5月20日(木) 長崎県ncc&スタジオ
第1試合タッグマッチ20分一本勝負
長宗我部美幸
沢田ちひろ
vs 三嶋リナ×
あんず
8分20秒、反則
 勢いよく飛び出したあんずは長宗我部にドロップキックを連発。そしてブレンバスターで放り投げると腕を突き上げてアピール。倒れたまま動きが止まっていた長宗我部は突然ごろごろと転がって場外に待避し、変わって沢田がリングイン。沢田はあんずをロープに振るとアームホイップからセントーン。あんずの反撃にはみかんを投げつけて抵抗する。
 三嶋とあんずが攻め込む展開になるが、長宗我部があんずのギターをリングに持ち込んでくる。三嶋がそれを取り上げた瞬間、長宗我部が悲鳴を上げて倒れる。沢田に注意を向けていたレフリーがそれに気付くと、三嶋が凶器攻撃をしたとして三嶋の反則負け裁定を下した。

コメント:


三嶋リナ 「つ、つい取り上げちゃったからなあ。あーもう、不覚だーっ!」
あんず 「沢田さん、あなたは本当にみかんが好きなんですか?投げるなんてみかん好きの方の所業とは思えません。農家の方に申し訳ないと思わないんですか?今度一緒にみかん畑に行って農家の方とみかんの収穫をしましょう。そうすれば投げる気にはならないはずです。そして長宗我部さん、反則するときはこちらのダミーギターを使ってください。凶器職人の方が丹精込めて作ったギターです。殴って良し、防いで良し、攻防一体の一品です。ああ・・・これでもっと戦いたかった・・・」
第2試合6人タッグマッチ30分一本勝負
フレイヤ
ブリュンヒルト

×MARINA
vs 鬼姫結梨花
スペル・メイガス
清水楓
10分45秒、ムーンサルトプレス
 ロー娘。はMARINAに的を絞って赤コーナーサイドを分断していく。フレイヤとブリュンヒルトは実力差を見せるが、連携にとまどいタッグとしての動きはちぐはぐになってしまう。さらにメイガスがブリュンヒルトをメイガススペシャルであわや3カウントまで追い込むなど流れがロー娘。へ一気に傾き、最後は鬼姫が得意技でMARINAを沈めた。
鬼姫結梨花 「どうだっ、これがわたしたちローリング娘。の実力だ! 戦い戦いってうるさい羽鳥!お前みたいな暑苦しい汗くさいこと言わなくたって、スマートに楽しくやってる私達の方がベルトっていう結果を出してるんだぞ!口より結果を見せてみろっ!わたしたちは結果を出してるんだから!そう、わたしたちは!」
『ディス・イズ・ローリング娘。!』

コメント:
スペル・メイガス「時空女神コンビも恐るに足らずっ!新時代のマスクヒロイン、スペル・メイガスとボク達『ローリング娘。』から目を離すなよっ!」
第3試合30分一本勝負
×華山麗子 vs 香取梢
14分26秒、片エビ固め:ディープ・インパクト
 ゴング前に握手を求める華山。香取は警戒しながら手を差し出す。しかし華山は普通に握り返すと何もせず手を離して背を向ける。香取もコーナーに下がってゴングを待とうとするが、香取が振り返った瞬間に華山が襲いかかる。背後から香取の延髄にエルボーを当てると髪の毛を掴みながらのスリーパーホールド。レフリーが注意して離した華山だが、起きあがろうとした香取にキックを一発入れるとストンピングの嵐を見舞う。
 攻め込まれていた香取だが、座った目つきで立ち上がると強烈な張り手からDDTの連発と反撃開始。小魔神スイングで華山をふらつかせた香取は、コーナー最上段からの飛びつきDDT、ディープ・インパクトで華山から完全な3カウントを奪った。


コメント:
香取梢「わたしはこうやってわたしのプロレスを一つ一つ積み重ねていくだけですから。でも、ヒールだけどグッドレスラーの華山さんからシングルで取れたのはとても嬉しいですね。久しぶりに気持ちのいい試合ができたと思います」
第4試合
刹那
○オリビア
vs 羽鳥真澄
支倉千代×
13分35秒、体固め:マッハパンチ2
 支倉と刹那がパワー対決。支倉は突っ張りで刹那をコーナーに押し込め、スプラッシュで大きなダメージを与える。しかし刹那も支倉をブレンバスターで放り投げてそのパワーを見せつける。さらに勢いに乗った刹那、羽鳥にスタンピートで突進。フロントキックで迎撃した羽鳥だが自分も飛ばされてしまう。最後はオリビアが支倉をアッパーカットでダウンを奪い、そのままフォールして勝利した。

コメント:
羽鳥真澄 「ちぃっ! これで終わりだと思うなよ! ああ? 鬼姫がなんだって? 知るか、バカ。結果だしてるだ? 仲良しこよしの仲間内で取った、取られたっておままごとしてるのが結果? 笑わせんなって。バカだバカだと思ってたけど、ここまでとはね。アホらし。もう相手にすんのもうっとうしいや。あたしは、オリビアたちや、その上の連中ぶん殴るので忙しいから」

支倉千代「いたたたた。リングに大の字になっちゃいました。オリビアさんをはじめ刹那さんや羽鳥さんといった人たちと互角に戦えるように、もっと精進しないといけませんね〜」
第5試合6人タッグマッチ30分一本勝負
坂倉宏子
サイフィス真美
セラフィム・レイ
vs ラブリーベル
MACHIKO
渡部巴
×
12分7秒、ドラゴンタイガースープレックスホールド
 川部の移籍をイリミネーションマッチの勝利権利として要求したブラック・ヴァルキリー。川部とブラックが組んでのWWPL無差別級タッグ挑戦がメインで行われる。しかしそれが川部のレンタルではなく、川部のユニット移籍であることに対してマイクでベルが不満を述べた。しかしMACHIKOは「仕方がない」と渋々ながらも認める態度。流血戦に対する考え方などでこのところ意見の相違が目立つMACHIKOとベルは、試合でもコンビネーションがちぐはぐ。これに呆れた様子を見せる渡部が坂倉のドラゴンタイガースープレックスを受けても返そうとする様子を見せずあっさり3カウントを取られてしまった。
 舞闘姑娘が引き上げた後、ベルとMACHIKOに対して渡部は「あんたらね、ちょっと情けないわよ。ベル、あんたの口癖を借りると『美しくない』の。もっと頭を使いなさいよ。今何をするべきか、ね。タッグタイトル挑戦結構じゃない。だいたい川部とは6人タッグタイトル保持してるわけだから、簡単にユニット移籍とか言われても了承出来ないのは分かり切ってること。それを言ってくるブラックがどうにかしてるんだって。レンタルじゃなくて移籍にしたいんだったら、舞闘姑娘が6人タッグタイトルを奪い取ってからよ」
MACHIKO 「あ、なるほど。確かにそうね。ってことで、言うことを聞くといっても出来ることと出来ないことがあって、6人タッグタイトルを返上するつもりなんてないから、川部を譲ることが不可能なのよね。うんうん、これで万事解決」
ラブリーベル 「分かりましたわ。とりあえず今はタイトル挑戦だけ認めましょう。でも、もし無差別タッグを取った場合は同じことが相手にも言えません?」
渡部巴 「後出しは向こうなんだから、知った事じゃないって。メンバーが無差別タッグ王者になれるんなら祝ってあげればいいのよ。ブラックとは無差別タッグだけの関係なんだからね」
MACHIKO 「それもそうか。じゃ、メインを楽しみにしてましょう」


コメント:
坂倉宏子 「いろいろ自分たちの崩れた城壁維持するために必死で理論武装してるけど、Bコネはホントに終わりだよ。今日の試合でよくわかったわ。向こうはユニットじゃないからね、もう。クローンじゃないんだから、同じ美学での結び付きなんて続きゃしないよ。美学なんて人それぞれなんだから。6人タッグもすぐにウチのものにしてやるって。ま、これではっきりしたかな。相手がBコネからファニー・ウィングスに変わったって。少し、策を練らないとね。向こうのほうがちょっとは手強いかな」


第6試合
高村あかね
×望月登子
vs 荒谷紅美○
大鷹なるみ
16分4秒、アナコンダ・バイス
 エクストリームストームと、荒谷&大鷹が正面切ってのぶつかり合い。ESはリング内外、椅子や机を縦横に使ったファイトで猛攻を見せれば、荒谷と大鷹も体格を活かして当たりの強い攻めで組み立てる。望月のミドルキックを受けた大鷹だがびくともしない。逆に望月を捕まえてパワーボムホイップ、そしてギロチンドロップで追撃。さらにパイルドライバーを受けた望月はグロッキーになる。高村が救出にはいるが、大鷹は高村を捕まえつつ荒谷とタッチ。そのまま高村を場外に引きずり込む。望月はバーティカルスープレックスで荒谷を放り投げると、前後からのサッカーボールキックを決める。これで荒谷は少し動きを止められながらも、フライングニールキックをカウンターで決めてお返し。倒れた望月をアナコンダ・バイスに極めてギブアップを奪った。

コメント:
荒谷紅美 「次は誰だ! 全員絞め落としてやる!」
大鷹なるみ 「悪くない蹴りだけど、まだまだ勢いで来るから。そんなもんで倒せないってね」

望月登子 「当たり負けしたか、くそ!」
高村あかね 「これで終わるかあ!! ダブドラぶっ倒して、ヘビー級のやつらぶっ倒して、エクストリーム・ストームがナンバー1タッグチームになるんだから!」
第7試合
ロナ・ヴァン・ダム
×REIKO
vs 松井香織
芹沢すずな
10分36秒、膝十字
 序盤からREIKOの動きが悪い。REIKOがダブルドラゴンの合体攻撃に攻め込まれ、ロナもレフリーの注意が向けられて助けに入れない。結局松井の雪崩式ドラゴンスクリューから膝十字という膝責めを受けたREIKO、あまり耐えることなくあっさりギブアップしてしまった。

コメント:
松井香織 「拍子抜けだね。まったく、アレでもプロか!」

REIKO 「ごめん、今日はダメだわ。やる気出ない。昔の名コンビでもディアナとソーニャが完勝しちゃったロートル相手にモチベーションなんか上がらないわ。ロナには悪いけど、面白い相手じゃないとやっぱりどうもね〜」
ロナ・ヴァン・ダム 「相手したいのはセリザワだけだってのに。うざったい!」
第8試合30分一本勝負
豊嶋奈美 vs アニタ・アッサム×
14分45秒、J.O.サイクロン
 世界ヘビーへの挑戦をアピールする機会となったアニタは序盤から先手先手を打ってその勢いを印象づける
。豊嶋はそれを自慢の柔軟性とタフさで受けきると、重いドロップキックなどで反撃。徐々にアニタが攻めの手応えの無さを感じ始める。そしてアッサムボムを返されて動きが止まったアニタに、豊嶋がミサイルキック、ムーンサルトプレスと空中殺法でスパート。アニタ、凌ぎきれずJ.O.サイクロンに沈んだ。
 勝利アピールを終えた豊嶋はマイクを要求。
豊嶋奈美 「悪くはない…悪くはないんですけどね、あなた自体にはまだ興味を持てません。二度目の世界ヘビー防衛戦の相手は、アジアヘビーを統一したストーム水戸選手を指名します。アニタ・アッサム。あなたは無差別シングルを防衛できたら相手をしてあげましょう。対戦相手の選出は任せますが、失望するような人選をしないでほしいものです」


コメント:
豊嶋奈美 「私が対戦したい相手を選んだ、ただそれだけのことです。アニタはその次でいいでしょう。もちろん、水戸選手からも、アニタ選手からも防衛して見せますけれど」

アニタ・アッサム 「ふざけやがって!! コロス、必ず、コロス!!」
第9試合WWPL無差別級タッグ防衛戦45分一本勝負
王者組
ディアナ
ソーニャ
vs 挑戦者組
ブラック・ヴァルキリー
川部雪江
21分46秒、両者リングアウト
※第6代王者が4度目の防衛に成功
 ソーニャは入場を終えると、既に入場を終えて青コーナーに控えている挑戦者組に対してマイクアピール。
ソーニャ 「このリングに上がった以上、やることはわかってるわよね? さあわたしを……いいえ、わたしたちを、楽しませてごらんなさい」
 それに川部が応じる。
川部雪江 「私にとってはリターンマッチですよ。楽しいなんて思う余裕を与えるつもりはありません。そのベルト、私達がいただきます」
ソーニャ「言い遺す事はそれだけでいいの? 遺言の一つも無しに溶けて消えたとあっちゃ、いくら春の雪でも寂しいでしょう」
 そして激しく視線を交わし合う両チーム。緊迫した雰囲気となっていく。ソーニャがディアナを制して先発を買って出ると、挑戦者組は川部が先発。腕の取り合いからグラウンドの展開へうつる静かな立ち上がり。まずは各選手が軽く手合わせをしていく。王者組は細かくタッチを繰り返して挑戦者組の的を絞らせない。
 ダブルブレンバスターで川部を投げた王者組、コーナーのブラックをソーニャがエルボーで場外に追い払うとディアナが川部をテキサスクローバーホールドにとらえる。そして苦しむ川部の顔にソーニャがルージュで落書きをしていく。リングに上がってきたブラックがソーニャを蹴り飛ばしてディアナにぶつけて技をほどかせると、ブラックがソーニャを鬼殺しで、川部がディアナをホワイトアウトで極めて逆襲。逃げられない王者組だったが、ここでファニーウイングスのマネージャー、ガードが乱入。ブラックと川部を警棒で殴りつけてカット。しかし直後にブラックと川部の蹴りを次々と受けたガードは場外に追い払われる。
 20分過ぎ、王者組は挑戦者組を場外に落としてガードと共に攻め立てる。そこにBコネメンバーが乱入、ガードを含めて王者組をブルーボックスやスタンガン、鞭などで攻撃。MACHIKOが「ほら、場外でこいつら押さえておくからリングに上がりな」と川部に指示。ところが川部は動かない。ややあって、落ちていたブルーボックスでMACHIKOを殴打。さらにベルにも掌底を叩き込む。各選手がもみ合いになる中、場外カウント20が数えられて両者リングアウトの裁定が下された。
 引き分けのため王者組の防衛となり、ベルトが渡される。それが終わるのを待っていた川部がマイクを要求。
川部雪江 「もうたくさんです。好き勝手なことをするのがあなたたちの美学ですか。最近チームとしてのまとまりに欠けてましたけど、それでもお互いのことを考えていると思っていました。でも、どんどんおかしくなってきてて、さっきの試合もバラバラでしたし、私も今の試合に関しては手助けなんかしてほしくなかった、自分の力で戦いたかったんです。もう私はBコネのメンバーとしてやっていくことはできません。では」
 早口でまくし立てた川部は、後ろを振り返ることなく足早に引き上げていった。


コメント:
ディアナ 「茶番ね。付き合わされるこっちはいい迷惑だわ」
ソーニャ「やることが中途半端よね。筋を通すために舞闘姑娘がBコネを阻止するでなし、逆に手を組んで2ユニット総がかりでなりふり構わずベルトを奪いに来るでなし。こっちだってプロで王者だもの、何を仕掛けてきたって全力で受けて立ってあげるけど、足を引っ張りあって自滅されたらさすがにどうしようも無いわよ」


川部雪江 「言った通りです。ただ、舞闘姑娘にはいるかどうかはまた別問題です。イリミネーションマッチの結果による移籍の話は私がBコネメンバーとしてなら受けざるを得ない話ですけど、今はもう関係ありませんから。自分で考えて今後のことは決めます。6人タッグのベルト?返上するしかないでしょう。今のあの人達と組んで防衛戦なんて出来ませんから」
ブラック・ヴァルキリー 「荒谷さんたちには悪いですけれど、挑戦権はまだ私にあります。第3者に試合をぶち壊されたんですから。誰がなんと言おうと、来月、タイトルマッチを組んでもらいます。これは決定です。覆ることはありません。いいですね、そこのフロントさん。いいじゃないですか。現チャンプが本当にわたしに勝ったら、最終戦にでももう1回、タイトルマッチを荒谷さんたちとすれば。わたしが勝ったら、そんな疲れることしませんけど。今日の試合ですか? まあ、予想の範囲でした(微笑)。これで本当にBコネは終わりましたね。こんな幕引きがお似合いでしょう。ところで、ソーニャさんのあの陶酔はどうにかならないんでしょうかね。ゴングが鳴るまで、笑いを堪えるのが大変だったんですから。『牡丹と薔薇』じゃあるまいし。悪いですけど、雪さんはソーニャさんにはあげません。もちろん、いきなり横からちょっかいをかけてきた水戸さんにもです。雪さんはわたしのものですから。具体的にどうするのか、ですか? 耐えて待つ。それだけです(微笑)。雪さん、わたしはいつでも、あなたのために両手を広げて待っていますから。どうぞ、自由に羽ばたいてくださいな。その羽が傷つき疲れたときに、わたしが癒してさしあげますから(微笑)。そうそう、来月のわたしのパートナーですけど、誰もが知ってるけれど、ここ1年ほどリングを離れていた、取りあえずXさんとしておきますけど、その方を呼ぼうかな、と。お年玉として、1回だけ試合したみたいですけれどね。いい機会ですし、花道を演出してあげようかなと。ここまでヒントを与えて、会社として儲かるチャンスのタイトル戦を組まないなんてことはしませんよね、WWPLっていう団体は」



MACHIKO 「勝手にすればいいのよ。調子に乗ってるだけでしょ」
渡部巴 「甘ちゃんは1年やっても変わらず、か。あたしもなんだか白けたわ」

ラブリーベル 「気分が悪いですわ。ただ、川部さんの言うことも少しは分かりますから。まったく、美しくない展開になってきましたわね」