2月19日(土) 埼玉県本川越ペペホールアトラス | ||
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試合開始前にファニーウイングスがリングに姿を現す。ファニーウイングスが実権を握って以降は、その日のカード発表をREIKOが行っているのである。ファニーウイングスのロゴ入りシートに変えられているリングに立つREIKO。 REIKO 「よく来たわね。このあたしを見ることが出来る幸せをたっぷり噛みしめなさい。さて、今日のカードなんだけどね、前回興行で青柳がオリビアと刹那相手にハンデキャップでやってやるとか言ってたわけ。でもハンデキャップ戦なんてあたしや奈美がやるならともかく、青柳ごときには分不相応よ。だからタッグマッチにするわ。青柳と組むのは、ここにいる鬼姫結梨花よ」 鬼姫結梨花 「はいは〜い。ファニーウイングス期待の超新星鬼姫結梨花です。青柳なんかどうでもいいんだけどREIKOさんの期待には応えますよ〜。ブラジェネ退治はわたしに任せてください。あんな連中REIKOさん達先輩方の手を煩わせるまでもありません」 自信たっぷりに答える鬼姫を見て、REIKOは大きく頷きカード発表に入る。 REIKO 「いい返事ね。さて、そういうことで第1試合―」 |
■第1試合15分一本勝負 | ||
○LINA | vs | 沢田ちひろ× |
8分51秒、トケ・エスパルダス | ||
腕の取り合いから始まる同期のシングル戦。先に腕を取って相手を極めたのは沢田だが、側転、ヘッドスプリングを利用して切り返すLINA。逆に固められた沢田は前転から巻き投げの要領でLINAを放り投げて脱出する。そして起きあがったLINAへドロップキックを放ち、グラウンド合戦に持ち込む沢田。ポジショニングでは沢田の技術が勝り、袈裟固めのような形でLINAをホールドしていく。グラウンドから脱出したLINAは低空のドロップキックやコーナー串刺し式のダブルニーアタックと飛び技で反撃。沢田はローリングエルボーを狙ったが、LINAはこれをブロックするとトケ・エスパルダスで丸め込む。この早業に反応しきれなかった沢田は3カウントを聞いてしまった。 コメント: 沢田ちひろ 「勝ちたいって思いすぎるのかしらぁ?動きも技も負けてないと思うんですがぁ・・・。がっくし。」 |
■第2試合タッグマッチ20分一本勝負 | ||
×長宗我部美幸 MARINA |
vs | 西園寺京○ 風祭元気 |
7分4秒、片エビ固め:ジャンボの勝ち | ||
風祭は長宗我部へドロップキックを連発すると、フィンガーロックに捕らえてトップロープへ上ると、ロープ上で波乗りアピールからのフィンガーホイップで長宗我部を放り投げていく。長宗我部は場外へ退避、変わってMARINAが頭から風祭に突っ込む。ヘッドアタックを胸に受けた風祭だが、体勢を立て直すと低空のタックルでテイクダウン。グラウンドを徹底的に仕込まれた南海道場出身らしい動きを見せる風祭。MARINAは背後を取られたときに後頭部頭突きで反撃してグラウンドから脱出。さらに風祭を引き起こすとフラミンゴヘッドバット(一本足頭突き)を放つ。風祭は頭部を抑えて場外へ転がり出る。 その後はウエストウインドが連携良く攻め込み、MARINAをダブルジャックナイフ固めでフォール。しかし長宗我部がレフリーの足をすくってカウントを止めさせてしまう。MARINAを場外に放り投げたウエストウインドは、長宗我部へ西風バスターを放ち、西園寺がジャンボの勝ちでとどめを刺した。 コメント: 西園寺京 「分かった、長宗我部を直接狙えばいいんだ。あいつ強くないんだから。反則負けにさせられないようにだけしておけばどうとでもなるみたいだ」 |
■第3試合 | ||
○支倉千代 霧島杏子 |
vs | 香取梢× 九頭竜紅葉 |
8分36秒、体固め:ランニングのど輪落とし | ||
支倉のぶちかましに吹き飛ばされる九頭竜。香取も張り手の連打でコーナーへ押し込められるなど、支倉の体格による怒濤の攻めが繰り広げられる。霧島もベアハッグで九頭竜を捕らえていく。反撃を開始した香取がDDT連発から梢スタナーで霧島を攻めるが、カウント3にはならず。最後は支倉のランニングのど輪落としに沈んだ。 コメント: 霧島杏子「支倉さんならやってくれると信じてました。香取の攻撃はかなり激しかったのですが、上背がない分落差が少なくて耐える事ができました」 支倉千代 「香取さんもパワーはありますが、やはり体格差がでたようですね、今日は」 香取梢 「今日はまだわたしの力が不足でした。……でも、でも次は体格の差がレスラーとしての強さの差じゃないってことを教えてあげます!!」 |
■第4試合タッグマッチ30分一本勝負 | ||
鬼姫結梨花 ×青柳つかさ |
vs | オリビア○ 刹那 |
11分33秒、阪神タイガー・スープレックスホールド | ||
REIKOの独断で鬼姫とタッグを組むことになった青柳だが、鬼姫の力は借りぬと1人でブラジェネに向かっていく。オリビアとの打撃戦を五分に繰り広げる青柳へ、背後から刹那がレッドボックスを手に近寄る。しかし鬼姫が力強いドロップキックで刹那をはじき飛ばして青柳を援護。オリビアが鬼姫に気を取られたところに青柳の回し蹴りが決まる。両手で押さえ込む青柳。しかし刹那が場外から、マットを叩くレフリーの手の下にレッドボックスを滑り込ませる。レフリーは箱を叩いてしまい手を押さえてカウントを止めてしまう。オリビアが下から青柳を殴りつけると、刹那が青柳へキングコングラリアットからフォールに入る。しかしこれを鬼姫がカットし、蹴ってくるオリビアに対してはドラゴンスクリューからの4の字固めで反撃する。 鬼姫が意外な好アシストを見せ、徐々に動きがよくなる青柳。しかし鬼姫のロープワーク中に華山が場外から足を引っ張り転倒させる。さらに雅も加わって場外に引きずり込まれる鬼姫。リング上で二対一になった青柳は防戦一方になる。なんとかブラジェネを振り切ってリングに戻った鬼姫だが、刹那のキングコングラリアットが迎える。長身の鬼姫を一回転させてしまう威力のラリアット。鬼姫は落ち方が悪かったらしく肘を押さえて悲鳴を上げる。ジャマはいなくなったと判断したオリビア、グロッキーの青柳を背後から捕まえて阪神タイガー・スープレックスでとどめを刺した。 練習生やLINAがあわてた様子で鬼姫を連れ出す中、さらにオリビアと刹那は青柳へ暴行を加える。一息ついた後オリビアがマイクを要求。 オリビア 「何が1人でやったる〜や。タッグでも相手にならへんやないか。身の程知らずもええ加減にしとれドアホ! ま、これでうちらをコケにしくさった分の制裁は終わりにしといたるわ。 今日はこれで勘弁しといたる〜」 そして引き上げていくオリビアと刹那…だが、突然引き返してくると、練習生を捕まえてリングへ投げ入れる。練習生をロープに振ると、刹那がショルダースルーで高々と放り投げる。腰を押さえてうめく練習生をよそにアピールする刹那。その横でオリビアが再びマイクを持つ。 オリビア 「ひとつ忘れとったわ。今日せっかく元ウェルター王者と現ウェルター王者のコンビぶちのめした訳やから、うちもアピールさせてもらわんとな。ウェルター級のベルトにうちを挑戦させえ! 無様にやられたままやと悔しいやろチャンピオン! リターンマッチの機会をこっちが作ったる言うとんのや、ありがたく受けとき!」 コメント: 青柳つかさ「クソったれがーっ!このまま終わると思ったら大間違いだ!ブラジェネ潰すまで諦めんからな!それからREIKO!なんだありゃ!ふざけやがって!ブラジェネが終わったらファニーウイングスだこら!」 |
■第5試合 | ||
ラブリーベル セラフィム・レイ カーシャ・イワノヴナ ○MACHIKO |
vs | 久保渚 デビル・メイガス× 雅 華山麗子 |
12分55秒、片エビ固め:雪崩式エレガントスープレックス | ||
前の試合で暴れたブラジェネ退治を期待されるトリコロール&正規軍の連合軍。しかしベルとMACHIKOの間には微妙な空気が流れており、二人とも、いやベルが目を合わせようとしない。そのためレイとカーシャが試合を組み立てていく。カーシャはスピードのある動きを見せるがそれ以上に雅の動きが速く、錐揉みドロップキックや手刀の連打を放っていく。久保のパワー、雅のスピードを中心にデビルと華山がアシストしていくブラジェネに連合軍の旗色は悪い。さすがにベルもここで放置は出来ないとフライングニールキックを久保に放ち、雅をトーチャーラックで絞り上げる。ここから形勢を逆転した連合軍。MACHIKOの雪崩式エレガントスープレックスで勝負を決めた。しかしベルは勝利コールも待たずに引き上げる。あわててその後をレイが追いかけ、カーシャとMACHIKOも去っていく。 ブラジェネはむしゃくしゃする、と練習生を捕まえてリング上で暴行。最後は刹那がショルダースルーで放り投げようとしたが、練習生は膝蹴りで反撃して逃走。雅に追いつかれかけるもなんとか振り切っていった。 コメント: MACHIKO 「ずいぶんと嫌われたもんだわ…自業自得とは言え…」 セラフィム・レイ 「うん、正直信用できないしね〜」 MACHIKO 「マジ?」 セラフィム・レイ 「うん。信用してるのってユキちゃんだけじゃない?」 MACHIKO 「………」 セラフィム・レイ 「………」 カーシャ・イワノヴナ 「…不協和音ももいいところですね。よくこんなので勝てますよ、私達…」 |
■第6試合 | ||
○川部雪江 | vs | 望月登子× |
17分1秒、片エビ固め:奈落 | ||
望月に対して打撃で対抗する川部。意外な展開に望月はにやりと笑ってそれまで以上に激しい蹴りを見舞っていく。場外に川部を引きずり込んだ望月は椅子や机、鉄柱、リングの角などをフルに利用して激しく攻め立てていくが、川部も真っ向から迎え撃つ。川部は打ち下ろしの掌底で望月をふらつかせると、奈落で試合を決めた。 コメント: 川部雪江 「望月さんには、こちらも闘志をむき出しにしないと飲まれますから。試合に勝つだけなら関節技でもいいんですけれど、望月さんに勝つためには、それだけじゃダメなんです」 望月登子 「あの掌底で意識飛んでたからな。ありゃ返せないわ。しかしまあ、いつもと違って楽しませてもらったよ。やりゃあ出来るじゃないか」 |
■第7試合 | ||
○豊嶋奈美 ソーニャ ディアナ |
vs | イーグル児玉 ミシェル・インフェルノ レーナ・グリフィス× |
20分3秒、J.O.サイクロン | ||
無差別タッグ戦の前哨戦となる試合。豊嶋のジャーマンスープレックスにディアナのミサイルキックを合わせる合体技や、ソーニャがイーグルの顔面を踏みつけて動きを封じたところへ豊嶋のムーンサルトプレスなどの連係攻撃を決めていくファニーウイングス。イーグル組は強引に大技を放つが、流れを変えるには至らない。最後は豊嶋がJ.O.サイクロンで試合を決めた。 コメント: 豊嶋奈美 「悪いけど今日は決めさせてもらったわね。あなた達はタイトルマッチで取るチャンスがあるのだし」 ディアナ 「いつもよりよく周りが見えてたわね、ナミ。いつもそうだと助かるんだけど、まあこれもワタシがしっかりフォローしたおかげよ。タイトル戦ではアメリカでの借りをきっちり返させてもらうから覚悟しておきなさいセイクリド・ファイヤ!」 ソーニャ「噂はやっぱり噂ってことかしら。でもそうだとすると、本当にタッグが下手なのってまさか……」 |
■第8試合スペル・メイガス爆裂7番勝負第6戦 | ||
×スペル・メイガス | vs | REIKO○ |
7分59秒、踏みつけフォール:ダンス・オブ・デス | ||
REIKOの一存でメインイベントとなった爆裂7番勝負第6戦。シングルマッチでのメインを担当するとあってメイガスもやや硬くなっている様子。それを見たREIKO、コールと同時に仕掛けてメイガスを場外に落とすとトペ・スイシーダを放っていく、さらに机へのパワーボムを放ち、机の破片でメイガスをめった打ちにしていく。メイガスは大きく吠えるとエルボーの連打で脱出。そしてリングに戻ったメイガスは場外のREIKOを見据えるとノータッチのトペ・コン・ヒーロでREIKOへ降りかかる。さらにリング上ではケブラドーラ・コン・ヒーロからミラクルくるくるキックと一気呵成に攻め立てる。しかし、ブレンバスターを狙って組み付いたところをREIKOに切り替えされて逆に自分が投げられてしまうメイガス。そして延髄斬りを受け、膝を付く。その瞬間、REIKOがシャイニングウィザードからキック・オブ・デスのコンビネーションを放った。KIZUNAで行われたロナとのWWPLジュニアベルト最終戦で公開したコンビネーションである。リング上に大の字になって倒れるメイガス。REIKOはメイガスを踏みつけ、カウントを要求。ほぼKO状態のメイガスは返せるはずもなく、3カウントが入った。 コメント: REIKO 「頑張ってるみたいだからご褒美よ。ありがたく思うことね」 スペル・メイガス「踏みつけ・・・?バカにしてっ!いずれ踏み台にしてやるんだから、今に見てろっ!」 |