12月7日(火) 岡山県倉敷山陽ハイツ体育館
 ラブリーベル、セラフィム・レイ、スペル・メイガスの3人がリングに上がる。
ラブリーベル 「ようこそ本日の興行へおいで下さいました。今日はわたくしから一つ報告がございますの。わたくし、レイさんおよびメイガスさんと共に活動しておりますが、結びつきを堅くするためにも本日より正式に舞闘姑娘の一員となることに決めましたわ」
セラフィム・レイ 「はい、そういうことであたしたちの新しいメンバー、ラブリーベルお姉様です!おっと、女王様の方がよかったかな?」
ラブリーベル 「レイさん、謹んで女王様は辞退させて頂きますわ。まあとにかく、わたくしが加入することで今後は舞闘姑娘こそがWWPL最高のユニットとなりますの。皆さん、この場に立ち会えたことを感謝してくださいましね。おーっほっほっほっほ!」
スペル・メイガス 「まあこうしてベル姉様も加わって、新しい舞闘姑娘として活動していくんですけど・・・ボク達3人のチーム名はこちらっ!」
高笑いするベルの横で、メイガスが広げたのは大きな三色旗。
スペル・メイガス 「天空を駆け巡る青き魔術師、スペル・メイガスっ!汚れ無き純白の天使、セラフィム・レイっ!そしてっ!」
ラブリーベル 「リングに咲いた真紅の薔薇、美しき勝利の女神こと、ラブリーベル、ですわ。おーっほっほっほっほ!」
セラフィム・レイ 「高く、気高く、美しく!」
スペル・メイガス 「ボク達、『チーム・トリコロール』っ!」
ラブリーベル 「貴方のハートも虜にして差し上げますわ」
第1試合6人タッグマッチ20分一本勝負
長宗我部美幸
MARINA
沢田ちひろ
vs 香取梢
西園寺京×
風祭元気
10分27秒、片エビ固め:ダイビングヘッドバット
 ファーストコンタクトで沢田が風祭へドロップキックを連発。5発目の後、沢田は風祭をロープに振り、自らも反対のロープに跳んで勢いをつけたドロップキック狙い。しかし風祭はロープに腕を絡めて沢田のタイミングを外し、ドロップキックを自爆させる。そして風祭は倒れた沢田にサンセットフリップで背中から落ちていくと、素早くサーフボードデスロックに固めて沢田のスタミナを奪っていく。ぐったりした沢田を引き起こした風祭だが、沢田は素早く身を翻してロープに跳び、その勢いを利用したショルダーアタックで反撃。そしてふらふらしつつも長宗我部とチェンジ。風祭はそれを見て香取と交代する。
 試合は長宗我部と香取が一対一で正攻法によってぶつかり、MARINA、沢田と西園寺、風祭が連携をとりつつぶつかるという展開となる。長宗我部も香取が相手では反則勝ちを引き出すことが難しい。しかしMARINAのまりなすたなーから沢田がダイビングセントーンを放つ連携をみせて風祭をあわやカウント3の状態まで追いつめると、最後は西園寺を沢田のみかん投げからMARINAのバックドロップ、ダイビングヘッドバットと一気に攻め立てて3カウントを奪った。

コメント:
MARINA 「長宗我部さんに頼りっぱなしのまりな達ではないのです」
沢田ちひろ 「いっつも反則逃げじゃなくてぇ・・自分色のプロレスで締めたいですぅ。今日はミカン色ですかぁ?てへ。」

香取梢「これまであまり組んだことが無かったので連携がうまくいきませんでした。こんなことじゃまだまだダメですね……」
第2試合タッグマッチ20分一本勝負
×キャノンボール焔
マンティス笹倉
vs 鬼姫結梨花
LINA
7分12秒、片エビ固め:鬼風車
 握手を求める鬼姫とLINA。アンバランスは警戒しつつそれを握り返す。笹倉の手を取った鬼姫はすぐにその手を離し、笹倉もコーナーに戻ろうと背を向ける。ところがその瞬間、焔の手を握っていたLINAがそのまま焔を鬼姫の方へ振り、鬼姫がそのカウンターで焔へ強烈なエルボースマッシュを放つ。反応が遅れた笹倉にLINAのドロップキックが決まり、笹倉は場外転落。鬼姫は倒れた焔をうつぶせにしてまたがり、両手で髪を引っ張ってその顔を起こす。その焔に対してLINAが走り込み、低空ドロップキック、を放つ構えを一瞬みせたがすぐにその脇を駆け抜けて場外から戻ろうとしていた笹倉へトルニージョで降りかかり、鬼姫は焔の顔面をマットに叩きつけるラフな攻撃。攻撃を受ける覚悟のタイミングを外された焔、力が抜けた瞬間に受けてしまい顔面を押さえてマットを転がる。ニヤニヤと笑いを浮かべつつ近づく鬼姫に、焔は勢いよく立ち上がると逆襲のエルボーバット。そしてよろめく鬼姫のアゴへ打ち上げるようにバーティカルエルボーで一矢報いる。そしてLINAにもエルボーバット、そして笹倉が交代して関節を極めていく。動きの鈍ったLINAを笹倉がスモールパッケージホールドで丸め込むが、これはカウント2で返すLINA。しかしすぐさまアームロックを受けてしまう。鬼姫のカットも焔に防がれ苦しむLINAだったが、なんとかロープまで這ってブレイクに成功。コンビネーションを取り戻したアンバランスがタッチワークよく試合を運ぶ。しかし鬼姫が焔へ毒霧を吹き付けると、LINAは場外から回り込んで笹倉を引きずり落とす。そして鬼姫は焔にカチ上げエルボーを3度放つと、担ぎ上げて鬼風車で叩きつけそのまま押さえ込んで試合を決めた。

コメント:
LINA 「ふふっ。若手タッグとして名が売れているアンバランスも、所詮はこの程度なんですね。とはいってもここで慢心するのは愚か者がやることですからね。勝利宣言は何度もたたきのめしてからにさせてもらいましょう」
鬼姫結梨花 「時にはテクニカルに、時には強引に。剛柔そしてたまには手段も選ばず…どんな相手でもどんな状況からでも自分たちのペースに嵌めていく。少しやり方が見えてきたかな」


キャノンボール焔「上等っ! この程度では『負け』じゃあ無いっ! 次・・・っと、あれれっ?! おっかしいなぁ〜。以前、どっかで聞いた気がする科白だけど・・・どこでだっけ?!」
マンティス笹倉「ほっ! 面白か仕掛け方ばしてきちょるし。だいぶFWのん流儀が板に付いてきたってトコかいな?! こりゃ、次回も期待させて貰いましょかねぇ〜。こっちゃもそン期待以上に仕掛けてみせますけぇ」
第3試合タッグマッチ20分一本勝負
望月登子
支倉千代
vs 刹那×
デビル・メイガス
6分43秒、KO:最強ハイキック
 序盤から果敢に望月へ突進する刹那。望月のジョン・ウーにクリムゾンスタンピートで反撃、さらにクリムゾンクラッチで締め上げる。望月もこれには苦しむが、横から支倉が突進してカット。デビルのレッドボックスで動きが止められた支倉だが、続くブレンバスター狙いは逆にブレンバスターで切り返し、デビルを場外に追い払う。そして刹那のキングコングラリアットを前蹴りで止めた望月は、にやりと笑うと最強ハイキック一閃。刹那をKOで沈めた。

コメント:
望月登子 「あの闘志、悪くはなかったよ。気持ちに応えて最高の一撃をくれてやったんだ」
支倉千代 「望月先輩にお願いがあります」
望月登子 「なんだ?」
支倉千代 「あんずさんが移籍してタッグパートナーがいなくなったので、望月先輩と組ませていただけないでしょうか?」
望月登子 「ふむ」
支倉千代 「それに望月先輩の下でいろいろと学びたいとも考えています…お願いします!」
望月登子 「ふん、そこまで言うのなら面倒は見てやるけど…ついてこれないようなら、即見捨てるぞ。覚悟はしておきな」
支倉千代 「押忍っ!」
第4試合6人タッグマッチ30分一本勝負
MACHIKO
オリビア

×華山麗子
vs 松井香織
カーシャ・イワノヴナ

青柳つかさ○
12分32秒、片エビ固め:無双乱舞
 松井とカーシャ、タッグワークは悪くないがブラコネの反則によって場が混乱してからは思うように動けず、青柳が集中攻撃を受ける。しかし青柳は自力でブラコネをけり出してリセット。最後はMACHIKOが場外でカーシャをいたぶっている間に華山を青柳がコンビネーションキックで倒した。

コメント:
 バックルームに現れたオリビアとMACHIKOは険悪な雰囲気。
オリビア 「別に勝ち負けそのものにそんなこだわっとるわけやあらへんけどな、それはうちらの意志で暴れとってそれに結果がついてくるときの話や。それをなんやねん、相手流血させる方ばっかり頭がいきおってからに…」
MACHIKO 「流血戦こそが私達の矜持よ。それこそ勝ち負けなんてどうでもいいわ」
オリビア 「そうはいうたかてやられとる味方見捨ててまで血ぃ追い求めて気持ち悪いっちゅーねん」
MACHIKO 「なんですって?気持ち悪い?相手が血化粧に染まる姿を美しいと思う感性を磨きなさいよ」
オリビア 「そういう美意識を押しつけんのがうちらのルールやなかったんかい」
MACHIKO 「リーダーは私よ!」
オリビア 「…ええやろ。これ以上文句は言わんとく」
第5試合30分一本勝負
豊嶋奈美 vs 川部雪江×
19分34秒、ムーンサルトプレス
 川部の膝蹴りから掌底式大外刈りで後頭部をマットに打ち付けられた豊嶋、あわやカウント3というところで肩を上げる。川部の背後を取った豊嶋、バックドロップ、J.O.スープレックスと放り投げる。そしてフィニッシュ宣言をしてJ.O.サイクロンへ。川部はこれに耐えると、掌底から二起脚を叩き込み奈落を放つ。ところが場所が悪く、豊嶋の足がサードロープへ引っかかる。フォールに行けない川部。豊嶋はシュミット式バックブリーカーから宝刀ムーンサルトプレスで川部を沈めた。

コメント:
豊嶋奈美 「奈落そのものは効いたけれどね、位置取りも含めて実力ですから」

川部雪江 「後一歩だと思ったんですが…まだ詰めが甘いです」
第6試合6人タッグマッチ30分一本勝負
REIKO
ソーニャ
ディアナ
vs ラブリーベル
セラフィム・レイ
スペル・メイガス
×
18分14秒、踏みつけフォール:エクスカリバー
 舞闘姑娘として心機一転したベル。挑戦者決定戦で敗れたとはいっても無差別タッグをこのチームのメンバーで取りに行きたいとの思いを乗せて、ソーニャやディアナへ内容でアピール。間合い、呼吸を合わさせることなく自分のペースに持ち込みたいベルはレイ、メイガスと共にルチャ風の試合運びを展開。それが功を奏してファニーウイングスを分断、特にソーニャが捕まる。しかしソーニャはレイにパウダーでの目つぶしをすると、REIKOの延髄斬りと共にレイへ回転蹴りを放つ。さらに助けに入ろうとしたメイガスにはディアナがカウンターでラリアットを放ちダウンさせる。そこからファニーウイングスはメイガスへ猛攻。メイガスもREIKOへメイガスボンバーを叩き込むなど奮闘はみせたが、逆にこれで火がついたREIKOのキック・オブ・デス、雪崩式フランケンシュタイナーなど激しく攻め込まれ最後にはエクスカリバーをなんと5連発されてしまい完全ダウン。カットに入ろうとするベルをソーニャとディアナが、レイをFWのマネージャー、ガードが押さえつける。REIKOは悠々とメイガスを踏みつけフォール。3カウントが数えられる頃には、REIKOも余裕を取り戻していた。

コメント:
REIKO 「ちょっと大人げなかったわね」
ディアナ 「からかうつもりだった子犬に噛まれてついムキになっちゃった、ってところ?かわいいところもあるのね」
REIKO 「ふん…」
ソーニャ「そこそこ期待はできそうね。でもあれはまだ『チーム』じゃないでしょ。わたしたちの相手じゃないわ」


ラブリーベル 「まだ、まだ足りないようですわ。何かが。それをこのトリコロールで必ず見つけてみせます」
スペル・メイガス「(朦朧とした様子で)・・・超えなくちゃ・・・この壁を超えなくちゃ・・・」