3月20日(日) 北海道札幌テイセンホール | ||
---|---|---|
■第1試合 | ||
青柳つかさ ×九頭竜紅葉 |
vs | 長宗我部美幸○ MARINA |
7分42秒、反則(ロープブレイクで技を解かなかったため) | ||
ゴング直後、青柳の逆水平チョップが長宗我部の胸元へ叩き込まれる。すると長宗我部はふらふらと後退し、即座にMARINAにタッチを要求。青柳は続けてMARINAに中段蹴りを放つと、今度はMARINAがコーナーへ逃げて長宗我部に交代を求める。しかし長宗我部はとりあわない。背後から青柳に捕まったMARINAは膝蹴り、ヘッドロックと攻め込まれる。ならばと青柳をロープに振り、ヘッドアタックを狙うMARINA。しかし青柳はロープに腕を絡めて停止したためリング中央で倒れ込んだだけとなってしまい、MARINAは顔を真っ赤にして泣きそうな表情を見せる。青柳は呆れた様子で九頭竜と交代する。九頭竜が出てきたとたんコーナーから手を伸ばして出番をせがむ長宗我部にややむっとしながらも、長宗我部にタッチするMARINA。 その後もMARINAをいいように使って体力をほとんど使うことなく試合をコントロールした長宗我部。九頭竜にスリーパーホールドをかけられるとまずサードロープに足をかける。そして九頭竜の腕をそのまま放されないようにホールドする。ロープブレイクでも技を解かない九頭竜を見てレフリーはカウントを数える。長宗我部はそのままカウント5まで九頭竜の腕を放さず、反則勝ちの裁定を奪い取った。 コメント: 青柳つかさ「ったく、あほらしゅうてカットする気もおきんわ。にしても、なんだろねこの扱いは。そこまで能なしかREIKOは。そのうち目にもの見せたるからまあみとけ」 |
■第2試合 | ||
雅 デビル・メイガス △華山麗子 |
vs | 香取梢△ 支倉千代 霧島杏子 |
10分1秒、両者リングアウト | ||
デビルは霧島を捕まえると自軍コーナーに押し込め、3人がかりでストンピング。香取と支倉が救出にはいるが、華山が香取を、雅が支倉を迎え撃って場外へ落とし、乱闘状態となる。カウント15でリセットされたが、その後はレッドボックスを使ったブラジェネが流れを混乱させる。支倉が雅をサバ折りに捕らえると華山が背後からレッドボックスでカットし、香取がデビルにDDT連発からフォールにはいると雅がレッドボックスをレフリーに投げつけて注意をそらせる。このやり口に爆発した香取が華山につかみかかって再び大乱闘、今後はカウント20まで両チームともリングに戻ることはなかった。 コメント: 雅 「はン、いい子ちゃんぶってんなよ。あの暴れ方を見れば、あいつらがこっち側の人間だってのは一目瞭然じゃない」 支倉千代 「今日もやりすぎました。敵も味方も血の気が多いですよね」 霧島杏子 「目一杯戦えたことは良いのですが、リング上でやるべきでした。そこが反省点ですね。」 |
■第3試合 | ||
望月登子 ×風祭元気 |
vs | キャノンボール焔 マンティス笹倉○ |
8分29秒、腕ひしぎ逆十字 | ||
望月に背中を張られて気合いを入れる風祭が、アンバランス先発の焔に向かっていく。気合いの声を上げてのエルボー合戦やドロップキック合戦と、真っ向からのぶつかり合い。ランニングエルボーでダウンを奪った焔、望月に出てこいと声をかける。しかし望月は風祭を指さすと、起きあがった風祭が横から焔に体当たりして、そこからサーフボードデスロックで焔を固める。ダメージのある風祭、思ったほどの時間は保持しておくことが出来ず技を解くと、焔を相手コーナーへホイップして逆に笹倉を挑発。 笹倉とグラウンド戦を行う風祭。スピードは風祭があったが、力を上手く受け流した笹倉が風祭の上半身をしめあげる。はいずってロープブレイクする風祭。波乗りフィンガーホイップで何とか反撃した風祭はやっと望月と交代する。望月は笹倉に腕をとられるが、委細構わずそのまま笹倉の体を蹴り上げる。ミドルキックの連打、一発ごとに体が浮き上がる笹倉。そしてキャメルクラッチで笹倉を捕まえると、焔がカット。そして合体攻撃ファランクスバスターを決めるアンバランス。すぐさまフォールに入るが、望月はカウント2でこれを返し、風祭が回復しているのを見てアンバランスに一撃ずつ蹴りを放った後で風祭と交代。 その後風祭は焔を足横須賀やアキレス腱固めで攻めるもバーティカルエルボーの反撃に遭い、最後は笹倉に腕ひしぎを極められてタップアウト。風祭はアンバランスの壁を、アンバランスは望月の壁を感じた試合となった。 コメント: キャノンボール焔「ちぇっ! まだ、完全に(望月を)引出すまでは行ってないかぁ〜っ! でも、上を見すぎて足元お留守って間抜けな事はしたくないから。決める所はきっちり決めますよっ!」 マンティス笹倉「・・・直に喰らったとで、ちっとはデータが増えたばってん。実際の7〜8割ってトコでしょなぁ〜。ま、そやけど過大評価ばする気も無し。どげん対処ばするかは、これからのお楽しみっちゅ〜事で」 望月登子 「潰すつもりでいってやっても良かったんだけどな、まだ怖くはないけど、油断したら持っていかれそうな雰囲気はあったし。でも、今日はお守りだったんでこんなもんだろ」 |
■第4試合WWPLウェルター級王者決定リーグ戦 | ||
○LINA (勝ち点4) |
vs | 坂本ジュリア× (勝ち点0) |
8分5秒、パーフェクトドライバー | ||
ドロップキック、ボディスラム、腕の取り合い、グラウンド。基本ムーブのみだがひとつひとつに気合いを入れて向かっていく坂本を、しかしLINAは華麗なロープワークからアームドラッグ、串刺しダブルニーアタックと速い動きで翻弄していく。試合最後まで大きな声を上げて挑みかかった坂本だったが、LINAのパーフェクトドライバーに沈んだ。 コメント: LINA 「これでひとつ抜け出したわね。あとは西園寺さんか沢田か。どっちが来ても私が沈めてあげる!ウェルターのベルトは再びファニーウイングスの手に戻ってくるのよ!」 坂本ジュリア 「先輩後輩とかキャリアとかそんなモノは関係ない!とにかく、負けたら悔しいんだからっ!次は勝ってやる!」 |
■第5試合WWPLウェルター級王者決定リーグ戦 | ||
○西園寺京 (勝ち点4) |
vs | 沢田ちひろ× (勝ち点0) |
12分22秒、ジャンボの勝ち!固め | ||
攻め込んでいるのは沢田。しかし西園寺は沢田が得意とするセントーンやフットスタンプだけは出させることなく沢田の動きを止めて反撃する展開。それでも沢田はローリングエルボーを決めると、ブレンバスターからE・オレンジスプラッシュの体勢。ところが西園寺はこれに対して膝を立てて迎撃。ふらふらと起きあがった沢田をジャンボの勝ち!から押さえ込んで先輩としての意地を見せて勝利。 コメント: 沢田ちひろ 「うきゅう。また、得意技を逆手に取られちゃいましたぁ。 攻め込まれてもここという時はきっちり勝ちに行ける実力がまた ちひろにはないんですねぇ。がくぅ。ちゅううううう・・・。」 (LINA,西園寺と連敗していつもの2倍ミカンの房を吸いまくり悔しさを 表しながらコメント。) |
■第6試合 | ||
イーグル児玉 ミシェル・インフェルノ ×レーナ・グリフィス |
vs | オリビア 久保渚○ 刹那 |
18分48秒、体固め:クロスボンバー | ||
児玉軍とブラジェネの試合は開始前から一触即発の雰囲気。ブラジェネはニヤニヤと笑いながら挑発を行い、ミシェルは気にしないようにしながらもその額には青筋が浮かんでいる。そして児玉軍はミシェルが先発を買って出ると、ブラジェネはオリビアが先発。ゴングと共にロープに跳んだミシェルだが、なんとその足をいきなり場外からデビルが引っ張って転倒させると、雅と共に場外に引きずり出してレッドボックスで殴りつける。ミシェルは怒りの形相で雅とデビルを蹴散らすが、その間にリング上では児玉が久保に髪を捕まれ、オリビアに殴りつけられている状態。人数を使って優位に立っていくブラジェネだが、ここから児玉軍が地力を見せる。児玉は豪腕ラリアットで久保をはじき飛ばし、グリフィスはスコーピオン・デス・ドロップでオリビアの後頭部をマットに叩きつける。そして児玉軍はオリビアを捕まえてなぶるように攻め立て始める。イーグルホイップ(ティルトスラム)、ミシェルの超滞空ブレンバスターを受けてグロッキーのオリビア。しかしレフリーがカウントをとろうとすると刹那がレッドボックスをレフリーの手に滑らせてカウントを妨害する。 WWPLマットへの侵略者である児玉軍相手に、ラフと人海戦術で立ち向かうブラジェネに、なんと声援が飛び始める。普段はブーイングばかり受けるブラジェネだが、相手が強力な外敵であるためか、レッドボックスによる攻撃も、サミングも歓声で受け入れられていく。そして18分過ぎ、児玉とミシェルを場外で足止めしたブラジェネは、グリフィスをクロスボンバーで仕留めて会場を沸かせた。 ブラジェネは全員でリングを占拠するとハイタッチを交わす。そして久保がマイクを持つ。 久保渚 「くっくっく、ざまねえなあ児玉さんよ! ファニーウイングスもこの程度の奴らにやられたのか!お笑いだぜ!」 オリビア 「うちらが、このうちらが、このブラッディジェネレーションがや! ファニーウイングスも歯が立たんかったガイジンどもをぶちのめしたったで! うちはとってもご機嫌ちゃんや!」 それに対して、リング下から児玉もマイクで反撃する。 イーグル児玉 「あんたもガイジンじゃん。それにまあ、あれじゃん?こんなたまたまの勝利でそんなに勝ち誇れるなんて、普段よっぽどいじめられてるのが分かるって感じ? 数に頼ったこんなのが嬉しいだなんて」 オリビア 「ほざいとけや。うちは機嫌がええからなあ、そんな負け惜しみも右の耳から入れて左のウサミミから出したるわ」 久保渚 「そのガタイでその程度のパワーだしな。俺たちの敵じゃねえよ。アメ公ってのもたいしたことねえな」 オリビア 「ホンマやなあ!」 イーグル児玉 「だから! お前もアメ公だろっていってるじゃん!?」 オリビア 「知らんわ。うちの故郷は大阪や。それよりもどうやミシェルはん、このままやと悔しいやろ?うちらにタッグベルト挑戦させんか? 怖いんなら別にええけどな」 ミシェル・インフェルノ 「オー、あなたの日本語分かりにくいデース。ちゃんとアメリカ人なら英語で言ってくだサーイ」 オリビア 「え、英語やと?えっとやな、えーと、えーと…ゆーあーふーる!」 あまりにストレートなその言葉に、会場は一瞬静かになり、そして直後爆笑に包まれる。 ミシェル・インフェルノ 「(英語)この私に向かって愚か者とは、許し難い暴言!いいでしょう、挑戦してきなさい!必ず叩き潰してあげます!」 激高して叫ぶミシェル。しかしオリビアは困ったような顔をして応える。 オリビア 「あー……熱弁すまんけどな、うちなあ、英語分からんねん。日本語で言うたってや」 再び会場は沈黙、爆笑のコンボ。久保が苦笑しつつ双方に通訳すると、オリビアは得心した様子。 オリビア 「じゃあ、うちらからはナギーとせっちゃんが出るわ。ベルトよー磨いときや」 コメント: 久保渚 「ったくよお、いい加減英語くらい覚えろよ。その銀髪は飾りか?」 オリビア 「仕方ないやろ、うち日本生まれの日本育ちやから……。外国なんか行ったことあらへんし勉強嫌いやし」 久保渚 「ったく、しょうがねえ奴だぜ」 |
■第7試合 | ||
豊嶋奈美 ×REIKO ソーニャ ディアナ |
vs | 川部雪江 松井香織 MACHIKO カーシャ・イワノヴナ○ |
17分25秒、片エビ固め:オーロラ・サンダー・アタック | ||
開始の前にREIKOがマイクを持つ。 REIKO 「まったく、前の試合が変な風に盛り上がってやりにくいったらありゃしないわ」 客席から笑い声が漏れる。 REIKO 「でも、タッグベルトを取り返すのはあたし達ファニーウイングスよ。あたし達に手も足も出なかったブラジェネがタッグに挑戦だなんて冗談じゃないわ。あたしはWWPL最高権力者として認めないからね」 すると、川部もマイクを要求。 川部雪江 「そうですね、タッグベルトを取り返すのは私達正規軍の仕事です。大事なベルトをとられたんですからあなた方の出番も、もちろん無法者のブラッディジェネレーションの出番もありません。もう一度いいます、私達が取り返します」 REIKO 「へえ、それは面白いじゃない。じゃ、今日の試合にあんた達が勝ったら考えてあげてもいいわよ」 川部雪江 「その言葉、忘れないで下さい」 MACHIKOと豊嶋が先発。握手を求めるMACHIKOの顔を、豊嶋はおもいきりはり倒す。ふらつくMACHIKOだがすぐに体勢を立て直して再び握手を求める。豊嶋はその腕をとってアームホイップで投げ飛ばすが、MACHIKOは三度手を差し出す。苦笑した豊嶋がその手を握り返すと、直後にMACHIKOは小手返しの要領で豊嶋をマットに叩きつけそのまま腕十字へ移行。いきなりギブアップを取りに来たかのような強烈な締め上げに豊嶋が珍しく悲鳴を上げ、REIKOらファニーウイングスの面々はあわててカットに入る。仕留めきれなかったMACHIKOだが、豊嶋の腕に大きなダメージを負わせたMACHIKOの口の端には笑みが浮かぶ。そしてそのスキにコーナーへ上っていたカーシャが、リング内にいたソーニャへ向かってミサイルキックを発射。さらにディアナへ飛びつきの腕十字を仕掛けるが、ディアナはこれをこらえると腕にしがみついたままのカーシャを持ち上げてコーナーへ叩きつける。そして引きずり起こすとフロントヘッドロックでカーシャの頭を締め付けていく。カーシャはディアナの腕をとって切り返し、腕をハンマーロックで固めつつ足を払ってマットに押しつけていく。グラウンドでスピードによる攪乱から膝を極めようとするカーシャ。ディアナは完全には極めさせない状態で耐え、自軍コーナーへ合図する。するとそこへ豊嶋がムーンサルトプレスでカーシャへ降りかかる。ディアナの足も巻き込まれたが、ディアナはそのまま場外へ退避していく。豊嶋は電光石火の早業でカーシャの背後をとるとジャーマンスープレックスで叩きつけフォール。カウント2で返したカーシャだがダメージが大きく場外へ逃げ、代わりに川部がリングイン。激しく火花を散らす両者、ゆっくりと探るように手を出し合う。豊嶋の右手と川部の左手が触れ合った瞬間、低空のタックルで潜り込む川部。柔道の肩車のように豊嶋を担いで回転させ、そのままグラウンドへ。川部は無理に極めることよりまず押さえ込む動きでの寝技を仕掛ける。豊嶋も柔軟性とバネで対抗し、拮抗したまま時間が流れる。それでもテクニックでは川部が勝っており、最後はスリーパーホールドでしめあげる。関節技には強い豊嶋も、絞め技は効果的。ロープへ足を伸ばしてブレイクすると、起きあがって即座にドロップキックで反撃。川部の上半身をトップロープとセカンドロープの間からリング外へ出し、両腕をロープに絡めた豊嶋は、ロープリバウンドで勢いをつけて正面跳びのドロップキックを川部の背中へ叩き込む。すさまじい衝撃を受けた川部、セカンドロープに引っかかって転落は免れたものの、まるで干されているかのようにぐったりとなってしまう。さらにREIKOがエプロンからその川部に蹴りを放ち場外へ叩き出すと、正規軍は松井が飛び出して豊嶋、REIKOへ次々とランニング掌底。 めまぐるしく攻防入れ替わる試合は、連携、層の厚さで勝るファニーウイングスが徐々に押していく。しかしMACHIKO、カーシャが必死の食らいつきで傾いた流れを引き留めていくのを見て川部が発憤、雪崩式一本背負いや掌底大外刈りなどの大技を繰り出していく。そして最後はカーシャが、REIKOからオーロラサンダーアタックで3カウントを奪い取って正規軍を勝利に導いた。 カーシャ・イワノヴナ 「どうですかREIKOさん、私達の勝ちです。タッグの挑戦は…」 REIKO 「そうね、考えてあげる。うーん、どうしようかな…。よし、考え終わり。挑戦は、ダ・メ♪」 カーシャ・イワノヴナ 「約束が違います! そうですか、女狐はしょせん女狐、ちょっとでも真面目に相手をしようとしたのが悪かったんですね。負けたくせに偉そうな態度をとるんですから」 REIKO 「……ちょっと今のは気になるわね。あたしとしては譲歩して考えてあげたっていうのに。そうね、それならカーシャ以外の正規軍でベルトに挑むといいわ。それが条件よ」 川部雪江 「勢いの突いているカーシャさんを使わせないとは、相変わらず姑息ですね。そういうことでしたら私とMACHIKOさんで行かせてもらいます。必ず取り返します。それと、無差別シングルも今月必ず。覚悟していて下さい」 コメント: カーシャ・イワノヴナ 「今の勢いのままタッグベルトを獲りたいところですが、私は以前挑戦しましたからね(苦笑) 今日の試合で正規軍が挑戦権を勝ち取れただけでも、良しとしましょう。今回は川部さんとMACHIKOさんに託します。がんばってください」 |