8月22日(日) 鳥取県鳥取産業体育館
第1試合6人タッグマッチ20分一本勝負
×長宗我部美幸
MARINA
沢田ちひろ
vs 香取梢
支倉千代
あんず
10分27秒、片エビ固め:ディープ・インパクト
 あんずが沢田を連続のフロントスープレックスで放り投げる。ふらふらになった沢田はコーナーへ逃げると、場外の長宗我部からみかんのはいったかごを受け取り、中身のみかんを投げつける。あんずはすぐさまギターを渡すように支倉へ合図。ギターでみかんを防ぎつつ近寄って、沢田をパワーボムで叩きつける。カウントが入るが、レフリーの足を長宗我部が引っ張って妨害してしまい、3カウントならず。すかさず逃げようとした長宗我部だったが、支倉に捕まってダイヤモンドカッターDADADAによって顔面をマットに叩きつけられると、続く香取のディープインパクトによって沈められた。

コメント:
あんず 「MARINAさんの頭を打ち抜けなかったのと、まだちょっと戦い足りないのが心残りではありますが・・・それはともかく千代さん、ナイスフォロー!このままガンガン行きますよ、ガンガンと。次こそJFタッグ取りますよ。あとですね、そろそろ正義の鉄拳をブラッディコネクションとやらに加えてやらないといけませんね。この8月、3試合連続反則裁定じゃないですか。お客さんは血を見に来ているのではないのです。日本女児の心意気と勇姿を見に来てるのですから!」
支倉千代 「長宗我部さんの謀略さえ阻止すれば、どうということはなかったです。はい」
第2試合10人タッグマッチ20分一本勝負
MACHIKO
久保渚
刹那
オリビア

×華山麗子
vs ラブリーベル
セラフィム・レイ
清水楓
白鳥由帆
小笠原幸子
12分46秒、ウルトラ・ウラカン・ラナ
 ブラコネに対するは混成チーム。チームワーク、戦力ともに苦しい青コーナー側は案の定ブラコネのリング内外で暴れ回る傍若無人ファイトに分断されてしまう。混成チームは個人技でなんとか対抗していく形。10分過ぎに起こった乱闘状態の中に、突如として引退している青柳つかさが姿を現し、かつての盟友であるオリビアと刹那に接近。笑顔で迎えようとしたオリビアに対して、青柳がなんと回し蹴りを放つと返す刀で刹那のボディへ正拳突きをたたき込み、二人にやられていた白鳥を救出。これに助けられた混成チームは、レイが華山を丸め込むことで勝利を飾った。ブラコネは青柳の姿を探したが、青柳はすでに引き上げていた。

コメント:
ラブリーベル 「おーっほっほっほ!悪事千里を走ると申します通り、引退した仲間にしられ、敵対するなど、やはりブラッディ・コネクションなど間違いであることがよく分かりましたわ!」

セラフィム・レイ 「いい加減にしてほしいよね、ほんとに」

小笠原幸子「実力不足でしたわね。そうだ、来月からウエスタンプロレスの方で上がることになりましたので宜しくおねがいいたしますわ。では、ごきげんよう」


オリビア 「なんやっちゅーねん。うちらは何も変わってへんのに、勝手に怒られるんは理不尽や。謝罪と賠償を要求するでほんまに」

青柳つかさ 「なんだアイツら、ちょっと久しぶりに時間があって見に来たらいきなりいつの間にか群れてるってか?ちょっとあたしが居ない間にオリビアも刹那も腑抜けよってからに。あの2人の曲がった根性、徹底的に叩き直したるから見とけおまえら!」
第3試合タッグマッチ30分一本勝負
高村あかね
望月登子
vs 芹沢すずな
カーシャ・イワノヴナ
×
17分12秒、片エビ固め:三角飛び延髄切り
 芹沢と望月の蹴り合いから始まる。望月はローキックで芹沢に尻餅をつかせると、前後からの強烈なサッカーボールキックを見舞っていく。お返しとばかりに芹沢はソバット、跳び蹴りとアクロバティックに蹴りを放つ。高村とカーシャは組み合ってのポジション争い。DDTを狙おうとした高村の腕を切り返して後ろにねじり上げるカーシャだが、高村は側転とヘッドスプリングを組み合わせて逆にカーシャの腕を極めていく。
 ESはカーシャにサンドイッチでミドルキックを放つと、合体パワーボムで叩きつける。さらに場外へ逃げたカーシャにトペ・コン・ヒーロを放つ高村。するとそこへ芹沢がラ・ケブラーダで襲いかかり、その芹沢へは望月のライダーキック。次々と空中弾が放たれる。
 カーシャはノーザンライトスープレックス、フランケンシュタイナーで望月を攻め込むが3カウントは奪えない。ならばとビクトル式腕ひしぎを狙っていったが、望月はカーシャに飛びつかれた状態でコーナーに突進、カーシャのみをコーナーに叩きつける。ふらつくカーシャに三角跳び延髄切りを叩き込んだ望月がそのまま押さえ込んで3カウント。

コメント:
望月登子 「けっこうやるようになってきたじゃないか。ちょっと食い足りないけどなかなか楽しませてもらったよ」

カーシャ・イワノヴナ 「しくしく…ESさん相手とはいえ連敗…が〜んです」
第4試合8人タッグマッチ30分一本勝負
REIKO
ディアナ
鬼姫結梨花

×LINA
vs 坂倉宏子
ブラック・ヴァルキリー
津上美紗
スペル・メイガス
11分30秒、長距離ファイヤーバードスプラッシュ
 まずはLINA、鬼姫とも実力差のある相手へ果敢に向かっていくが、坂倉とブラックに一蹴されてしまう。津上に対してはLINAがやり合っているところで、鬼姫が場外から津上の足を引っ張って転倒させ、その顔面へLINAが低空ドロップキックを放つコンビネーションを見せる。しかしすぐにメイガスが鬼姫にエプロンから走り込んでのトペ・コン・ヒーロを放つと、リング上では津上がLINAへフライング・フォアアームを決めていく。
 REIKOは交代を求めてきた鬼姫を蹴りつけてリングに戻させるなど、高みの見物を決めていた。しかし鬼姫とLINAがともに場外でへばった時、突如ディアナとともにリングイン。坂倉へディアナのショートレンジラリアットとREIKOの延髄切りのコンビネーションを、ブラックと津上にはそれぞれエクスカリバーとテキサスドライバーを決めていく。そしてLINAをリング上に戻らせて、あとは後は何とかしろ、とばかりに再びコーナーへ。
 LINAはトラースキックを放ってメイガスの動きを止めて組み付く。ところがメイガスがこれを切り返してサイドスープレックスでマットに叩きつけ、飛行距離の長いファイヤーバードスプラッシュで試合を決めた。

コメント:
鬼姫結梨花 「くそ〜、飴と鞭って言うか鞭と鞭だ…」
LINA 「でも自分たちの実力不足だからね…まだ見習いだし…。早く認められなきゃね」
REIKO 「そうそう、あたしらと対等に組めるようになるにはあんたらはまだ雑魚過ぎなのよ。役立たずだって分かったらすぐに首にするから気合い入れな」

スペル・メイガス 「はっきりいって舐められてますよね。REIKOさん、ディアナさんを本気にさせられるようにならないと」
第5試合タッグマッチ30分一本勝負
×荒谷紅美
ロナ・ヴァン・ダム
vs 川部雪江○
松井香織
15分30秒、片エビ固め:鉄槌
 せっかく乗り込んできたのに豊嶋と戦えないことに不満を見せる荒谷。しかし川部が「目の前に集中しないと痛い目に遭いますよ」と挑発。それを受けて荒谷は川部に向かっていく。グラウンドの展開ではポジショニングがほぼ互角、しかし隙をついて関節を極めにくる川部の動きをいやがった荒谷は起きあがって間合いをとる。
 ロナはロナで激しく自己主張。川部とチェンジした松井にキックを起点とする激しい攻撃を見せる。DDTやパイルドライバーなどで松井の頭をマットに叩きつけていくロナだが、松井は受けきって掌底や旋風脚で反撃していく。
 12分を過ぎて、再びリング上は荒谷と川部の一騎打ち。荒谷のスーパーフリーク、川部の大外刈りも決め手にならない。しかしダメージを大きく負った川部を荒谷はパワーで押していく。ところが、荒谷のラリアットをしゃがんでよけた川部。すかさず左手で振り向いた荒谷の右腕をつかみ、柔道の袖つり込み腰のように荒谷の体を腰に乗せると、さらに右足を右腕で抱えるようにして持ち上げ、体をひねりつつ荒谷頭部からマットに落としていった。受け身をとりきれなかった荒谷、この川部の新技に3カウントを聞いてしまった。

コメント:
川部雪江 「前々から、大外刈り以外の投げ技を構想していたんですが、今日そのチャンスがあったので使わせていただきました。技名ですか?その、あんまり考えてなくて、決まってませんけど…仮称で『鉄槌』としておいてください。いい名称があればそちらを使いたいと思いますので、応募してきてくださるとうれしいです」
第6試合WWPL無差別級シングル防衛戦時間無制限一本勝負
王者
×ソーニャ
vs 挑戦者
豊嶋奈美
20分7秒、片エビ固め:J.O.クインビー・ボム
※第5代王者が初防衛に失敗。豊嶋奈美が第6代王者に
 豊嶋が「長い間他の人に預けていたけれど、そのベルトは私のベルトなの。返してもらうわよ、ソーニャ」とアピールすれば、ソーニャも「そうはいかないわ。この試合で『最強の挑戦者』であるあなたを倒して、私は真の王者になる」とやりかえし、お互い一歩も引かない気合いを見せる。
 まずは豊嶋が正面飛びのドロップキックで先制。ソーニャは耐えて見せようとするが、勢いを殺しきれずにロープに下がる。そこでソーニャはそのままロープの反動を使って豊嶋に突進、起きあがった豊嶋にショルダータックルをかけて逆に転倒させる。そしてすかさずスリーパーをねらうソーニャ。豊嶋は切り返そうとするが、グラウンドではソーニャが圧倒。それでも豊嶋は極めさせることなくロープに逃げる。それでも再びソーニャに捕まった豊嶋、ソーニャの口紅で顔に落書きをされてしまう。
 序盤はソーニャペースで試合が進むが、豊嶋がソーニャをロープに磔にしてのドロップキックを決めたところから豊嶋の勢いが上回る。バックドロップでソーニャを放り投げ、ソーニャが場外に退避すると三角跳びプランチャで襲いかかる。さらにはトップロープケブラーダを放ち、空中殺法を使いこなしてソーニャを追いつめる。ところが、リングに戻ったソーニャはセコンドのREIKOから受け取っていた香水で豊嶋に目つぶしを仕掛けると、ローキックからバレエ回転式のエルボーなどの打撃を放っていく。動きの止まった豊嶋に対してサンボ式裏投げや垂直落下式フロントスープレックスと得意の投げからフォールを狙っていくソーニャ。しかし豊嶋もスープレックスは得意とするところ、J.O.スープレックスやジャーマンスープレックスで対抗する。ここでは両者とも決めきることができず。ソーニャ、それならばとテイクダウンをとってチキンウイングスリーパーへ。そしてそのまま立ち上がってスラーズ・マリーツァを狙う。ところが、豊嶋はロックされていない腕でエルボーを放ってふりほどくと、背後を取り返してローリングクレイドル。優に20回転を数えたクレイドルに、ソーニャは平衡感覚を狂わされる。そして豊嶋、ふらつくソーニャをJ.O.クインビー・ボムでマットに叩きつけ、ベルト奪還に成功した。
 勝った豊嶋はベルトを巻かれつつ口紅のために汚れてしまった顔をタオルで拭くが、うまく取れないためにあきらめるとマイクを要求。
豊嶋奈美 「皆さん、お待たせしました。一年ぶりくらいですね、ベルトを、この青いベルトを、本来の持ち主である私が、しっかりと奪還させていただきました。これも偏に、皆さんの応援のおかげです」
 頭を下げる豊嶋に、会場から拍手が送られる。
豊嶋奈美 「前王者もひょっとしたら見所があったのかもしれませんけれど、私を最初の防衛戦の相手に希望して、それが結果的に通ってしまったのが運の尽きでしたね。ごめんなさい。さて、月並みですけれど・・・私は逃げも隠れもしない。挑戦希望者はいつでも名乗りを上げればいいわ。もちろん荒谷さん、あなたでもいいわよ。しばらくKIZUNAの選手は自分たちの興行準備などで忙しいって聞いてるから、どうなるかわからないけれど。とりあえず、最低防衛目標は最初の防衛回数である9。回数を重ねるにふさわしい相手が挑んできてくれることを期待します。では、皆さんありがとうございました。今後ともWWPLと豊嶋奈美を、よろしくお願いします」


コメント:
ソーニャ「ここで、自分の限界を超えられないなんてね。……今日は話すことなんてないわ、わかってると思うけど」
 それだけ言うと記者たちを振り切って控え室に入ってしまうソーニャなのであった。