3月10日(木) 熊本県グランメッセ熊本
第1試合
長宗我部美幸
MARINA
vs 風祭元気
九頭竜紅葉
×
10分4秒、片エビ固め:ダイビングヘッドバット
 九頭竜はMARINAをバターロールに捉えてタップさせる。ところが長宗我部がレフリーの注意をひいていたために勝利に結びつかない。タップに油断して技を解いてしまっていた九頭竜は対応が遅れ、まりなすたなーからのダイビングヘッドバットに沈んだ。

コメント:
第2試合
デビル・メイガス

華山麗子
vs 香取梢×
支倉千代
霧島杏子
13分44秒、膝フォール:スパイダージャーマン
 支倉を大外刈り風に倒したデビルはそのまま両腕と首を極める三箇所責め、ターキーで絞り上げる。霧島がカットしてデビルを場外に追い払うが、そこに雅が錐揉みドロップキックから手刀を連打。霧島もボクシング式のパンチで応じ、さらにヤクルトスワローキックと蹴りも混ぜていく。気迫で攻める霧島はキャリアに勝る雅相手に五分の流れ。しかし最後は斬月を浴びてしまいダウン。それでも3カウントだけは取らせない霧島。気迫で食らいついていく正規軍だったが、最後はキャリアと自力の差が出てしまい、香取がデビル得意のスパイダージャーマンで放り投げられてしまう。ゆうゆうと膝フォールに入ったデビルが3カウントを奪った。

コメント:
支倉千代 「やはり向こうは強いですね。でも、このくらいでくじける訳にはきませんから」
霧島杏子 「斬月・・・しかと受け止めました。素晴らしい手刀、これは世界に披露すべき技だと思います。今日は負けましたが次回はあれに勝る拳を身につけて試合に臨みたいと思います」
 
第3試合WWPLウェルター級王者決定リーグ戦30分一本勝負
西園寺京
(勝ち点2)
vs 坂本ジュリア×
(勝ち点0)
7分8秒、逆エビ固め
 リング中央で握手をした両者。ゴングと共に坂本が飛び出し、ドロップキックを放つ。当たりが浅く西園寺は倒れる勢いのまま後転して即座に起きあがり、ロープへ跳んで勢いをつけると起きあがったばかりの坂本へショルダーアタックを決める。カウンター気味にもらった坂本は受け身を取り損ねて後頭部を強打し、ゴロゴロと転げ回る。西園寺は坂本を強引に起きあがらせると、ヘッドロックに捉えて苦しめる。坂本は西園寺をロープに押し込むと、その勢いを利用してヘッドロックをはずしつつハンマースルー。リバウンドで戻ってくる西園寺へ、今度はドロップキックをしっかりと決めて「どうだ!」と気合いの声。さらにコーナーへ向かって西園寺を放り投げ、自らもその後を追う。ところが西園寺は一挙動でコーナートップへ飛び乗ると、追いかけてくる坂本へ向かって得意のブーメランアタック。流れをあっさりと切り替えされてしまう坂本だが、気合いの声と共にエルボーやボディスラム、ドロップキックとがむしゃらに向かっていく。それでも西園寺は若手の中でもっとも試合巧者という評判の通り坂本を翻弄し、最後は新人の試金石となる技、逆エビ固めでギブアップを奪って貫禄勝ち。

コメント:
西園寺京 「プロレスに大事なのは頭よ頭。もっと試合を重ねて勉強しな」

坂本ジュリア 「気合い負けです!次はこれくらいのことでギブアップしませんから!」
 
第4試合WWPLウェルター級王者決定リーグ戦30分一本勝負
×沢田ちひろ
(勝ち点0)
vs LINA
(勝ち点2)
12分44秒、マッド・スプラッシュ
 同期の二人はライバル心をむき出しにして激突。ゴングと同時に飛び出すと、頭からぶつかる勢いで四つに組み合う。力比べでは沢田が押していく。そこでLINAは手を掴んだまま巴投げのように倒れつつ沢田を脚で放り上げると、素早く動いてグラウンドで固めていく。しかし極まりが浅く徐々に抜け出していった沢田が、逆にボディシザースでLINAのボディを締め上げていく。手数が多いのはLINAだが、沢田はそれに耐えてはフットスタンプや逆エビ固めなどで反撃する展開。沢田はみかん攻撃でLINAをダウンさせると、コーナー最上段からオレンジスプラッシュを狙う。ところが即座に起きあがったLINAがヴィーナス、アイコノクラズム、マッド・スプラッシュと必殺の連係攻撃を見せて初戦を勝利で飾った。

コメント:
LINA 「沢田に負けるわけにはいかないんですよ。この総当たり戦で警戒するべきは西園寺さんだけだからね」

沢田ちひろ 「きゅう。せっかく自分の流れに持って行けたのにぃ。コーナーから投げ落とすなんてぇ。飛び技で仕留められちゃうのは、悔しいですぅ。何か新しい流れを考えないとぉ。ちぅぅ・・・。(ミカンの房をくわえたままコメント。)」

第5試合
ソーニャ
×望月登子
vs カーシャ・イワノヴナ
青柳つかさ
18分16秒、ビクトル式腕十字
 サンボ出身のソーニャとカーシャ。空手出身の望月と青柳。両コーナーの組み合わせとしてはバランスが取れているが、実力としては赤コーナー組が一枚も二枚も上手。しかし青コーナー組はだからこそ最初から全力を尽くしていき、意外な熱戦となる。望月のミドルキックをガードすらせず受け止めた青柳はカウンターの正拳突きをその鳩尾に叩き込み、ソーニャのジャーマンスープレックスを後転で着地したカーシャはフランケンシュタイナー式腕十字でソーニャの腕を極めていく。そして、望月の最強ハイキックを低い姿勢で回避したカーシャ、そのまま回り込みつつ起きあがり、ビクトル式腕十字。ソーニャのカットを青柳が体を張って防御すると、望月耐えられないと判断しタップ。正規軍組が大きな勝利を手にした。

コメント:
望月登子 「ははっ!これくらい活きが良くなくちゃ、やり合う意味もないってもんだ!もっともっと、あたしを熱くさせてみろ!」

青柳つかさ 「んなろ、望月がなんだ、ソーニャがどうした!勝ったのはうちらだ!正規軍の反攻はこっからだ!みとけ!」
カーシャ・イワノヴナ 「あの二人に勝てたのは大きいです。でも大変なのはこれからですね。今日のこの勝利がまぐれではないことを、次の試合でも見せたいと思います」
 
第6試合
豊嶋奈美
REIKO

ディアナ
vs 久保渚
オリビア
刹那
×
17分48秒、体固め:リバースゴリースペシャルボム
 松井&カーシャ組を破って勢いに乗ろうとしていたブラジェネ。しかしこのところ外国人軍にやられていたフラストレーションを晴らすかのようなディアナがその勢いを粉砕していく展開。刹那とのラリアット合戦を制し、グラウンドでも久保の背後を取って胴締めスリーパーを決めていく。豊嶋、REIKOも空中殺法、スープレックス、キックとブラジェネを翻弄。最後はディアナが久々のリバゴリボムを見せてFWが快勝した。

コメント:
REIKO 「たまにはこういう試合でリフレッシュもしたい訳よ。ブラジェネに勢いがある?勢いだけでこのファニーウイングスをどうこうできると思ってたわけ?」

第7試合
川部雪江
松井香織
MACHIKO
vs イーグル児玉△
ミシェル・インフェルノ
レーナ・グリフィス
19分25秒、両者リングアウト
 児玉軍は四冠王者川部を執拗に狙っていく。MACHIKOを一蹴したミシェルは、わざわざMACHIKOをリフトアップのまま赤コーナーへ近づくと、そのままMACHIKOを場外へ放り出して川部を挑発。しかし松井が出てきたのを見たミシェルは興味なさそうにグリフィスと交代しようとする。しかし松井は後ろを向いたミシェルを旋風脚で蹴り飛ばして誰を相手にしているつもりだ、とにらみ付ける。正面からではミシェルが有利だったが、松井はミシェルがロープにとんだところをMACHIKOに背後から捉えさせる。そして動きを止められたミシェルへ、松井の強烈なランニング掌底が突き刺さる。MACHIKOごと場外へミシェルを転落させた松井、逆に児玉を挑発する。児玉と松井の一騎打ちは松井がやや優勢、しかしグリフィスが松井の背後からフライングショルダーを決めてからは児玉軍が松井をいたぶる展開。たまらず飛び出した川部に、ミシェルと児玉が二人で向かい、児玉の豪腕ラリアット、ミシェルのローズスティンガーが放たれる。それでもひるまずすぐに起きあがった川部はミシェルを大外刈りで倒し、児玉に膝蹴りを見舞って反撃。青コーナーに倒れ込んでいた松井を救出する。
 一進一退の攻防の中、児玉は川部を場外に連れ出すと乱闘が始まる。川部はリングに戻ろうとしていたが、MACHIKOがグリフィスに捕まったのを見てそちらへ向かい、掌底や蹴りでMACHIKOを救出。場外での睨み合いの中、場外カウント20が数えられた。
イーグル児玉 「ねえ川部。こんな中途半端じゃお互い不完全燃焼よね。だから完全決着をつけようじゃない、もちろん四冠をかけてね」
 児玉のこの身勝手な要求に、川部はマイクで反論しようとする。ところが先に口を出したのはソーニャであった。
ソーニャ 「四冠ヘビーは先約済みよ。ベルトが欲しければ他を当たりなさい、コダマ」
イーグル児玉 「そうはいうけど、挑戦者を決めるのはチャンピオンじゃないの?ねえ?」
川部雪江 「児玉さんの言うとおりです。ソーニャさんの挑戦を受けると言った覚えはありません。前にも言ったとおり、四冠を無差別へのチケットとしてしか見てないような人は…」
 ところが今度はこれにソーニャ以外の人間が反応した。
豊嶋奈美 「それは聞き飽きたわね、雪江。あなたの狙いも無差別シングルでしょう?四冠をダシにして私に挑戦しようとしているのは雪江だって同じだと思うのだけれど。でもいいわ、あなたの理屈は、『自分が無差別シングルに挑戦する前にソーニャと四冠戦をやりたくない』よね。それなら、まずは私の無差別に挑戦してきなさい。その挑戦条件として、ソーニャの四冠挑戦を受けること。これなら、どうかしら?」
川部雪江 「…分かりました、その条件を受けます。ただし、先に四冠戦をやらせて下さい。万が一ソーニャさんが四冠を取っても、それが無差別挑戦の条件とされないために。四冠戦の結果にかかわらず、四冠戦後の無差別戦の挑戦者は私であると」
ソーニャ 「そんなに無冠で無差別に挑戦したいなんて驚きだわ」
川部雪江 「ソーニャさんには聞いてません。どうなんですか、豊嶋さん」
豊嶋奈美 「問題ないわ。でも、なるべくなら防衛してね?私は、四冠を持ったあなたを、タイトル戦で叩きのめしたいのだから」

コメント:
イーグル児玉 「やってられないわね。そんなに身内だけでベルトを回したいだなんて、幻滅。まあいいけどね、そういうことならもっとかき回して、ぜひ挑戦して下さいっていわせてやるんだから」