱闘の回数が増えていく。そしてとうとう両軍ともセコンドまで巻き込んだ大乱闘に発展、ノーコンテスト試合となった。 久保渚 「MACHIKO、お前はしょせんエセベビー、根っこはヒールだなおい! 青柳、お前もさゆりんとつるんでただけあってこっちの水の方があってんじゃねえのか!? くっくっく、そんなのを抱えてる大将とは、大変だな川部さんよ。そんなチームじゃベルト戦不安だろ? 悪いことは言わないからよ、オレ達に任せとけって。あのいけ好かない糞外人をたっぷりいたぶっておいてやるからよ!」 コメント: 川部雪江 「MACHIKOさんも、青柳さんも、相手に合わせちゃダメじゃないですか。私達は正々堂々、正規軍として恥ずかしくない試合を心がけないと」 MACHIKO 「面目ない」 青柳つかさ「そういう川部はきれい事に頼りすぎだっての。今の正規軍の状況わかってる?何が何でも勝つって気持ち足りてないんじゃないの?まあ、いいわ。川部はそういうやつだってのは選手だけじゃなくて一般のファンまでわかってることだから」 |
■第7試合6人タッグマッチ30分一本勝負 | ||
豊嶋奈美 ソーニャ ○ディアナ |
vs | ラブリーベル セラフィム・レイ スペル・メイガス× |
14分56秒、体固め:リバース・ゴリースペシャル・ボム | ||
一ヶ月の間カナダ、イギリスへ参戦してきたトリコロール。その成果をメインイベントで発揮したいところ。まずはメイガスが元気よく先発を買って出ると、豊嶋が受けて立つ。アームドラッグで豊嶋を放り投げたメイガス、そのまま即座にドロップキック。しかし豊嶋も同じくドロップキックで迎え撃ち、相打ち。両者ロープリバウンドで勢いをつけると、正面から体当たりでぶつかり合う。どちらも倒れることなく即座に組み合い、ここは豊嶋がボディスラムでメイガスをマットに叩きつけていく。そしてメイガスを青コーナーへ放り投げ、ベルに出てこいと挑発。しかしメイガスはベルにタッチすることなく再び豊嶋へ突進。体重の乗ったドロップキックで豊嶋をはねとばす。飛ばされた勢いのまま場外へ降りた豊嶋へ、ノータッチのトペ・コン・ヒーロを放っていくメイガス。やる気があふれんばかりのアピールである。 続いて両チームリングインはディアナとベル。ロープワークから開脚の伏せかわし、そして独特のホイップとテクニシャンぶりを見せつけたベル、しかしディアナのショートレンジラリアットでなぎ倒される。ベルはならばとネックハンギングツリーでディアナを持ち上げ、テクニックだけでなくパワーもあるところを示す。 四冠王者ソーニャはディアナとの連携でトリコロールを攻める。ディアナのラリアットに合わせたジャーマンスープレックスではベルを3カウント寸前まで追いつめる。ギリギリでレイのカットが間に合うが、今度はレイが捕まり、ソーニャのチキンウイングチョークスリーパーで危険な状態。なんとかロープへ逃げたレイは、ソーニャの口紅を握ってのパンチを避けてカサドーラで丸め込む。カウント1で切り替えされたが、その間にディアナを場外へ落としたメイガスがソーニャへミラクルくるくるキック。さらにベルのアルマニッシュ・エクスチェンジと見事な連続攻撃。しかしフォールされたソーニャを豊嶋が助けにはいり、レイをバックドロップでマットに叩きつけていく。 チームワークではファニーウイングスを上回るコンビネーションを見せたトリコロール。しかし豊嶋、ソーニャという二人のシングルベルトホルダーの地力を跳ね返しきれない。そして最後はタッグ巧者のディアナが、メイガスをリバゴリボムで沈め、ファニーウイングスの実力を見せつける格好となった。 コメント: スペル・メイガス「今日は負けちゃったけど、久しぶりの日本はやっぱりいいね。ボクたち『トリコロール』だけじゃなく楓ちゃんも帰ってきたからには、これ以上悪いやつらの思い通りにはさせないよっ!いつまでも『よく頑張ったね』の敢闘賞じゃなくて、もっと上を狙って、もっともっとがんばりま〜すっ!」 ラブリーベル 「海外での成果を発揮しきれなかったのは残念でしたわ。ですが、ここからがわたくちたちの本領ですわよ。みてらっしゃい、ファニーウイングスにセイクリド・ファイヤ。これ以上大きな顔の出来ないようにしてあげます」 |